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調査で実証、銀行のコストを削減しセキュリティを改善するシスコの「未来の支店」コンセプト

河北省全域をカバーするネットワークの統合に向け、Cisco Integrated Services Router(ISR)250 台を導入

2005 年 9 月 9 日

ジェイソン・デイン(Jason Deign、News@Cisco)

ヨーロッパの銀行支店が統合 IP ネットワークの利用により多大なメリットを享受できることが、ビジネス情報会社 Datamonitor の調査で明らかになりました。

Datamonitor がシスコの依頼により作成した「Network synergies in branch renewal(支店刷新におけるネットワークの相乗効果)」白書によると、銀行はマーケティングやセキュリティなどの分野でコストを削減し、サービスを改善できる可能性があるということです。

ヨーロッパの銀行では、ブランチ ネットワークは必要ではあるもののコストのかかるやっかいな存在だ、という見方が長く浸透していました。このことが、イギリスをはじめとするヨーロッパ諸国の支店を閉店に追い込む結果となってしまったのです。

しかし最近になって、多くの銀行ではブランチ ネットワークに対する方針を改め、大通りの支店を増やしてほしいという顧客の要求に応えたり、インターネットおよび電話ベースの競合相手に対抗する差別化を打ち出したりするところも出てきました。

その結果、支店の重点分野を預金や支払いなどの銀行業務からマーケティングや販売へと移行し、新しく開放的なレイアウトの店内でカスタマー サービスに力を入れることを目的とした、いわゆる「支店刷新」プログラムが次々と実施されるようになりました。

このようなプログラムでは、多くの場合、情報技術(IT)が重要な要素となってきます。近年、銀行分野における技術投資は電話やインターネットといった通信媒体に集中し、支店が軽視される傾向にありました。

ここにきてイギリスの Abbey National 銀行をはじめとする諸銀行では、時代遅れの技術インフラを取り除き、最新のもの――多くの場合、統合IPネットワーク――に構築し直すという、支店刷新に乗り出しはじめたのです。

現在 IP は、顧客関係管理など最新のブランチ バンキング アプリケーションのプラットフォームに使われるのが一般的ですが、セキュリティやマーケティングといった一見意外とも思える分野で IP を使用することが真の好機へとつながるのだと Datamonitor は言います。

ヨーロッパおける小売銀行の有力なデシジョン メーカー 50 人へのアンケート結果をもとに作成された「Network synergies in branch renewal」によると、「現在、支店刷新に関する IT 投資のほとんどは、販売とサービスに焦点を絞ったものである」ということです。

「これらの機能が利益(つまり、製品販売)に直結し、最も大きな影響を与えるものであるという事実をかんがみると、このような傾向も理解できる。いっぽうで、支店業務のほかの分野についても刷新の取り組みに組み込むことによって多大な効果を得ることができる」

一例として白書では、シスコの「Branch of the Future」コンセプトで定義されているような IP ネットワークによって、支店内のマーケティングがどう変化するかを述べています。

Datamonitor によると、2004 年にヨーロッパの銀行支店は 22 億ドルのコストを顧客との通信に投じたということです。通信方法は数十年前から変わっておらず、作成や配布および更新に時間とコストがかかる印刷媒体がその大半を占めています。

新しい販促媒体のデザイン、印刷、および配布に 3 週間以上をかけている銀行は全体の 40 パーセントにのぼるという事実が、Datamonitor の調査により明らかになりました。さらに、そのうちのおよそ 3 分の 1 が 1カ月半以上をかけているということです。

また、67 パーセントの銀行では複数の支店における資材の統一と生産コストに関する不安を抱えており、50 パーセントが販促媒体の「新鮮さ」について、38 パーセントがその媒体の適性について懸念を示しています。 v銀行支店での顧客の待ち時間は平均 3 分であるとの調査結果から、Datamonitor ではビデオ コンテンツを IP で配信しプラズマスクリーンに表示することで、現在の行内マーケティングを補完できるのではと考えています。

このビデオ コンテンツは印刷媒体にくらべて短時間で容易に更新・配布ができ、コストも抑えられます。またマーケティング メッセージに「インフォテインメント(情報(Information)と娯楽(Entertainment)の合成語)」を盛り込めば、顧客にとって待っている間の暇つぶしにもなります。

Datamonitor では、有線テレビ、アラームなどの侵入者探知システム、およびドアやロックなどのアクセス管理システムに代表される監視システムを網羅する物理的セキュリティ分野にも、同様の可能性があると見込んでいます。

一般的に物理的セキュリティはビジネスに価値や競争優位性をもたらすことはないと考えられており、多くの場合、サードパーティが管理を代行しています。異なるベンダーがいくつかのセキュリティ システムを別々に担当する、というケースも中にはあります。

今日、盗難による財政上の損失は銀行にとって決して大きなリスクではありません。セキュリティ システムの役目は、現金をガードすることから、健康安全規則に則って従業員の安全を守ることへと変わってきているのです。

このことが、セキュリティはコストがかかるものだと人々に思わせ(Datamonitor 調査の回答者の 53 パーセントが侵入者探知システムのコストを問題としてあげ、40 パーセントがビデオ監視にかかる費用に不満を覚えています)、セキュリティにおける管理の集中化やシステムの本格的な統合が進んでいないという状況を作り出しています

Datamonitor によると、すべての支店のセキュリティ システムを統合 IP ネットワークによって稼動させることで、保守コストが長期的に抑えられ、管理/アクセスの集中化が可能になり、さらにはさまざまなセキュリティ分野で標準が確立し、機能のスムーズな統合が実現するということです。

また、セキュリティ システムをほかのビジネス プロセスに統合することも可能で、たとえば、マーケティングやオペレーションのチームが、ビデオ監視システムを使って待ち時間や顧客の様子をモニタリングするといったことも実現します。

シスコシステムズ ヨーロッパ地区の金融部門ビジネス デベロップメント マネージャーであるジョルディ・ファーラー(Jordi Ferrer)は次のようなコメントを寄せています。「Datamonitor の調査ならびに Gartner の最新の報告書によって、金融機関に向けたシスコの戦略が、有効な競争優位性を銀行に提供するということが再確認されました」

「この結果は、金融市場におけるシスコの思考的リーダーシップをサポートするものです」

ジェイソン・デイン : スペイン バルセロナ在住のフリーランス ジャーナリスト

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