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このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
このモジュールでは、プライマリ サーバとセカンダリ サーバ間で、バックアップを設定およびスケジュールし、データを復元する方法について説明します。
■Cisco Vision Director サーバーのバックアップと復元に必要な前提条件
■Cisco Vision Director サーバーのバックアップおよび復元に関する制約事項
■Cisco Vision Director サーバのバックアップと復元に関する情報
Cisco Vision Director サーバーのバックアップまたは復元を行う前に、次の要件を満たしていることを確認します。
■Cisco Vision Director のテキストベースのユーザー インターフェイス(TUI)に習熟している必要があります。
詳細については、Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバーのテキストベースのユーザー インターフェイスを参照してください。
■プライマリのアクティブ サーバとセカンダリ サーバにアクセスするための、直接接続されたコンソールまたは SSH クライアント。
■アクティブ サーバとセカンダリ サーバの IP アドレス。
■Cisco Vision Director のアクティブ サーバとセカンダリ サーバにおけるインストーラ アカウントの資格情報。
■セカンダリ サーバの IP アドレスには、アクティブ サーバからネットワーク上で到達可能である必要があります。到達可能でない場合は TUI のバックアップ設定が失敗します。
Cisco Vision Director サーバーのバックアップと復元を行う際は、次の制約事項を考慮してください。
注意 :このマニュアルで説明している作業は、 両方の サーバーで Cisco Vision Director ソフトウェアを実行している冗長サーバー環境にのみ適用されます。
■プライマリの問題が原因でセカンダリ Cisco Vision Director サーバーにフェールオーバーする必要が生じた場合は、元のバックアップ設定が無効になります。
バックアップのコピーを自動的にセカンダリ サーバに転送する方法でのスケジュール済みバックアップ プロセスは、再び TUI の自動バックアップ設定を使用してプライマリ サーバとセカンダリ サーバ間でバックアップ設定をリセットするまでは、完全に動作させることができないので注意してください。ただし、バックアップは引き続きプライマリ サーバに保存されます。
■元のプライマリ サーバにフェイルバックし、元の IP アドレッシング設定を使用するようになったら、セカンダリ サーバでバックアップ ディレクトリを再度確立できるように、再び TUI の自動バックアップ設定を使用してください。
■バックアップされる Cisco Vision Director のデータ
バックアップは単一の Cisco Vision Director サーバだけがあるネットワーク環境でも実行できますが、冗長仮想環境をお勧めします。冗長環境では、プライマリ サーバーで Cisco Vision Director を実行し、同じサブネットに接続されたセカンダリ サーバーにプライマリ サーバーからのバックアップ データが保存されます。
バックアップ処理は、スケジュールを設定するか、手動で実行できます。バックアップが完了すると、コンテンツ管理システム(CMS)が自動的に再起動します。
バックアップタスクは、イベントスクリプトの実行中でも実行できます。この変更に伴い、バックアップ処理中にはデータベースの最適化と修復は行われなくなったため、必要に応じてデータベース メンテナンスを手動実行するための新規オプションが TUI に追加されています。
データベースのメンテナンスを定期的に行うことは想定されていませんが、パフォーマンスの低下が見られる場合はデータベースのメンテナンスを実行する必要があります。
ヒント: バックアップ ログ(/var/log/svd-config/backup-YYYMMddHHMMSSz.log)を調べて、テーブルの更新が「OK」となっていて最新かどうかを確認することができます。そのような状態になっていない場合は、TUI オプションを使用してデータベースのメンテナンスを行ってください。詳細については、『 Cisco Vision Dynamic Signage Director Operations Guide, Release 6.4 』で「Running Database Maintenance」のトピックを参照してください。
バックアップを必要とする Cisco Vision Director の領域は複数存在します。バックアップ処理では、Cisco Vision Director サーバの次の領域がバックアップされます。
■Cisco Vision Director コンテンツ管理システム(CMS)
■Cisco Vision Director システム コンフィギュレーション ファイル
注: システムで十分なディスク容量を確保するため、リリース 4.0 以降ではデフォルトでバックアップ ファイルが 1 つしか保持されません。
