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Cisco Annual Internet Report(2018~2023 年)ホワイトペーパー

Networking Solutions White Paper

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Updated: 2020 年 5 月 20 日

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エグゼクティブサマリー

Cisco Annual Internet Report は、さまざまなビジネスセグメント(大企業、中小企業、公共部門、サービスプロバイダー)のデジタル トランスフォーメーションを評価するグローバルな予測と分析を提供するものです。本レポートでは、固定ブロードバンド、Wi-Fi、モバイル(3G4G5G)ネットワーキングについて説明しています。また、インターネットユーザ数、デバイス数、接続数の増加や、ネットワーク パフォーマンス、新しいアプリケーション要件について定量的な予測を提供しています。さらに、アプリケーション、セキュリティ、インフラストラクチャの変革、従業員とチームの支援という 4 つの戦略的領域についての定性的な分析と評価も行っています。

全世界におけるインターネットの導入、デバイス数と接続数

インターネットユーザ数

2023 年までに、世界人口の約 3 分の 2 がインターネットにアクセスできるようになります。2018 年に 39 億人(世界人口の 51%)であったインターネットユーザの総数は、2023 までに 53 億人(世界人口の 66%)に達すると予測されます。

デバイス数と接続数

IP ネットワークに接続されるデバイス数は、2023 年には世界人口の 3 倍を超える見込みです。2018 年にはネットワークデバイスは 1 人あたり 2.4 台でしたが、2023 年には 1 人あたり 3.6 台になると予測されます。2018 年に 184 億台であったネットワークデバイス数は、2023 年までに 293 億台を超える見込みです。

M2M 接続は、2023 年までに全世界の接続デバイス数と接続数の半数を占めるようになります。Machine-to-MachineM2M)接続のシェアは、2018 年の 33% から 2023 年には 50% に拡大すると見られます。2023 年には 147 M2M 接続が見込まれます。

また、2023 年までにデバイス数と接続数全体の 4 分の 3 近くをコンシューマセグメントが占めると予測されます。世界全体では、コンシューマセグメントがデバイス数と接続数全体の 74% を占め、残りの 26% をビジネスセグメントが占めるようになります。

アプリケーションによる Internet of ThingsIoT

M2M 接続カテゴリ(別名 IoT)においては、コネクテッド ホーム アプリケーションが最大のシェアを持ち、コネクテッドカーが最も急成長を遂げるアプリケーションタイプとなる見込みです。コネクテッド ホーム アプリケーションは 2023 年までに M2M シェアの約半分となる 48% を占め、コネクテッド カー アプリケーションは予測期間中(20182023 年)に最速の CAGR(年平均成長率)30% で成長すると予測されます。

モビリティの成長

2023 年までに、世界人口の 70% 以上がモバイル接続を利用すると予測されます。世界のモバイル加入者数は、2018 年の 51 億人(人口の 66%)から 2023 年には 57 億人(人口の 71%)に増加する見込みです。

5G のデバイス数と接続数は、2023 年までに全世界のモバイルデバイス数と接続数の 10% 以上を占めると予測されます2023 年には、全世界のモバイルデバイス数は 2018 年の 88 億台から 131 億台に増加し、そのうち 14 億台が 5G 対応になる見込みです。

最も急成長しているモバイルデバイスのカテゴリは M2M で、それにスマートフォンが続きます。モバイル M2M カテゴリは、2018 年から 2023 年にかけて CAGR 30% の成長が見込まれます。スマートフォンは同期間に CAGR 7% で成長する見込みです。

全世界におけるネットワークのパフォーマンス

速度の向上

固定ブロードバンドの通信速度は、2023 年には 2 倍以上になります。全世界の固定ブロードバンドの通信速度は、2018 年の 45.9 Mbps から 2023 年には 110.4 Mbps に向上する見込みです。

モバイル(携帯電話)の通信速度は 2023 年には 3 倍以上になります。モバイルネットワーク接続の平均速度は、2018 年の 13.2 Mbps から 2023 年には 43.9 Mbps になります。

5G の速度は 2023 年までに平均的なモバイル接続の 13 倍になります2023 年には、5G の平均接続速度は 575 Mbps に達する見込みです。

モバイルデバイスの Wi-Fi 速度は 2023 年までに 3 倍になります。世界全体では、Wi-Fi の平均速度は 2018 年の 30.3 Mbps から 2023 年には 92 Mbps に向上する見込みです。

段階的な価格設定(モバイル)

上位 1% のモバイルユーザによる相対的な 1 ヵ月あたりの利用量は、着実に減少しています2019 年、世界全体のモバイルユーザの上位 1% が生成したモバイルデータは 5% でした。ちなみに、2010 年には、モバイルユーザの上位 1% がモバイルデータの 52% を生成していました。

モバイルアプリケーション

2023 年までに、約 3 億のモバイルアプリケーションがダウンロードされる見込みです。全世界では、2023 年までに 2,991 億のモバイルアプリケーションがダウンロードされると見られています。最も多くダウンロードされると予測されるのは、ソーシャルメディア、ゲーム、ビジネスアプリケーションです。

Wi-Fi の急速な成長

Wi-Fi ホットスポットの数は、2018 年から 2023 年にかけて 4 倍に増加する見込みです。世界の公共 Wi-Fi ホットスポットの数は、2018 年の 1 6,900 万から、2023 年には約 6 2,800 万に増えると予測されます。

Wi-Fi 6 ホットスポットは 2020 年から 2023 年にかけて 13 倍に増加し、2023 年にはすべての公共 Wi-Fi ホットスポットの 11% を占めるようになると予測されます。

セキュリティ分析

侵害件数と侵害 1 件あたりの漏えいレコード数は、増加を続けています。世界全体では、2018 年から 2019 年にかけて 100400 Gbps の攻撃が前年比 776% 増加し、DDoS 攻撃の総数は 2018 年の 790 万件から 2023 年には 1,540 万件に倍増する見込みです。

地域別の概要

ここでは、インターネットユーザ数、デバイス数と接続数、およびネットワークパフォーマンスについて地域別の概要を示します。Cisco Annual Internet Report では、アジア太平洋(APAC)、中央および東ヨーロッパ(CEE)、中南米(LATAM)、中東およびアフリカ(MEA)、北米(NA)、西ヨーロッパ(WE)の 6 つの異なる地域をアルファベット順で取り上げます。地域別成長率の概要は以下のとおりです。

      アジア太平洋(APAC

    2023 年には、アジア太平洋地域のインターネットユーザ数は、2018 年の 21 億人(人口の 52%)から 31 億人(同 72%)に増加します。

    2023 年には、アジア太平洋地域のモバイルユーザ数は、2018 年の 27 億人(人口の 65%)から 31 億人(同 72%)に増加します。

    2023 年には、アジア太平洋地域のネットワークデバイス数と接続数は、2018 年の 86 億から 135 億に増加します。

    2023 年には、アジア太平洋地域のネットワークデバイスの 49% がモバイル接続され、51% が有線 または Wi-Fi 経由で接続されます。

    2023 年には、アジア太平洋地域の固定ブロードバンドの平均速度は 2018 年(62.8 Mbps)から 2.5 倍向上し、157.1 Mbps に達します。

    2023 年には、アジア太平洋地域のモバイル接続の平均速度は 2018 年(14.3 Mbps)から 3.2 倍向上し、45.7 Mbps に達します。

    2023 年には、アジア太平洋地域のモバイルデバイスの平均 Wi-Fi 速度は 2018 年(34.5 Mbps)から 3.4 倍向上し、116 Mbps に達します。

      中央および東ヨーロッパ(CEE

    2023 年には、中央および東ヨーロッパのインターネットユーザ数は、2018 年の 3 2,300 万人(人口の 65%)から 3 8,800 万人(同 78%)に増加します。

    2023 年には、中央および東ヨーロッパのモバイルユーザ数は、2018 年の 3 9,400 万人(人口の 79%)から 4 400 万人(人口の 81%)に増加します。

    2023 年には、中央および東ヨーロッパのネットワークデバイス数と接続数は、2018 年の 12 億から 20 億に増加します。

    2023 年には、中央および東ヨーロッパのネットワークデバイスの 48% がモバイル接続され、52% が有線 または Wi-Fi 経由で接続されます。

    2023 年には、中央および東ヨーロッパの固定ブロードバンドの平均速度は 2018 年(35.0 Mbps)から 2.5 倍向上し、87.7 Mbps に達します。

    2023 年には、中央および東ヨーロッパのモバイル接続の平均速度は 2018 年(12.9 Mbps)から 3.3 倍向上し、43.0 Mbps に達します。

    2023 年には、中央および東ヨーロッパのモバイルデバイスの平均 Wi-Fi 速度は 2018 年(22.6 Mbps)から 2.3 倍向上し、53 Mbps に達します。

      中南米(LATAM

    2023 年には、中南米のインターネットユーザ数は、2018 年の 3 8,700 万人(人口の 60%)から 4 7,000 万人(同 70%)に増加します。

    2023 年には、中南米のモバイルユーザ数は、2018 年の 4 8,200 万人(人口の 75%)から 5 2,000 万人(人口の 78%)に増加します。

    2023 年には、中南米のネットワークデバイス数と接続数は、2018 年の 14 億から 21 億に増加します。

    2023 年には、中南米のネットワークデバイスの 49% がモバイル接続され、51% が有線 または Wi-Fi 経由で接続されます。

    2023 年には、中南米の固定ブロードバンドの平均速度は 2018 年(15.7 Mbps)から 3.8 倍向上し、59.3 Mbps に達します。

    2023 年には、中南米のモバイル接続の平均速度は 2018 年(8.0 Mbps)から 3.6 倍向上し、28.8 Mbps に達します。

    2023 年には、中南米のモバイルデバイスの平均 Wi-Fi 速度は 2018 年(10.6 Mbps)から 3.3 倍向上し、35.0 Mbps に達します。

      中東およびアフリカ(MEA

    2023 年には、中東およびアフリカのインターネットユーザ数は、2018 年の 3 8,100 万人(人口の 24%)から 6 1,100 万人(同 35%)に増加します。

