目次
トレンド 2:IPv6 による Internet of Things(loT)接続の実現
トレンド 3:さまざまな業界において M2M アプリケーションが IoT の成長を加速
トレンド 9:トラフィックパターンの分析(ピーク時と平均の比較、CDN の普及、 SD-WAN)
付録 B:全世界の IP トラフィックの増加、2017 ~ 2022 年
付録 C:コンシューマ IP トラフィック、2017 ~ 2022 年
付録 D:コンシューマ インターネット トラフィック、2017 ~ 2022 年
付録 E:コンテンツ配信ネットワークのトラフィック、2017 ~ 2022 年
付録 F:コンシューマ マネージド IP トラフィック、2017 ~ 2022 年
エグゼクティブ サマリー
全世界のトラフィックの予測
2022 年までに、全世界の年間 IP トラフィックは 4.8 ZB(月間 396 エクサバイト(EB))に達すると予測されます。2017 年には、全世界の IP トラフィックの年間ラン レートは 1.5 ZB(月間 122 EB)でした。
全世界の IP トラフィックは、今後 5 年間で 3 倍に増加する見込みです。2017 ~ 2022 年の期間における IP トラフィック全体の年平均成長率(CAGR)は 26 % になると予測されます。月間の IP トラフィックは、2017 年には 1 人あたり 16 ギガバイト(GB)でしたが、2022 年には 1 人あたり 50 GB に到達すると予測されます。
最頻時のインターネット トラフィックは平均インターネット トラフィックよりも速いペースで増加しています。2017 ~ 2022 年の間に、最頻時(1 日で最も利用頻度の高い 60 分間)のインターネット トラフィックは 4.8 倍に増加し、平均インターネット トラフィックは 3.7 倍に増える見込みです。
世界のインターネット ユーザとデバイス/接続
IP ネットワークに接続されるデバイス数は、2022 年には全世界の人口の 3 倍を超える見込みです。2017 年にはネットワーク デバイスは 1 人あたり 2.4 台でしたが、2022 年には 1 人あたり 3.6 台になると予測されます。ネットワーク デバイスは、2017 年の 180 億台から、2022 年には 285 億台に増加する見込みです。
M2M 接続は、2022 年までに全世界の接続デバイスおよび接続の半数以上を占めるようになる見込みです。M2M 接続のシェアは、2017 年の 34 % から 2022 年には 51 % に増加すると予測されます。2022 年には M2M 接続は 146 億に増加する見込みです。
スマートフォンのトラフィックが PC のトラフィックを上回るようになると予測されています。2018 年に PC のトラフィックは IP トラフィック全体の 41 % を占めていましたが、2022 年までには 19 % まで低下する見込みです。IP トラフィック全体に占めるスマートフォンの割合は 2017 年には 18 % でしたが、2022 年には 44 % になる見込みです。
全世界のネットワーク アクセス/接続のトレンド(固定/モバイル/Wi-Fi)
ワイヤレス デバイスやモバイル デバイスからのトラフィックは、2022 年までに IP トラフィック全体の 71 % を占めるようになります。2022 年には、IP トラフィックに占める有線デバイスの割合は 29 % になり、Wi-Fi デバイスとモバイル デバイスの割合が 71 % になる見込みです。また 2017 年には、有線デバイスのトラフィックが占める割合が全世界の IP トラフィックの半分を下回り、48 % になっています。
世界中のモバイル端末によるデータ トラフィック量は 2017 年から 2022 年にかけて 7 倍に増加する見通しです。2017 ~ 2022 年までのモバイル データ トラフィックの CAGR は 46 % と予測され、2022 年には月間 77.5 エクサバイトに達する見込みです。
2017 ~ 2022 年の間に、全世界のモバイル データ トラフィックは、固定 IP トラフィックのほぼ 2 倍のペースで増加する見込みです。2017 ~ 2022 年の間に、固定 IP トラフィックの CAGR は 24 % のペースで成長し、モバイル トラフィックの CAGR は 46 % のペースで成長する見込みです。全世界のモバイル データ トラフィックは、2017 年には IP トラフィック全体の 9 % でしたが、2022 年には 20 % になると予測されます。
全世界のアプリケーションのトレンド
世界中の全 IP トラフィック(ビジネスとコンシューマの両方)に占める IP ビデオ トラフィックの割合は、2017 年の 75 % から 2022 年には 82 % に増加する見込みです。2017 ~ 2022 年の間に全世界の IP ビデオ トラフィックは 4 倍に増加すると予測されています(CAGR 29 %)。2017 ~ 2022 年の間にインターネット ビデオ トラフィックは 4 倍に増加すると予測されています(CAGR 33 %)。
ライブ インターネット ビデオがインターネット ビデオ トラフィック全体に占める割合は、2022 年には 17 % になる見込みです。2017 ~ 2022 年の間に、ライブ ビデオは 15 倍に増加すると予測されています。
2017 ~ 2022 年の間に、インターネットのビデオ監視トラフィックは 7 倍に増加する見込みです。世界のインターネット ビデオ トラフィック全体に占めるビデオ監視は、2017 年の 2 % が 2022 年には 3 % に増加すると予測されます。
全世界の仮想現実(VR)および拡張現実(AR)のトラフィックは、2017 ~ 2022 年の間に 12 倍(CAGR 65 %)に増加すると見込まれています。
テレビ視聴のインターネット ビデオ トラフィックは、2017 ~ 2022 年の間に 3 倍に増加すると予測されています。固定コンシューマ インターネット ビデオ トラフィックに占めるテレビ視聴のインターネット ビデオ トラフィックの割合は 2022 年には 27 % になる見込みです。
コンシューマ ビデオオンデマンド(VoD)トラフィックは、2022 年までに 2 倍近くに増加します。2022 年の 1 ヵ月あたりの VoD トラフィックの量は、DVD 100 億枚に相当します。
2017 ~ 2022 年の間にインターネット ゲーム トラフィックは 9 倍に増加し、CAGR は 55 % になる見込みです。2017 年には全世界の IP トラフィックに占めるインターネット ゲーム トラフィックの割合は 1 % でしたが、2022 年には 4 % になる見込みです。
全世界のネットワークのパフォーマンス
ブロードバンドの速度は、2022 年にはほぼ 2 倍になります。全世界の固定ブロードバンドの通信速度は、2017 年の 39 Mbps から 2022 年には 75.4 Mbps に拡大する見込みです。
全世界のトラフィックのトポロジ
コンテンツ配信ネットワーク(CDN)では、2022 年までにすべてのインターネット トラフィックの 72 % が伝送されるようになります(2017 年の 56 % から増加)。
サービス プロバイダー全体のネットワーク容量のうち、メトロ ネットワーク内の容量は、2017 年の 27 % から 2022 年には 33 % に増加する見込みです。
全世界の 5G モバイルのハイライト
5G デバイスおよび接続は、2022 年までに全世界のモバイル デバイスおよび接続の 3 % 以上を占めると予測されます。2022 年には、全世界のモバイル デバイス台数は 2017 年の 86 億台から 123 億台に増加し、そのうち 4 億 2,200 万台が 5G 対応になる見込みです。
全世界のモバイル トラフィックは、2022 年までにほぼ 12 % が 5G セルラー接続で伝送されると予測されます。世界全体では、2022 年には 5G 接続が毎月平均で 21 GB のトラフィックを生成する見込みです。
ハイライト:地域別
IP トラフィックの成長率が最も高いのは中東およびアフリカで、アジア太平洋地域がこれに続きます。中東およびアフリカのトラフィックは、2017 年から 2022 年の期間に CAGR 41 % のペースで増加します。
地域別成長率の概要は以下のとおりです。
● アジア太平洋地域の IP トラフィックは 2022 年には月間 172.7 EB に達し、CAGR は 32 % になる見込みです。
◦ 2022 年には、アジア太平洋地域のインターネット ユーザは、2017 年の 17 億人(人口の 41 %)から 26 億人(同 62 %)に増加すると予測されます。
◦ 2022 年には、アジア太平洋地域のネットワーク接続デバイス/接続は、2017 年の 86 億から 131 億に増加する見込みです。
◦ 2022 年には、アジア太平洋地域の固定ブロードバンド平均速度は、2017 年(46.2 Mbps)の 2.1 倍の 98.8 Mbps に達する見込みです。
● 北米の IP トラフィックは 2022 年には月間 108.4 EB に達し、CAGR は 21 % になる見込みです。
◦ 2022 年には、北米のインターネット ユーザは、2017 年の 3 億 3,100万人(人口の 92 %)から 3 億 5,300 万人(同 94 %)に増加すると予測されます。
◦ 2022 年には、北米のネットワーク接続デバイス/接続は、2017 年の 29 億から 50 億に増加する見込みです。
◦ 2022 年には、北米の固定ブロードバンド平均速度は、2017 年(43.2 Mbps)の 2.2 倍の 94.2 Mbps に達する見込みです。
● 西ヨーロッパの IP トラフィックは 2022 年には月間 49.9 EB に達し、CAGR は 22 % になる見込みです。
◦ 2022 年には、西ヨーロッパのインターネット ユーザは、2017 年の 3 億 5,800万人(人口の 85 %)から 3 億 8,000 万人(同 89 %)に増加すると予測されます。
◦ 2022 年には、西ヨーロッパのネットワーク接続デバイス/接続は、2017 年の 23 億から 40 億に増加する見込みです。
◦ 2022 年には、西ヨーロッパの固定ブロードバンド平均速度は、2017 年(37.9 Mbps)の 2.0 倍の 76.0 Mbps に達する見込みです。
● 中央および東ヨーロッパの IP トラフィックは 2022 年には月間 25.3 EB に達し、CAGR は 26 % になる見込みです。
◦ 2022 年には、中央および東ヨーロッパのインターネット ユーザは、2017 年の 3 億 3,200 万人(人口の 68 %)から 3 億 6,400 万人(同 73 %)に増加すると予測されます。
◦ 2022 年には、中央および東ヨーロッパのネットワーク接続デバイス/接続は、2017 年の 12 億から 20 億に増加する見込みです。
◦ 2022 年には、中央および東ヨーロッパの固定ブロードバンド平均速度は、2017 年(32.8 Mbps)の 1.4 倍の 46.7 Mbps に達する見込みです。
● 中東およびアフリカの IP トラフィックは 2022 年には月間 20.9 EB に達し、CAGR は 41 % になる見込みです。
◦ 2022 年には、中東およびアフリカのインターネット ユーザは、2017 年の 3 億 8,800万人(人口の 23 %)から 5 億 4,900 万人(同 32 %)に増加すると予測されます。
◦ 2022 年には、中東およびアフリカのネットワーク接続デバイス/接続は、2017 年の 17 億から 25 億に増加する見込みです。
◦ 2022 年には、中東およびアフリカの固定ブロードバンド平均速度は、2017 年(7.8 Mbps)の 2.6 倍の 20.2 Mbps に達する見込みです。
● 中南米の IP トラフィックは 2022 年には月間 18.8 EB に達し、CAGR は 21 % になる見込みです。
◦ 2022 年には、中南米のインターネット ユーザは、2017 年の 3 億 6,800 万人(人口の 57 %)から 4 億 6,500 万人(同 69 %)に増加すると予測されます。
◦ 2022 年には、中南米のネットワーク接続デバイス/接続は、2017 年の 14 億から 20 億に増加する見込みです。
◦ 2022 年には、中南米の固定ブロードバンド平均速度は、2017 年(11.7 Mbps)の 2.4 倍の 28.1 Mbps に達する見込みです。
最新の Cisco Visual Networking Index(VNI)の予測では、2017 ~ 2022 年に全世界の IP トラフィックは 3 倍近くまで増大すると見込まれています。詳細なサマリーについては、付録を参照してください。
IP トラフィックの全体量は 2017 年には月間 122 EB でしたが、CAGR は 26 % のペースで増加し、2022 年には 396 EB になる見込みです(図 1)。この成長率は、2016 ~ 2021 年の CAGR を 24 % とした昨年の予測と比較してわずかに増加しています。これは IP トラフィック全体に対するモバイル トラフィックの割合が増加していることによるものです。
また、最近の予測で注目すべき点は、固定トラフィックの増加がモバイル トラフィックの増加に拮抗している国が増えているということです。特に米国では、2017 年の固定トラフィックの成長率は 26 % で、同年のモバイル トラフィックの成長率は 23 % になっています。日本、韓国、カナダ、ドイツ、スウェーデンでは、固定トラフィックの成長率がモバイル トラフィックの成長率をわずかに下回っています。ほとんどの国では、モバイル トラフィックの成長率が固定トラフィックを大幅に上回っています。

