Cisco 4000 シリーズ ISR 用 Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール設定ガイド
レイヤ 2 スイッチング用の LAN インターフェイスの設定
Multiple Spanning Tree protocol
OIR を用いた Cisco NIM ES2-4 および Cisco NIM ES2-8 の管理
Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール(NIM)は、レイヤ 2 機能を統合し、モジュール間通信用にマルチギガビット ファブリック(MGF)への 1 Gbps の接続を提供します。
Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 は、Cisco 4000 シリーズ ISR ファミリで動く堅牢な Power over Ethernet(POE)、Power over Ethernet Plus(PoE+)、Enhanced Power over Ethernet(ePoE)の機能によりポートあたり最大 30 ワットの電力を提供可能です。
Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール の機能履歴は次の通りです。
プラットフォームおよび Cisco IOS ソフトウェア イメージのサポート情報の検索
ご使用のソフトウェア リリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェア イメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
• 「Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール の前提条件」
• 「Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール に関する情報」
• 「OIR を用いた Cisco NIM ES2-4 および Cisco NIM ES2-8 の管理」
• 「関連資料」
Cisco IOS XE リリース 3.15S は Cisco NIM-ES2-4 または Cisco NIM-ES2-8 をインストールする必要があります。
ルータで実行されている Cisco IOS ソフトウェアのバージョンを判断するには、ルータにログインし、 show version コマンドを入力します。
Cisco IOS XE Software, Version 03.15.00.S - Standard Support Release
Cisco IOS Software, ISR Software (X86_64_LINUX_IOSD-UNIVERSALK9-M), Version 15.5(2)S, RELEASE SOFTWARE (fc3)
Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport
Copyright (c) 1986-2015 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Sun 22-Mar-15 02:32 by mcpre
• ルータ(Cisco 4000 シリーズ ISR)、Cisco IOS ソフトウェア リリースおよび機能セットを表示するには、特権 EXEC モードで show version コマンドを入力します。
• Cisco IOS リリース番号マッピングを表示するには、「 Release Notes for the Cisco ISR 4400 Series 」を参照してください。
ここでは、Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 の機能と一部の重要な概念を説明します。
(注) お使いの Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 でサポートされる各種機能についての情報や Cisco IOS スイッチ機能に関するドキュメントのリストについては、「関連資料」 を参照してください。
Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール (Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8)は、Cisco IP Phone、Cisco ワイヤレス アクセスポイント ワークステーション、その他のネットワーク デバイス(ビデオ デバイス、ルータ、スイッチ、その他のネットワーク スイッチ モジュールなど)を接続できるスイッチ モジュールです。
Cisco 4000 シリーズ ISR では次の Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール がサポートされます。
• 4 ポート非 POE レイヤ 2 ギガビット イーサネット スイッチ ネットワーク インターフェイス モジュール(NIM-ES2-4)
• 8 ポート非 POE レイヤ 2 ギガビット イーサネット スイッチ ネットワーク インターフェイス モジュール(NIM-ES2-8)
• 8 ポート POE レイヤ 2 ギガビット イーサネット スイッチ ネットワーク インターフェイス モジュール(NIM-ES2-8-P)
Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 ハードウェアの詳細については、「 Installing the Cisco 4-Port and 8-Port Layer 2 Gigabit EtherSwitch Network Interface Module 」ガイド を参照してください。
Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8では、次のスイッチング ソフトウェア機能がサポートされます。
• 「スイッチ仮想インターフェイスへの IP アドレスの割り当て」