    2023 年には、中東およびアフリカのモバイルユーザ数は、2018 年の 8 2,700 万人(人口の 53%)から 10 億人(同 57%)に増加します。

    2023 年には、中東およびアフリカのネットワークデバイス数と接続数は、2018 年の 17 億から 26 億に増加します。

    2023 年には、中東およびアフリカのネットワークデバイスの 75% がモバイル接続され、25% が有線 または Wi-Fi 経由で接続されます。

    2023 年には、中東およびアフリカの固定ブロードバンドの平均速度は 2018 年(9.7 Mbps)から 4.2 倍向上し、41.2 Mbps に達します。

    2023 年には、中東およびアフリカのモバイル接続の平均速度は 2018 年(6.9 Mbps)から 3.6 倍向上し、24.8 Mbps に達します。

    2023 年には、中東およびアフリカのモバイルデバイスの平均 Wi-Fi 速度は 2018 年(7.0 Mbps)から 3.7 倍向上し、26 Mbps に達します。

      北米(NA

    2023 年には、北米のインターネットユーザ数は、2018 年の 3 2,800 万人(人口の 90%)から 3 4,500 万人(同 92%)に増加します。

    2023 には、北米のモバイルユーザ数は、2018 年の 3 1,300 万人(人口の 86%)から 3 2,900 万人(同 88%)に増加します。

    2023 年には、北米のネットワークデバイス数と接続数は、2018 年の 30 億から 50 億に増加します。

    2023 年には、北米のネットワークデバイスの 25% がモバイル接続され、75% が有線 または Wi-Fi 経由で接続されます。

    2023 年には、北米の固定ブロードバンドの平均速度は 2018 年(56.6 Mbps)から 2.5 倍向上し、141.8 Mbps に達します。

    2023 年には、北米のモバイル接続の平均速度 2018 年(21.6 Mbps)から 2.7 倍向上し、58.4 Mbps に達します。

    2023 年には、北米のモバイルデバイスの平均 Wi-Fi 速度は 2018 年(46.9 Mbps)から 2.3 倍向上し、110 Mbps に達します。

      西ヨーロッパ(WE

    2023 年には、西ヨーロッパのインターネットユーザ数は、2018 年の 3 4,500 万人(人口の 82%)から 3 7,000 万人(同 87%)に増加します。

    2023 年には、西ヨーロッパのモバイルユーザ数は、2018 年の 3 5,700 万人(人口の 84%)から 3 6,500 万人(同 85%)に増加します。

    2023 年には、西ヨーロッパのネットワークデバイス数と接続数は、2018 年の 24 億から 40 億に増加します。

    2023 年には、西ヨーロッパのネットワークデバイスの 31% がモバイル接続され、69% が有線 または Wi-Fi 経由で接続されます。

    2023 年には、西ヨーロッパの固定ブロードバンドの平均速度は 2018 年(45.6 Mbps)から 2.7 倍向上し、123.0 Mbps に達します。

    2023 年には、西ヨーロッパのモバイル接続の平均速度は 2018 年(23.6 Mbps)から 2.6 倍向上し、62.4 Mbps に達します。

    2023 年には、西ヨーロッパのモバイルデバイスの平均 Wi-Fi 速度は 2018 年(30.8 Mbps)から 3.2 倍向上し、97 Mbps に達します。

トレンド

セクション 1:ユーザ数、デバイス数と接続数

A. インターネットユーザの増加

世界全体では、インターネットユーザの総数は CAGR 6% で増加し、2018 年の 39 億人から 2023 年には 53 億人になると予測されます。世界人口に対する普及率にに関しては、2018 年は 51% でしたが、2023 年までには 66% に達する見込みです(図 1)。

Global Internet user growth 

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 1.                     

全世界におけるインターネットユーザの増加

インターネットユーザ数の増加は世界的な傾向ですが、地域によって差があります(表 1)。予測期間を通して最も導入される地域は北米、次いで西ヨーロッパですが、最も成長が速いのは中東およびアフリカと予測されます(20182023 年で CAGR 10%)。

表 1.        地域人口に占めるインターネットユーザの割合

地域

2018

2023

世界全体

51%

66%

アジア太平洋地域

52%

72%

中央および東ヨーロッパ

65%

78%

中南米

60%

70%

中東およびアフリカ

24%

35%

北米

90%

92%

西ヨーロッパ

82%

87%

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)

B. デバイス数と接続数の増加

世界的に見ると、デバイスと接続の数は、総人口(CAGR 1.0%)やインターネットユーザ数(CAGR 6%)よりも速いペース(CAGR 10%)で増加しています。この傾向により、デバイスと接続の 1 世帯および 1 人あたりの平均数の増加が加速しています。毎年、機能やインテリジェンスが強化された新製品が多様なフォームファクタで市場に投入され、広く普及しています。スマートメーター、ビデオ監視、ヘルスケアモニタリング、輸送、荷物や資産のトラッキングなどの M2M アプリケーションが増加し、デバイスと接続の主な成長要因となっています。2023 年には、M2M 接続はデバイス数と接続数全体の 50% を占めると予測されます。

M2M は成長が最も著しいデバイスと接続のカテゴリで、予測期間中、2023 年までに約 2.4 倍の成長が見込まれます(CAGR 19%、接続数 147 億)。

次に成長が速いのはスマートフォンで、CAGR 7%1.4 倍の成長)になると見込まれます。その次に成長が速いと予測されるのはネットワーク接続型 AV 機器(フラットパネルテレビ、セットトップボックス、デジタルメディアアダプタ(DMA)、ブルーレイ ディスク プレーヤー、ゲームコンソールを含む)で、2023 年までに 32 億台に達する見込みです(CAGR 6% 弱)。一方、PC は予測期間中、減少し続ける見込みです(2.3% の減少)。ただし、予測期間を通じて、つまり 2023 年末でも、PC の数はタブレットの数を上回ると予測されます(PC 12 億台に対して、タブレットは 8 4,000 万台)。

2023 年には、固定デバイスとモバイルデバイスを合わせたコンシューマデバイスがデバイス全体の 74% を占め、残りの 26% がビジネスデバイスとなります。ただ、コンシューマデバイスの割合も、ビジネスセグメントの成長率(CAGR 12.0%)をわずかに下回る速度、CAGR 9.1% で増加する見込みです。

Global device and connection growth

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 2.                     

世界的なデバイス数と接続数の増加

世界的に見ると、1 人あたりの平均デバイス数と接続数は 2018 年の 2.4 から 2023 年には 3.6 に増加すると予想されます(表 2)。

2023 年には、人口 1 人あたりの平均デバイス数と接続数が最も多い国は、米国(13.6)、次いで韓国(12.1)、日本(11.1)になる見込みです。

表 2.        1 人あたりのデバイス数および接続数の平均

地域

2018

2023

世界全体

2.4

3.6

アジア太平洋地域

2.1

3.1

中央および東ヨーロッパ

2.5

4.0

中南米

2.2

3.1

中東およびアフリカ

1.1

1.5

北米

8.2

13.4

西ヨーロッパ

5.6

9.4

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)

デバイス数と接続数の変化と複数デバイス所有者数の増加を追跡して、トラフィックパターンへの影響を把握することが重要です。特にビデオデバイスは、トラフィックに対して乗数効果を及ぼす可能性があります。インターネット対応の HD テレビ 1 台に毎日インターネットから 23 時間のコンテンツが流れると、平均して現在の全世帯分に相当するインターネットトラフィックが生成されます。トラフィックに対するデバイスのビデオの影響は、4K として知られるウルトラ HDUHD)ビデオストリーミングの導入によってさらに顕著になります。4K ビデオのビットレート(約 1518 Mbps)は、HD ビデオの 2 倍以上、標準画質(SD)ビデオの 9 倍以上にもなるためです。2018 年には、設置されるフラットパネルテレビセットのうち UHD 33% でしたが、2023 年には全体のほぼ 3 分の 2 66% まで増大する見込みです(図 3)。

Increasing video definition: By 2023, 66 percent of connected flat-panel TV sets will be 4K

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 3.                     

ビデオ解像度の向上:2023 年までにネットワークに接続されているフラットパネルテレビセットの 66% 4K になる見込み

C. さまざまな業界で M2M アプリケーションが IoT の成長を加速

Internet of ThingsIoT)は、人、プロセス、データ、モノがインターネットに接続され、相互に制御し合うことであり、近年急速に普及してきました。全世界の M2M 接続数は、2018 年の 61 億から 2023 年には 2.4 倍の 147 億に増加する見込みです(図 4)。2023 年には、世界の M2M 接続数が人口 1 人あたり 1.8 になると予測されます。

Global M2M connection growth

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 4.                     

世界的な M2M 接続の成長

2023 年には、ホームオートメーション、ホームセキュリティ、ビデオ監視、家電、追跡用アプリケーションなど、家庭内のコネクテッド アプリケーションが M2M 接続全体のほぼ半数である 48% を占めると予測され、生活に M2M が浸透することが示されています(図 5)。最も成長が速いカテゴリは、コネクテッドカーのアプリケーション(フリート管理、車載エンターテイメントシステム、緊急通話、インターネット、車両診断、ナビゲーションなど)で、CAGR 30% です。その次に成長が速いのはコネクテッドシティのアプリケーションで、CAGR 26% です。

Global M2M connection growth by industries

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 5.                     