シスコの予測方法の詳細については、付録を参照してください。

インターネット トラフィックの総量は過去 20 年間に急増しました。20 年以上前の 1992 年には、世界のインターネット ネットワークでやりとりされるトラフィックは 1 日あたり約 100 GB でした。その 10 年後の 2002 年には 1 秒あたり 100 ギガバイト(GB/秒)に増え、2017 年には、全世界のインターネット トラフィックは 45,000 GB/秒以上に到達しました。表 1 に、インターネット トラフィック全体量の増大を表すベンチマーク的な指標の変遷を示します。
表 1. Cisco VNI 予測:インターネット トラフィックの変遷
| 年 | 世界のインターネット トラフィック |
| 1992 年 | 100 GB/日 |
| 1997 年 | 100 GB/時 |
| 2002 年 | 100 GB/秒 |
| 2007 年 | 2,000 GB/秒 |
| 2017 年 | 46,600 GB/秒 |
| 2022 年 | 150,700 GB/秒 |
出典:Cisco VNI、2018 年
IP トラフィックとインターネット トラフィックの 1 人あたりのデータ量は、この 10 年間に同じような急成長の道をたどってきました。2017 年には 1 ヵ月間に 1 人あたり 16 GB だった世界の IP トラフィックは 2022 年には 50 GB に達し、2017 年には 1 人あたり 13 GB だったインターネット トラフィックは 2022 年には 44 GB に増加すると見込まれます。10 年前の 2007 年には、1 人あたりのインターネット トラフィックは月間 1 GB を大きく下回っていました。2000 年の 1 人あたりのインターネット トラフィックは月間 10 メガバイト(MB)でした。
以降のセクションでは、全世界の IP トラフィックに継続的な増加をもたらしているトレンドについて説明します。
トレンド 1:デバイス数と接続数が引き続き増加
世界的に見ると、デバイスおよび接続の数は、総人口(CAGR 1.0 %)やインターネット ユーザ数(CAGR 7 %)よりも速いペース(CAGR 10 %)で増加しています。この傾向により、デバイスおよび接続の世帯あたりおよび 1 人あたりの平均数の増加が加速しています。毎年、機能やインテリジェンスが強化された新製品が多様なフォームファクタで市場に投入され、普及しています。スマート メーター、ビデオ監視、ヘルスケア モニタリング、輸送、パッケージ、資産のトラッキングなどの M2M アプリケーションが増加しており、デバイスおよび接続の主な成長要因となっています。2022 年には、M2M の接続数はデバイス/接続合計の 51 % になる見込みです。
最も成長が著しい接続カテゴリは M2M で、予測期間中、2022 年までに約 2.4 倍の成長が見込まれます(CAGR 19 %、接続数 146 億)。
次に成長が早いのはスマートフォンで、CAGR は 9 %(1.6 倍の成長)になると見込まれます。その次に成長が早いと予測されるのはネットワーク接続型 AV 機器(フラット パネル テレビ、セットトップ ボックス、デジタル メディア アダプタ(DMA)、ブルーレイ ディスク プレーヤー、ゲーム コンソールを含む)で、2022 年までに 32 億台に達する見込みです(CAGR 7 %)。PC は予測期間の間、減少を続ける見込みです(2.5 % の減少)。
ただし、予測対象期間を通じて、2022 年末でも、PC の数はタブレットよりも多くなると予測されます(PC が 12 億に対してタブレットが 7 億 9,000 万)。
2022 年には、固定デバイスとモバイル デバイスを合わせたコンシューマ デバイスがデバイス全体の 72 % を占め、残りの 28 % がビジネス デバイスとなります。コンシューマ デバイスの割合は CAGR が 8.8 % のペースで増加し、ビジネス セグメントの成長率(CAGR 12.0 %)をわずかに下回る見込みです。

世界的に見ると、1 人あたりの平均デバイス数および接続数は 2017 年の 2.4 から 2022 年には 3.6 に増加すると予想されます(表 2)。
2022 年には、人口 1 人あたりの平均デバイスおよび接続数の平均が最も高い国は、米国(13.6)、韓国(11.8)、およびカナダ(11.0)になる見込みです。
表 2. 1 人あたりのデバイスおよび接続数の平均
|
| 2017 | 2022 |
| アジア太平洋 | 2.1 | 3.1 |
| 中央および東ヨーロッパ | 2.5 | 3.9 |
| 中南米 | 2.1 | 2.9 |
| 中東およびアフリカ | 1.1 | 1.4 |
| 北米 | 8.0 | 13.4 |
| 西ヨーロッパ | 5.4 | 9.4 |
| 世界 | 2.4 | 3.6 |
出典:Cisco VNI、2018 年
デバイスおよび接続数の内訳の変化や複数デバイス所有者の増加がトラフィックに影響し、IP トラフィック全体へのデバイスの貢献度が変化する可能性があります。2017 年末時点で IP トラフィックの 59 %、およびインターネット トラフィックの 51 % が PC 以外のデバイスによるものでした。2022 年には、非 PC デバイスからの IP トラフィックとインターネット トラフィックは 81 % を占めるようになります(図 4)。

モバイル ネットワークと同様に、ビデオ デバイスもトラフィックに大きな影響をもたらす可能性があります。インターネット対応の HD テレビ 1 台に毎日インターネットから 2 時間のコンテンツが流れると、現在の全世帯分に相当するインターネット トラフィックが生成されます。スマートフォンおよびタブレットでのビデオ視聴の拡大に伴い、インターネット トラフィック全体に占めるこれらのデバイスからのトラフィックの割合が増加しています。世界のインターネット トラフィック全体に占める PC の割合は、2017 年の 49 % から、2022 年には 19 % まで減少する見込みです。世界のインターネット トラフィック全体に占めるスマートフォンの割合は 2017 年には 23 % でしたが、2022 年には 50 % になる見込みです(図 5)。

トラフィックに対するデバイスのビデオの影響は、ウルトラ HD(UHD)または 4K ビデオ ストリーミングの導入によってさらに顕著になります。4K ビデオのビット レート(約 15 ~ 18 Mbps)は、HD ビデオの 2 倍以上、標準画質(SD)ビデオの 9 倍以上にもなるためです。2017 年には、設置されるフラットパネル テレビ セットの 23 % が UHD でしたが、2022 年にはほぼ 3 分の 2 の 62 % まで増大します(図 6)。

ウルトラ HD(4K)IP VoD は、2022 年には世界の IP ビデオ トラフィックの 22 % を占めるようになります(図 7)。IP VoD トラフィックで占める UHD の割合は、2022 年には 35% に増加する見込みです。

トレンド 2:IPv6 による Internet of Things(loT)接続の実現
IPv6 デバイスの機能、コンテンツへの対応、IPv6 をネットワークに実装する事業者の増加から判断すると、IPv4 環境から IPv6 環境への移行は順調に進んでいると考えられます。アジア、ヨーロッパ、北米、および中南米では IPv4 アドレスがすでに枯渇していて、アフリカでは 2019 年に IPv4 の割り当てが不足すると予測されているため、IPv6 への移行はきわめて重要です。
表 3 に、IPv4 Exhaustion Counter および地域インターネット レジストリ(RIR)に基づいた IPv4 アドレスの枯渇日を示します(2018 年 10 月時点)。
表 3. IPv4 アドレスの枯渇日
| 地域インターネット レジストリ | 枯渇日 |
| Asia Pacific Network Information Centre(APNIC) | 2011 年 4 月 15 日(実績) |
| Réseaux IP Européens Network Coordination Centre(RIPE NCC) | 2012 年 9 月 14 日(実績) |
| Latin America and Caribbean Network Information Centre(LACNIC) | 2014 年 6 月 10 日(実績) |
| American Registry for Internet Numbers(ARIN) | 2015 年 9 月 24 日(実績) |
| African Network Information Center(AFRINIC) | 2019 年 5 月 23 日(予測) |
Cisco VNI の IPv6 対応デバイスの分析によると、2017 年に世界で約 60 億台だった IPv6 対応の固定およびモバイル デバイスは、2022 年には約 183 億台に達します(CAGR 26 %)。IPv6 対応デバイス全体のうち、ネットワークに接続される固定およびモバイル デバイスが占める割合は、2017 年の 32 % から 2022 年には 64 % に拡大します(図 8)。
この推測は、IPv6 をサポートするデバイスの性能とネットワーク接続に基づくもので、アクティブな IPv6 接続を予測したものではありません。モバイルデバイスが IPv6 に対応しているかどうかは、OS の IPv6 サポートの有無と、デバイスが接続可能なモバイル ネットワーク インフラストラクチャ(3.5 世代(3.5G)以降)に基づいて推計されています。固定デバイスが IPv6 に対応しているかどうかは、デバイスの IPv6 サポートの有無に加え、そのデバイスのエンドユーザ セグメントに応じて、顧客宅内機器(CPE)またはビジネス ルータが IPv6 をサポートしているかどうかを推定する方法で判断しています。
全世界の固定およびモバイル ネットワーク事業者は、IPv6 プロトコルを幅広く導入し、IP トラフィック全体でかなりの割合を占める量の IPv6 トラフィックをサポートしています。その例としては、フランスの Free Telecom 社(40 %)、KDDI 社(46 %)、AT&T 社(63 %)、Comcast 社(64 %)、Verizon Wireless 社(86 %)、Reliance Jio 社(88 %)、T-Mobile 社(94%)などが挙げられます(出典:World IPv6 Launch Organization、2018 年 9 月)。Google に関しては、IPv6 経由で Google にアクセスするユーザの割合が、2017 年 5 月の 11 % から 2018 年 9 月には約 25 % に増加しています(出典:2018 年 9 月の Google 社の統計)。
このような業界の発展を受けて、Cisco VNI の予測では、デバイスの種類ごとに推計した世界の月間平均トラフィックに基づき、IPv6 対応デバイスが実際に IPv6 ネットワークに接続されるようになった場合に生成される潜在的な IPv6 ネットワーク トラフィックを算定しています。

