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シスコシステムズのワイヤレス ネットワークがガロデット大学の聴覚障害学生をサポート

移行を妨げる主な要因はインハウスによる計画・導入と予算不足

2006年6月29日
ジェニー・カーレス (Jenny Carless、News@Cisco)
聴覚に障害を持つ学生にとって世界一学びやすい大学、ガロデット大学において、シスコシステムズ (以下シスコ) のワイヤレス技術が学習、ならびに一般的なコミュニケーション面での問題の解決に大きく貢献しています。事実、利用しやすいコミュニケーション リソースは、キャンパス内において、研究や様々な公共サービス、擁護活動を通して聴覚障害者の生活の改善に努めるガロデット大学の取り組みの屋台骨となるものです。

ワシントン D.C.にあるガロデット大学は、エイブラハム・リンカーンの公認を受け、1864年に連邦議会法のもと設立された、聴覚障害を持つ学生に向けた教育とキャリア開発のワールドリーダーです。定評のある学部課程プログラムに加え、歴史、言語、文化をはじめとする聴覚障害者関連の研究でも世界的な評価を受けています。ガロデット大学はまた、2つの付属校でK-12 (幼稚園から高校まで) の子供たちをサポートする「Laurent Clerc National Deaf Education Center」を運営しています。

同大学では現在1800人の学生が学んでおり、40以上の文学士および理学士課程に加え、聴覚障害者向けプロフェッショナル サービスに関する様々な分野の大学院課程を受講することが可能となっています。すべての学生への充実した学習環境の提供、ならびに広範な大学コミュニティに向けた通信ネットワークの提供に、シスコのワイヤレス技術が役立てられています。

障壁の緩和

「現在、多くの人々がWiFiネットワークを無意識のうちに利用していますが、ガロデット大学は例外です。ワイヤレスの可能性について真剣に考えているのです。学生、教員、そして管理者の全員が、ワイヤレス ネットワークを使って、コミュニケーションの障壁を緩和しようと日々努めています」とシスコのモビリティ ソリューション担当シニアディレクタ (元Airespace社プロダクト マネージメント担当副社長) であるアラン・コーエン (Alan Cohen) は説明します。

2004年の初め、ガロデット大学は、軽量アクセスポイントとワイヤレス コントローラをキャンパス全域に設置するという統合ワイヤレスの導入契約をAirespace社 (この後すぐシスコが買収) との間に交わしました。

「当初の目的は、学習リソースとEメールへのアクセスを容易にすることでした。大学に所属する人々の大半は聴覚障害者です。よって、ほとんどの場合、携帯電話ではなくEメールやインスタント メッセージング (IM) を使ってコミュニケーションを取っています。ワイヤレス ネットワークならば、誰もがキャンパス内のあらゆる場所からEメールやIMをやりとりすることが可能です」とガロデット大学のインフォメーション テクノロジー サービス部門ディレクタのジョン・ミッチナー (Jon Mitchiner) 氏は説明します。

現在ガロデット大学では、約40万平方メートルの敷地内にある32の建物に200台のアクセスポイントを設置しています。これとは別にLaurent Clerc National Deaf Education CenterのK-12プログラム用のワイヤレス ネットワークも配備していることから、年少者向けのコンテンツ フィルタを個別に運用することが可能です。

「ワイヤレス技術は、健聴者と聴覚障害者の両方に同様のメリットをもたらします。テクノロジー リソースに簡単にアクセスすることができ、たいへん便利です」とミッチナー氏は述べています。

さらにミッチナー氏はこう付け加えます。「聴覚障害者がワイヤレスのさらなるメリットを享受できる分野の1つに、ビデオベースのリレー サービスがあります。リレーとは、エージェントが健聴者と聴覚障害者の電話の通訳を行うサービスです。これまで聴覚障害者がビデオ回線を利用するには、特別なブースに行き、通訳者を指名して健聴者との通話を通訳してもらう必要がありました。しかし今では、シスコの技術とカメラを搭載したラップトップPCのおかげで、ガロデット大学の耳の不自由なユーザはキャンパス内のどこからでもリレー サービスを利用することが可能になっています」

「文字入力が必要なテキストベースのIMリレーと違い、ビデオ リレーは聴覚障害者と通訳のテレビ会議であり、たがいの顔を見ながら会話をすることができます。ずっと手早く会話ができ、便利です。聴覚障害者は、カメラ搭載のラップトップでビデオ リレーを利用することができます」

経営管理学を専攻するデビッド・ファリアス (David Farias) 君は、宿題やEメール チェックのために昼夜問わずワイヤレス インターネット アクセスを利用しているということです。「講義について調べたり、科目によっては成績をオンラインで確認することもできる、たいへん便利なツールです」とファリアス君は言います。

また、政治社会学専攻のラトーヤ・プラマー (La Toya Plummer) さんは、友達や先生、クラスメートとIMで勉強のことや外出計画について話し合ったり、課題のために掲示板やバーチャル チャットを利用したりと、公私にわたりワイヤレス ネットワークを活用しています。

「聴覚障害者にとってビジュアル エイド (視覚補助) は心強い味方です。私たちにとってEメールやテキスト、そしてIMは、健聴者にとっての携帯電話に相当する便利な通信手段なのです。耳が聞こえる人は、ラジオや口頭での会話を通してすばやくニュースを伝達していますが、私たちの場合、Eメールやテキスト、IMなどのワイヤレス ネットワーク技術を使って現在起きていることを把握します。そうすることで、最新のニュースや事件、うわさを知ることができるのです」とプラマーさんは説明します。

使いやすさが鍵

ミッチナー氏によると、ガロデット大学では、シスコのネットワークの使いやすさと、安定した技術、そしてセキュリティにたいへん満足しているということです。事実、今年の夏にはネットワークを拡張する計画を立てています。

ミッチナー氏はこう説明します。「3度のアップグレードを行いましたが、シスコ ネットワークの設定と管理のしやすさは突出しています。初期導入はきわめて円滑に進み、アクセスポイントの追加もシームレスに行うことができました。使いやすさと設定のしやすさはガロデット大学にとって重要な要素です。シスコ機器ならば、今後も安心して利用することができます」

「私たちはCisco Wireless Control System (WCS) を利用していますが、ネットワークの管理や保守にたいへん役立っています。WCSは何か問題が起きたときに知らせてくれ、ユーザに影響がおよぶ前にすみやかに解決することができます」

ガロデット大学では、今年の夏に100台のアクセスポイントを新たに導入する予定です。主に運動施設 (アメリカンフットボール、サッカー、野球、テニス、ジム) をカバーし、キャンパス内のサービスエリアのギャップが解消されると見込まれています。

データおよびビデオ アプリケーションを利用するためのワイヤレス プラットフォームを整備することで、ガロデット大学では、学生、教員、ゲストが完全なモバイル環境下で安全に学び、連携し、情報を共有することが可能な、高性能かつアクセシブルな学習/コミュニティ体験を提供しています。

ジェニー・カーレス: 米カリフォルニア州サンタクルーズを拠点に活動するフリー ジャーナリスト

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