全世界における M2M 接続の増加(業種別)

M2M 接続のトラフィックは従来、スマートフォンやテレビセット、PC などのユーザデバイスのトラフィックに比べて少ない傾向にありました。しかし、M2M 接続で導入されるビデオアプリケーションが増えていること、加えて、広帯域幅と低遅延が不可欠な遠隔医療やスマートカーナビなどの用途で使用量が増えていることを要因に、トラフィック量は接続数よりも速く成長しています。

D. モビリティの増加

世界全体では、モバイル加入者(携帯電話サービスの加入者)の総数は、2018 年の 51 億人から CAGR 2% で増加し、2023 年には 57 億人となる見込みです。世界人口に対する普及率に関しては、2018 年は 66% でしたが、2023 年までには 71% に達する見込みです(図 6)。インターネットユーザの増加に対して、モバイル加入者の増加が鈍化していますが、これは主に普及レベルがすでに 60% 台を超えているためです。

Global mobile subscriber growth

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 6.                     

世界的なモバイル加入者の増加

人口に対するモバイル加入者の普及率は地域によって異なりますが(表 3)、前述したインターネットユーザ全体の割合に比べて、変動幅は非常に小さくなっています。予測期間を通して最も導入されている地域は北米、次いで西ヨーロッパですが、最も成長が速いのは中東およびアフリカで、20182023 年の CAGR 4% と予測されています。モバイルの導入率(2018 年では人口の 60% 以上)はすべての地域ですでに非常に高いものの、他の地域と比べて伸びしろのある中東およびアフリカの成長率が高くなっています。

表 3.        地域人口に占めるモバイル加入者の割合

地域

2018

2023

世界全体

66%

71%

アジア太平洋地域

65%

72%

中央および東ヨーロッパ

79%

81%

中南米

75%

78%

中東およびアフリカ

53%

57%

北米

86%

88%

西ヨーロッパ

84%

85%

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)

世界中のモバイルネットワークにアクセスするワイヤレスデバイスの種類の変化と増加は、全世界のモバイルトラフィック増大の主な要因となっています。毎年、機能やインテリジェンスが強化された新製品が多様なフォームファクタで市場に投入され、広く普及しています。ここ数年で、ファブレットの増加がみられ、最近では多くの新しい M2M 接続が登場しています。2018 年に 88 億だった世界のモバイルデバイス数と接続数は CAGR 8% で増加し、2023 年には 131 億になる見込みです(図 7)。

2023 年までには、携帯または個人用のモバイル対応デバイス数が 87 億台、M2M 接続数が 44 億になります(例えば、車載 GPS システム、輸送業界や製造業界の資産追跡システム、患者記録や健康状態を管理する医療用アプリケーションなど)。地域別で見ると、モバイルデバイスとモバイル接続の増加率が最も高いのは北米と西ヨーロッパで、2018 年から 2023 年までの CAGR はそれぞれ 16% 11% になる見込みです。

Global mobile device and connection growth

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 7.                     

全世界におけるモバイルデバイス数とモバイル接続数の増加

スマートフォン以外の携帯電話の市場シェアは 2018 年の 27%24 億台)から急激に減少し、2023 年までに 11%15 億台)となる見込みです。もう 1 つの重要な傾向として、スマートフォン(ファブレットを含む)が 2018 49 億台から 2023 年には 67 億台に増加し、CAGR 2 番目に高い 7% になると見られます。スマートフォンは絶対数では成長していますが、相対的なシェアは 2018 年の 56% から 2023 には 51% に低下します。これは、M2M 接続の著しい成長によるものです。M2M モバイル接続は、2023 年までにすべてのデバイスと接続の 3 分の 1 以上(34%)を占めるようになります。M2M カテゴリは、2018 年から 2023 年にかけて CAGR 30% の成長が見込まれています。モバイルデバイスとモバイル接続の数が全体的に増加する中、デバイスの種類の比率には明らかな変化が見られます。

高度化するセルネットワークの定義:2G3G4G5G に関する予測

モバイルデバイスでは、ネットワーク接続が旧世代(2G)から新世代の接続(3G3.5G4G または LTE、現在の 5G)へと進化しつつあります。デバイスの高機能化と帯域幅の拡大、よりインテリジェントなネットワークという要因の組み合わせによって、高度なマルチメディア アプリケーションが幅広く普及し、結果的にモバイルおよび Wi-Fi のトラフィックが増加します。

モバイルアプリケーションの急増と、増え続けるエンドユーザのモバイル接続の拡大により、帯域幅管理を最適化し、新しいネットワーク収益化モデルを生み出して、成熟したモバイル業界を維持する必要性が高まっています。競争の激しいモバイル市場では、世界各国で 4G 導入と初期の 5G 実装が伸びています。

昨年は 4G が他のすべての接続タイプを上回ったため、今年の分析では 3G 以下のネットワークを 1 つのカテゴリにまとめました。4G 2019 年までにそのカテゴリを上回り、残りの予測期間を通して主要なモバイルネットワーク接続になる見込みです。4G 接続数は、2018 年には全モバイル接続数の 42% を占めましたが、2023 年までには 46% となります(図 8)。全世界のモバイル 4G 接続数は、2018 年の 37 億から CAGR 10% で増加し、2023 年までに 60 億に達する見込みです。5G 接続は 2019 年に登場し、その接続数は当初の約 1,300 万から 100 倍以上増加して、2023 年には 14 億に達します。5G 接続は初期段階を脱し、モバイル IoT の成長によって押し上げられ、有力なモバイル接続となりつつあります。2023 年までには 5G 対応のデバイス数と接続数の割合は 11% に達すると見られています。

今年から 2G 3G の分析を 3G 以下のカテゴリとしてまとめていますが、これはソースデータの不足により、2 つのカテゴリを分割することが困難になったためです。2018 年の 3G 以下の接続数は 55% でしたが、予測期間の終わりには 29% に低下する見込みです。

Global mobile device and connection growth

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 8.                     

全世界におけるモバイルデバイス数とモバイル接続の増加

この分析には、Low Power Wide AreaLPWA)接続も含まれています。このタイプの超狭帯域ワイヤレスネットワーク接続は、低帯域幅と広域のカバレッジが必要とされる M2M モジュールに特化したものです。この接続は、広い範囲をカバーしながら、電力消費量、モジュールおよび接続コストを低く抑えます。そのため、携帯電話ネットワークだけでは対応できなかった、モバイルネットワーク事業者(MNO)向けの新しい M2M のユースケースを実現します。例として、住宅の公共料金メーター、電源接続のないガスや水道のメーター、街灯、ペットまたは個人用のアセットトラッカーなどがあります。LPWA 接続(すべて M2M)の割合は、2018 年の 2.5%2.23 億)から、2023 年までに 14%19 億)に増加する見込みです。

3G 以下から 4G、さらに現在では 5G への移行が世界的な傾向になっています(表 4)。実際、2023 年までに、世界中のモバイルデバイスと接続の 60% 近くが 4G 以上の機能を備え、3G 以下のデバイスと接続の数倍に達する見込みです。北米では、2023 年までに 4G 以上のデバイスと接続が占める割合が最も高くなり、62% になると見られます。中東およびアフリカでは、2023 年までに 3G 以下のデバイスと接続の割合が最大の 73% となります。LPWA の導入率は、2023 年までに北米が 37%、西ヨーロッパが 28% となり、この 2 地域がリードすると予想されます。2023 年に 5G 接続の割合が最も高い地域は北米となる見込みです(17%)。

表 4.        ネットワークタイプ別のモバイル接続数:2023 年の地域別シェア

地域

3G 以下

4G

5G

LPWA

世界全体

29

46

11

14

アジア太平洋地域

23

52

13

12

中央および東ヨーロッパ

31

50

2

16

中南米

37

50

2

16

中東およびアフリカ

73

22

1

4

北米

1

45

17

37

西ヨーロッパ

13

43

16

28

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)

5G のデバイスと接続の割合では、2023 年までに中国(20.7%)、日本(20.6%)、英国(19.5%)が上位 3 ヵ国となるでしょう。

モバイル IoT の導入:M2M

モバイルのエンドユーザデバイス数と M2M 接続数の驚異的な増加は、IoT の成長を明確に示しています。モバイル IoT によって、人、プロセス、データ、モノがつながり、ネットワーク接続はより身近で重要なものとなります。

全世界のモバイル M2M 接続数は、2018 年の 12 億から CAGR 30% のペースで増加し、2023 年までに 4 倍の 44 億になる見込みです。(図 9

Global mobile Machine-To-Machine (M2M) growth

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 9.                     

世界的なモバイル Machine-to-MachineM2M)の増加

セクション 2:ネットワークパフォーマンスとユーザエクスペリエンス

A. 急速に成長する Wi-Fi

帯域幅の需要増加に対応する主な解決策の 1 つとして、これまでずっと Wi-Fi ネットワークが活用され、サービスプロバイダーは加入者のニーズに対応するために容量を拡張してきました。Wi-Fi 規格の進歩と批准により、空港、公共交通機関、小売、医療、スマートシティ、スタジアムなど、同時接続デバイスと IoT 接続が密集する環境においても、業界を超えて公共 Wi-Fi が使用されるようになりました。世界の公共 Wi-Fi ホットスポットの数は、2018 年の 1 6,900 万から、2023 年には 4 倍の約 6 2,800 万になると予測されます。

Global Wi-Fi hotspot strategy and 2018-2023 forecast

出典:Maravedis Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 10.                  

グローバル Wi-Fi ホットスポット戦略と 20182023 年の予測

2023 年までに、アジア太平洋地域は世界の公共 Wi-Fi ホットスポットに占める割合が 46% と最も高くなる見込みです。この予測における公共 Wi-Fi には、コミュニティホットスポットが含まれています。コミュニティホットスポット(ホームスポット)は、公共 Wi-Fi において重要となる可能性がある要素として普及してきました。このモデルでは、加入者は一時的な使用のために家庭用ゲートウェイの容量の一部を開放します。ホームスポットは、ブロードバンドなどのプロバイダーが直接、またはパートナーを介して提供する場合もあります。ホームスポットの普及はアジア太平洋地域が牽引するものと予測されます。2023 年までに、ホームスポット数が最も多くなるのは中国で、米国と日本がそれに続く見込みです。

Global public Wi-Fi hotspots growth by region

出典:Maravedis Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 11.                  