詳細については、 『Cisco Vision Dynamic Signage Director Operations Guide, Release 6.4』 で「Managing Server Resources in Cisco Vision Director」のモジュールを参照してください。
バックアップと同様に、復元プロセスもスケジュールを設定するか手動で実行します。手動復元用の画面が表示されると、バックアップと復元用の両方のディレクトリを合わせたバックアップの一覧が表示されます。これらを使用してプライマリまたはセカンダリ サーバーでの手動復元を開始できます。自動復元では、常に復元ディレクトリにある最新のバックアップ ファイルが使用されます。
また、プライマリ データベースとセカンダリ データベースで実行するタスクのスケジュールは、バックアップおよび復元のタスクが存在するため異なります。したがって、スケジュール自体は自動的には復元されません。
■セカンダリ サーバーでのバックアップ アカウントの有効化(必須)
■自動バックアップおよび復元を行うためのプライマリ サーバーの設定(必須)
■定期バックアップのスケジュール設定(必須)
■手動操作によるバックアップの即時実行(任意)
■バックアップ完了の検証(任意)
■保持するバックアップ ファイル数の変更(任意)
冗長のセカンダリ サーバによる自動バックアップおよび復元を行うようにプライマリ Cisco Vision Director サーバを設定する前に、セカンダリ サーバで TUI を使用してバックアップ アカウントを有効にします。
TUI の使用の詳細については、「Cisco Vision Dynamic Signage Director サーバーのテキストベースのユーザー インターフェイス」を参照してください。
セカンダリ サーバでバックアップ アカウントを有効にする手順は次のとおりです。
1. セカンダリ サーバーで、次の手順に従って TUI にログインします。
a. 直接接続しているコンソールを使用するか、または Cisco Vision Director サーバ ネットワークに接続しているラップトップ コンピュータから SSH クライアントを使用し、サーバの IP アドレスを使用してセカンダリ Cisco Vision Director サーバへのセキュア ログインを実行します。
b. ログイン プロンプトが表示されたら「インストール担当者」のユーザー ID を入力して続行し、パスワード プロンプトでインストール担当者のパスワードを入力します。
2. メイン メニューで、[System Accounts] > [Enable/Disable Backup User] メニュー(図 1)に移動します。
ヒント: TUI メニュー内を移動するには、移動先のメニュー領域に対応する文字(a、b、c など)を入力して、Enter を押します。他のメニューに戻るには、指定されたいずれかのキーを使用してメニュー階層から前のメニューに戻ります。
図 1 [Enable/Disable Backup User] メニュー
1. [Enable backup user account] を選択します。
プライマリ サーバとバックアップ サーバ間でバックアップ アカウントとディレクトリの設定を自動化する TUI メニュー オプションを使用します。TUI を使用して、バックアップおよび復元プロセスを実行するように Cisco Vision Director サーバ環境を設定します。
注: TUI はバックアップ環境の設定にのみ使用します。[System Configuration] を使用して、手動バックアップをスケジュールまたは実行します。詳細については、定期バックアップのスケジュール設定および手動操作によるバックアップの即時実行を参照してください。
バックアップと復元を実行する前に、次のいくつかの手順を実行してください。
■バックアップ ファイルの宛先となる DSD サーバーの IP アドレスを特定します。
■そのサーバー(バックアップ サーバー)で、リモート SSH アクセスを有効にします。バックアップ DSD で TUI を使用します。
a. 直接接続しているコンソールを使用するか、または Cisco Vision Director サーバ ネットワークに接続しているラップトップ コンピュータから SSH クライアントを使用し、サーバの IP アドレスを使用してプライマリ Cisco Vision Director サーバへのセキュア ログインを実行します。
b. ログイン プロンプトが表示されたら「インストール担当者」のユーザ ID を入力して続行し、パスワード プロンプトでインストール担当者のパスワードを入力します。
c. メインメニューから、[System Accounts](図 2)で、[Enable/Disable privileged accounts via remote access (ssh)] を選択します(図 3)。
リモート(バックアップ)サーバーでアクセスを有効にした後、プライマリ DSD サーバーに戻って手順を続行します。
自動バックアップおよび復元を行うようにプライマリ サーバーを設定する手順は次のとおりです。
1. プライマリ サーバーで、次の手順に従って TUI にログインします。
a. 直接接続しているコンソールを使用するか、または Cisco Vision Director サーバ ネットワークに接続しているラップトップ コンピュータから SSH クライアントを使用し、サーバの IP アドレスを使用してプライマリ Cisco Vision Director サーバへのセキュア ログインを実行します。