2022 年の数値を見てみると、IPv6 対応のデバイスの 60 % が能動的に IPv6 ネットワークに接続すると仮定して、世界の IPv6 トラフィックは月あたり 132 EB、つまりインターネット トラフィック全体の 38 % になると予測しています(図 9)。
この潜在的な IPv6 トラフィックの推測は、IPv6 デバイスの性能やコンテンツの IPv6 対応、IPv6 ネットワーク導入が現在のトレンドのペースに合わせて進展し、予測対象期間中もさらに促進されるという仮定に基づいています。これらの可変要素の相互依存性を考慮すると、予測の仮定条件は分析を進める過程で精度が高まる可能性があります。
コンテンツ プロバイダーもまた、自社のサイトやサービスの IPv6 対応を進めています。Cisco® IPv6 ラボによると、2022 年には IPv6 を介して利用可能になるコンテンツは約 51 % になる見込みです。ただし、この数値は地域および国の Web サイトの利用者数によって異なる可能性があります。さらに、各国の具体的な取り組みやコンテンツ プロバイダーの展開が地域的な IPv6 コンテンツの普及に貢献しています。
全体的に、インターネット トラフィックのかなりの部分が IPv6 ネットワークにより生成されるようになる可能性があり、これは、IPv6 のスケーラビリティおよび性能を活用し、Internet of Things(IoT)を利用可能にすることを求めているネットワーク事業者、コンテンツ プロバイダー、およびエンド ユーザにとって注目すべき機会と言えます。

トレンド 3:さまざまな業界において M2M アプリケーションが IoT の成長を加速
Internet of Things(IoT)はもはや現象ではなく、人、プロセス、データ、モノをインターネットにつないで相互に接続する一般的なシステムになりました。全世界の M2M 接続数は、2017 年の 61 億から 2022 年には 2.4 倍の 146 億に増加する見込みです(図 10)。2022 年には、世界の M2M 接続数が人口 1 人あたり 1.8 になると予測されています。

2022 年には、ホーム オートメーション、ホーム セキュリティ、ビデオ監視、家電、追跡用アプリケーションなど、家庭内のコネクテッド アプリケーションが M2M 接続全体のほぼ半数である 48 % を占めると予測され、生活に M2M が浸透することが示されています(図 11)。フリート管理、車載エンターテインメントおよびインターネット アクセス、ロードサイド アシスタンス、車両診断、ナビゲーション、自律運転などのアプリケーションを使用するコネクテッド カーは、最も急速に接続数が増加する業界セグメント(CAGR 28 %)になる見通しです。その次に成長が早いのはコネクテッド シティのアプリケーションで、CAGR は 26 % です。

世界の M2M 接続数の増加は 2.4 倍ですが、M2M の IP トラフィックは同期間に 7 倍以上となり、2017 年の 3.7 EB(世界の IP トラフィックの 3 %)から 2022 年には 25 EB 以上(同 6 %、図 12 を参照)に増加する見込みです。トラフィック量は接続数よりも早く成長しています。これは、M2M 接続で導入されるビデオ アプリケーションが増えていること、および広帯域幅と低遅延が不可欠な遠隔医療やスマート カー ナビゲーション システムなどの用途で使用量が増えていることが原因です。

トレンド 4:アプリケーション トラフィックの増加
すべての形式の IP ビデオ(インターネット ビデオ、IP VoD、ファイル共有によるビデオ ファイルの交換、ビデオ ストリーミングによるゲーム、ビデオ会議)は引き続き IP トラフィック全体の 80 ~ 90 % を占める見込みです。世界の IP ビデオ トラフィックは、2022 年にはトラフィックの 82 % を占めると予測されています(図 13)。

ビデオの増加は、誇張することが難しいほど大きな影響をもたらすと考えられます。ビデオの増加によって、インターネット トラフィックは、比較的安定したトラフィック ストリーム(ピアツーピア(P2P)トラフィックの特性)からダイナミックなトラフィック パターンに変化します。
過去数年間でサービス プロバイダー各社は、ゲームのダウンロードに伴う大幅なトラフィック増加を経験してきました。Xbox One や PlayStation 4 のような比較的新しいコンソールは十分なストレージを内蔵しているため、新しいゲームをディスクで購入する代わりにダウンロードできます。これらのゲームでは画像が多用されるため、膨大なファイル サイズとなります。ゲームのトラフィックは、2022 年にはすべての IP トラフィックの 4 % に達する見込みです。なお、これらのダウンロードは使用量がピークの期間に行われることが多く、最頻時のトラフィックの 8 % に到達しています。ゲーム トラフィックは増え続けることが予測され、そのため 2022 年のビデオ トラフィックの成長率が、予測されている 82 % を超えない可能性があります。
インターネット ビデオ トラフィック自体にも変化があります(図 14)。特にライブ インターネット ビデオは従来のテレビ放送を置き換え、多量のトラフィックを生み出す可能性があります。ライブ ビデオはすでにインターネット ビデオ トラフィック全体の 5 % を占めていて、2022 年には 15 倍の 17 % に達する見込みです。もう 1 つ注目すべきなのは、ビデオ監視トラフィック(Dropcam)です。このトラフィックはライブ ストリーミングやオンデマンド ストリーミングとは性質が大きく異なり、家庭やスモール ビジネスからクラウドへの継続的なアップロードが行われるため、継続的にアップストリーム ビデオ カメラ トラフィックを生み出します。

ビデオがトラフィックの対称性に与える影響
短時間のビデオとビデオ通話を除き、ほとんどの形式のインターネット ビデオは、アップストリームの割合が大きくありません。そのため、ユーザ生成コンテンツが一般的になった当時に多くの人が予測していたほどには、トラフィックの対称化は進んでいません。コンテンツを制作する加入者の出現は、社会的、経済的、および文化的にきわめて重要な現象と言えますが、それでもなお、加入者は全体として、生成する量よりはるかに大量のビデオを視聴しています。アップストリーム トラフィックの比率は、数年間の間にわずかに減少しています。
今後 2 ~ 3 年間は家庭向けのインターネット トラフィックは引き続き非対称のままであると予想されます。ただし、結果的に対称性を高めるシナリオもいろいろあります。次のような例が考えられます。
● コンテンツ プロバイダーやディストリビュータが、配信のメカニズムとして P2P を採用した場合。P2P は長年にわたって低コストのコンテンツ配信システム(CDS)として有力な存在でしたが、ほとんどのコンテンツ プロバイダーとディストリビュータは直接配信を選択しました。例外は中国での PPStream や PPLive などのアプリケーションで、P2P でのライブ ビデオ ストリーミングの提供で大きな成功を収めています。その他の地域のコンテンツ プロバイダーが同様に提供を行うと、トラフィックの対称性が急速に高くなる可能性があります。
● 帯域幅の対称性を必要とする、ハイエンドのビデオ通信が急速に発展した場合。PC 間のビデオ通話が普及しつつあり、初期段階のモバイルでのビデオ通話の市場は将来性があると考えられます。ハイエンドのビデオ通話が一般的になると、トラフィックの対称性が増す可能性があります。
一般的に、サービス プロバイダーが十分なアップストリーム帯域幅を提供すると、アップストリームのキャパシティを利用するアプリケーションが登場し始めます。
トレンド5:「コードカッティング」の分析
Cisco VNI の予測における「コードカッティング」とは、従来型のテレビ視聴が、オンライン ビデオやモバイル ビデオなど、インターネットによるビデオ視聴に取って代わられる傾向を表しています。
デジタル プラットフォーム(ケーブル、IPTV、衛星放送など)を利用してテレビを視聴するデジタル テレビ サービスの成長は、モバイル ビデオと比べるとかなり遅くなっています。また、新興国では、固定型の接続方式がバイパスされる傾向があるため、モバイル ビデオの成長率がさらに高くなります。
さらに、デジタル メディア アダプタ(DMA)のようなインターネット デバイスについては、すべてのインターネット接続テレビ(サービス プロバイダーの STB、ゲーム コンソール、直接接続のインターネット テレビ セットなどを含む)の 9 % のみであることが確認されていますが、2022 年には、これらのデバイスがインターネット接続テレビ トラフィックの 18 % を占めると予測されています。この傾向も、インターネット アクセスに関して、サービス プロバイダーが管理する STB への依存度が(特にビデオについて)全体的に低下していることを裏付けています(図 15)。

従来型のテレビを利用している世帯については、インターネット ビデオを利用している世帯と比べて、生成する平均トラフィックが少ないと見込んでいます(図 16)。従来型のテレビを使用していない世帯は 2017 年に 1 ヵ月あたり 141 GB のトラフィックを生成しましたが、平均的な世帯は 1 ヵ月あたり 82 GB でした。従来型のテレビでは、インターネット ビデオ(インターネット ビデオ デバイスへのユニキャスト)に比べて、生成されるトラフィックが非常に少ないことが原因です。従来型のテレビでは、1 つのビデオ ストリームが多数の世帯で共有されます。