世界における公共 Wi-Fi ホットスポットの増加(地域別)

2023 年にホットスポット数が最も多くなると予測されているのは小売店です。最も成長が速いのは医療機関(病院)であり、予測期間中にホットスポット数が 3 倍になると予測されています。病院 Wi-Fi の目的は、まず医療サービスとスタッフの生産性の向上であり、次いで患者と家族、面会者にインターネットアクセスを提供することにあります。

こうした業種においては、今後も革新的な IoT デバイスと接続が欠かせません。WBA Alliance によると、IoT デバイスがコンピューティング ネットワークを検索し、介入を必要とせずに Wi-Fi およびモバイルネットワーク間で広範に自動的にローミングできるダイナミックな手法を見つける必要性が生じています。さらに、サービスプロバイダーは Wi-Fi から新たな収益を生み出す方法を模索しており、Wi-Fi を使用した広告およびロケーションサービスにつながるデータ分析と推奨エンジンに対する関心が高まっています。

ホットスポット 2.0 に必須なのは、高速の Wi-Fi ゲートウェイと IEEE 802.11acWi-Fi 5)または最新の 802.11axWi-Fi 6)標準規格の採用です。世界全体では、Wi-Fi 6 ホットスポット数は 2020 年から 2023 年の間に 13 倍に成長し、2023 年にはすべての公共 Wi-Fi ホットスポット数の 11% になる見込みです。

Wi-Fi の最新の規格である IEEE 802.11ac は、2018 年から 2023 年にかけて急速に浸透すると予測されます。2023 年までには、すべての WLAN エンドポイントの 66.8% 802.11acWi-Fi 5)が搭載される予定です。2007 年に批准された IEEE 802.11nWi-Fi 4)は幅広い通信速度を提供しているため、中程度の解像度のビデオストリーミング視聴に高いスループットで対応できます。一方、IEEE 802.11ac の理論速度は非常に高速で、有線接続を補完できる規格とみなされています。高解像度のビデオストリーミングや高データレートが必要なサービスにも対応できます。最新の 802.11axWi-Fi 6)は High-Efficiency WirelessHEW)とも呼ばれ、ユーザ密度の高い環境において、ユーザあたりの平均スループットを最低でも 4 倍向上させることを目的としています。この規格は高密度の IoT 環境を実現できると見込まれています。2023 年までに、すべての WLAN エンドポイントの 27.4% 802.11ax が搭載される予定です(図 12)。

Historical evolution and future of wired and wireless technologies

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 12.                  

有線および無線技術の進化の歴史と未来

Wi-Fi は、他のスモールセルテクノロジーとともに、5G 時代に向けて鍵となるユースケースを提供する上で重要な役割を果たします。

B. トラフィック増加の加速による影響

ブロードバンドの速度は IP トラフィックの重要な促進要因です。ブロードバンドの高速化により、帯域幅の大きなコンテンツやアプリケーションの消費と利用が増加します。世界の平均ブロードバンド速度は引き続き高速化し、2018 年の 45.9 Mbps から、2023 年には 2 倍以上の 110.4 Mbps になる見込みです。表 5 に、2018 年から 2023 年にかけてのブロードバンド速度の予測値を示します。固定ブロードバンドの速度予測には、全体的なブロードバンドの普及のほか、Fiber to the HomeFTTH)の導入と普及、高速 DSL やケーブルブロードバンドの普及など、いくつかの要因が影響します。調査対象国の中では、FTTH が広く普及している日本、韓国、スウェーデンなどがブロードバンド速度の高速化を牽引しています。

表 5.        固定ブロードバンドの速度(Mbps)(20182023 年)

地域

2018

2019

2020

2021

2022

2023

CAGR

2018
2023 年)

世界全体

45.9

52.9

61.2

77.4

97.8

110.4

20%

アジア太平洋地域

62.8

74.9

91.8

117.1

137.4

157.1

20%

中南米

15.7

19.7

34.5

41.2

51.5

59.3

30%

北米

56.6

70.1

92.7

106.8

126.0

141.8

20%

西ヨーロッパ

45.6

53.2

72.3

87.4

105.6

123.0

22%

中央および東ヨーロッパ

35.0

37.2

57.0

65.5

77.8

87.7

20%

中東およびアフリカ

9.7

11.7

25.0

29.0

34.9

41.2

33%

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)

これらの速度で HD の映画をダウンロードする場合の所要時間は、10 Mbps 20 分、25 Mbps 9 分ですが、100 Mbps ではわずか 2 分です。コンシューマ クラウド ストレージをサポートするには広帯域幅の速度が不可欠です。この速度が向上すれば、サイズの大きなマルチメディアファイルをハードドライブから高速に転送およびダウンロードすることが可能になります。表 6 では、ブロードバンド接続の速度が 10 Mbps2023 年には 96%)、25 Mbps2023 年には 88%)、100 Mbps2023 年には 39%)を超える割合を、地域ごとに示しています。

表 6.        10 Mbps を超える速度のブロードバンド(20182023 年)

地域

10 Mbps

 

2018

2019

2020

2021

2022

2023

世界全体

74%

79%

80%

85%

90%

96%

アジア太平洋地域

82%

87%

88%

90%

93%

98%

中南米

43%

52%

56%

63%

70%

76%

北米

81%

84%

86%

89%

93%

97%

西ヨーロッパ

71%

75%

77%

82%

86%

91%

中央および東ヨーロッパ

67%

67%

69%

70%

72%

74%

中東およびアフリカ

25%

31%

35%

39%

44%

50%

 

地域

25 Mbps

 

2018

2019

2020

2021

2022

2023

世界全体

51%

60%

63%

74%

80%

88%

アジア太平洋地域

61%

71%

72%

85%

89%

97%

中南米

20%

26%

45%

60%

65%

74%

北米

59%

66%

84%

95%

98%

99%

西ヨーロッパ

48%

54%

71%

81%

89%

98%

中央および東ヨーロッパ

41%

45%

53%

58%

61%

65%

中東およびアフリカ

9%

11%

15%

19%

20%

22%

 

地域

100 Mbps

 

2018

2019

2020

2021

2022

2023

世界全体

11%

20%

24%

29%

34%

39%

アジア太平洋地域

14%

20%

26%

33%

42%

53%

中南米

1%

1%

1%

1%

2%

2%

北米

16%

23%

31%

37%

40%

46%

西ヨーロッパ

10%

13%

15%

17%

19%

22%

中央および東ヨーロッパ

3%

3%

4%

4%

5%

6%

中東およびアフリカ

0%

1%

1%

1%

1%

2%

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)

すでに複数の国で 125 Mbps を超える通信環境が導入されていることから、将来のビデオ需要が予測できます。今日の家庭におけるビデオとその他のアプリケーションに対する需要は今後も変わらず増大を続け、予測期間を超えて 2023 年以降も、アプリケーションが要求する帯域幅は非常に大きくなるでしょう。図 13 は、将来のビデオアプリケーションのシナリオを示しています。現在の帯域幅のニーズは、将来のニーズに比べればごくわずかなものと言えます。

Significant demand for bandwidth and video in the connected home of the future

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 13.                  

将来のコネクテッドホームにおける帯域幅およびビデオ需要の増大

モバイル速度

2018 年の全世界におけるモバイルネットワークの平均接続速度は 13.2 Mbps でした。2023 年には 3 倍以上の 43.9 Mbps になると予測されます。

速度の向上が全体の利用増につながることは事例からも明らかですが、速度が向上してから利用量が増加するまでタイムラグが生じることがよくあります。タイムラグは数ヵ月の場合もあれば、数年の場合もあります。タブレットとスマートフォンに IoTVR AR、クラウドゲームといった予測のつかない要素を持つアプリケーションが導入されると逆の現象が起き、デバイスが実質速度をサポートできるようになるのが遅れることもあります。

表 7.        地域別のモバイルネットワークの平均接続速度(Mbps

地域

2018

2019

2020

2021

2022

2023

CAGR20182023 年)

全世界での平均速度:すべての
携帯端末

13.2

17.7

23.5

29.4

35.9

43.9

27%

アジア太平洋地域

14.3

18.0

24.7

32.4

39.0

45.7

26%

中南米

8.0

11.2

15.7

21.1

24.8

28.8

29%

北米

21.6

27.0

34.9

42.4

50.6

58.4

22%

西ヨーロッパ

23.6

31.2

40.1

48.2

54.4

62.4

21%

中央および東ヨーロッパ

12.9

15.7

21.3

30.3

36.1

43.0

27%

中東およびアフリカ

6.9

9.4

13.3

17.6

20.3

24.8

29%

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)

現在および過去の速度は、Ookla Speedtest.net のデータに基づいています。今後のモバイルデータ速度の予測は、2023 年までのモバイル接続における 2G3G3.5G および 4G の相対的な比率に関する第三者機関の予測に基づいたものです。

Global mobile average speeds by device type: Smartphone and tablet speeds accelerate due to 5G

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 14.                  

デバイスの種類別に見る世界のモバイル平均速度:5G によりスマートフォンとタブレットの速度が加速

Global mobile average speeds by network type: 5G speeds will be 13 times higher than the average mobile connection by 2023

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 15.                  

