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ミズーリ州がシスコ IP ネットワークによる裁判自動化と生産性に関する新標準を制定

Cisco IP Softphone により州裁判所の効率を向上

2005年6月16日

ステーシー・ウィリアムズ (Stacy Williams、News@Cisco)

ミズーリ州は、シスコの IP 技術のさらなる革新的利用法を発掘しました。シスコの統合 IP ネットワークを導入して州裁判所業務自動化を図りつつ、裁判所の技術インフラ保守を担当する IT スタッフと、裁判所スタッフにオンサイト サポートを提供する機能スタッフ用に、Cisco IP Softphone と Cisco CallManager を配備したのです。シスコの標準的なエンドツーエンドの IP 通信インフラストラクチャを利用することで、コスト効率と柔軟性に優れ、生産性を向上させる、音声、データ、およびビデオを基本とした多様なソリューションの提供が可能になります。

ミズーリ州では、インターネットなどの技術により、州裁判所の業務が変わりつつあります。サービス効果の向上、公開情報へのアクセス増加、公正かつ公平な裁判の継続的な提供などが促進される中、重要になってくるのが、システムの常時稼動です。「Missouri Court Automation Program (ミズーリ州裁判所自動化プログラム)」と呼ばれる一連の自動システムは大きな成果をあげ、ほかの州政府および中央政府がこれにならって裁判所自動化システムを構築し始めています。

システムの保守はミズーリ州裁判所管理局 (OSCA: Missouri Office of State Courts Administrator) の技術スタッフの手に委ねられており、彼らは州内を回って発生が見込まれるあらゆる技術的な問題の解決にあたります。技術者たちは、小さな裁判所で電話回線が不足していることや、地下の部屋で携帯電話が通話圏外に等しい状態であることに気づくことがよくあるといいます。

以前は、技術者たちが修理中に質問をしたり、支援や情報を提供してもらったりするためにベンダーに連絡を取る際、利用できる音声通信の選択肢は限られていました。裁判所の地下や近くに電話機のない場所で作業をしているときなどは、電話をかけるために階段を駆け上がり、地下に戻って機器に変更を加えた後、ふたたび地上に出てその変更により問題が解決したかどうかを確認しなければなりません。

「支援のための連絡に手間取れば手間取るほど、問題解決に時間がかかり、そのせいで裁判所の業務が中断することが多くなっていました」と OSCA の主任通信スペシャリストであるジョー・クレマー (Joe Cremer) 氏は語ります。

そこでクレマー氏は、ラップトップ コンピュータを電話として使うためのソフトウェア「Cisco IP Softphone」をほかのスタッフたちに提示しました。州の IP ネットワークに直接、あるいは VPN を使いインターネットを介して接続すると、ラップトップ コンピュータに割り当てられた内線番号をそのまま Cisco IP Softphone で使うことができます。これによってコンピュータ上での電話の発着信が可能になり、可動性、柔軟性、および生産性が向上しました。問題のある機器が置かれている場所から直接電話をかけることができるため、移動の手間が省けます。

「Cisco IP Softphone は州の既存の IP ネットワーク上で稼動するため、インフラを変える必要はまったくありませんでした」と OSCA のチーフ インフォメーション オフィサーのジム・ロッジェロ (Jim Roggero) 氏は語ります。「基本的には Cisco IP Softphone をラップトップに取り込み、Cisco CallManager をインストールすれば、それで準備は完了です。インターフェイスが使いやすいので、トレーニングの必要もありませんでした」

今では、OSCA 技術者が裁判所の技術的な問題を解決するために州内を回る際、以前にくらべてはるかに容易かつ機敏に問題解決にあたれるようになり、業務が中断されることも少なくなりました。

「シスコの IP ネットワークと Cisco IP Softphone のおかげで、裁判所の業務を邪魔することなく、技術者として日々の作業を遂行することができるようになりました」とクレマー氏は言います。

またミズーリ州では、コスト削減効果にも注目しています。Cisco IP Softphone を使うことで、月々の携帯電話料金が抑えられ、事務員やほかの裁判所スタッフの生産性が向上します。統合 IP ネットワークにより、バックアップの集中化とサーバの統合が促進され、州都ジェファーソンシティーにある OSCA により強力なサーバを少数導入する、といったことが可能になりました。

「統合によるコスト削減効果は相当なものでした」とロッジェロ氏は言います。「場合によっては、1台あたり1万5000ドルするサーバ5台を、2万5000ドルの1台のサーバに統合することも可能です。ハード面ばかりでなく、ソフトウェアのライセンシングやメンテナンスにかかる費用、出張旅費、その他諸々のコストが抑えられます。本当に大きな削減効果です」

ミズーリ州にとって IT オペレーションの効率化は重要な課題です。と言うのも、裁判所や、弁護士、市民が、Missouri Court Automation Program の一環として提供される多数のサービスに大きく依存するようになってきているからです。よく利用されている優れたサービスの1つに、Missouri State Courts Automated Case Management System (ミズーリ州裁判所自動訴訟管理システム) の民事訴訟情報にアクセスできるという「Case ネット」があります。Case ネットの Web サイトでは、弁護士や、市民、裁判官などが、民事裁判の事件登録書記載事項や、訴訟当事者、判決、および罪状といった詳細な情報を調べることができます。

「オンラインで訴訟の動向を追跡する弁護士から、自身の上訴について確認する被告人、さらには公判中の人物に交通違反の前歴がないかを調べる裁判官まで、Case ネットの利用範囲は大きく広がっています」と OSCA の広報担当官、ヤナ・ボット (Jana Bott) 氏は説明します。「家主が誰かに物件を貸す前に Case ネットをチェックする、というケースさえあります」

ミズーリ州では将来を見据え、他の政府組織が追随できるように裁判自動化標準の制定に向けた取り組みを続ける予定です。また、電子ファイリングや電子ドキュメント管理といった新たなソリューションの調査も進められています。ミズーリ州の思惑がどのようなものであれ、必ずそこにはシスコの統合 IP ネットワークがあり、堅牢で柔軟性とコスト効率に優れた基盤を形成していることでしょう。

ステーシー・ウィリアムズ : コロラド州フィプスバーグ在住のフリーランス ジャーナリスト

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