b. ログイン プロンプトが表示されたら「インストール担当者」のユーザ ID を入力して続行し、パスワード プロンプトでインストール担当者のパスワードを入力します。
2. メインメニューで、[Cisco Vision Server Administration] > [Setup automatic backup and restore] に移動します。
図 4 [Setup Automatic Backup and Restore] メニュー オプション
3. 図 5の例に示すように、プロンプトでセカンダリ(リモート バックアップ)サーバーの IP アドレスまたはホスト名を入力します。
注: 画面内に黄色で表示されているテキストは、上記の前提条件での実行内容の手順を示しています(下図では省略)。
4. プロンプトで、セカンダリ バックアップ サーバでのインストール担当者アカウントのパスワードを入力します。
5. パスワードが受け入れられると、RSA キーが生成され、公開キーがセカンダリ サーバーにコピーされます。図 6に示すように、エラーなしでキーが作成されたことを確認します。
6. 「Press any key」メッセージが表示されるまで待ちます(表示が多少遅れる場合があります)。
7. 任意のキーを押して [Cisco Vision Server Administration] メニューに戻ります。
バックアッププロセスをサポートするようにサーバーを設定した後は、Cisco Vision Director ソフトウェアの [System Configuration] を使用してバックアップのスケジュールを設定します。
バックアップの定期実行スケジュールを設定する手順は次のとおりです。
1. プライマリ Cisco Vision Director サーバーに管理者としてログインします。
2. Cisco Vision Director から [Configuration] > [System Configuration] > [Scheduled Tasks] (図 7) をクリックします。
3. [Add] アイコンをクリックします。[Schedule Task — Add] ダイアログボックス(図 8)が表示されます。
4. [Task Type] フィールドをクリックし、「 BackupTask 」と入力します(図 8)。
注: タスクの名前は、小文字と大文字の違いも含めて、表示通りに 正しく 入力してください。
5. [Task Time] フィールドをクリックし、バックアップを開始させる時刻を指定します(24 時間形式)。
バックアップをすぐに開始する場合は、バックアップを手動で実行します。
バックアップを手動で開始してすぐに実行する手順は次のとおりです。
1. Cisco Vision Director に管理者としてログインします。
2. [More] > [Manage Software] をクリックします。
3. [System Backup] タブ(図 9)をクリックします。
4. + アイコンをクリックして、バックアップの作成を開始します。バックアップが即時に開始されます。
注: 「success」メッセージの表示は、バックアップ タスクが開始されたことを意味します。これはバックアップの完了を意味するものではありません。
バックアップが完了したことを確かめるには、バックアップ ファイルが存在することと、ログ ファイルにエラーが記録されていないことを確認します。
注: バックアップ ファイルの存在を確認してわかるのは、バックアップが試行されたということだけです。ファイルにエラーがないかどうかを確認してください。
バックアップ ファイルが存在することを確認する手順は次のとおりです。
1. TUI にログインします。ログイン プロンプトが表示されたら「インストール担当者」のユーザー ID を入力して続行し、パスワード プロンプトでインストール担当者のパスワードを入力します。
2. [Cisco Vision Server Administration] を選択します。
注: メッセージ「Starting backup」および「Backup completed」は、バックアップが失敗しても常にログに記録されます。
ログ ファイル中のバックアップ エラーを探す手順は次のとおりです。
1. /opt/sv/servers/config/logs/sv_dev_debug.log ファイルを開きます。
ヒント: ログ ファイルには、TUI からアクセスするか、[Library]([MainCisco Vision Director Menu])でシステム状態レポートを実行してアクセスすることができます。[More] > [System State Report] をクリックします。
2. sv_dev_debug.log ファイル中で、文字列「com.cisco.sv.backup」を含むメッセージを特定します。
3. 「Starting backup」メッセージを特定します。
4. 「Starting backup」メッセージの後方(かつ「Backup completed」メッセージの手前)にある「com.cisco.sv.backup」メッセージで、文字列中に「ERROR」を含むものを特定します。
