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RF 領域の視覚化および制御にうってつけの革新的ツール、Cisco ワイヤレス ロケーション アプライアンス

2005 年 5 月 4 日

ジェニー・カーレス(Jenny Carless、News@Cisco)

モビリティはさまざまな方法で生活を容易にしており、現在では、ワイヤレス ネットワークが生活にもたらす柔軟性や自由さを、数百万人の人々が当然のように享受しています。エンタープライズ ユーザーや、コーヒーショップやホテルにいるコンシューマーが簡単にネットワークにアクセスできるのも、無線タグ(RFID)でメーカーが在庫の管理ができるのも、ワイヤレス ネットワークとその上で機能するアプリケーションがあるからで、それによってカスタマーはより鋭敏で、効率的で、コラボレーティブな仕事環境を構築することができているのです。

しかし、モビリティにもセキュリティが必要ですし、厄介な管理上の問題も存在します。そのため、モビリティの利点を最大限に活用したいと考えるエンタープライズでは、RF 領域とネットワークを視覚化し、制御するための適切なツールが必要です。現在、ロケーション トラッキングが、エンタープライズ ネットワーキングにおける基本的なコンポーネントとなりつつあります。ワイヤレス ローカルエリア ネットワーク(WLAN)に不可欠な視認性と制御が装備されるからです。

ワイヤレス ロケーション トラッキングの革新性

業界をリードする「Cisco ワイヤレス ロケーション アプライアンス」により、統合的な、高い精度のロケーション トラッキング機能が実現され、最大で数千のデバイスを同時にサポートすることができます。

このアプライアンスにより、あらゆる規模の企業で、ワイヤレス ラップトップや PDA から IEEE 802.11 RFID タグ対応デバイスに至る、あらゆるモバイル デバイスの追跡が可能になり、資産トラッキング、在庫管理、ワークフロー自動化、緊急時 911 サービス、ならびにWLAN セキュリティの強化といった目的に利用することができるようになります。また、シスコの先進のロケーション サービスと外部のソフトウェア ツールを密接に統合させる、「アプリケーション プログラミング インターフェイス(API)」も搭載されています。

「Cisco ワイヤレス ロケーション アプライアンス」は、ワイヤレス LAN がビジネス遂行のために不可欠となっているエンタープライズに、正確さ、拡張性、円滑な統合、ワークフローの自動化および柔軟性という、たくさんの明確なメリットを提供します。

「ネットワーク上の悪意を検知しなければならない、というのがすべての始まりでした。(先ごろ、シスコが買収した)Airespace では、拡張性のある、サーバベースのロケーション製品があればいいと考えていました。それからその考えに基づき設計と仕様を作り始めました」シスコのワイヤレス ネットワーキング ビジネスユニットで「ワイヤレス ロケーション アプライアンス」とその関連技術の技術責任者を務めるアラン・トムソン(Allan Thomson)は、このように説明しています。

20 年間にわたってネットワーキングの世界に携わってきたベテランで、プロジェクト開始から先日の発表に至るまで技術責任者を務めてきたトムソンによれば、この技術は 3 つの開発段階を経てきたそうです。

「最初は、WLAN 環境でロケーション トラッキングを行う最もシンプルな方法は、いちばん近くにあるアクセス ポイント(AP)とワイヤレス デバイスの距離を測定することでした。しかし、この方法は簡単ですが、きめ細かさが欠けていました」と、トムソンは言います。

「それから、ロケーションをより正確に特定するために、RF(無線周波)三角測量を試しましたが、いくらかの成果は挙げられたものの、求めていたような正確さは得られませんでした」と、トムソン。三角測量では、最寄りの AP における検知信号の強さをもとに、デバイスのロケーションを計算によって割り出しました。所定のデバイスのロケーションを正確に割り出すために、各 AP からのデータは相互参照されました。しかし、RF 三角測量にも限界がありました。たとえば、コンクリートの壁の後ろにあるより、木の後ろにあったほうが、ワイヤレス クライアントが「よく聞こえる」ため、結果にぶれが生じ、データ全体の有効性にも影響を及ぼしていました。

トムソンと同僚たちは、最終的には、RF フィンガープリンティングに到達し、この革新的なトラッキング技法が新しい「ワイヤレス ロケーション アプライアンス」で採用されるようになりました。

現在特許申請中の、このアプライアンスの RF フィンガープリンティングでは、建物の既知の RF 特性と、リアルタイムのユーザーおよびモバイル デバイスの情報を相互関連させることにより、数メートル以内の精度でワイヤレス クライアントのロケーションを特定することが可能です。「ワイヤレス ロケーション アプライアンス」と RF フィンガープリンティングの組み合わせにより、数千のワイヤレス クライアントを同時にトラッキングするシステムが構築できるので、ロケーション サービスをエンタープライズ環境全体に適用させることができるようになるのです。

「この技法では、ネットワーク インフラストラクチャから見たクライアントの位置が、インフラストラクチャのカバー範囲内の RF 用形状モデルを収めたデーターベースと比較対照されるのです。空間スペースを測定することにより、RF フィンガープリンティングでは、通常数メートルの精度の、きわめて正確なロケーション トラッキングの結果が提示されます」

シスコでは、ロケーション トラッキングを WLAN インフラストラクチャに直接組み込んでいます。例えば、トラフィック配信のために使用されている「Cisco AP」が、そのままワイヤレス デバイスのロケーション特定にも使用されるのです。そのため、資本支出の抑制が可能になり、視認性が向上されるだけでなく、WLAN そのものがロケーション情報に基づいて機能しますので、より良いセキュリティと容量管理が可能になります。

「Ciscoワイヤレス ロケーション アプライアンス」には、堅牢な API のセットも搭載されていますので、外部のシステムとの連携によって機能性の向上やワークフローの自動化も可能となっています。

多様なアプリケーション

「Ciscoワイヤレス ロケーション アプライアンス」の開発が進むと、トムソンと彼のチームは、悪意の検知という当初の目的のさらなる先を見据え、たくさんの潜在的アプリケーションを発見するようになりました。「最初にビジネス上のニーズがあってプロジェクトがスタートするというのはよくあることですが、やがて他のニーズにも再利用あるいは応用できるのがわかってくるのです」と、トムソンは説明しています。

最終的には、「Ciscoワイヤレス ロケーション アプライアンス」はさまざまな方法で利用できるようになっており、視認性やトラッキング機能だけでなく、WLAN セキュリティやネットワーク制御も向上できるようになっています。

悪質なアクセス ポイントを発見するのはもちろん、新しいアプライアンスは、人間-たとえば、遊園地の中の子供や病院内の患者-のトラッキングや、船積みコンテナや車両、医療用機器といった重要な機器のロケーション特定およびトラッキングにも使用することができます。さらに、自動アラーム機能により、IT スタッフはモバイル デバイスが許可なく持ち出されるのを検知することができます。

シスコは、エンタープライズ規模でセキュリティや管理性を向上させ、さらにロケーション サービスのような新しいアプリケーションをサポートできるように、今後も有線およびワイヤレスのネットワーキング統合への取り組みを続けます。シスコのビジネスクリティカルな WLAN 製品やサービスにより、お客様は自社の既存のネットワーク投資が将来にわたって保護され、時間の経過とともに価値を増してゆくという確信を得られるのです。

ジェニー・カーレス : カリフォルニア州サンタクルーズ在住のフリーランス ライター。

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