トレンド 6:セキュリティ分析
ユーザは、常に使用可能で、常に安全で、個人とビジネスの資産を保護するオンライン エクスペリエンスを求めています。この数年間は、セキュリティ脅威の観点から見ると、重大な出来事がかつてないほど多発した期間であったことは明らかです。メディアでも、データ漏えいが数多く報道されました。データの侵害がもたらす金銭的影響とブランドへの影響の範囲を背景に、サイバーセキュリティは単に IT の問題としてではなく、ビジネス リスクとして取り扱われています。技術の進歩は経済成長の大きな原動力ですが、サイバー攻撃の発生率の増加にもつながっています。e-コマース、モバイル決済、クラウド コンピューティング、ビッグ データと分析、IoT、AI、機械学習、およびソーシャル メディアなどの主要トレンドはすべて、ユーザとビジネスのサイバー リスクを増大させます。問題をさらに悪化させているのが、脅威の性質の多様化です。脅威には、分散型サービス妨害(DDoS)、ランサムウェア、Advanced Persistent Threat(APT)、ウイルス、ワーム、マルウェア、スパイウェア、ボットネット、スパム、スプーフィング、フィッシング、ハックティビズム、国家公認の可能性があるサイバー戦争などが含まれます。
2018 年は、9 月時点で合計 864 件のデータ漏えいが発生し、約 3,420 万件のデータが盗まれました。2018 Identity Theft Resource Center によれば、2018 年は現在までにデータ漏えい 1 件について盗まれたレコード数の平均は 39,554 件にのぼり、最も漏えい数が多かったのがビジネス カテゴリでした。『IBM Security and Ponemon Institute 2018 Cost of Data Breach Study(IBM Security and Ponemon Institute:2018 年データ漏えいコスト調査)』によると、紛失や盗難にあった 1 レコードあたりの平均コストは増加を続けていて、世界全体で見ると 2018 年は 2017 年の平均 141 ドルから増加して 148 ドルになっています。IoT デバイスが広範に使用されていることで、侵害を受けたレコードあたりのコストは 5 ドル増加しました。データ漏えいによる 1 データあたりのコストは米国とカナダで最も高く、それぞれ 233 ドルと 202 ドルでした。最も低いのがインドとブラジルで、それぞれ 68 ドルと 67 ドルでした。
2018 年に Verizon が公表したデータ漏えい調査によると、侵害には多くの手段があります。侵害の 76 % は金銭目的で、48 % の手段はハッキングでした。サイバー攻撃の約 4 分の 3(73 %)は、外部の攻撃者によって実行されています。すべての侵害の半分は背後で組織犯罪グループのメンバーが関与していて、国家が支援または絡んでいる攻撃者は 12 % の侵害に関与しています。
分散サービス拒否(DDoS)攻撃は、複数のシステムがターゲット システムの帯域幅やリソース(主に 1 つ以上の Web サーバ)のフラッディングを発生させます。このような攻撃は多くの場合、侵害された複数のシステムのトラフィックによって、ターゲット システムでフラッディングを発生させます。DDoS 攻撃は、大半のサービス プロバイダーで観察されている主要な脅威です。インフラストラクチャの停止も依然として脅威であり、通信事業者の半数がこの問題を経験しています。『Arbor Networks 13th Annual Infrastructure Security Report(Arbor Networks:第 13 回年次インフラストラクチャ セキュリティ レポート)』によると、2017 年のピーク時の DDoS 攻撃の規模は、2016 年の 841 Gbps から低下して 600 Gbps でした。しかし、2018 年の上半期は状況が一変し、ピーク時の DDoS 攻撃の規模は 2017 年の上半期から 179 % 増加して 1.7 Tbps でした。その原因は、サイバー犯罪者が Memcached プロトコルの脆弱性を悪用し、史上最大級の増幅型攻撃が発生したためです。この手法は、マルウェア主導のボットネットが不要なことから、人気が高まっています。2017 年の DDoS 攻撃の平均規模は 990 Mbps と、2016 年の 1,133 Mbps からわずかに低下しましたが、大半の組織を完全にオフラインにするには十分な規模でした。しかし Memcached の登場以来、平均の攻撃の規模は 2017 年の上半期から 2018 年の上半期にかけて 37 % 増加しています。
DDoS 攻撃のトラフィックは、攻撃が発生している国の全インターネット トラフィックの 25 % を占めることもあります(図 18)。2017 年の DDoS 攻撃の動機として最も多かったのは犯罪者による攻撃能力の誇示、2 番目がゲーム感覚、3 番目が恐喝です。2017 年と 2018 年第 1 四半期の攻撃においても、攻撃者が DDoS 攻撃を実行するためのコンピューティング リソースを増やしていることが確認されています。DDoS 攻撃を実行するためのツールを所有し、増幅攻撃を行う攻撃者は、ネットワークやコンピュータ リソースの脆弱性を悪用します。セキュリティ ベンダーは、サイバー犯罪者がこうした攻撃から利益を上げることのないように取り組んでいます。

世界的に見ると、DDoS 攻撃の合計数は 2022 年までに 2 倍の 1,450 万件にのぼると見込まれています(図 18)。

最近のランサムウェア攻撃は、この 10 年間の前半の 2 つのイノベーションである暗号化とビットコインから生み出されたものです。Mirai ボットネット、WannaCry、Petya、NotPetya 攻撃は 2017 年に次々に仕掛けられました。2017 年の Mirai ボットネット攻撃以来、家庭用の監視システムやデバイスに関連する IoT の脆弱性が侵害とハッキングの対象になっています。この懸念は、家庭を超えて広がっています。スマートフォン アプリの脆弱性も、マルウェアにより侵害される危険性があります。またスマート シティや次世代モバイル、Wi-Fi 規格によって、車両間(V2V)通信と Vehicle-to-everything(V2X)通信が可能になっています。キー フォブ スキャン、エアバッグ システムや衝突防止システムの乗っ取りなどが発生する可能性があります。IoT の導入と普及には、セキュリティが重要な役割を担っています。
トレンド 7:トラフィック増加の加速による影響
固定ブロードバンドの速度
ブロードバンドの速度は IP トラフィックの重要な促進要因です。ブロードバンドの高速化により、帯域幅の大きいコンテンツやアプリケーションの消費と利用が増加します。全世界のブロードバンドの平均速度は、今後も高速化が続き、2017 年の 39.0 Mbps から、2022 年には 2 倍の 75.4 Mbps になる見込みです。表 4 に、2017 年から 2022 年にかけてのブロードバンド速度の予測値を示します。固定ブロードバンドの速度予測には、全体的なブロードバンドの普及のほか、Fiber to the Home(FTTH)の導入と普及、高速 DSL やケーブル ブロードバンドの普及など、いくつかの要因が影響します。この調査の対象国のなかでも、Cisco FTTH が広く普及している日本、韓国、スウェーデンが、VNI 対象国におけるブロードバンド速度を牽引しています。
表 4. 固定ブロードバンドの速度(Mbps)(2017 ~ 2022 年)
| 地域 | 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR(2017 ~ 2022 年) |
| 世界 | 39.0 | 45.9 | 52.9 | 60.4 | 67.9 | 75.4 | 14 % |
| アジア太平洋 | 46.2 | 62.8 | 79.4 | 87.5 | 92.7 | 98.8 | 16 % |
| 中南米 | 11.7 | 15.7 | 19.7 | 22.0 | 25.0 | 28.1 | 19 % |
| 北米 | 43.2 | 56.6 | 70.1 | 79.6 | 87.9 | 94.2 | 17 % |
| 西ヨーロッパ | 37.9 | 45.6 | 53.2 | 60.8 | 68.4 | 76.0 | 15 % |
| 中央および | 32.8 | 35.0 | 37.2 | 40.8 | 43.7 | 46.7 | 7 % |
| 中東および | 7.8 | 9.7 | 11.7 | 15.7 | 17.6 | 20.2 | 21 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
これらの速度で HD 動画をダウンロードする場合の所要時間は、10 Mbps では 20 分、25 Mbps では 9 分かかりますが、100 Mbps ではわずか 2 分です。コンシューマ クラウド ストレージをサポートするには広帯域幅の速度が不可欠です。この速度が向上すれば、サイズの大きいマルチメディア ファイルをハード ドライブからの転送と同様に高速ダウンロードできます。表 5 に、各地域での 10 Mbps、25 Mbps、50 Mbps を超える速度のブロードバンド接続の割合を示します。
表 5. 10 Mbps を超える速度のブロードバンド(2017 ~ 2022 年)
| 地域 | 10 Mbps 超 | |||||||
|
| 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | ||
| 世界 | 69 % | 74 % | 79 % | 84 % | 89 % | 95 % | ||
| アジア太平洋 | 77 % | 82 % | 87 % | 93 % | 95 % | 98 % | ||
| 中南米 | 35 % | 43 % | 52 % | 58 % | 65 % | 72 % | ||
| 北米 | 78 % | 81 % | 84 % | 88 % | 91 % | 95 % | ||
| 西ヨーロッパ | 66 % | 71 % | 75 % | 80 % | 85 % | 90 % | ||
| 中央および東ヨーロッパ | 66 % | 67 % | 67 % | 69 % | 71 % | 72 % | ||
| 地域 | 25 Mbps 超 | |||||||
|
| 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | ||
| 世界 | 42 % | 51 % | 60 % | 65 % | 72 % | 79 % | ||
| アジア太平洋 | 50 % | 61 % | 71 % | 79 % | 86 % | 93 % | ||
| 中南米 | 13 % | 20 % | 26 % | 28 % | 32 % | 36 % | ||
| 北米 | 51 % | 59 % | 66 % | 73 % | 81 % | 88 % | ||
| 西ヨーロッパ | 41 % | 48 % | 54 % | 59 % | 66 % | 72 % | ||
| 中央および東ヨーロッパ | 38 % | 41 % | 45 % | 48 % | 51 % | 54 % | ||
| 中東およびアフリカ | 6 % | 9 % | 11 % | 12 % | 13 % | 14 % | ||
| 中東およびアフリカ | 19 % | 25 % | 31 % | 35 % | 40 % | 45 % | ||
| 地域 | 50 Mbps 超 | |||||
|
| 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 |
| 世界 | 29 % | 37 % | 44 % | 50 % | 56 % | 63 % |
| アジア太平洋 | 36 % | 46 % | 56 % | 65 % | 74 % | 83 % |
| 中南米 | 6 % | 8 % | 11 % | 11 % | 13 % | 14 % |
| 北米 | 34 % | 41 % | 48 % | 55 % | 62 % | 69 % |
| 西ヨーロッパ | 25 % | 29 % | 34 % | 38 % | 42 % | 47 % |
| 中央および東ヨーロッパ | 24 % | 25 % | 26 % | 26 % | 27 % | 28 % |
| 中東およびアフリカ | 2 % | 3 % | 4 % | 4 % | 4 % | 4 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
いくつかの国では、すでに 125 Mbps を超える通信環境が導入されており、将来のビデオ需要が予測されます。今日、家庭におけるビデオに対しては膨大な需要が引き続き存在していますが、予測期間を超えて 2022 年以降も、ビデオ アプリケーションが要求する帯域幅は非常に大きくなります。図 19 は、将来のビデオ アプリケーションのシナリオを示しています。現在の帯域幅のニーズは、将来のニーズに比べればわずかなものでしかありません。