ネットワークの種類別に見る世界のモバイル平均速度:5G の速度は 2023 年までに平均的なモバイル接続の 13 倍に

この予測期間にモバイル接続速度の上昇をもたらす大きな促進要因は、4G モバイル接続割合の増加と 5G 接続の登場です。4G および 5G 接続の影響は大きく、モバイルデータのトラフィック量を極端に押し上げます。

モバイルデバイスの Wi-Fi 速度

世界的に見ると、デュアルモードのモバイルデバイスに由来する Wi-Fi 接続の速度は、2023 年には現在の 3 倍になる見込みです。Wi-Fi ネットワークの平均接続速度は、2018 年の 30.3 Mbps から、2023 年までに 91.6 Mbps 以上になります。Wi-Fi 速度が最も速くなるのはアジア太平洋地域で、2023 年には 116.1 Mbps になる見込みです(表 8)。

Wi-Fi 速度は本質的に、建物へのブロードバンド接続の品質に依存します。速度は、CPE デバイスの Wi-Fi 規格にも依存します。

最新の Wi-Fi6 および Wi-Fi5 規格は、有線接続を補完すると見なされ、より高いデータレートを必要とする高解像度ビデオストリーミングやサービスを可能にします。さらにホットスポットの数と可用性も、Wi-Fi テクノロジーの利用において重要になります。

表 8.        地域別に見る Wi-Fi ネットワークの平均接続速度の予測(Mbps

地域

2018

2019

2020

2021

2022

2023

CAGR20182023 年)

世界全体

30.3

36.3

50.8

58.9

72.9

91.6

25%

アジア太平洋地域

34.5

42.2

62.3

80.2

98.5

116.1

27%

中南米

10.6

12.1

25.1

27.3

30.4

34.6

27%

北米

46.9

56.8

70.7

87.3

98.4

109.5

18%

西ヨーロッパ

30.8

36.3

53.4

64.7

79.4

97.4

26%

中央および東ヨーロッパ

22.6

24.1

30.0

35.4

42.9

52.7

18%

中東およびアフリカ

7.0

7.9

16.3

18.6

21.9

25.7

30%

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)

C. 段階的な価格設定/セキュリティ分析

段階的な価格設定

世界中で多くのサービスプロバイダーが、無制限のデータプランから、段階的なモバイルデータパッケージに移行しつつあります。シスコは、段階的な価格設定がトラフィックの増加に与える影響を推定するために、北米の Tier 1 および Tier 2 サービスプロバイダー数社のデータに基づいてケーススタディを繰り返しました。このケーススタディでは、7 年前に段階的な価格設定が導入されて以降のデータ利用量を追跡しています。調査結果は、第三者機関のデータ分析企業によって提供されたデータをシスコが分析したものです。この分析企業は、ボランティアの参加者が提供する、データ利用量(GB)を含めたモバイル請求書の詳細を参照しています。このケーススタディのデータには(2010 1 月から 2019 5 月までの)デバイスの利用量が反映されています。また、長期的なトレンドを予測するために、前回のアップデート時の調査も参照しています。全体の調査期間は 7 年間です。シスコでは、価格プラン、オペレーティングシステム、デバイスおよびユーザのデータ使用量の分類に加え、デバイスの特性に関する第三者機関からの関連情報の収集や、探索的データ解析および統計的データ解析を組み合わせてデータを分析しました。調査結果は、北米市場における Tier 1 Tier 2 のモバイル データ サービス プロバイダー数社の実際のデータを表したものです。新興市場やさらに多くのプロバイダーを含めた全世界の予測では、推定値が異なる可能性があります。

上位 1% のモバイルデータユーザによる平均的な 1 ヵ月あたりの利用量は、利用量全体と比べて着実に減少しています。7 年前の調査開始当初は、トラフィックの 52% が上位 1% のユーザによって生成されていました。調査した Tier 2 のサービスプロバイダーが無制限プランの再導入とプロモーションを行ったことで、2014
6 月には、上位 1% が生成する月間のトラフィックは、全体の 18% となりました。2019 5 月までに上位 1% のユーザが生成したトラフィックは、わずか 5% でした。

Top 1 Percent generates 52% of monthly data traffic in January 2010 compared to 5% in May 2019

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 16.                  

月間データトラフィックに占める上位 1% のユーザのトラフィックの割合が、2010 1 月の 52% から 2019 5 月には 5%

Top mobile user profiles: 4% of mobile users consume 50 GB per month *

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 17.                  

上位モバイルユーザのプロファイル:モバイルユーザの 4% 1 ヵ月あたり 50 GB を使用 *

Unlimited plans outnumber tiered data plans and lead in GB/month consumption

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 18.                  

無制限プランが段階的データプランを上回り、GB/月の使用量のトップに

現在、モバイル共有データプランは、全プランの 79% で大多数を占めています。回線数が増加するにつれて、回線あたりの平均モバイルデータ使用量は減少しています。

Data consumption by number of lines per plan/subscription*

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 19.                  

プラン/サブスクリプションあたりの回線数別のデータ使用量 *

セキュリティ分析

ユーザは、個人とビジネスの資産を保護する、常に使用可能で安全なオンラインエクスペリエンスを求めています。この数年間は、セキュリティ脅威の観点からも重大な出来事がかつてないほど多発し、メディアでもデータ漏えい事件が数多く報道されました。データの流出がもたらす金銭的影響とブランドへの影響の大きさから、サイバーセキュリティは単に IT の問題としてではなく、ビジネスリスクとして扱われています。技術の進歩は経済成長の大きな原動力ですが、同時にサイバー攻撃の発生率の増加にもつながります。e コマース、モバイル決済、クラウドコンピューティング、ビッグデータ分析、IoTAI、機械学習およびソーシャルメディアなどの主要トレンドはすべて、ユーザとビジネスのサイバーリスクを増大させます。脅威の性質の多様化も、問題をさらに深刻にしています。脅威には、分散型サービス妨害(DDoS)、ランサムウェア、Advanced Persistent ThreatAPT)、ウイルス、ワーム、マルウェア、スパイウェア、ボットネット、スパム、スプーフィング、フィッシング、ハックティビズム、国家関与のサイバー戦争などが含まれます。

2019 11 月の時点で、合計 1,272 件の漏えいが発生し、約 1 6,300 万件のデータが盗まれました。Identity Theft Resource Center 2019 年の調査によれば、2019 年のデータ漏えい 1 件あたりのデータ数は 128,171 件に上っています。最も漏えい数が多かったのは銀行部門で、機微情報の漏えい数では医療業界が最多でした。IBM Security Ponemon Institute が実施した 2018 年度の『情報漏えいのコストに関する調査(Cost of Data Breach Study)』によると、紛失や盗難にあった 1 レコードあたりの平均コストは上昇し続けており、世界全体で見ると 2018 年の平均 148 ドルから 2019 年には 150 ドルになっています。クラウドとデジタル トランスフォーメーションによって、データ漏えいの総コストは増加しました。大規模なクラウド移行、モバイルプラットフォームの使用、IoT デバイスはすべて、コスト増加の要因となっています。米国の組織の平均合計コストは 819 万ドルで最も高く、次いで中東が 597 万ドルでした。対照的に、インドとブラジルの組織の平均合計コストは最も低く、それぞれ 183 万ドルと 135 ドルでした。

分散型サービス妨害(DDoS)攻撃では、複数のシステムがターゲットシステム(主に 1 つ以上の Web サーバ)の帯域幅やリソースのフラッディングを発生させます。このような攻撃は多くの場合、侵害された複数のシステムからのトラフィックによって、ターゲットシステムでフラッディングを発生させます。DDoS 攻撃は、ほとんどのサービスプロバイダーで観察される主要な脅威です。インフラストラクチャの停止も依然として脅威であり、サービスプロバイダーの半数以上がこの問題を経験しています。DDoS 攻撃を実行するためのツールを所有し、リフレクション攻撃を行う攻撃者は、ネットワークやコンピュータリソースの脆弱性を悪用します。セキュリティベンダーは、サイバー犯罪者がこうした攻撃から利益を上げることのないよう対策を講じています。

Peak DDoS attack size went up 63 percent YoY

出典:Arbor Networks Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 20.                  

ピーク時の DDoS 攻撃の規模が前年比 63% 増大

Number of DDoS attacks: Attacks will double to 15.4 million by 2023 globally

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 21.                  

DDoS 攻撃の数:世界の攻撃数は 2023 年までに 2 倍の 1,540 万回に

次世代アプリケーション

数百万のユーザとデバイスがネットワークに接続し、速度と接続性が向上し、アーキテクチャにおいてもさまざまな技術が進歩する中、非常に複雑な要件を持つ次世代アプリケーションが一般化しています。しかも、今後もその傾向は続くでしょう。

また、そうした多くの次世代アプリケーションが生まれるにつれて、新しいビジネスモデルも誕生しています。現在進行中のデジタル トランスフォーメーションにより、人工知能や機械学習、その他多くのアプリケーションが新しいビジネスモデルを生み出し、さまざまな業界に影響を与えています。

例えば音楽業界では、コグニティブマシンを利用した Watson Beat が、元の楽曲よりも優れたサウンドトラックの作成を支援しました。IBM® Spectrum Computing チームが AI 作曲プログラムの IBM Watson® Beat にレッドブルレーシングの最新ビデオの曲を作るよう依頼したところ、Watson Beat はニューラルネットワークを使用して独自の曲を作成しました。

また医療業界では、人工知能とディープラーニングを使用した Infervision などのアプリケーションを利用して、放射線科医が肺癌をより迅速に診断できるようになっています。

次世代アプリケーションのもう 1 つの例として、履歴データを活用してリアルタイムの知見を獲得し、将来の出来事を予測する、高度な分析技術を使用した予測分析があります。予測分析は、ビジネスオペレーションの変革に役立ち、さまざまな産業用 IoT ソリューションに利用できます。例えば、農業や食品業界でセンサーからのデータを使って機器の故障や気象パターン、輪作と収量を予想するなど、他にも多くの IoT ソリューションに影響を与えます。

強化学習などのアプリケーションがもたらした革新により、自動車産業では自動運転車が開発され、金融サービス業界では新しいポートフォリオ管理方法が導入されています。

新しい次世代アプリケーションは急速に実生活の中に導入され、日々新しい使用事例が生まれています。その中で最も成功が期待されるのは、テクノロジーの変化とビジネスモデルの進化でしょう。

モバイルアプリケーションは、将来のコンシューマ、中小企業(SMB)、エンタープライズ向けアプリケーションへのニーズを促進します。2023 年までに、全世界で 2,991 億のモバイルアプリケーションがダウンロードされると見られています。ソーシャルメディア、ゲーム、ビジネスアプリケーションにより、ダウンロード数が増加します。

299 billion mobile applications to be downloaded by 2023

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 22.                  