システムで必要とされるディスク ストレージ量を節約するため、デフォルトのバックアップ保持ポリシーでは、バックアップ ファイルを 1 つ保持するようにされています。この保持ポリシーを変更して、2、5、7、または 10 日分のバックアップ ファイルを保持できます。
注意: 保持するバックアップ ファイル数がシステム リソースによってサポートされるように、全体的なディスクの使用率とバックアップ コンテンツのサイズを確認してください。
注: このタスクはプライマリ サーバーとセカンダリ バックアップ サーバーの両方で実行してください。
保持するバックアップ ファイル数を変更する手順は次のとおりです。
a. 直接接続しているコンソールを使用するか、または Cisco Vision Director サーバ ネットワークに接続しているラップトップ コンピュータから SSH クライアントを使用し、サーバの IP アドレスを使用してプライマリ Cisco Vision Director サーバへのセキュア ログインを実行します。
b. ログイン プロンプトが表示されたら「インストール担当者」のユーザー ID を入力して続行し、パスワード プロンプトでインストール担当者のパスワードを入力します。
2. メインメニューから [Cisco Vision Server Administration] を選択します。
4. [Backup/restore Files] を選択します。
ポリシー オプションのメニューが表示され(図 10)、保持するバックアップ ファイル数として 1(デフォルト)、2、5、7、または 10 を選択できます。
図 10 [Backup Retention Policy] メニュー
5. ファイルを保持する日数に対応する文字を入力し、Enter を押します。
6. ポリシー変更の確認メッセージが表示されたら、任意のキーを押して [Cisco Vision Server Administration] メニューに戻ります。
Cisco Vision Director ソフトウェアは、プライマリ サーバーとセカンダリ サーバー間でバックアップ ファイルを自動的にコピーし、復元処理の開始時に MD5 チェックサムを検証します。
セカンダリ サーバへのフェールオーバーと復元が必要になった場合は、冗長 Cisco Vision Director サーバ間でのフェールオーバーの設定の手順に従います。
注: サーバー間で手動でファイルをコピーする必要がある場合は、.tar ファイルと.chksum ファイルの両方をコピーしてください。復元処理では MD5 署名の検証で自動的に両方のファイルが使用されます。
■手動操作による復元の即時実行(任意)
■Cisco Vision Director ソフトウェアの再起動(復元実行後に必要)
定期的にスケジュールされた時刻以外の時刻に復元を開始する場合、Cisco Vision Director ソフトウェアでは、バックアップから復元を実行してすぐに開始することもできます。
注意: イベント スクリプトの実行中は復元プロセスを正常に実行できません。またバックアップ開始時に実行中であったスクリプトが存在していた場合は、復元の終了後にそうしたスクリプトは実行を開始します。
1. 管理者として Cisco Vision Director にログインします。
2. [More] > [Manage Software] をクリックします。
3. [System Backup] タブ(図 12)をクリックします。
4. [Restore] をクリックします。[Confirm Restore] ダイアログボックスが表示されます。
または、必要に応じて、TUI を使用して同じプロセスを実行できます。
a. 直接接続しているコンソールを使用するか、または Cisco Vision Director サーバ ネットワークに接続しているラップトップ コンピュータから SSH クライアントを使用し、サーバの IP アドレスを使用してプライマリ Cisco Vision Director サーバへのセキュア ログインを実行します。
b. ログイン プロンプトが表示されたら「インストール担当者」のユーザー ID を入力して続行し、パスワード プロンプトでインストール担当者のパスワードを入力します。
2. メインメニューから [Cisco Vision Server Administration] を選択します。
Cisco Vision Director サーバで何らかの復元を実行した後は、Cisco Vision Director ソフトウェアを再起動してサービスの通常の運用を再開する必要があります。
Cisco Vision Director ソフトウェアを再起動する手順は次のとおりです。
1. プライマリ サーバで、次の手順に従って TUI にログインします。
a. 直接接続しているコンソールを使用するか、または Cisco Vision Director サーバ ネットワークに接続しているラップトップ コンピュータから SSH クライアントを使用し、サーバの IP アドレスを使用してプライマリ Cisco Vision Director サーバへのセキュア ログインを実行します。
b. ログイン プロンプトが表示されたら「インストール担当者」のユーザー ID を入力して続行し、パスワード プロンプトでインストール担当者のパスワードを入力します。
2. メインメニューから [Cisco Vision Server Administration] を選択します。