モバイル速度
2017 年の全世界におけるモバイル ネットワークの平均接続速度は 8.7 Mbps でした。2022 年には 3 倍を超える 28.5 Mbps になると予測されています。
速度の向上が全体の利用増につながることは事例から明らかですが、速度が向上してから利用量が増加するまでタイムラグが生じることも多くあります。タイムラグは数か月の場合もあれば、数年の場合もあります。タブレットとスマートフォンの導入に関しては逆の現象、つまりデバイスがサポートできる実質速度の方が遅れてやってくることもあります。Cisco VNI 予測では、アプリケーションのビット レートを各国の平均速度に関連付けています。トラフィックに関しての予測結果におけるトレンドの多くは、速度の予測にも見られます。先進地域と比較した場合、発展途上国や地域での増加率が高くなっています(表 6)。
表 6. 地域別および国別のモバイル ネットワークの平均接続速度の予測(Mbps)
|
| 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR(2017 ~ 2022 年) |
|
| 全世界 | ||||||||
| 全世界での平均速度:すべての携帯端末 | 8.7 | 13.2 | 17.7 | 21.0 | 24.8 | 28.5 | 27 % | |
| 西ヨーロッパ | 16.0 | 23.6 | 31.2 | 37.2 | 43.8 | 50.5 | 26 % | |
| 中央および東ヨーロッパ | 10.1 | 12.9 | 15.7 | 19.5 | 22.8 | 26.2 | 21 % | |
| 中東およびアフリカ | 4.4 | 6.9 | 9.4 | 11.2 | 13.2 | 15.3 | 28 % | |
| 北米 | 16.3 | 21.6 | 27.0 | 31.9 | 36.9 | 42.0 | 21 % | |
| アジア太平洋 | 10.6 | 14.3 | 18.0 | 21.7 | 25.3 | 28.8 | 22 % | |
| 中南米 | 4.9 | 8.0 | 11.2 | 13.0 | 15.3 | 17.7 | 30 % | |
出典:Cisco VNI、2018 年
現在および過去の速度は、Ookla の Speedtest.net のデータに基づいています。今後のモバイル データ速度の予測は、2022 年までのモバイル接続における 2G、3G、3.5G、および 4G の相対的な比率に関する第 3 機関の予測に基づいたものです。
この予測期間にモバイル接続速度の上昇をもたらす大きな促進要因は、第 4 世代(4G)モバイル接続の割合の増加です。モバイル WiMAX や Long Term Evolution(LTE)などの 4G 接続は、非常に大きなモバイル データ トラフィックを生成し、トラフィックに大きな影響を与えます。
モバイル デバイスの Wi-Fi 速度
世界的に見て、デュアルモードのモバイル デバイスによる Wi-Fi 接続速度は、2022 年には現在の 2 倍以上になります。Wi-Fi ネットワークの平均接続速度(2017 年は 24.4 Mbps)は、2022 年までに 54.2 Mbps 以上になります。Wi-Fi の速度が最も速くなると推定されているのは北米で、2022 年には 83.8 Mbps になる見込みです(表 7)。
Wi-Fi 速度は本質的に、建物へのブロードバンド接続の品質に依存します。速度は、CPE デバイスの Wi-Fi 規格にも依存します。
有線を補完すると見なされている最新の IEEE 802.11ac および 802.11 ad 規格は、これまでよりも高いデータ レートを必要とする高解像度ビデオ ストリーミングやサービスを実現にします。さらにホットスポットの数と可用性も、Wi-Fi テクノロジー利用の重要な要素です。
表 7. 地域別および国別の Wi-Fi ネットワークの平均接続速度の予測(Mbps)
| 地域 | 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR(2017 ~ |
| 世界 | 24.4 | 30.3 | 36.3 | 42.2 | 48.2 | 54.2 | 17 % |
| アジア太平洋 | 26.7 | 34.5 | 42.2 | 47.6 | 56.0 | 63.3 | 19 % |
| 中南米 | 9.0 | 10.6 | 12.1 | 13.8 | 15.2 | 16.8 | 13 % |
| 北米 | 37.1 | 46.9 | 56.8 | 63.6 | 74.4 | 83.8 | 18 % |
| 西ヨーロッパ | 25.0 | 30.8 | 36.3 | 37.7 | 44.6 | 49.5 | 15 % |
| 中央および東ヨーロッパ | 19.5 | 22.6 | 24.1 | 27.4 | 30.1 | 32.8 | 11 % |
| 中東およびアフリカ | 6.2 | 7.0 | 7.9 | 9.6 | 10.2 | 11.2 | 13 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
トレンド 8:急速に成長するモビリティ(Wi-Fi)
トラフィックの増加を後押しする主な要因の 1 つは、コンシューマ ビデオの使用です。帯域幅の需要の増加に対応する主要な解決策の 1 つとして長い間 Wi-Fi ネットワークが活用されていて、通信事業者は加入者のニーズに対応するために容量を拡張してきました。世界の公共 Wi-Fi ホットスポットの数は、2017 年の 1 億 2,400 万から 4 倍に増加し、2022 年には約 5 億 4,900 万になると予測されます。ホットスポット数は西ヨーロッパが最も多く、2017 年には世界の Wi-Fi ホットスポットの 48 % を占めました。2022 年にはアジア太平洋が最も多くなり、47 % を占めると予測されます。この予測における公共 Wi-Fi にはコミュニティ ホットスポットが含まれています。コミュニティ ホットスポット(ホームスポット)は、公共 Wi-Fi において、今後、重要となる可能性があります。このモデルでは、加入者は一時的な使用のために自身の家庭用ゲートウェイの容量の一部を開放します。ホームスポットは、ブロードバンドなどのプロバイダーが直接、またはパートナーを介して提供する場合もあります。ホームスポットの普及はアジア太平洋地域が牽引するものと予測されます。2022 年までに、ホームスポット数が最も多くなるのは中国で、米国と日本がそれに続く見込みです。
2022 年にホットスポット数が最も多くなると予測されているのは、ホテル、カフェ、レストランです。最も成長が早いのは医療機関(病院)であり、予測期間中にホットスポット数が 3 倍になると予測されています。病院の Wi-Fi の目的は、第 1 に医療サービスとスタッフの生産性の向上であり、第 2 に患者と家族、面会者にインターネット アクセスを提供することにあります。
こうした業種に将来にわたって不可欠になるのが、革新的な IoT デバイスと接続です。WBA Alliance によると、IoT デバイスがコンピューティング ネットワークを検索し、介入を必要とせずに Wi-Fi およびモバイル ネットワーク間で広範に自動的にローミングする動的な手法を見つける必要性が生じています。さらに、サービス プロバイダーが Wi-Fi を収益化して新しい収益源を生成する新しい方法を模索していて、Wi-Fi を使用した広告およびロケーション サービスに対する関心が高まっています。またコンシューマの間では、無料 Wi-Fi を使用して、自分たちの居場所、動き、ふるまいに関するデータを提供することを認識し、容認する動きが出ていることも明らかです。
Hotspot 2.0 に必須なのは、高速の Wi-Fi ゲートウェイと IEEE 802.11ac および最新の 802.11ax 標準規格の採用です。Wi-Fi の最新の規格である IEEE 802.11ac は、2017 年から 2022 年にかけて世界中で急速に浸透するものと予測されます。2022 年までに、スモール オフィス/ホーム オフィス(SOHO)の Wi-Fi ルータの 86.9 % が 802.11ac 対応になる見込みです。2007 年に批准された IEEE 802.11n は幅広い通信速度を提供しているため、中程度の解像度のビデオ ストリーミング視聴に高いスループットで対応することができます。しかし、IEEE 802.11ac の理論速度は非常に高速で、有線接続を補完できる規格とみなされています。高解像度のビデオ ストリーミングや高データ レートが必要なサービスにも対応できます。最新の 802.11ax は High-Efficiency Wireless(HEW)とも呼ばれ、ユーザ密度の高い環境において、ユーザあたりの平均スループットを最低でも 4 倍向上させることを目的としています。この規格は高密度の IoT 環境を実現できると見込まれています。2022 年までに、SOHO ルータ全体の 9.5% が 802.11ax に対応すると見られています(図 20)。

Wi-Fi は、他のスモール セル テクノロジーとともに、5G 時代に向けた重要なユース ケースを提供する上で重要な役割を果たします。
モバイル データ トラフィックの急速な増加は、広く認知され、報告されています。モバイル重視の傾向は固定ネットワークの領域にも見られるようになり、ポータブル デバイスまたはモバイル デバイスからのトラフィックの割合は今後も増加します。図 21 は、Wi-Fi およびモバイル トラフィックの成長を有線デバイスのトラフィックと比較したものです。2022 年には、IP トラフィックに占める有線ネットワークの割合が 29 % になり、Wi-Fi デバイスとモバイルのネットワークの割合が 71 % になる見込みです。2017 年には、有線ネットワークが世界の IP トラフィックの 48 % を占め、Wi-Fi は 43 %、モバイルまたは携帯電話のネットワークは 9 % でした。

インターネット トラフィックに焦点を絞って、マネージド IP トラフィックを除外すると、より顕著な傾向が現れます。2022 年には、インターネット トラフィックに占める有線デバイスの割合は 21 % になり、Wi-Fi デバイスとモバイル デバイスの割合が 79 % になる見込みです(図 22)。2017 年には、インターネット トラフィックの 35 % を有線デバイスが占めていました。

トレンド 9:トラフィックパターンの分析(ピーク時と平均の比較、CDN の普及、
SD-WAN)
インターネットの平均トラフィックが着実な成長パターンを示す一方で、最頻時トラフィック(1 日で最も利用頻度の高い 60 分間のトラフィック)は平均インターネット トラフィックよりも速いペースで増加し続けています。サービス プロバイダーは、平均レートではなく最頻時のレートに基づいてネットワークの容量を計画します。2017 年から 2022 年にかけての世界のインターネット使用量は、最頻時の CAGR が 37 % の成長を示すのに対し、平均インターネット トラフィックは 30 % にとどまります(図 23)。
最頻時のトラフィック増加を加速させている理由は、ビデオにあります。その他の形態のトラフィック(Web 閲覧やファイル共有)が 1 日にわたって均等に分散しているのに対し、ビデオには「プライム タイム」が存在する傾向があります。ビデオに消費パターンがあることにより、最頻時のインターネットでは以前よりもさらに大量のデータがやりとりされるようになっています。ビデオはデータやファイル共有と比べて、平均に対するピーク時の量が大きく、また、トラフィックに占めるビデオの割合は増大しつつあるので、ピーク時のインターネット トラフィックは平均トラフィックよりも早いペースで増加すると予測されます。ピーク トラフィックと平均トラフィックの増加率のギャップは、インターネット ビデオの割合が変化するにつれて、さらに増幅されます。ライブ ビデオ、アンビエント ビデオ(監視用などの継続的ビデオストリーム)、ビデオ通話などのリアルタイム ビデオは、オンデマンド ビデオよりも、ピーク時と平均の差が大きくなっています。