2023 年までに、約 3,000 億のモバイルアプリケーションがダウンロードされる

アジア太平洋地域におけるモバイルアプリケーションのダウンロードは、2018 年の 1,207 億から、2023 年には 1,832 億となり、ダウンロードされたすべてのモバイルアプリケーションの中で最も高い割合(40.3%)を占める見込みです。

セクション 3:マルチドメイン アーキテクチャ

A. アプリケーションの見直し

ほぼすべてのビジネス部門で、従業員の生産性とカスタマーエクスペリエンスを向上させるアプリケーションの新規開発や機能強化に対する需要が高まっています。

IT 部門は、新しいテクノロジーに対応したインフラストラクチャへの変革を常に求められています。Internet of ThingsIoT)、人工知能(AI)、機械学習(ML)、ビジネス分析が普及するにつれ、顧客の取引を簡素化し、ビジネスに関する新しい知見をもたらすスマートアプリケーションの構築方法も変化しています。

多くの企業が、ネットワークエッジでのマイクロサービスやコンテナ型アプリケーションをサポートするため、統合管理ソリューションによるマルチクラウド戦略を採用しています。SaaSSoftware-as-a-Service)の多様なオプションにより、アプリケーションのシームレスな接続、IoT ソリューションの統合、ビッグデータ分析のカスタマイズを可能にするインテリジェントなビジネスプラットフォームを構築できるようになりました。エンタープライズ、コマーシャル、コンシューマを問わず、適切なインフラストラクチャで適切なパートナーとともにアプリケーションを再構築することで、目的に合ったソリューションの構築に役立てることができます。

アプリから新しい分析情報やビジネスインテリジェンスを引き出す AI の役割

AI プラットフォームとアプリケーションにより、エンタープライズ アプリケーションの開発段階で ML 機能を活用し、精度、ユーザエクスペリエンス、効率、機能を強化できるようになっています。AI は今後、エッジからコア、クラウドまであらゆる場所で活用されるようになると予測されます。テクノロジープロバイダーは引き続き、AI ソリューションの迅速な展開、相互運用性、標準化をパートナーとしてサポートしていく必要があります。

Artificial intelligence adoption and use-case priorities

出典:AI ソフトウェア プラットフォーム導入調査、IDC 2019 2 [ 回答者の割合:N = 505]
図 23.                  

人工知能の採用とユースケースの優先順位

推奨されるアクション:企業 AI によって、顧客の購入方法、サプライヤの納品方法、他社との競争が変化しつつあります。すぐに使用できる、カスタマイズされた消費モデルの AI ML 製品が増え、どのようなアプリケーションでも簡単に AI 対応にすることができます。特定の市場向けバンドルから最高水準のパッケージまで、AI 向けに最適化された、または AI 対応に拡張可能なソリューションを展開する必要があります。

エッジネットワークにおけるビジネスアプリケーションと IoT アプリケーションの最適化

シスコの分析によると、IoT デバイスは 2023 年には世界の全ネットワークデバイスの 50%147 億台)を占めると予測されます。デバイスメーカー、ビジネス インテリジェンス ソフトウェア会社、モバイルキャリア、システムインテグレータ、インフラストラクチャ ベンダーはそれぞれ、IoT 環境で独自の役割を果たしながら相互に補完することになるでしょう。

エッジネットワークとエッジコンピューティングにより、エンタープライズ アーキテクチャは IoT アプリケーションと通信から届くデータセットに対し、ビジネスクリティカルな分析処理を最適化できるようになります。Uptime Institute によると、2021 年までにすべてのワークロードの半分がエンタープライズ データセンターの外部(クラウドまたは非クラウドデータセンター、ネットワークエッジのいずれか)で実行されるようになる見込みです。低遅延のリアルタイム通信と高解像度ビデオアプリケーションは、5G および Wi-Fi 6 で実現されるマルチアクセスエッジを活用するようになります。

Quantifying the performance benefits of 5G

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 24.                  

5G のパフォーマンスメリットの数値化

推奨されるアクション:IoT アプリケーションは多様で複雑です。モバイル接続オプションをよく検討し、IoT イニシアチブに最適なアプローチを決定する必要があります。対象とする範囲のニーズを評価しましょう。長期的には、接続の管理から IoT アプリケーション全体でのデータの管理に注力できるように備えます。

現在のアプリケーションで今後の拡張性要件と機能要件に備えるには

デジタルジャーニーにおいては、将来のニーズと成長を予測しながら、現在のビジネスニーズを満たすようにアプリケーションを最新化することが不可欠です。コンテナ化されたアプリケーションとマイクロサービスは、多くの組織にビジネスにおける技術革新と競争のプレッシャーに対応するために必要な柔軟性と復元力を提供します。

2022 年までに、マイクロサービス アーキテクチャはすべてのアプリケーションの 90% をサポートするようになり、サードパーティコードの設計、デバッグ、更新、活用の機能が向上します(IDC による調査)。マイクロサービスとアプリケーションのコンテナ化によって、大規模な再構成をすることなく、独立した運用の拡張性、これまでにないシステムの可用性、新しいサービスの迅速な開始が実現します。

Microservices architecture offers more flexibility than legacy platforms

出典:5G は単なるネットワーク帯域幅を超える、IDC 2019 9
図 25.                  

マイクロサービス アーキテクチャは従来のプラットフォームより優れた柔軟性を提供する

推奨されるアクション:私たちはマルチクラウドの世界(パブリック、プライベート、ハイブリッド)に生きています。ビジネスのマルチクラウド戦略を策定してアプリケーションの機能を拡張し、新たな競争上の課題に対応する必要があります。マイクロサービスとコンテナ化によってアーキテクチャおよび運用を簡素化した場合にこそ、デジタル トランスフォーメーションが実現できます。

B. インフラストラクチャの変革

ネットワーク管理者にとって最大の問題の 1 つは、ネットワーク運用にかかる IT コストの増大です。データとデバイスの急速な増加ペースが IT チームの能力を上回り、手動のアプローチでは追い付きません。ネットワークの変更作業は最大 95% が手動によるもので、運用コストはネットワークのコストの 23 倍にも上ります。企業がデジタルの世界で取り残されないためには、IT の自動化を推進し、一元またはリモートで管理することが不可欠です。Software Defined NetworkingSDN)、インテリジェントなネットワークエッジの強化、ドメイン管理とポリシーの統合などの実績あるイノベーションにより、組織における IT の効率性、一貫性、サービス品質を向上できます。

組織におけるソフトウェア定義 WANSD-WAN)ソリューションを使用した IT の自動化

デジタル主導でますます動的になるビジネスモデルをサポートするために、組織には継続的かつ自動化されたネットワークの監視と最適化が必要です。ソフトウェア主導型のネットワークなら必要な機能に応じて、ビジネスニーズの変化に対応する柔軟でプログラム可能なインフラストラクチャを構築できます。ソフトウェア定義型ネットワーク(SDN)は、フォワーディングプレーンからコントロールプレーンを抽象化し、常に変化するビジネスのトラフィック需要にネットワークを適応しやすくします。SDN に加えて、ポリシーベースの自動化とインテントベース ネットワーキング(IBN)も、俊敏性、可搬性、拡張性というビジネスニーズを満たす上で非常に重要です。

IDC によると、調査対象となった世界的 IT リーダーの 40% が現在 SD-WAN を導入していると回答し、55% 近くが 24 ヵ月以内に導入する予定と回答しました。また、今後 5 年間でネットワーキングに最も大きな影響を与えるテクノロジーとして、ネットワークの自動化(25%)、SDN23%)、IBN16%)が挙げられました。(出典:グローバル ネットワーキング トレンド レポート)

Enterprise SD-WAN adoption plans

出典:2018 年ソフトウェア定義型 WAN SD-WAN )調査、IDC 2018 [ 回答者の割合:N = 1,202]
図 26.                  

企業の SD-WAN 導入計画

推奨されるアクション:ハイブリッドクラウドの導入が進み、企業の帯域幅要件が拡大する中、企業の WAN トラフィックフローのパターンは、よりソフトウェアベースでハイブリッド(インターネットとマルチプロトコル ラベル スイッチング [MPLS] - WAN を組み合わせたもの)になりつつあります。IBN はこのトレンドに応え、より多くのインテリジェンスと自律性を提供します。IBN ソリューションでは、プロビジョニング、展開、管理、トラブルシューティング、修復など、あらゆるネットワーキングのフェーズを通じて宣言型のインテントを理解して適用できます。

組織のデジタル トランスフォーメーションにおいてネットワークエッジが果たす役割

エッジコンピューティングは、高パフォーマンスのコンピューティング、ストレージおよびネットワークリソースを、これまでにないレベルでユーザやデバイスに近づけます。エッジアプローチの目的は、データ転送のコストを削減して遅延を低減することです。SD-WAN は、エンタープライズエッジを新たな方法でデータセンターに接続し、クラウド管理型または仮想顧客宅内機器(CPE)の基盤となります。エッジコンピューティングの機能向上に対するビジネスニーズを推進する、さまざまなユースケースがあります。企業は、機能や場所に特化して、オーケストレーションと管理の機能をシフトしています。サービスプロバイダーは自社の通信エッジを使用して、企業クライアントに外部サービスを提供しています。

エンタープライズエッジは IT 部門の負荷が高く、以前はデータセンター機能のないリモートオフィスやブランチオフィスとして分類されていた場所が含まれるのが普通です。ほとんどのエンタープライズ エッジ ロケーションは、インフラストラクチャの「コア」(プライマリデータセンターやパブリッククラウドなど)にある、企業の IT 部門固有のプロビジョニングおよび管理の機能を通じて管理されています。企業が IT/運用テクノロジー統合に着手するなか、エンドポイントはより動的でモバイル、かつ分散するようになったため、エッジロケーションも同様に分散するようなっています。

Edge computing use cases

出典:エッジ接続の戦略、Heavy Reading 2019 9
[ 回答者の割合:N = 通信企業 60 社、その他企業 23 ]
図 27.                  