• 「STP」
• 「VLAN」
IP ルーティングを設定するには、IP アドレスをレイヤ 3 ネットワーク インターフェイスに割り当てる必要があります。これにより、IP を使用するインターフェイスでホストとの通信が可能になります。IP ルーティングはデフォルトでディセーブルであり、IP アドレスはスイッチ仮想インターフェイス(SVI)に割り当てられていません。
IP アドレスは、IP パケットの宛先を特定します。一部の IP アドレスは特殊な目的のために予約されていて、ホスト、サブネット、またはネットワーク アドレスには使用できません。RFC 1166 『Internet Numbers』には、これらの IP アドレスに関する公式の説明が記載されています。
インターフェイスには、1 つのプライマリ IP アドレスを設定できます。サブネット マスクは、IP アドレスのネットワーク番号を表すビットを特定します。
IEEE 802.1x 規格では、一般の人がアクセス可能なポートからクライアントが LAN に接続しないように規制する(認証されている場合を除く)、クライアント/サーバ型のアクセス コントロールおよび認証プロトコルを定めています。認証サーバがポートに接続する各クライアントを認証したうえで、ルータまたは LAN が提供するサービスを利用できるようにします。
クライアントが認証されるまで、IEEE 802.1x アクセス コントロールでは、クライアントの接続先であるポートを介して、Extensible Authentication Protocol over LAN(EAPOL)、Cisco Discovery Protocol(CDP)、およびスパニングツリー プロトコル(STP)トラフィックだけが許可されます。認証後、通常のトラフィックをポート経由で送受信できます。「 Cisco 7600 Series Router Software Configuration Guide, Cisco IOS Release 15S 」の「 Configuring IEEE 802.1X Port-Based Authentication 」の章を参照してください。
IGMP スヌーピングにより、スイッチで IGMP パケットを調べたり、パケットの内容に基づいて転送先を決定したりできます。IGMP または IGMP スヌーピング クエリアからの IGMP クエリーを受信するサブネットで、IGMP スヌーピングを使用するように、スイッチを設定できます。IGMP スヌーピングは、IPv4 マルチキャスト トラフィックを受信するポートだけにそのトラフィックをダイナミックに転送するように、レイヤ 2 LAN ポートを設定することにより、レイヤ 2 で IPv4 マルチキャスト トラフィックを抑制します。
レイヤ 2 スイッチは IGMP スヌーピングを使用して、レイヤ 2 インターフェイスを動的に設定し、マルチキャスト トラフィックが IP マルチキャスト デバイスと対応付けられたインターフェイスにのみ転送されるようにすることによって、マルチキャスト トラフィックのフラッディングを制限できます。名称が示すとおり、IGMP スヌーピングの場合は、LAN スイッチでホストとルータ間の IGMP 伝送をスヌーピングし、マルチキャスト グループとメンバ ポートを追跡する必要があります。特定のマルチキャスト グループについて、ホストから IGMP レポートを受信したスイッチは、ホストのポート番号を転送テーブル エントリに追加します。ホストから IGMP Leave Group メッセージを受信した場合は、テーブル エントリからホスト ポートを削除します。マルチキャスト クライアントから IGMP メンバーシップ レポートを受信しなかった場合にも、スイッチはエントリを定期的に削除します。この機能の詳細については、 http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/switches/lan/catalyst3750x_3560x/software/release/15-2_1_e/configuration/guide/scg3750x/swigmp.html を参照してください。
Cisco NIM-ES2-8-P は 8 ポートすべてで POE(802.3af)および POE+(802.3at)をサポートします。PoE の最大供給電力は 15.4 ワット、PoE+ の最大供給電力は 30 ワットです。PoE を使用すると、接続先の PoE 対応装置に壁面コンセントから電力を供給する必要がなくなります。これにより、接続先の装置に必要であった追加の電気配線にかかる費用が削減されます。
(注) PoE 機能が動作することを確認するには show platform コマンドおよび show power コマンドを使用して、ルータの PoE 電力の可用性を検証します。
NIM-ES2-8-P PoE の設定は ISR 4400 ルータの FPGE ポートと同じです。NIM-ES2-8-P ポートに PoE を設定する方法については、「 Configuring PoE for FPGE 」を参照してください。
PD とスイッチは、電力消費レベルの合意に向け、CDP メッセージを通じて電力をネゴシエーションします。このネゴシエーションにより、高性能の Cisco PD が最高の電力モードで動作できるようになります。
PoE plus 機能により自動検出および電力バジェットが可能になります。スイッチは、電力バジェットの維持、電力要求のモニタおよび追跡を行いながら、電力が使用可能である場合だけ電力を許可します。「 Catalyst 3560 Switch Software Configuration Guide, Cisco IOS Release 15.0(2)SE and Later 」の「 Configuring the External PoE Service Module Power Supply Mode 」の項を参照してください。
