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シスコ、ケーブル事業者が次世代サービス提供をするための戦略をアピール

2005 年 3 月 28 日

コンシューマ向けのエンターテイメントや通信のサービスにおける次の主役の座を競う戦いは、以前にも増して激しくなっています。ケーブル マルチシステム事業者(MSO)や通信事業者(telco)、衛星事業者は、音声、テレビ、インターネット接続の 3 つを揃えた「トリプルプレー」サービスの先を見据えています。「Connected Home」の分野で大きな可能性を秘めているのは、エンターテイメント、通信、インターネットの融合なのです。間もなく、コンシューマはテレビや映画をオンデマンドで観られるようになり、携帯電話や家庭電話、VoIP 電話を単一の電話番号で利用できるようになり、さらに事実上 1 つの装置から複数のサービスにアクセスできるようになるでしょう。音声と動画、データ、モビリティのサービスを組み合わせているため「移動中のトリプルプレー(triple play on the move)」と呼ばれている、この拡大中のマーケットは、ケーブル MSO が手に入れたいと望んでいるものの 1 つです。News@Cisco では、シスコのサービス プロバイダー マーケティング担当副社長のジェフ・スパニョール(Jeff Spagnola)にインタビューを行い、ケーブル事業者が独自のコンシューマ向けサービスおよび商業サービスのポートフォリオを充実させて採算性を向上できるようにするために、シスコがケーブル MSO および IP 次世代ネットワーク(NGN)の分野でどのような取り組みを進めているのかを聞きました。

「Connected Home」およびモバイル ライフスタイルのマーケットにおけるケーブル事業者の成功を支援するため、シスコはどのような戦略をとっているのでしょう?

ジェフ・スパニョール:音声、動画、データおよびモビリティのサービスを組み合わせて収益を上げるために、MSO では、IP 技術を基にした単一のマルチサービス デジタル ケーブル ネットワークの配備をすでに進めています。コンバージドな IP NGN への移行により、事業者はレイヤやネットワークの数を増やさずに、サービスの継続性改善を図ろうとしています。さらに、同じエンド デバイスへの同じ接続を通じて、数多くのサービスを組み合わせて提供しようとしています。IP NGN によって柔軟性が向上して先進のサービスを提供できるようになるほか、事業者は費用を削減しながら、自社のインタラクティブ サービスをより簡単に拡張させ、より多くのカスタマーに提供できるようになります。

ケーブル事業者の成功を支援するために、シスコはどのような活動を行なっているのでしょう?

ジェフ・スパニョール:シスコは、すでにケーブル事業社のネットワーク インフラストラクチャの大部分を占めるようになっています。MSO には数万台のユニバーサル ブロードバンド ルーター(uBR)を供給していて、数十万の DOCSIS (Data-over-Cable Service Interface Specifications)ポートを取り付けています。さらにシスコは、CableLabs のDOCSIS といったケーブル業界の規格のサポートも行い、その発展に貢献しています。

ケーブル MSO 関連のビジネスで、シスコが優れている点は何でしょう?

ジェフ・スパニョール:シスコでは、DOCSIS™ 用「ワイドバンド プロトコル(Wideband Protocol)」のトライアルをすでに開始しています。このエキサイティングな新技術により、既存の HFC(hybrid fiber coax)ネットワークを利用して、コンシューマや企業に最大 1 ギガビット/秒のブロードバンド通信速度を提供することができます。ケーブル事業者はすでに有利な立場を構築しているのです。ケーブル事業者は家庭までの高速の通信環境を実現する技術の中でも最高のものを所有し、DOCSIS™ 用「ワイドバンド プロトコル」によってより大きく発展する可能性も有しているのです。

DOCSISTM 用「ワイドバンド プロトコル」のサポート以外にも、シスコは、ケーブルで高品質な VoIP(Voice over IP)を実現するための「PacketCable」規格にも取り組んでいます。さらに、シスコは、「PacketCable Multimedia(PCMM)」もサポートしています。これは、CableLabs が定めた仕様で、DOCSIS 1.1 あるいは 2.0 のケーブル モデム接続において事実上あらゆる IP アプリケーションのサービス品質(QoS)を保証するというものです。

シスコとの提携を通じてケーブル事業者が得られる、もう 1 つの重要な差別化要因は、シスコシステムズの 1 部門となっている Linksys です。Linksys とシスコは、家庭や小規模オフィスに IP サービスを提供するためのハードウェア ソリューションのポートフォリオを取り揃えています。たとえば、Linksys は、プリント サーバやゲーム アダプター、メディアセンター エクステンダー、プレゼンテーション プレーヤー、インターネット ビデオカメラ、音楽システムなどの装置を通じて、家庭内ワイヤレスの対象範囲を書斎だけに留めず、家の中の他の部分にも拡大させるための取り組みを進めています。現在、Linksys は CableHome のメンバーにもなっています。CableHome は CableLabs が運営するイニシアチブで、ケーブルベースの高品質なサービスを、家庭あるいはオフィス内のネットワーク機器に行き渡らせるために必要なインターフェース仕様の策定を目的としています。

厳しい競争が続く現在において、シスコはどのように MSO を支援して成功に導くのですか?

ジェフ・スパニョール:コンシューマや企業が求めるサービスの提供を実現する IP NGN ネットワークへのサービス事業者の移行を加速させることで、シスコは支援を行います。ただし、シスコは、規格ベースのネットワーク機器やハードウェア装置、ソフトウェアを提供するだけに留まらず、それ以上の取り組みを進めるつもりでいます。ケーブル事業者との提携では、シスコは長い伝統を持っていますので、コンシューマの傾向やコンテンツへの需要、ビジネスを推進させる規格については理解しています。この新しいマーケットがエキサイティングな進化を続けるのに合わせて、シスコは最適なポジションをとり、MSO が商業的に成功を収められるようなサービスを提供できるように支援を行います。つまり、シスコは、IP インフラストラクチャ、音声、動画、ホーム ネットワーキングといった、いくつかの分野における専門性を提供するのです。

音声、動画、データおよびモビリティを融合させたサービスは、コンシューマや小規模企業にとってどのような意味があるのでしょう?

ジェフ・スパニョール:近い将来には、VoIP 以外にも、さまざまな新しい通信手法が現れるようになり、1 回のインターネット接続で、家庭用電話回線の 2 倍の機能が発揮されるようになるでしょう。あらゆるデバイスからの単一の接続で、音声、動画、データおよびモビリティを真の意味でコンバージェンスできるようになれば、新世代のアプリケーションも登場するようになるでしょう。たとえば、コンシューマは単一の電話番号を使いたいと思っているかもしれませんが、携帯電話を使う場合も、コードレスの家庭用電話を使う場合も、あるいはインスタント メッセージングを使ってコンピュータやテレビで通信を行う場合も、ネットワークを通じて所在が分かるようになるでしょう。また、今日のコンシューマはすでに、ステレオを使って、自室のコンピュータのハードディスクに保存されている MP3 の再生ができるようになっています。またテレビは、デジタル カメラを通じて、写真アルバムの 2 倍の量の写真を取りこめるようになっています。キッチンのラップトップから、レシピを書斎のプリンターにプリントアウトさせることもできます。新しいサービスが豊富に揃うようになれば、人々の暮らしがシンプルになり、新しいライフスタイルが生まれるようになるのです。シスコの主な仕事は、これらの新しい技術をケーブル事業者がコンシューマに分かりやすく提供できるようにし、結果的に普及率を高められるように支援することなのです。

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