エッジコンピューティングの使用例

推奨されるアクション:数十億台のデバイスがネットワークエッジに加わったことで、企業にとって IoT エンドポイントのデータを管理し分析する必要性が高まっています。ネットワークコアからエッジへのトラフィックの移行は、コンピューティングと通信アーキテクチャにも影響を与えます。エッジコンピューティング機能を追加する前に、まず IT インフラストラクチャ全体を効率化し、管理しやすくして、パフォーマンスを向上させることに注力する必要があります。エッジコンピューティング戦略の成功には、強力な IT の基盤が不可欠です。

組織で 5G の可能性を生かす包括的な計画

モバイルネットワーク事業者(MNO)にとって 5G の出現は、差別化されたサービスを企業に提供できるこれまでにない機会です。世界的 IT リーダーおよびサービスプロバイダーを対象とした調査から、5G は多くの企業セグメントに大きな影響を与えることが予想されています。さまざまなユースケースが考えられますが、従業員のカバレッジ、ポリシーおよびセキュリティ、分析などを網羅する包括的な 5G プランがすべての企業に必要です。これまで企業は、MNO が提供するラストマイル接続を利用するのみで、MNO が制御するネットワーク領域を把握していませんでした。今、企業が求めているものは単なる帯域幅ではなく、自社のネットワークの制御をキャリアネットワークに拡張することです。これまでは不可能だったネットワーク全体(固定およびモバイル)の可視性と制御を求めているのです。

Where will 5G cause the most disruption?

出典:Business Performance Innovation BPI Network によるネットワーク調査、BNI 2019
[ 回答者の割合:N = 世界的 IT リーダーおよびサービスプロバイダー 145 ] 回答者は最も当てはまる 3 つの業界を選択。
図 28.                  

5G による混乱が最も大きい業種

推奨されるアクション:企業は、ID およびアクセス管理、セキュリティおよびセグメンテーションに対処する一元化されたドメイン管理戦略を策定する必要があります。従業員がエンタープライズ ネットワークに接続していない場合でも、接続時と同じ品質のエクスペリエンスをモバイルデバイス上で実現する必要があります。理想的には、すべてのエンタープライズ エンドポイントを単一のダッシュボードで管理し、ライセンスを持つエンドポイントとライセンスのないエンドポイントに対して柔軟にアクセスポリシーをプロビジョニングできるソリューションが必要です。

C. デバイス、接続、ネットワーク、データの保護

サイバーセキュリティは、ビジネスや個人のオンライン活動のためにインターネットを使用するすべての人にとって最優先事項です。デジタル資産の保護には、拡大し続けるデジタル環境も含まれます。2018 年に 184 億台であった全世界のネットワークデバイス数は、2023 年までに 293 億台となる見込みです。これらの接続の約半分は、幅広い Internet of ThingsIoT)アプリケーションをサポートするようになります(2018 年の 61 億から 2023 年までに 147 億に増加)。従業員のデバイス、IoT 接続、インフラストラクチャ、専有データを保護するには、実用的な分析情報と拡張性の高いソリューションが必要です。また、不正なイベントが発生した際に、侵害をすばやく特定して修復するための適切なパートナーも必要になります。

過去 1 年間に遭遇したセキュリティインシデントおよび攻撃の種類

シスコの 2019 年度最高情報セキュリティ責任者ベンチマーク調査によると、セキュリティ問題の上位 3 件のうち 2 件は電子メールのセキュリティに関するものでした。Microsoft Office 365 への移行に向けて保護に投資している場合や、Domain-based Message Authentication, Reporting and ConformanceDMARC)を使用してビジネス電子メール詐欺(BEC)からの保護を図っている場合でも、電子メールが依然として一番の脅威媒体であることに変わりありません。上位 10 件の攻撃のうち 2 件が内部関係者による脅威の問題(ファイル共有とログイン情報の盗用)であるという事実から、外部と同じように内部で起こっていることにも注意を払わなければならないことがわかります。システムを破って侵入するのではなく、ログインして内部に入ってくる攻撃者もいるのです。

Top enterprise security issues

出典:未知の脅威に先手を打つ:CISO ベンチマーク調査、シスコ、2019 3
[ 回答者の割合:N = 2,909]
図 29.                  

企業のセキュリティに関する主な問題

推奨されるアクション:今日のセキュリティ問題から、より優れた多要素認証(MFA)の必要性が明らかになりました。セキュリティポリシーは、データ保護と使いやすさの最適なバランスを実現する必要があります。効果的なサイバーセキュリティ アプローチは、適切なユーザにアクセスを与えつつも、権限を持つユーザのエクスペリエンスを損なわないようにする必要があります。

現在の一般データ保護規則(GDPR)への準拠

シスコの 2019 年度データ プライバシー ベンチマーク調査によると、世界の企業の 59% が現在の GDPR 要件のすべて、または大部分に対応していると回答しました。また 1 年以内に対応する予定と回答した割合も 29% に達しましたが、9% は対応に 1 年以上を要すると回答しています。GDPR は、EU に拠点を置く企業または EU に拠点を置く個人に関して収集された個人データの処理に適用されますが、シスコのグローバル調査で自らの組織には GDPR が適用されないと述べた割合はわずか 3% でした。

GDPR compliance

出典:データプライバシーへの投資価値を最大化する、シスコ、2019 1 [ 回答者の割合:N = 3,206]
図 30.                  

GDPR コンプライアンス

推奨されるアクション:GDPR に対応する上での主な課題としては、データセキュリティ、従業員のトレーニング、拡大する規制への対応が挙げられました。データプライバシーは多くの組織で経営に関わる問題となり、顧客はベンダーやパートナーとビジネスを始める前に、プライバシーに関する懸念に対して適切に対応できるかどうかを確認しています。

過去 1 年間に組織が受けたセキュリティ侵害中の財務的損失の最高額

財務的損失、ブランドの評価の低下や崩壊、株主の信頼への影響、貴重なデータの損失、法規制およびコンプライアンス違反の罰金など、侵害が招きうる結果は誰もが認識しています。明らかに、印象や情緒的な問題にシフトしています。オペレーションの継続はもちろん重要ですが、カスタマーエクスペリエンスとブランド 評価もまた、サイバーセキュリティ問題に付随する重大な懸念事項です。

Financial Impact of major security breach

出典:未知の脅威に先手を打つ:CISO ベンチマーク調査、シスコ、2019 3
[ 回答者の割合:N = 2,386]
図 31.                  

重大なセキュリティ侵害による財務上の影響

推奨されるアクション:組織内のすべての従業員、特にセキュリティに関わる従業員は、インシデント対応に精通している必要があります。残念ながら、シスコの調査回答者のうち、セキュリティ侵害を受けた後にやるべきことを把握していると回答したのはわずか 75% でした。トレーニングが不可欠であることを、あらゆる組織のサイバーセキュリティ計画においてさらに強調する必要があります。

D. 従業員とチームの支援

IT インフラストラクチャの複雑化が進み、対応するエンドユーザデバイスや Internet of ThingsIoT)接続の数と種類は増える一方です。現在のアプリケーションは、よりインタラクティブで帯域幅の消費が大きくなり、リアルタイムの分析と問題解決に使用されるデータが大量に生成されます。このようにデジタル トランスフォーメーションが進行する現代においては、絶えず進化するセキュリティを備えた、より分散されたインテリジェントなエッジネットワークの機能が欠かせません。あらゆる規模の企業にとって最優先事項であるビジネスの俊敏性を実現するためには、最適なツールで世界中の従業員の力を引き出すことが不可欠です。また、IT の複雑さ、顧客の新たな期待と要求に対応するために、自動化、コラボレーション、モビリティも非常に重要です。

Increasing demands on IT Infrastructures

出典:エンタープライズクラウドおよび DevOps 管理に関する調査、IDC 2016 7
[ 回答者の割合:N = IT および DevOps の責任者 200 ]
図 32.                  

IT インフラストラクチャに対する要求の増加

ネットワーク自動化戦略を実施する主な目的

ネットワークチームの主な目的は、アプリケーションとサービスのパフォーマンス、そしてビジネスの保護を継続して実現することです。ネットワークの自動化とは、物理および仮想ネットワークの構成、管理、テスト、展開、運用を自動化するプロセスを指します。Capgemini の調査(自動化イニシアチブを推進する目的の上位 2 つをランク付け)によると、自動化イニシアチブを実施している組織の 40% 近くが従業員の生産性向上を目的としています。

Global IT leaders’ top objectives for implementing network automation

出典:自動化のユースケースに関する調査、Capgemini Research Institute 2018 7
[N = イニシアチブを試行または実施している組織 705]
図 33.                  

グローバル IT リーダーのネットワーク自動化実装の主な目的

推奨されるアクション:Gartner によると、データセンターのネットワークタスクの約 70% は手動で行われるため、時間、コスト、エラーの可能性が増加し、柔軟性が低下します。自動化によりネットワークの可用性が向上し、時間のかかる反復作業から解放されるため、より付加価値の高いアクティビティに注力できます。

ユニファイド コミュニケーションおよびコラボレーション(UCC)ソリューションによるワークフローの改善

UCC は、ビジネスコミュニケーションやコラボレーションに幅広く採用され、多くの組織にとって生産性向上ツールの主流となっています。IDC が実施した調査によると、UCC を使用している企業は今や 50% 近くに達し、「UCC を使用する計画はない」という回答の割合は減少しました。企業の 75% 近くが UCC を使用しているか、1 年以内に使用する予定です。

Unified Communications and Collaboration (UCC) adoption

出典:米国企業のコミュニケーションに関する調査、IDC 2016 年、2017 年、2018 年、2019 年(速報値)
図 34.                  