電源ポリシングにより、リアルタイムの電力消費を監視できます。スイッチは、PoE ポート単位で、総消費電力を検知し、消費電力をポリシングして、電力消費量をレポートします。この機能の詳細については、「関連資料」を参照してください。
スパニング ツリー プロトコル(STP)は、ネットワーク内の有害なループを防止しながら、パスの冗長性を実現するレイヤ 2 リンク管理プロトコルです。レイヤ 2 イーサネット ネットワークの正常な動作を実現するには、どの 2 つのステーション間でもアクティブ パスを 1 つにする必要があります。スパニング ツリーの動作は透過的であり、エンド ステーション側で、単一 LAN セグメントに接続されているのか、複数セグメントからなるスイッチド LAN に接続されているのかを検出することはできません。この機能の詳細については、 http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/routers/access/interfaces/software/feature/guide/geshwic_cfg.html を参照してください。
ここでは、Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 でスイッチド ポート アナライザ(SPAN)セッションを設定する方法について説明します。Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 には、次のような制約事項が適用されます。
• モジュール内のローカル SPAN のみサポートされます。モジュール間の SPAN はサポートされません。
• 各 NIM-ES2-4/8 は 1 つのローカル SPAN セッションのみをサポートします。
• 各 SPAN セッションは 1 つの送信元ポートと 1 つの宛先ポートのみをサポートします。
(注) 送信、受信、または送受信の監視がサポートされています。
SPAN セッションの送信元を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで monitor session session source { interface type 0/slot/port | vlan vlan_ID [ , | - | rx | tx | both ]} コマンドを使用します。このコマンドは、SPAN セッション、送信元インターフェイスまたは VLAN、監視対象のトラフィックの方向を指定します。
SPAN セッションの宛先を設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで monitor session session destination { interface type slot/subslot/port | - | rx | tx | both ]} コマンドを使用します。
SPAN セッションから送信元または宛先を削除するには、次の例に示すように、グローバル コンフィギュレーション モードで no monitor session session コマンドを使用します。
Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8は L2 データ トラフィックの各ポートで 4 つの出力キューをサポートします。4 つのキューはデフォルトで完全優先キューであり、キュー 1 が最低優先キュー、キュー 4 が最高優先キューです。Shaped Deficit Weighted Round Robin (SDWRR)もサポートされ、各キューの重み付けを設定できます。
Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 L2 QoS 設定はグローバル設定であり、モジュールごとやポートごとの設定ではありません。
CoS ベース キュー マッピングを設定するには、特権 EXEC モードで次のステップに従います。
新しい CoS 設定をディセーブルにして、デフォルト設定に戻すには、no wrr-queue cos-map グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
SDWRR のプライオリティを設定するには、特権 EXEC モードで次のステップに従います。
(注) SDWRR プライオリティを設定すると SDWRR スケジューリングが有効になり、絶対優先はディセーブルになります。SDWRR スケジューリングをディセーブルにして、絶対優先スケジューリングをイネーブルにするには、no wrr-queue bandwidth グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
デフォルトのポート CoS 値を定義する場合、またはポート上のすべての着信パケットにデフォルトの CoS 値を割り当てる場合には、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
デフォルト設定に戻すには、no switchport priority {default | override} インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
仮想ローカル エリア ネットワーク(VLAN)は、物理的な位置にかかわりなく、共通の要件を持つエンド ステーションのグループです。VLAN は、物理 LAN と同じ属性をすべて備えていますが、物理的に同じ LAN セグメントに置かれていないエンド ステーションでもグループ化することができます。この機能の詳細については、 http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/routers/access/interfaces/software/feature/guide/geshwic_cfg.html を参照してください。
この章では、コマンドライン インターフェイス(CLI)を使用して、Cisco 4000 シリーズ ルータ上でギガビット イーサネット、およびレイヤ 2 スイッチング用の 10/100/1000 ギガビット イーサネット LAN ポートを設定する方法について説明します。このセクションの設定タスクは LAN スイッチング モジュール上の LAN ポートに適用されます。
