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シスコ ネットワーキング アカデミー プログラムのインストラクタ、
困難を乗り越えてアフリカでスキルを伝達






20006 年 11 月 16 日
News@Cisco、ジェイソン・デイン (Jason Deign)

欧米の新聞を読むと、デジタル テクノロジーが世界を支配し、誰もが地球市民として「つながっている」ように思いがちです。しかし、世界の何百万人もの人々にとって、それは事実とまったくかけ離れています。

IT 機器とスキル不足から、世界の多くの人々は急成長するデジタル グローバル エコノミーに参加できず、それに関連する金銭的および社会的なメリットを享受できません。

シスコは、先進国とアフリカなどの新興成長市場との間に存在するテクノロジー スキルと IT のギャップを埋めるために、政府組織および非政府組織と連携しています。

しかし、2006 年の時点でも、アフリカにおいては、テクノロジーは現実としてではなく、夢として語られています。おそらく、アフリカのシスコ ネットワーキング アカデミー プログラム センターほどそれを明確に表している場所は、ほかに存在しないでしょう。

アフリカの多くの国では、これらのセンターは、人々が国際的に認知された IT スキルを獲得できる唯一の場所となっており、テクノロジー教育の発信地となる可能性を膨らませています。

しかし多くの場合、利用できるインフラストラクチャのレベルは、欧米の平均的なティーンエージャーが捨ててしまうような代物を少しだけ集めたようなものに過ぎません。西アフリカのマリにあるバマコ大学 (University of Bamako) の地域アカデミーを例にとってみましょう。

このアカデミーには、PC やシスコの最新のルータ、スイッチなど、ネットワークの実験に必要な装置がプログラムを通じて完全に揃えられており、インストラクタによるトレーニングも行われています。しかし、肝心なものを入手できないことが少なくありません。それは、電力です。

「電力供給が安定しておらず、電流の変動によって機器が損傷してしまうこともよくあります。特に、暑くなる 4 月から 5 月にかけては、電力の供給がとても不安定になります」と、アカデミーで管理者を務めるママ・プレア (Mama Plea) 氏は説明します。

突然の停電は、年に 100 名以上の学生を教えるアカデミーの、機器の障害発生率が高いことを意味しています。

このため、ハードウェアの交換を、国際開発庁 (USAID)、国連開発計画 (UNDP)、国際電気通信連合 (ITU) などの機関からの寄付に頼らざるを得ないことが少なくありません。

停電は、教室でも混乱を招いています。「電力が供給されている、別の大学の建物に移動することもあります」とプレア氏は語ります。

「ここから 2 キロメートルほど離れた場所に別の施設がありますが、そこにも電力が供給されていない場合は、さらに別の施設に移動しなければなりません。そこは、ここから 6 キロメートル離れています。」

同氏によれば、問題は改善されてきていますが、それでも昨年は、実際にこのような移動が必要となる状況が毎月生じていました。そして、アカデミーが抱える問題はこれだけではありません。

USAID は、現在、バマコ大学への高速ワイヤレス インターネット バックボーンの設置を進めています。オンライン世界にようやく接続できるようになったのは、この 2 年ほどのことです。

その当時は、リンクがほとんど機能せず、週に 1~2 日程度しか使用できませんでした。使用できた場合でも、大学全体で共有されているために接続速度が遅く、ほとんど使い物にならなかったとプレア氏は振り返ります。

アカデミーでは、オンラインのコース教材をできるだけ多くダウンロードし、ローカル サーバに保存することでこれに対応しました。こうすることで、学生たちは、インターネットを実際に使用せずに、インターネット テクノロジーを効率的に学習することができたのです。

コースの中で、オンラインで実行しなければならない唯一の要素が試験です。それは、最近まで、試験を終えるまでインターネット接続が持続されるかどうかわからない状態で試験に臨まなければならなかった、マリの IT の学生たちの忍耐力を証明しています。

アカデミーでは、現在も、大学がリースした回線にほとんどを頼っていますが、最近、地元のインターネット サービス プロバイダから 2 本目の回線を借りました。ただし、これは高額で、6 か月間に約 100 万 CFA フラン (約 2,000 米ドル) かかります。

バマコ アカデミーの状況は、西アフリカでは標準的なものです。多くの場合、学生たちは、PC とトレーニング キットを共同で使用します。1 つの装置を 3 ~ 5 人で共有しているため、自分の順番を待つ間、車で睡眠をとる学生もいます。

カメルーンのナンガ エボコにあるコセンダイ アドバンティスト大学 (Cosendai Adventist University) で地元アカデミーのインストラクタを務めるポール・モーリマ (Paul Moulema) 氏も、プレア氏と同様の問題に直面しています。

「コンピュータ ルームには 20 台の PC 機器がありますが、40 人の学生には十分でないため、クラスを小さなグループに分割せざるを得ません。1 月から 4 月は停電も多く、月に 4、5 回発生することもあります。長い場合は、1 週間も電力の供給が停止することがあります」とモーリマ氏は説明します。

ここでも、インターネットへのアクセスが問題です。アカデミーには、VSAT (超小型地上局) 衛星リンクがありますが、その帯域幅は、授業で使用するにはまったく不十分です。ちょっとしたプレゼンテーション用の PowerPoint ファイルと同程度の 15 MB の添付ファイルをダウンロードするのに、最大で 2 時間要します。

学生たちが試験を受けるときには、質問ページのダウンロードに、1 ページ当たり 10 分もかかることがあります。マリの場合と同様、オンライン アクセスを必要とせずに指導を行えるように、モーリマ氏も試験以外のコース教材をローカル サーバにダウンロードせざるを得ませんでした。

モーリマ氏は、インターネットに自由に低額でアクセスできるようになる日を待ち望んでいます。同氏によれば、セネガルではすでに実現しているとのことです。カメルーンでもそれが実現したときには、その日に向けて準備してきた学生すべてを支援するという重要な役割を果たしたことを誇りに思うことでしょう、とモーリマ氏は語ります。

ジェイソン・デインは、スペイン、バルセロナで活躍するフリー ジャーナリストです。

*当資料は、米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。米国で発表されたニュースリリースの内容は以下のWebサイトをご参照ください。
<http://newsroom.cisco.com/dlls/2006/hd_111606.html >

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