データ配信におけるコンテンツ配信ネットワーク(CDN)の役割が大きくなったことによって、トラフィックのトポロジが変化しつつあります。CDN がインターネット トラフィックに占める割合は、2017 年の 56 % から、2022 年には 72 % に増えると予測されています(図 24)。ネットワークのパフォーマンスは、サービス プロバイダーが提供するサービスの速度や遅延に常に影響を与えますが、CDN が使用する配信アルゴリズムもまた、パフォーマンスより重大ではないにしても、同等の影響をビデオ品質に及ぼします。
CDN トラフィックの多くは、第三者機関の CDN ではなくプライベート CDN が占めます。プライベート CDN は、コンテンツ プロバイダーが自社のコンテンツのみを配信するために構築、運営されるものです。プライベート CDN の容量を、他のコンテンツ プロバイダーが購入することはできません。大規模なプライベート CDN 事業者としては、Google、Amazon、Facebook、Microsoft などがあります。

CDN はエンド ユーザに近接したトラフィックを伝送することを目的としていますが、現状では CDN トラフィックの多くが地域のコア ネットワークによって提供されています。ただし、サービス プロバイダー ネットワークのメトロ容量はコア容量よりも速く増加していて、2022 年には 2017 年の 27 % から増加してサービス プロバイダー ネットワークの総容量の 3 分の 1 である 33% を占めると見込まれています(図 25)。

速度はインターネット トラフィックの重要な要素です。速度が増加すると、ユーザはさらに容量の大きいコンテンツのストリーミングやダウンロードを行うことができるようになり、適応型のビットレート ストリーミングは、利用可能な帯域幅に応じて自動的にビット レートを増やします。サービス プロバイダーは、広帯域幅を使用するユーザが、さらに大きなトラフィックを生成することを認識しています。2022 年には、全世界の高速光ファイバ接続を使用する世帯は、DSL およびケーブル ブロードバンド接続を使用する世帯より 23 % 多くトラフィックを生成すると見込まれています(図 26)。FTTH を使用する世帯が 2017 年に生成したのは平均で 1 ヵ月あたり
86 GB でしたが、2022 年には 1 ヵ月あたり 264 GB を生成する見込みです。

トラフィックのボリュームを制限するために、サービス プロバイダーは従量制による段階的な価格を設定し、データの上限を設けることができます。
モバイル事業者は、2018 年のプランでコンシューマに提供するデータ量を増やしています。一部のプランのデータ上限は 25 GB を超えています。このデータ量の増加は競争によって後押しされています。モバイル事業者がマーケティングで他社に後れを取らずに「最大のデータ量」を提供しようとしているためです。多くの国のあらゆる地域でモバイルの普及が飽和状態に達しつつあるなか、2017 年までは、データを収益化し、トラフィックの上位ユーザを効果的に管理、抑制する方法として段階的なプランの提供という戦略が取られていました。ユーザの上位 1 % が使用するデータ量は 5 年前と比較して少なくなっていますが、無制限プランが復活しています。一般的に、データ上限の影響を受ける割合は、固定ネットワーク ユーザよりもモバイル ネットワーク ユーザの方が大きいと考えられます。固定ネットワークでは、ビデオの視聴を望む加入者の増加に合わせて、データ量の上限が拡大しつつあります。同時に、大半の国で固定ブロードバンドの事業者は 2018 年は 2017 年よりも高速なブロードバンド速度の階層を提供しています。特に中国の事業者は固定ブロードバンド速度の引き上げを実施し、数百メガバイトを提供しています。1 Gbps を提供している事業者もあります。米国では、ほとんどのプロバイダーは 1 Gbps を提供していて、2 Gbps を提供している事業者もあります。10 Gbps のサービスを探すことは難しいですが、日本、スウェーデン、スイス、アラブ首長国連邦、カタールの固定通信事業者はこの高速サービスを提供しています。
Netflix は数か国で、インターネット ビデオの視聴時間とトラフィックのサイズを大幅に拡大しています。Twitch.TV のように、ビデオ ゲーマーがお互いのプレイを視聴するライブ ストリーミング サービスは、世界の多数の固定ネットワークで、不確定な量のトラフィックを生成しています。
トラフィック フローを調整するテクノロジーの最終トレンドは、企業の SD-WAN 導入です(図 27)。SD-WAN トラフィックは CAGR が 37 % のペースで成長する見込みです(従来の MPLS ベースの WAN は CAGR が 3 %)。2022 年には SD-WAN は 5 倍になり、WAN トラフィックの 29 % を占めるようになります。

その他の注目トレンド
シスコでは、IP トラフィックの増加を控えめに見積もるアプローチを取っています。ネットワーク アーキテクチャ、デバイス/接続の導入、アプリケーションの導入/使用における新しいトレンドやイノベーションによって、今後のトラフィックの量や形、特徴が大幅に増える可能性があります。シスコの視点と分析に基づくと、以下のトピックを予測プロセスにおける将来の「不確定要素」として考慮する必要があります。
インフラストラクチャ/ネットワーク アーキテクチャの変革
● エッジ ネットワーキングには、進化するネットワークに対するニーズと優れたネットワーク エクスペリエンスをサポートするために、今後もさらに多くのインテリジェンスと容量が追加されていきます。グローバル サービス プロバイダーは、ネットワーク エッジの機能を強化するために、ネットワーキングへの投資を増やすとともに、アーキテクチャの変革を推し進めています。シスコの分析に基づくと、グローバル サービス プロバイダー全体のネットワーク容量のうち、メトロ ネットワーク内の容量は、2017 年の 27 % から 2022 年には 33 % に増加する見込みです。一方、グローバル サービス プロバイダーのネットワーク容量のうち、地域バックボーン内の容量は 2017 年の 25% から 2022 年には 24 % に減少し、長距離バックボーン内の容量は 2017 年の 48 % から 2022 年には 43% に減少すると見られています。
● 5G の展開は、モビリティのイノベーションと固定/モバイルの新しいレベルの統合を実現します。2022 年には、モバイル(セルラー)ネットワークからのトラフィックが全世界のインターネット トラフィックの 22 % を占めるようになります(2017 年の 12 % から増加)。2022 年には、世界のモバイル デバイス/接続の約 3 % が 5G 対応になります(5G からのトラフィックが全世界のモバイル トラフィックの 約 12 % を占めます)。予想通り、世界中のモバイル通信事業者が、試験的に 5G ネットワークの導入を開始しています(Lifewire の「世界中で 5G の利用を開始」[英語] を参照)。多くの業界の専門家は、モバイルの領域、標準、収益を生むビジネス プラン、その他の運用上の課題がさらに明確になる 2020 年には、大規模な 5G の導入が開始されると考えています。
デバイス/接続の変化
● スマートフォンの優位性が、ソーシャル メディア、ビデオ利用、トラッキング IoT/デジタル化アプリケーションなど、あるいは従来の音声通話用の「通信ハブ」として維持されています。グローバル IP トラフィック全体に占めるスマートフォンの割合は 2017 年には 18 % でしたが、2022 年には 44 % になる見込みです。このトレンドは、スマートフォンが、コンシューマやビジネス ユーザによるインターネットおよび IP ネットワークへのアクセス方法や利用方法に与える影響を示しています。
● IoT 接続とアプリケーションの量的な影響によって、新しいネットワークのニーズと要件が生まれています。IoT 接続は、2022 年には全世界のすべての接続デバイスおよび接続(285 億台)の半数以上(146 億台)を占めると見込まれています。IoT にはスマート メーターからスマート カーまで幅広い低帯域幅および高帯域幅アプリケーションが含まれますが、このセグメントは 2022 年までに全世界の IP トラフィックの 6 % 以上を占めると予測されます(2017 年のわずか 3 % 超から増加)。IoT は予測しなかったトラフィック増加をもたらしただけではなく、革新的な固定/モバイル統合ネットワークや包括的なネットワーク セキュリティの改善も促進しています。
アプリケーションの導入と使用状況
● インターネット ゲームは勢いを取り戻し、2017 年から 2022 年にかけてトラフィックが 9 倍になる見込みです。ゲーム オン デマンドとストリーミング ゲームのプラットフォームはここ数年で成長し、多数のサービスが新たにリリースされています。従来のゲームにおけるグラフィック処理は、ローカル(ゲーム ユーザのコンピュータ上やコンソール上)で実行されてきました。クラウド ゲームではグラフィックがリモート サーバ上で処理され、ネットワークを介してゲーム ユーザに送信されます。クラウド ゲームが普及すれば、ゲームはインターネット トラフィックの主要カテゴリになる可能性があります。
● 仮想現実(VR)と拡張現実(AR):個人ユーザが新しいハードウェアを使用できるようになったこと、および利用できるコンテンツの数が増加していることから、VR と AR はこの予測期間中(2017 ~ 2022 年)に著しい成長を続けると予測されます。仮想現実アプリケーションと拡張現実アプリケーションに伴うトラフィックは、今後 5 年間で 12 倍増加すると見込まれています(CAGR 65 %)。この成長は、主に仮想現実の大きなコンテンツ ファイルやアプリケーションのダウンロードによるものですが、不確定要因として重視するべきなのが仮想現実ストリーミングです。これは、このストリーミングが普及すれば、予想をさらに上回る成長が実現する可能性があるためです。
● ビデオ監視:新しいインターネット接続のビデオ監視カメラは、リモートでの監視を目的として、ビデオ ストリームを常時クラウドにアップロードします。各カメラからビデオ トラフィックが常時送信されるため、ビデオ監視はすでにインターネット トラフィック全体に影響を及ぼしています。ビデオ監視は現在インターネット ビデオ トラフィックの 2 % を占めていて、2022 年には 7 倍の 3 % に達する見込みです。このようなデバイスが今後 5 年間で大規模な市場を構築すると、ビデオ カメラによるトラフィックの大幅増が考えられます。たとえば混雑地域を FHD で監視する場合、インターネット対応カメラごとに最大で月間 300 GB のトラフィックを生成する可能性があります。
付録 A:VNI の予測方法の概要
Cisco Visual Networking Index の予測方法は、アナリストの予測、シスコ社内での見積および予測、直接データ収集の組み合わせに基づいて開発されたものです。ブロードバンド接続、ビデオ視聴者、モバイル接続、およびインターネット アプリケーションの導入に関する分析予測は、SNL Kagan、Ovum、IDC、Gartner、Ookla Speedtest.net、Strategy Analytics、Dell’Oro Group、Synergy、comScore、Nielsen、Maravedis、ACG Research、ABI Research、Media Partners Asia、IHS、International Telecommunications Union(ITU)、CTIA、UN、電気通信規制機関などの情報に基づいています。これらの予測を基盤としながら、アプリケーションの導入、使用時間、1 分あたりのキロバイト数に関するシスコ独自の予測を加えています。普及率、使用時間、ビットレートの想定値は、ブロードバンドの速度やコンピューティング速度などの基本的な実現要因と結びついています。使用状況やトラフィックの予測結果はすべて、サービス プロバイダーよりシスコと共有されるデータで検証されます。図 1 に予測方法を示します。

