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ベルギーの連邦政府機関、シスコ IP テレフォニーを利用し、職員の生産性と納税者へのサービスを向上

2005 年 10 月 5 日

ジェイソン・デイン(Jason Deign、News@Cisco)

昼食への一途な思いが、ベルギー連邦財務省(Belgian Federal Public Service Finance)に革新的な技術を導入させました。

先日この政府機関では、シスコシステムズ製の 4,000 台の IP フォンの配備を完了しました。職員が電話を使って職員食堂のメニューをチェックし、注文できるようになればいいというアイデアを、ネットワーキング部門の責任者が思いついたのがその始まりだったのです。

「食堂のメニューは、毎日電話に表示されるようになっています」と、ベルギー連邦財務省のネットワーキングおよび IP テレフォニー担当コーディネーター、リュック・ロルノワ(Luc Lornoy)氏は言います。

「そのうち、仲間を招いたり特別料理を注文したりできるようなリアルタイム アプリケーションも導入しますよ」

もちろん、連邦財務省がここ 5 年間で国内最大規模の電話プラットフォーム移行となったIP テレフォニー プロジェクトに乗り出した理由はそれだけではありません。

アップグレードのきっかけとなったのは、ブリュッセルの Tower of Finances から同市内の North Galaxy コンプレックスへの本省移転でした。

ロルノワ氏の必要条件メニューのトップにあったのは、将来にも対応でき、設置とメンテナンスが簡単なシステムで、しかもあらゆる通信チャネル-電話やファックス、インターネット-の統合によって納税者にサービスをよりスムーズに提供できる、というものでした。

このような基準を設けると、従来の TDM(time-division multiplexing : 時分割多重 )方式の代わりに IP テレフォニーを採用するという結論に自然に行き着いた、とロルノワ氏は言います。

IP テレフォニーは急速に普及が進んでおり、公共機関がインフラストラクチャを近代化する際の新たな標準となりつつあります。現在、ベルギーでは 100 以上の企業や機関が、すでに電話とデータ処理のシステムをシスコのインフラストラクチャで統合させています。

費用削減や使いやすさ、システムの相互運用性および新しいアプリケーションへのサポートといった点で、ほとんどすべての組織がその良さを実感しています。

今回の連邦財務省のプロジェクトでは、「価格、技術的品質およびプロジェクト企画能力」といった審査基準に基づき、シスコと IBM のチームに作業の遂行を依頼した、とロルノワ氏は話しています。

2003 年、シスコと IBM は、あらゆる規模の組織で、音声、動画およびデータのコンバージドなシステムの統合および導入を実現するための包括的な構想を発表しました。

この構想には、IBM とシスコの既存⁄新規の価値ある成果物を、独立系のソフトウェア ベンダーやサービス プロバイダーも利用できるようにするという取り組みも含まれています。その結果、組織やその社員が、あらゆるときに、あらゆる場所から、あらゆるデバイスを通じて情報にアクセスできるようになるのです。

新たな成果物には、モビリティ、統合およびセキュリティに関するものが含まれる予定で、両社の強みを活用できるようになるでしょう。

本省の移転作業が本格されるとすぐに、IP テレフォニーの柔軟性と使いやすさが連邦財務省で立証されました。移転作業の終盤の十数週間には、毎週 200 人ほどの人々がNorth Galaxy のビルディングに入ってくるようになっていたのです。

さらに、什器などが運び込まれるようになると人々の移転ペースも速まり、結果的に、「どこでもプラグインするだけですぐに使える」IP のシンプルさがなければ、移転作業はもっと大変になっていただろうということが立証されたのです。

それ以外の IP テレフォニーの利点も、瞬く間に明らかになってきました。たとえば、それぞれの職員がボイスメールとともに電話スクリーンを使えるようになったほか、インターネットベースのディレクトリにアクセスできるようになっており、これまで手離せなかった、費用がかかり場所をとる紙のディレクトリが不要になっています。

North Galaxy の本省以外にも、ベルギー連邦財務省では、他のおよそ 10 のビルディングでも IP テレフォニーを利用しており、配備された IP フォンの総数が 5,000 台に到達しています。また、2005 年末までにさらに 2,000 台を配備する計画もあります。

たとえば、2005 年 10 月には、ヘントの新ビルディングに 900 台の IP フォンが配備されています。

ロルノワ氏は、予算が許せばすぐに、省全体に IP テレフォニーを導入し、およそ 3 万人の職員がこの機能を利用できるようにしたいと考えています。「TDM スイッチを IP 対応にするような投資はしたくないと思っています。新しい IP フォンを導入したほうが、はるかに簡単で、安く済むからです」と、ロルノワ氏は話しています。

「IP 電話を備えた Lokeren の新ビルディングに省の 6 つの機関を移転させた結果、通信費用がおよそ半分になっています」

ベルギー連邦財務省では、現在、 Cisco IP フォン の 7912G や 7940G 、 7960Gといった多彩なモデルを使用しているほか、 Cisco Catalyst 6509 や Cisco Catalyst 3750 といったスイッチ( 3750 はインライン電力供給)、ならびに Cisco AS5350 ユニバーサル ゲートウェイ モデムプールといった機器も導入しています。

また、 Cisco CallManager ソフトウェア、 Cisco Unity ユニファイド メッセージング システム、 IPCC Express Edition IP コンタクトセンター(80 エージェント用パッケージ)、および CiscoWorks 2000 IP テレフォニー環境モニター アプリケーションといったシスコ製品も、ネットワークで使用されています。

さらに、システムの技術コンポーネントには、 NetWise スイッチボード、Ubicall の音声認識技術、および Captaris RightFax ファックス サーバなどがあります。

何の障害もなく配備された技術はベルギーの他の省からも注目を集めており、すでに IP テレフォニー プロジェクトに乗り出した省もいくつかあります。

ベルギー連邦財務省の取り組みは、ベルギーの大手技術系出版社の Data News が主催し、情報通信技術責任者に毎年贈られる賞の対象にもなりました。

今年の賞では、リュック・ロルノワ氏が通信部門の最優秀賞を受賞し、ボストン旅行という賞品を獲得しました。このような賞まで貰ったのですから、IP テレフォニーに対するベルギー連邦財務省の食欲は、今後しばらく減退することはないでしょう。

ジェイソン・デイン : スペイン バルセロナ在住のフリーランス ライター。

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