表 1-2 に、レイヤ 2 LAN ポート モードを示し、LAN ポートにおける各モードの機能について説明します。
(注) DTP はポイントツーポイント プロトコルです。ただし、インターネットワーキング デバイスによっては、DTP フレームが正しく転送されないことがあります。この問題を避けるために、これらのリンク上でトランキングを行わない場合は、DTP をサポートしないデバイスに接続されている LAN ポートが、access キーワードを使用して設定されていることを確認してください。DTP をサポートしないデバイスへのトランキングをイネーブルにするには、nonegotiate キーワードを使用して、LAN ポートをトランクにし、DTP フレームが生成されないようにします。
表 1-3 に、レイヤ 2 LAN ポートのデフォルト設定を示します。
ここでは、Cisco4000 シリーズ ルータにおけるレイヤ 2 スイッチングの設定手順について説明します。
• 「トランクとしてのレイヤ 2 スイッチング ポートの設定」
(注) インターフェイスをデフォルト設定に戻すには、default interface {ethernet | fastethernet | gigabitethernet | tengigabitethernet} slot/subslot/port コマンドを使用します。
レイヤ 2 スイッチング用の LAN ポートを設定するには、次の作業を行います。
Router(config)# interface type 1 slot/subslot/port |
||
Router# show running-config interface [ type 1 slot/port ] |
||
Router# show interfaces [ type 1 slot/subslot/port ] switchport |
||
Router# show interfaces [ type 1 slot/subslot/port ] trunk |
1.type = ethernet、fastethernet、gigabitethernet、または tengigabitethernet |
switchport コマンドを入力したあとのデフォルト モードは、 switchport mode dynamic desirable です。ネイバー ポートがトランキングをサポートし、かつトランキングを許可するように設定されている場合、 switchport コマンドを入力すると、リンクはレイヤ 2 トランクになります。LAN トランク ポートは、デフォルトでカプセル化についてネゴシエーションします。ネイバー ポートが ISL および 802.1Q カプセル化をサポートし、かつ両方のポートがカプセル化タイプについてネゴシエーションするように設定されていれば、トランクは ISL カプセル化を使用します(10 ギガビット イーサネット ポートは ISL カプセル化をサポートしません)。
ここでは、レイヤ 2 スイッチング ポートをトランクとして設定する手順について説明します。
• 「802.1Q トランクとしてのレイヤ 2 スイッチング ポートの設定」
(注) • ここに記載された作業を実行する前に、「レイヤ 2 スイッチング用の LAN ポートの設定」の手順を実行します。
• 他にキーワードを指定せずに switchport コマンドを入力する場合、デフォルト モードは switchport mode dynamic desirable および switchport trunk encapsulation negotiate です。
レイヤ 2 スイッチング ポートを ISL または 802.1Q トランクとして設定するには、次の作業を行います。
レイヤ 2 スイッチング ポートを 802.1Q トランクとして設定する場合、次の点に注意してください。
• switchport mode trunk コマンド(「DTP を使用しないようにするためのレイヤ 2 トランクの設定」を参照)は、 switchport trunk encapsulation negotiate コマンドと互換性がありません。
• switchport mode trunk コマンドを使用できるようにするには、カプセル化を 802.1Q として設定する必要があります。
(注) ここに記載された作業を実行する前に、「レイヤ 2 スイッチング用の LAN ポートの設定」の手順を実行します。
DTP を使用するようにレイヤ 2 トランクを設定するには、次の作業を行います。
Router(config-if)# switchport mode dynamic { auto | desirable } |
|
デフォルトのトランク トランキング モード( switchport mode dynamic desirable )に戻します。 |
DTP を使用するようにレイヤ 2 トランクを設定する際、次の情報に注意してください。
• インターフェイスがレイヤ 2 アクセス ポートの場合、またはトランキング モードを指定する場合に限り必須です。
• トランキング モードの詳細については、表 1-2 を参照してください。
(注) ここに記載された作業を実行する前に、「レイヤ 2 スイッチング用の LAN ポートの設定」の手順を実行します。
DTP を使用しないようにレイヤ 2 トランクを設定するには、次の作業を行います。
DTP を使用しないようにレイヤ 2 トランクを設定する際、次の点に注意してください。
• switchport mode trunk コマンドを入力する前に、カプセル化を設定する必要があります(「802.1Q トランクとしてのレイヤ 2 スイッチング ポートの設定」を参照)。
• switchport nonegotiate コマンドを使用できるようにするには、 switchport mode trunk コマンドを入力する必要があります。