以降の各ステップでは、特定のアプリケーション カテゴリ(インターネット ビデオ)を取り上げて、予測プロセスを説明します。
ステップ 1:ユーザ数
インターネット ビデオの予測は、固定コンシューマ インターネット ユーザ数を推定する作業から開始されます。セグメント(コンシューマ対ビジネス)とネットワーク(モバイル対固定)の両方でユーザ数を分類している分析会社がほとんどないため、固定コンシューマ インターネット ユーザの基本的な測定データでさえ評価が困難な場合があります。固定コンシューマ インターネット ユーザの数は、アナリストの情報源から直接得たものではありませんが、コンシューマ ブロードバンド接続に関するアナリストの予測、多様な政府機関からのホットスポット ユーザに関するデータ、および年令別の人口予測から概算しました。インターネット ビデオ ユーザの数は、多様な情報源から収集して推定し、さらに全インターネット ユーザの推定数に基づいて調整を加える方法で算出しました。
ステップ 2:アプリケーションの普及
インターネット ビデオのユーザ数を推定してから、各ビデオ サブセグメントのユーザ数を推定します。すべてのインターネット ビデオ ユーザが短編ビデオと、視聴可能な他の形式のビデオを視聴すると考えられます。長編ビデオ(データの一部は、平均視聴時間が 5 分を超えるビデオ サイトに関する comScore Video Metrix の数値に基づく)、ライブ ビデオ、アンビエント ビデオ、およびインターネット パーソナル ビデオ レコーダー(PVR)を利用するインターネット ビデオのユーザ数が想定されます。
ステップ 3:使用時間
各アプリケーション サブセグメントの使用時間(MOU)を推定します。MOU は複数の情報源に基づいて推定されます。さらに、インターネット ビデオの総視聴時間が各ユーザのビデオ総視聴時間(テレビ放送を含む)内に収まるように調整します。たとえば、平均的な個人の 1 日のビデオ コンテンツ視聴時間が合計 4 時間である場合、この 4 時間のうち、インターネット、マネージド IP、モバイルのビデオ視聴時間の割合は比較的小さいと考えられます。
ステップ 4:ビット レート
各ビデオ サブセグメントの MOU を推定し、1 分あたりのキロバイト数(KB)を適用します。1 分あたりのキロバイト数を算出するために、まず 2017 年から 2022 年の各国・地域におけるブロードバンド平均速度を概算します。アプリケーション カテゴリごとに標準的なビットレートを確立し、このビットレートがブロードバンド速度の上昇率とほぼ同じペースで上昇すると想定します。ビデオ カテゴリのビットレートには、年間 7 % の圧縮向上率を適用します。さらに、その国のブロードバンド速度の平均値と世界平均値の差異、その国のデジタル画面のサイズ、その国の平均的なデバイスのコンピューティング能力に基づいて地域のビットレートを算出します。これらの要素を組み合わせることで、MOU に適用されるビットレートが決まります。
ステップ 5:修正
次のステップでは、ビットレート、MOU、ユーザ数を掛け合わせて、月間平均 PB を算出します。
ステップ 6:トラフィックの移行評価
次のステップでは、インターネット、マネージド IP、モバイルの各セグメントの予測を調整します。固定ネットワークから移行したモバイル データ トラフィックの量を固定ネットワークの予測値から差し引き、デュアルモード デバイスやフェムトセルを通じたモバイル データから固定ネットワークへのオフロード分については、固定ネットワークの予測値として加算します。
以降のセクションでは、各セグメントおよびタイプの予測結果と予測方法の詳細について説明します。端数処理が行われるため、このドキュメントに記載されている数値を加算しても、合計数値に正確に一致しない場合があります。
付録 B:全世界の IP トラフィックの増加、2017 ~ 2022 年
表 1 は、トップラインの予測を示したものです。この予測では、2017 年の全世界の IP トラフィックは月間 122 EB ですが、2022 年には 3 倍増となり月間 366 EB に達します。コンシューマ IP トラフィックは、2022 年には月間
333 EB に達し、ビジネス IP トラフィックは月間 63 EB になる計算です。
表 8. 全世界の IP トラフィック(2017 ~ 2022 年)
| IP トラフィック、2017 ~ 2022 年 | 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR(2017 ~ 2022 年) |
| タイプ別(ペタバイト(EB)/月) | |||||||
| 固定インターネット | 85 | 107 | 137 | 174 | 219 | 273 | 26 % |
| マネージド IP | 26 | 31 | 35 | 40 | 44 | 45 | 11 % |
| モバイル データ | 12 | 19 | 29 | 41 | 57 | 77 | 46 % |
| セグメント別(EB/月) | |||||||
| コンシューマ | 100 | 129 | 167 | 212 | 267 | 333 | 27 % |
| ビジネス | 22 | 27 | 34 | 42 | 52 | 63 | 23 % |
| 地域別(EB/月) | |||||||
| アジア太平洋 | 43 | 59 | 80 | 105 | 136 | 173 | 32 % |
| 北米 | 42 | 52 | 63 | 77 | 92 | 108 | 21 % |
| 西ヨーロッパ | 18 | 22 | 27 | 33 | 41 | 50 | 22 % |
| 中央および東ヨーロッパ | 8 | 10 | 12 | 15 | 20 | 25 | 26 % |
| 中東およびアフリカ | 7 | 9 | 11 | 13 | 16 | 19 | 21 % |
| 中南米 | 4 | 5 | 7 | 10 | 15 | 21 | 41 % |
| 合計(EB/月) | |||||||
| 総 IP トラフィック | 122 | 156 | 201 | 254 | 319 | 396 | 26 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
定義
● コンシューマ:家庭、大学、インターネット カフェで生成された固定 IP トラフィック
● ビジネス:企業および政府機関で生成された固定 IP WAN またはインターネットのトラフィック
● モバイル:携帯端末、ノート PC カード、モバイル ブロードバンド ゲートウェイで生成されたモバイル データおよびインターネット トラフィック
● インターネット:インターネット バックボーンを通過するすべての IP トラフィック
● マネージド IP:企業の IP WAN トラフィック、テレビおよび VoD の IP トランスポート
以下の表は、予測期間の最終年(2022 年)におけるエンドユーザ セグメントとネットワーク タイプのクロス集計表です。それまでの年と同様に IP トラフィックの主要な生成要因はコンシューマ インターネットですが、成長率が最も高いのはモバイル データです。モバイル データによるトラフィックは、2022 年にはかなりの割合を占めるようになります(表 2)。
表 9. 2022 年末時点での月間トラフィック量(エクサバイト)
| コンシューマ | ビジネス | 合計 | |
| インターネット | 225 | 49 | 273 |
| マネージド IP | 40 | 5 | 45 |
| モバイル データ | 68 | 9 | 77 |
| 合計 | 333 | 63 | 396 |
出典:Cisco VNI、2018 年
表 3 は表 2 と同じデータを年間のトラフィック量として示したものです。この値は、2022 年末の月間トラフィック量を基準として算出しました。
表 10. 2022 年末時点での年間トラフィック量(エクサバイト)
| コンシューマ | ビジネス | 合計 | |
| インターネット | 2,694 | 585 | 3,279 |
| マネージド IP | 479 | 64 | 543 |
| モバイル データ | 819 | 111 | 930 |
| 合計 | 3,993 | 760 | 4,752 |
出典:Cisco VNI、2018 年
コンシューマおよびビジネス トラフィックの大半はインターネット トラフィックです(表 4)。
表 11. 2022 年末におけるエンドユーザ セグメントのトラフィックの割合
| コンシューマ | ビジネス | |
| インターネット | 67 % | 77 % |
| マネージド IP | 12 % | 8 % |
| モバイル データ | 21 % | 15 % |
| 合計 | 100 % | 100 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
すべてのネットワーク タイプにおいて、コンシューマ トラフィックが IP トラフィックの大部分を占めています。コンシューマ トラフィックは固定インターネット トラフィックの 82 %、マネージド IP トラフィックの 88 %、モバイル データ トラフィックの 88 % を占める見込みです(表 5)。
表 12. 2022 年末におけるネットワーク タイプ別のトラフィックの割合
| コンシューマ | ビジネス | 合計 | |
| インターネット | 82 % | 18 % | 100 % |
| マネージド IP | 88 % | 12 % | 100 % |
| モバイル データ | 88 % | 12 % | 100 % |
| 合計 | 84 % | 16 % | 100 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
コンシューマ インターネット トラフィックが全 IP トラフィックの半分以上を占め、これに続くコンシューマ モバイル データは全トラフィックの 17 % になる見込みです(表 6)。
表 13. 2022 年末時点における全トラフィックの割合
| コンシューマ | ビジネス | 合計 | |
| インターネット | 57 % | 12 % | 69 % |
| マネージド IP | 10 % | 1 % | 11 % |
| モバイル データ | 17 % | 2 % | 20 % |
| 合計 | 84 % | 16 % | 100 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
付録 C:コンシューマ IP トラフィック、2017 ~ 2022 年
表 7 に示されているように、全世界のコンシューマ IP トラフィックは 2022 年には 1 ヵ月あたり 333 EB に達する見込みです。現在は、コンシューマ IP トラフィックの大部分をインターネット トラフィックが占めています。
表 14. 全世界のコンシューマ IP トラフィック(2017 ~ 2022 年)
| コンシューマ IP トラフィック | 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR |
| タイプ別(EB/月) | |||||||
| インターネット | 67 | 86 | 111 | 141 | 179 | 225 | 27 % |
| マネージド IP | 23 | 27 | 31 | 35 | 39 | 40 | 12 % |
| モバイル データ | 10 | 16 | 25 | 36 | 50 | 68 | 47 % |
| 地域別(EB/月) | |||||||
| アジア太平洋 | 35 | 49 | 67 | 89 | 116 | 147 | 33 % |
| 北米 | 35 | 43 | 53 | 64 | 76 | 90 | 21 % |
| 西ヨーロッパ | 15 | 18 | 22 | 27 | 33 | 41 | 23 % |
| 中央および東ヨーロッパ | 6 | 7 | 9 | 12 | 16 | 20 | 28 % |
| 中東およびアフリカ | 6 | 7 | 9 | 11 | 13 | 16 | 22 % |
| 中南米 | 3 | 4 | 6 | 9 | 13 | 18 | 45 % |
| 合計(EB/月) | |||||||
| 総 IP トラフィック | 100 | 129 | 167 | 212 | 267 | 333 | 27 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
付録 D:コンシューマ インターネット トラフィック、2017 ~ 2022 年
