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サイモン・アスピノール、モビリティが作り出すエンタープライズとサービス プロバイダーのコネクティッド ワークフォースについて語る

2005 年 8 月 22 日

英国最大の国際定期航空会社である British Airways では、モビリティ技術を活用することで乗務員が自分の勤務シフトを管理できるようになっているほか、フライトの変更を別のターミナルにいる乗客にモバイル テキスト メッセージで送るといったようなことも可能となっています。

アイスランドのランズピタリ病院では、医療記録を患者のベッドサイドで確認できるようにし、管理者が正しい投薬を行えるように、モビリティ技術を役立てています。

またニューヨークでは、警察官が車両検問中に情報をダウンロードしたり、非常時に市民に情報を提供したりするのに携帯デバイスが使われています。

場所や時間を問わず必要に応じて仕事ができるモビリティという機能によって、今日のビジネスがどのように変わりつつあるか。上に挙げたのはそのことを示すほんの数例にすぎません。

シスコシステムズ®はモビリティの利用例を「Connected Workforce(コネクティッド ワークフォース)」という資料にまとめました。シスコの Internet Business Solutions Group(IBSG)が発行する Connected シリーズの中の 1 冊として出された本資料を読めば、ビジネス変革におけるモビリティの影響力が急速に高まりつつあることがよく分かります。

さらに理解を深めるべく、News@Cisco では編集者の一人であるサイモン・アスピノール(Simon Aspinall)に話を聞くことにしました。IBSG Mobile のディレクターを務める彼は、その日もいつものごとく移動中でした。

モビリティ、そして「コネクティッド ワークフォース」とはどのようなことを指すのですか? また主な技術要素は何でしょう。

サイモン・アスピノール : モビリティとは時間や場所を問わず必要なときにビジネスを実行する能力のことを言います。モビリティによって人々は、移動中に連絡を取り合い、情報を収集・共有してビジネスを行うことができるのです。

個人であれ組織であれ、移動によってワークフォース(労働要員)の行動が制限されるべきではありません。モバイルワーカーは効率的に仕事をこなすことができますし、モバイルに対応したビジネスはより強固な競争力を備えています。

モビリティを支える技術はいくつかの要素から構成されます。ユーザが持ち運べるデバイス、そのデバイスに搭載されたソフトウェア、自宅と会社および通信ネットワークをつなぐアクセス技術と無線技術、そしてサービスの稼動を可能にするネットワークのインテリジェンスです。

モビリティを技術という観点でで定義するのはやめよう、というのがシスコの考え方です。なぜなら、真のモビリティとはネットワークを中心としたものであるべきだからです。

必要なサービスや情報をいつでもどこでも手に入れることができる、それがモビリティです。ユーザはそれを支えている技術について知らなくてもいいのです。

今日の職環境におけるモビリティの重要度とは?

サイモン・アスピノール : 今やモビリティはワークフォースに欠かせない要素となっています。最初は主に音声通信に使われていました。ここ数年の間にモバイル通信は、いわゆる「ネットワークでつながるオフィス」やワイヤレス LAN を使う家庭にまで広がってきています。

第三世代――W-CDMA/UMTS――ネットワークをベースにした屋外での音声、ビデオ、およびデータ サービスは、この 1 年ほどで大きく進歩しました。

これによって、モバイル ネットワークにブロードバンド スピードで接続し、あらゆることを行えるようになりました。音声、ビデオ、データのすべてのサービスをブロードバンド スピードで受信することも可能です。ビジネスにおけるモビリティの影響力は、今ようやく表出しはじめたところです。

モビリティによって真のビジネス変革がもたらされたというケースをご存知ですか?

サイモン・アスピノール : 私たちは、モビリティによっていくつもの主要ビジネス分野が変わりつつあるのを目の当たりにしているところです。交通、物流、医療、教育、金融、公共部門などの分野では早い段階からモビリティを取り入れていました。

Reuters 社を例にとって見てみましょう。同社のニュース収集業務は、モビリティと設備の縮小によって過去 15 年間のうちに飛躍的な発展を遂げ、時間とコストの削減にも成功しました。

20 世紀末、ニュース収集には多数の人員と大規模な設備が必要でした。

今では効率化が進み、ジャーナリストが一人で静止画、テキスト、音声、ビデオなどのデータを収集し、ラップトップ コンピュータとワイヤレス LAN、GPRS (General Packet Radio Service)、インターネット、衛星電話などを使って一瞬のうちにニュース サービスへと伝送することができるようになりました。

将来的にどのような分野でモビリティの影響力が強まっていくとお考えですか?

サイモン・アスピノール : 現在、多くの組織では販売やカスタマーサービスといったごく限られた分野でモビリティを取り入れているにすぎません。この先、より大きな変化が 4 つの段階を踏んで起こると考えられます。

  • 移動中の音声通信にモビリティを利用する――これは今日ほとんどの企業が社員に携帯電話を持たせることで実践しています。
  • 音声、ビデオ、データをベースとしたモビリティ サービスを使うことで、電子メール、カレンダー、および企業や顧客の情報を共用するなど、移動中に特定のビジネス機能を利用できるようになります。
  • モビリティを使ってすべてのビジネス機能をひとつにつなぐことで、ビジネス プロセス全体を把握し、コミュニケーションが可能な状態にする。これによって効率性が向上し、新たなアプローチが可能になります。たとえば、PDA を使って Fedex の小包を集荷時からワイヤレスでつながれたトラック、モバイル対応の飛行機、配送センターまで順次追跡することが可能になります。
  • モビリティによってビジネス コミュニティがひとつにまとまることで、まったく新しい市場への参入が可能になります。たとえば、ケニアの農家がモバイル メッセージを使って作物を最良価格で販売したり、遠隔勤務者がたとえオフィスに通勤しなくても高い生産性を発揮したり、といったことが現実のものとなるでしょう。

今日のビジネスがコネクティッド ワークフォースを形成することを妨げている課題は何だとお考えですか?

サイモン・アスピノール : モビリティの課題は 4 つの分野に分けられます。使いやすさ、技術、セキュリティ、そしてコストです。

モビリティ デバイスの使いやすさとクライアントのサポートについては、今後 2 年ほどで大きく進歩し、モビリティがビジネスのメインストリームになるのではないかと考えています。

技術面での課題については、ブロードバンド モバイル サービスが普及しつつあることで、そのほとんどがすでに解決されています。

セキュリティ(つまり、セキュアなワイヤレス ネットワークの設定をいかに手早く行えるかということ)に関する課題は、使いやすいセキュリティを活用することで 1 年以内に解決されることでしょう。

そして最後のコスト、これは常につきまとう問題ですが、コストはすでに急速に下がりつつあります。

ビジネス モビリティの促進のためにシスコではどのような取り組みを行っていますか?

サイモン・アスピノール: シスコでは多くの時間を割いて、エンタープライズならびに中小企業のお客様に働きかけ、モビリティによって既存のプロセスがどのように変わるのか、そして社屋外でモビリティをどう使えば生産性を上げることができるのかといったことについて理解してもらえるよう努めています。

またサービス プロバイダーのお客様とも緊密に協力しあい、モビリティに対応した新しい製品やサービスの開発を促進するお手伝いをしています。

シスコでは、全社においてモビリティを活用し、インターネットを利用可能なモバイル ワークフォースの促進に努めています。シスコはモビリティをビジネスに組み込む変革のスタート地点に立ったばかりです。

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