• switchport mode dynamic trunk コマンドを入力します。トランキング モードの詳細については、表 1-2 を参照してください。
• switchport nonegotiate コマンドを入力する前にカプセル化を設定し(「802.1Q トランクとしてのレイヤ 2 スイッチング ポートの設定」を参照)、 switchport mode trunk コマンドを使用して無条件にポートをトランクに設定する必要があります(「DTP を使用するためのレイヤ 2 トランクの設定」を参照)。
(注) ここに記載された作業を実行する前に、「レイヤ 2 スイッチング用の LAN ポートの設定」の手順を実行します。
802.1Q ネイティブ VLAN を設定するには、次の作業を行います。
ネイティブ VLAN を設定する際、次の点に注意してください。
(注) ここに記載された作業を実行する前に、「レイヤ 2 スイッチング用の LAN ポートの設定」の手順を実行します。
トランク上で許容される VLAN のリストを設定するには、次の作業を行います。
Router(config-if)# switchport trunk allowed vlan { add | except | none | remove } vlan [, vlan [, vlan [,...]] |
|
トランク上で許容される VLAN のリストを設定する際、次の情報に注意してください。
• vlan パラメータは、1 ~ 4094 の間の 1 つの VLAN 番号、または 2 つの VLAN 番号で指定する(小さい方の数を先にして、間をダッシュで区切る)VLAN 範囲です。カンマで区切った vlan パラメータの間、またはダッシュで指定した範囲の間には、スペースを入れないでください。
• VLAN 1 を削除できます。トランクから VLAN 1 を削除した場合も、トランク インターフェイスは VLAN 1 の Cisco Discovery Protocol(CDP)、VLAN トランキング プロトコル(VTP)、ポート集約プロトコル(PAgP)、DTP などの管理トラフィックを引き続き送受信します。
STP は、ネットワークの不要なループを防止しながらパスの冗長性を提供する、レイヤ 2 リンク管理プロトコルです。レイヤ 2 イーサネット ネットワークが正常に動作するには、任意の 2 つのステーション間で存在できるアクティブ パスは 1 つだけです。STP の動作はエンド ステーションに対してトランスペアレントなので、単一の LAN セグメントに接続されているのか、それとも複数セグメントからなるスイッチド LAN に接続されているのかを、エンド ステーションが検知することはできません。
Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール は、すべての VLAN で STP(IEEE 802.1D ブリッジ プロトコル)を使用します。デフォルトでは、(STP を手動でディセーブルにしない限り)設定されている VLAN ごとに 1 つの STP インスタンスが動作します。STP は、VLAN 単位でイネーブルおよびディセーブルにすることができます。
Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール は、次の 3 つの STP をサポートします。
MST では複数の VLAN がスパニングツリー インスタンスにマッピングされ、それぞれのインスタンスには、その他のスパニングツリー インスタンスに依存しないスパニングツリー トポロジーが含まれます。このアーキテクチャによって複数の転送パスがデータ トラフィックに提供され、ロードバランスが可能になり、多数の VLAN のサポートに必要となるスパニングツリー インスタンスの数が減ります。MST では、1 つのインスタンス(転送パス)で障害が発生しても他のインスタンス(転送パス)に影響しないため、ネットワークのフォールトトレランスが向上します。
Per-VLAN Spanning Tree+(PVST+)は PVST 標準規格の拡張です。Per-VLAN Spanning Tree+(PVST+)は、シスコ スイッチの CST と PVST 間の相互運用性を実現し、IEEE 802.1Q 標準をサポートします。
Rapid PVST は既存の PVST+ 用の設定を使用しますが、Rapid PVST は RSTP を使用した方がコンバージェンスが速くなります。独立 VLAN は、独自の RSTP インスタンスを実行します。ダイナミック エントリは、TC を受信すると、ポート単位ですぐに消去されます。UplinkFast および BackboneFast 設定は Rapid PVST モードでは無視され、両機能は RSTP に含まれます。
表 1-4 に、STP のデフォルト設定を示します。
(注) デフォルトではすべての VLAN で STP がディセーブルです。
STP は、VLAN 単位でイネーブルにできます。Cisco 4 ポートおよび 8 ポート レイヤ 2 ギガビット EtherSwitch ネットワーク インターフェイス モジュール は VLAN ごとに個別の STP インスタンスを維持します(STP をディセーブルに設定した VLAN を除きます)。
VLAN 単位で STP をイネーブルにするには、次の作業を行います。
VLAN 単位で STP をイネーブルにします。 vlan_ID の値は 1 ~ 4094 です(予約済み VLAN は除く。表 1-4 を参照)。 |
||
次に、VLAN 200 で STP をイネーブルにする例を示します。
(注) VLAN 200 スパニングツリーを作成するには、VLAN 200 にアクティブなインターフェイスが少なくとも 1 つ必要です。この例では、VLAN 200 内の 2 つのインターフェイスがアクティブです。
レイヤ 2 アクセス ポート上で PortFast をイネーブルにするには、次の作業を行います。
Router(config)# interface { type 2 slot/port } |