ユニファイド コミュニケーションおよびコラボレーションの採用

推奨されるアクション:ビデオの使用、仮想現実、拡張現実のビジネスアプリケーションを増やすことで、チームのコラボレーション、トレーニング、生産性を向上させることができます。UCC ソリューションは、ビジネスプロセスや顧客とのやり取りにおいて発生する問題を、より迅速かつ革新的な解決に導きます。

従業員の可能性を拡大するワイヤレスネットワーク

従業員の力を引き出すために重要なもう 1 つのツールは、モビリティです。ビジネスユーザは、いつでもどこでも、どのデバイスでも(Wi-Fi または携帯電話ネットワーク経由で)高パフォーマンスの接続を期待しています。さらに、ワイヤレス IoT デバイスは、多くのビジネス部門(製造、医療、物流など)でさらに普及が進んでいます。この IoT アプリケーションの波により、ワイヤレスネットワークの要件は規模、トラフィックのパターンと量およびセキュリティの面で大きく変わります。

      2023 年までに、IoT デバイスはネットワーク接続(約 3 分の 1 がワイヤレス接続)された全デバイスの 50% を占めるようになります。

      2023 年までに、5G 接続は、4G 接続のほぼ 3 倍以上のトラフィックを生成するようになります。

      2023 年までに、世界の公共 Wi-Fi ホットスポットは 2018 年(1 6,900 万か所)の 4 倍以上の 6 2,800 万か所になります。

携帯電話の進歩(4G/LTE または 5G)と Wi-Fi のアップグレード(Wi-Fi 6)は、ワイヤレス接続へのとどまることのない需要が原動力となっています。大規模な IoT 接続の密度だけでなく、高度にインタラクティブなタッチアプリケーションをサポートするには、継続的なモバイルイノベーションが欠かせません。

Global wireless networking metrics

出典:Cisco Annual Internet Report 2018 2023 年)
図 35.                  

グローバル ワイヤレス ネットワークのメトリック

推奨されるアクション:ビジネスにおいては、チームを強化し、資産とデータを保護するポリシーを備えたモバイル戦略を策定する必要があります。OpenRoaming などの新しい機能は、異なる Wi-Fi 6 ネットワークと公共の 5G ネットワーク間でシームレスに常時接続が可能なグローバルローミングを安全に提供します。

要約:マルチドメインのイノベーションと統合によるインターネットの再定義

予測期間(2018 年~2023 年)を通じて、ネットワーク事業者と IT チームは、アクセス、キャンパス/ブランチ、IoT/OT、ワイドエリア、データセンター、コロケーション、クラウドプロバイダー、サービスプロバイダー、セキュリティなど、多様なインフラストラクチャ内のさまざまなドメインを相互接続することに重点を置くと予想されます。IT 部門は、これまでは個別にサイロ化されていたドメインを統合することで、複雑さを軽減し、俊敏性を高め、セキュリティを強化できます。未来のインターネットでは、ユーザ、パーソナルデバイス、IoT ノード、すべてのアプリケーション(コンシューマおよびビジネス)に対して、動的なセキュリティを使用したあらゆるネットワークアクセスタイプ(固定ブロードバンド、Wi-Fi、携帯電話)を介した、新しい接続要件とサービス アシュアランス レベルが確立されるでしょう。シスコでは調査と分析を通じて、以下の戦略分野におけるイノベーションと成長を見込んでいます。

アプリケーション:ほぼすべてのビジネス部門で、従業員の生産性とカスタマーエクスペリエンスを向上させるアプリケーションの新規開発や機能強化に対する需要が高まっています。Internet of ThingsIoT)、人工知能(AI)、機械学習(ML)、ビジネス分析が普及するにつれ、顧客の取引を簡素化し、ビジネスに関する新しい知見をもたらすスマートアプリケーションの構築方法も変化しています。企業やサービス組織は、進化するニーズを理解し、テクノロジーを活用して優れたカスタマーエクスペリエンスを提供する必要があります。

インフラストラクチャの変革:データとデバイスの急速な成長は、多くの IT チームの能力を上回っているため、手動によるアプローチでは追い付けません。企業がデジタルの世界で取り残されないためには、IT の自動化を推進し、一元管理またはリモート管理が不可欠です。サービスプロバイダーと企業は、すべてをソフトウェア定義型にすることを検討するとともに、将来のアプリケーションのニーズと柔軟性をサポートするように設計された、インテントベースのコンテキスト対応インフラストラクチャを模索しています。

セキュリティ:サイバーセキュリティは、ビジネスや個人の活動にインターネットを使用するすべての人にとって最優先事項です。あらゆる対象を保護し、迅速に検出し、確実に修復する必要があります。デジタル資産とコンテンツの保護には、拡大し続けるデジタル環境も含まれます。組織が従業員のデバイス、IoT 接続、インフラストラクチャ、専有データを保護するには、実用的な分析情報と拡張性の高いソリューションが必要です。

従業員とチームの支援:ビジネスの俊敏性を実現し、従業員が将来に向けて準備できるように、適切なツールで世界各国の従業員を支援する必要があります。また、IT の複雑さ、顧客の新たな期待と要求を管理するため、自動化、コラボレーション、モビリティも不可欠です。あらゆるタイプのビジネス組織のチーム、パートナー、グループは、さまざまな役割と責任に関連するすべてのアプリケーションメディアで、シームレスに連携する必要があります。従業員とチームは、問題を解決し、新しい成長戦略を策定するために、正確で実用的なデータを必要としています。

付録

付録 A:年次インターネットレポートの作成手法の概要

定量的予測の手法

固定コンシューマ インターネット ユーザの数は、アナリストの情報源から直接得たものではありませんが、ブロードバンドの一般利用に関するアナリストの予測、多様なソースからのホットスポットユーザに関するデータ、モバイルオンリーのユーザの推定、ビジネスオンリーのユーザの推定、および国連の人口予測から概算しました。すべての要素は、国レベルの妥当だと考えられる人口普及率(報告値または推定値)に対して総合的に検証されています。モバイルユーザの予測は、以下に挙げる信頼できるアナリストソースから報告されたモバイル加入者を考察し、国の人口やその他の報告値/測定値をベンチマークとして検証を行っています。

デバイス数と接続数の予測には、分割払いデータおよび部分的に第三者機関のアナリスト企業からの出荷データが含まれます。出荷データはインストールベースに変換し、国レベルの分布とネットワーク接続を推定し、重複を排除することによって独自の分析を加えています。

モバイルアプリケーションのダウンロード数は、レポート対象の地域と国に合わせてカスタマイズされた、一般公開または配給されている無数のソースから予測されています。

固定ブロードバンドと Wi-Fi ブロードバンドの速度予測には、全体的なブロードバンドの普及のほか、光ファイバの導入と普及、高速 DSL、ケーブルブロードバンド、Wi-Fi 6 Wi-Fi 5 テクノロジーの普及など、いくつかの要因が影響しています。モバイル速度の予測には、4G および 5G の展開(サブ 6 GHz 周波数とミリ波(mm)周波数の両方)、高解像度デュアルモードデバイス(スマートフォン、タブレットなど)の普及、全世界の 2G 3G の段階的廃止が影響しています。また、この研究の一環として、平均速度と中央値の速度を調べ、8,000 万以上の速度試験記録を分析しています。

将来的にタッチ(触覚)インターネット アプリケーションに重点が置かれる中、オンラインのインターネット対応状況評価ツール [英語] では、ユーザがアクセスしているビジネスおよびコンシューマ向けクラウドサービスのサンプルセットを提供し、それらのサービスに関するネットワーク要件の理解を助けます。アプリケーションでは、ネットワークパフォーマンス特性のサポートが、これらのアプリケーションを展開する各国の対応状況を判断する鍵となります。数百万のエンドユーザ速度テスト記録に基づく平均ダウンロード速度、平均アップロード速度、平均ネットワーク遅延など、いくつかの基本的な特性とアプリケーション要件を相互参照します。その後、統計モデリングを適用して予測を作成します。


この予測は、インターネットユーザ、ブロードバンド接続、ビデオサービス加入者、モバイル接続、インターネット アプリケーションの導入に関するアナリストの予想に基づいています。当社の信頼できるアナリスト予測は、OvumOokla Speedtest.netIDCIHSGartnerABI ResearchStrategy AnalyticsHarrisXDell’OroNielsenMaravedisApp AnnieApp Annie の各社、その他さまざまな情報源によるものです。

定性的セクションの準備手法

このセクションでは、デジタル開発の 4 つの戦略的領域(アプリケーション、セキュリティ、インフラストラクチャの変革、従業員とチームの支援)に焦点を当てています。これらの領域は、多くのグローバル組織がアクセス、WAN(ワイドエリアネットワーク)、データセンタードメイン全体で取り組もうとしている、マルチドメイン アーキテクチャの課題と改善分野に対応しています。シンジケートアナリスト企業(GartnerIDC など)からの視点、洞察、分析に加え、シスコ独自の調査およびスポンサー調査も織り込まれています。

関連情報

地域別、国別、アプリケーション別、エンドユーザセグメント別に独自の概要および予測グラフを作成できる、対話形式のツールをご利用いただけます(Cisco Annual Internet Report のハイライトツール [英語] を参照してください)。お問い合わせは ask-ciscoair@cisco.com 宛てにお送りください。また、コミュニティページ [英語] にてアナリストにお問い合わせいただけます。

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