このカテゴリには、単一のサービス プロバイダーのネットワーク内だけでなく、インターネット上で伝送されるコンシューマ IP トラフィックが含まれます。インターネット ビデオのストリーミングとダウンロードは帯域幅のシェアを伸ばしつつあり、2022 年にはコンシューマ インターネット トラフィック全体の 82 % 以上を占める見込みです(表 8)。
表 15. 全世界のコンシューマ インターネット トラフィック(2017 ~ 2022 年)
| コンシューマ インターネット トラフィック(2017 ~ 2022 年) | 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR |
| ネットワーク別(EB/月) | |||||||
| 固定 | 67 | 86 | 111 | 141 | 179 | 225 | 27 % |
| モバイル | 10 | 16 | 25 | 36 | 50 | 68 | 47 % |
| サブセグメント別(EB/月) | |||||||
| インターネット ビデオ | 56 | 77 | 105 | 140 | 184 | 240 | 34 % |
| Web、E メール、データ | 12 | 15 | 19 | 23 | 27 | 31 | 22 % |
| オンライン ゲーム | 1 | 3 | 4 | 7 | 11 | 15 | 59 % |
| ファイル共有 | 8 | 7 | 7 | 7 | 7 | 7 | -3 % |
| 地域別(EB/月) | |||||||
| アジア太平洋 | 27 | 38 | 54 | 74 | 99 | 130 | 37 % |
| 北米 | 25 | 32 | 40 | 50 | 61 | 74 | 25 % |
| 西ヨーロッパ | 12 | 15 | 19 | 24 | 30 | 37 | 25 % |
| 中央および東ヨーロッパ | 5 | 7 | 9 | 11 | 15 | 19 | 29 % |
| 中東およびアフリカ | 3 | 4 | 6 | 9 | 13 | 18 | 46 % |
| 中南米 | 5 | 6 | 8 | 9 | 11 | 14 | 21 % |
| 合計(EB/月) | |||||||
| コンシューマ インターネット トラフィック | 77 | 102 | 136 | 177 | 229 | 293 | 31 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
定義
● Web、E メール、データ:Web、E メール、インスタント メッセージング、およびその他のデータ トラフィック(ファイル共有を除く)
● ファイル共有:BitTorrent、eDonkey など、認識されているすべてのピアツーピア(P2P)システムによるピアツーピア トラフィック、および Web ベースのファイル共有システムによるトラフィック
● ゲーム:カジュアル オンライン ゲーム、ネットワークに接続されたコンソールでのゲーム、マルチプレーヤーによる仮想世界でのゲーム
● インターネット ビデオ:短編インターネット ビデオ(YouTube など)、長編インターネット ビデオ(Hulu など)、ライブ インターネット ビデオ、テレビ視聴のインターネット ビデオ(Roku 経由の Netflix など)、オンライン ビデオ購入とレンタル、Web カメラ視聴、Web ベースのビデオ監視(P2P ビデオ ファイル ダウンロードを除く)
付録 E:コンテンツ配信ネットワークのトラフィック、2017 ~ 2022 年
インターネット ビデオをテレビなどのデバイス エンドポイントに配信するビデオ ストリーミング サービスが一般に普及するにつれて、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)がこの種類のコンテンツの配信方法の主流となってきました。世界のインターネット トラフィック全体に占める CDN の割合は、2017 年の 56 % から、2022 年には 72 % に増加すると予測されます(表 9)。
表 16. 全世界のコンテンツ配信ネットワークのインターネット トラフィック(2017 ~ 2022 年)
| CDN トラフィック、2017 ~ 2022 年 | 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR |
| 地域別(EB/月) | |||||||
| アジア太平洋 | 15 | 22 | 33 | 47 | 70 | 97 | 46 % |
| 北米 | 24 | 33 | 44 | 56 | 70 | 85 | 29 % |
| 西ヨーロッパ | 11 | 14 | 18 | 24 | 31 | 39 | 30 % |
| 中央および東ヨーロッパ | 2 | 3 | 4 | 6 | 9 | 13 | 41 % |
| 中南米 | 2 | 2 | 3 | 4 | 7 | 9 | 40 % |
| 中東およびアフリカ | 1 | 1 | 2 | 3 | 5 | 8 | 64 % |
| 合計(EB/月) | |||||||
| CDN インターネット トラフィック | 54 | 75 | 104 | 140 | 190 | 252 | 36 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
付録 F:コンシューマ マネージド IP トラフィック、2017 ~ 2022 年
コンシューマ マネージド IP ビデオに含まれるのは、従来の商業テレビ サービスによって生成される IP トラフィックです(表 10)。このトラフィックは、今のところ各サービス プロバイダーのネットワーク内にとどまっているため、インターネット トラフィックとはみなされません(セットトップ ボックスに配信されるインターネット ビデオは、「インターネット ビデオ」セクションの「テレビ視聴のインターネット ビデオ」を参照してください)。
表 17. 全世界のコンシューマ マネージド IP トラフィック(2017 年~ 2022 年)
| コンシューマ マネージド IP トラフィック | 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR |
| ネットワーク別(EB/月) | |||||||
| 固定 | 22.80 | 27.02 | 31.12 | 35.17 | 38.76 | 39.91 | 12 % |
| 地域別(EB/月) | |||||||
| アジア太平洋 | 8.46 | 10.80 | 13.09 | 15.26 | 17.32 | 17.13 | 15 % |
| 北米 | 10.49 | 11.71 | 12.85 | 13.99 | 14.86 | 15.69 | 8 % |
| 西ヨーロッパ | 2.57 | 2.86 | 3.14 | 3.43 | 3.67 | 3.81 | 8 % |
| 中南米 | 0.70 | 0.91 | 1.15 | 1.41 | 1.66 | 1.92 | 23 % |
| 中央および東ヨーロッパ | 0.42 | 0.54 | 0.67 | 0.79 | 0.91 | 1.01 | 19 % |
| 中東およびアフリカ | 0.15 | 0.19 | 0.24 | 0.29 | 0.33 | 0.35 | 19 % |
| 合計(EB/月) | |||||||
| マネージド IP ビデオ トラフィック | 22.80 | 27.02 | 31.12 | 35.17 | 38.76 | 39.91 | 12 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
付録 G:ビジネス IP トラフィック
ビジネス関連のトラフィックは、ネットワークに接続されている世界のコンピュータ数に基づいて予測されています。経験上、この基準値は企業のデータの利用状況を最も正確に表す指標であることがわかっています(表 11)。
表 18. ビジネス IP トラフィック(2017 ~ 2022 年)
| ビジネス IP トラフィック、2017 ~ 2022 年 | 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR |
| ネットワーク タイプ別(EB/月) | |||||||
| ビジネス インターネット トラフィック | 17.25 | 20.90 | 25.89 | 32.15 | 39.70 | 48.74 | 23 % |
| ビジネス マネージド IP トラフィック | 3.56 | 3.86 | 4.25 | 4.65 | 5.02 | 5.35 | 9 % |
| ビジネス モバイル データ | 1.62 | 2.54 | 3.68 | 5.11 | 6.93 | 9.22 | 42 % |
| 地域別(EB/月) | |||||||
| アジア太平洋 | 8.02 | 9.95 | 12.71 | 16.07 | 20.25 | 25.30 | 26 % |
| 北米 | 6.52 | 8.27 | 10.31 | 12.82 | 15.50 | 18.48 | 23 % |
| 西ヨーロッパ | 3.62 | 4.25 | 5.14 | 6.19 | 7.47 | 9.06 | 20 % |
| 中央および東ヨーロッパ | 2.12 | 2.36 | 2.72 | 3.25 | 3.99 | 4.97 | 19 % |
| 中南米 | 1.24 | 1.42 | 1.68 | 2.04 | 2.51 | 3.08 | 20 % |
| 中東およびアフリカ | 0.90 | 1.04 | 1.25 | 1.53 | 1.92 | 2.42 | 22 % |
| 合計(EB/月) | |||||||
| ビジネス IP トラフィック | 22.43 | 27.29 | 33.82 | 41.90 | 51.65 | 63.31 | 23 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
定義
● ビジネス インターネット トラフィック:パブリックなインターネット上で伝送されるすべてのビジネス トラフィック
● ビジネス IP トラフィック:IP を使用して伝送され、社内 WAN の内部にとどまるすべてのビジネス トラフィック
● ビジネス モバイル データ トラフィック:モバイル アクセス ポイントを介するすべてのビジネス トラフィック
付録 H:モバイル データ トラフィック
モバイル データ トラフィックに含まれるのは、携帯端末ベースのデータ トラフィックです。たとえば、テキスト メッセージ、マルチメディア メッセージ、携帯端末ビデオ サービスなどが挙げられます(表 12)。モバイル インターネット トラフィックは、ポータブル コンピュータのワイヤレス カードや携帯端末でのモバイル インターネットの利用によって生成されます。
表 19. モバイル データおよびインターネット トラフィック、2017 ~ 2022 年
| モバイル データおよびインターネット トラフィック | 2017 年 | 2018 年 | 2019 年 | 2020 年 | 2021 年 | 2022 年 | CAGR |
| 地域別(EB/月) | |||||||
| アジア太平洋 | 5.88 | 10.35 | 15.91 | 22.81 | 31.81 | 43.17 | 49 % |
| 中東およびアフリカ | 1.22 | 2.05 | 3.25 | 5.01 | 7.56 | 11.17 | 56 % |
| 中央および東ヨーロッパ | 1.38 | 2.15 | 3.12 | 4.32 | 5.83 | 7.75 | 41 % |
| 北米 | 1.26 | 1.80 | 2.50 | 3.41 | 4.48 | 5.85 | 36 % |
| 西ヨーロッパ | 1.02 | 1.47 | 2.06 | 2.81 | 3.80 | 5.12 | 38 % |
| 中南米 | 0.75 | 1.18 | 1.72 | 2.42 | 3.31 | 4.44 | 43 % |
| 合計(EB/月) | |||||||
| モバイル データおよびインターネット | 11.51 | 19.01 | 28.56 | 40.77 | 56.80 | 77.49 | 46 % |
出典:Cisco VNI、2018 年
地域別、国別、アプリケーション別、エンドユーザ セグメント別に独自の概要および予測グラフを作成できる、対話形式のツールを利用できます(Cisco VNI Forecast Highlights ツール [英語] を参照してください)。お問い合わせは traffic-inquiries@cisco.com 宛てにお送りください。