||
単一のワークステーションまたはサーバに接続されたレイヤ 2 アクセス ポート上で PortFast をイネーブルにします。 |
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Router# show running interface { type 1 slot/port } |
2.type = ethernet、fastethernet、gigabitethernet、または tengigabitethernet |
次に、ギガビット イーサネット インターフェイス 1 上で PortFast をイネーブルにする例を示します。
PortFast のデフォルト設定をイネーブルにするには、次の作業を行います。
ここでは、PortFast BPDU フィルタリングを設定する手順について説明します。
PortFast BPDU フィルタリングをグローバルにイネーブルにするには、次の作業を行います。
各ポート上で、BPDU フィルタリングはデフォルトに設定されています。次に、ポート上で PortFast BPDU フィルタリングをイネーブルにして、PVST+ モードで設定を確認する例を示します。
非トランキング ポート上で PortFast BPDU フィルタリングをイネーブルにするには、次の作業を行います。
UplinkFast を使用すると、ブリッジ プライオリティが 49152 に増えるとともに、Cisco 7600 シリーズ ルータ上のすべてのレイヤ 2 LAN インターフェイスの STP ポート コストに 3000 が加算されます。その結果、ルータがルート ブリッジになる可能性が低くなります。 max_update_rate 値は、1 秒間に送信されるマルチキャスト パケット数を表します(デフォルトは 150 パケット/秒です)。ブリッジ プライオリティを設定している VLAN 上では、UplinkFast をイネーブルにすることはできません。ブリッジ プライオリティを設定している VLAN 上で UplinkFast をイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで no spanning-tree vlan vlan_ID priority コマンドを入力して、VLAN のブリッジ プライオリティをデフォルトに戻します。
(注) UplinkFast をイネーブルにすると、Cisco 7600 シリーズ ルータ上のすべての VLAN に影響します。個々の VLAN について UplinkFast を設定することはできません。
UplinkFast をイネーブルにするには、次の作業を行います。
(注) BackboneFast が適切に動作するのは、ネットワーク内のすべてのネットワーク デバイス上でイネーブルになっている場合だけです。BackboneFast は、トークンリング VLAN ではサポートされません。この機能は、サードパーティ製のネットワーク デバイスと組み合わせて使用することができます。
BackboneFast をイネーブルにするには、次の作業を行います。
次に、BackboneFast をイネーブルにする例を示します。
次に、BackboneFast がイネーブルになっていることを確認する例を示します。
ここでは、Cisco 4000 シリーズ ISR 上で OIR を用いた Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 の管理についての情報を示します。活性挿抜(OIR)機能により、モジュールの電源をオンにしたまま Cisco 4000 シリーズ ISR に Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 を挿入または取り外しできます。このプロセスは、サプライズ OIR またはハード OIR とも呼ばれます。Cisco 4000 シリーズ ISR は、エニーツーエニー OIR もサポートしているため、スロット内のネットワーク インターフェイス モジュール(NIM)を OIR 機能を使用して別の NIM に置き換えることが可能になります。
モジュールが挿入されると、NIM が通電し、NIM 自身が初期化され、機能を開始します。ホット スワップ機能により、システムは、装置の物理構成に発生した変更の状況を判断し、すべてのインターフェイスが適切に機能するように装置のリソースを再度割り当てることができます。この機能を使用すると、NIM のインターフェイスを再構成しても、ルータの他のインターフェイスを変更せずに済みます。ソフトウェアは、NIM の取り外しと挿入の処理に必要なタスクを実行します。
ルータから取り外す前に、データを損失することなく Cisco NIM-ES2-4 および Cisco NIM-ES2-8 の電力を切ることもできます。このタイプの OIR はマネージド OIR またはソフト OIR としても知られています。マネージド OIR 機能では、他のアクティブなモジュールがルータにインストールされたままでも、 hw-module subslot [ stop ] コマンドを使用してモジュールへの電力供給を停止し、サブスロットの 1 つからモジュールを取り外すことができます。
(注) OIR を実行した後でモジュールをただちに交換する予定がない場合は、サブスロットにブランク フィルタ プレートを必ず取り付けてください。
stop オプションでは、データを損失することなくモジュールを非アクティブ化できます。コマンドの start オプションを実行するとモジュールはリブートされます。 reload オプションは、特定のモジュールを停止または非アクティブ化して再起動します。
Technical Assistance Center(TAC)ホーム ページ:多数の技術関連の記事と、製品、テクノロジー、ソリューション、テクニカル ティップス、ツールへのリンクを提供する Web サイトです。必要な記事は検索して見つけることができます。Cisco.com に登録済みのユーザは、このページから詳細情報にアクセスできます。 |