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世界中の医療センターが、シスコの技術で患者ケアと効率化、費用削減を実現

2005 年 2 月 3 日

ジェイソン デイン(Jason Deign、News@Cisco)

世界中の病院がシスコシステムズの最新ネットワーキング技術を利用し、患者ケアの改善や効率性の向上、費用の削減といった健全な効果を挙げています。

病院が IP インフラストラクチャを基盤としたネットワーク対応アプリケーションへの移行を行う背景には、先進国における老齢人口の増加、患者のためのツールや手法、治療法の増加、ならびに公共ネットワークを通じた情報へのアクセスの普及といった、さまざまな事情があります。

医療分野での人材不足、一般市民のモバイル化、それから Web ベース技術による生産性の向上がすでに立証されていることなども、医療部門で新しいネットワーク技術が受入れられる理由になっているのでしょう。IP ネットワークは、さまざまな方法で現代の医療機関を支援することができるのです。

例えば、患者の記録や X 線写真、その他の書類を電子的に保存し、患者のベッドサイドに配信できる程度の帯域幅を実現すれば、病院はペーパーレスの環境に移行できます。

Central Utah Multi-Specialty Clinic の研究によれば、患者記録をハードコピーではなくデータ化することによって、59 人の医師がいるこの医療機関では、今後 5 年間で 820 万ドルの節約が可能になるそうです。

その上、IP テレフォニーを導入すれば、病院では、インスタント メッセージングのようなアプリケーションによって時間の節約ができるほか、インフラストラクチャ費用の削減もできるようになります。

ネットワーク対応の技術は遠隔医療や遠隔診断の進歩にも貢献しており、専門医師が地理的にはるかに離れた地域を対象として、治療および教育目的で自身のスキルを提供できるようにもなっています。

同様に、病院内をワイヤレス環境にすれば、医師や看護士が建物内のあらゆる場所から患者記録に即座にアクセスできるようになるため、生産性の向上が可能になります。

最近のネットワーク技術では、いくつものセキュリティ プロトコルやバリアーに保護されながらこのようなメリットを受けることができるので、記録の機密性も従来の環境と同じように、あるいはそれ以上に保つことができます。

IP ネットワーク技術を採用する利点は、すでに世界中のいくつもの病院で立証されています。

例えば、Indiana Heart Hospital は、インディアナポリスの北東部に 21 万平方フィートの施設を有していますが、この病院は 2003 年 2 月の開業以来、完全フィルムレス、ペーパーレスになっており、ワイヤレス ネットワーキングや IP テレフォニー、その他のアプリケーションをサポートしている、シスコの技術プラットフォームを採用しています。

PBX(public branch exchange)を使わないだけで、同病院では 30 万ドルの節約効果となりました。診療スタッフが記録を探すのに要する時間は、1 日 1 時間から患者 1 人当たり 15 秒に短縮されています。それ以外にも、患者記録の正確さや効率性、利便性といった面でも大きな効果が出ています。

このプロジェクトのパートナーである、ジョイント ベンチャーの Community Health Network 社でエンタープライズ ネットワーキング チーム マネージャーを務めるクリス・ サーニー(Chris Cerny)氏は、次のように話しています。「これからも、シスコの機器を最初に選ぶようになるでしょうね。

「Community Health Network はシスコを標準としています。シスコの機器は信頼できますし、シスコのサポートはいつでも利用できて、正確で、機器は拡張性がありますからね。」

「シスコは、細心の注意を払ってカスタマーの立場になって考えてくれるし、エンタープライズ カスタマーにメリットを提供してくれるような技術への投資を行い、開発を行っている、ということが分かりました」

日本では、岐阜大学医学部付属病院が同じような取り組みを行い、シスコの 10 Gbps 光バックボーンを利用して、それぞれの病床で 1 Gbps の通信が行えるようにしました。病院がこれほど大規模な光ファイバ ネットワークの実装を行ったのは、世界でも例がありません。

同病院では、およそ 2,800 の光ファイバ ポートが各所に設置され、全館がワイヤレス環境にもなっています。ネットワークは、バックボーン ノードに設置された「Cisco Catalyst®6500」と、各フロアに設置された「Catalyst 4500」シリーズ スイッチを中心として構成されています。

そのため、断層撮影や磁気共鳴映像法の画像のような帯域幅集約型の記録を保存して、オンラインで閲覧できるようになり、通常このような規模の病院で必要とされる、数千枚の画像の取り扱いや保存にかかる手間が軽減されています。

同病院では、診断の速度が速くなるとともに、チーム医療が行いやすくなり、医療の質も高まっています。

またヨーロッパでは、フローニンゲンの Academic Hospital が、オランダの他の多くの病院と同じように 、IP ネットワークを導入して質の高い患者ケアを提供しています。

この病院では、輸血の際にワイヤレス システムを利用しており、ハンドヘルドのワイヤレス ミニコンピュータを持った看護士が患者のアームバンドと血液バッグに貼られたバーコードをスキャンし、間違いを根絶するようにしています。

何か問題があった場合に、どの血液がいつ患者の治療に使われたかを簡単に追跡調査できます。もう 1 つのメリットは、看護士 1 人だけで輸血作業を行えるという点です。従来は、何らかの間違いが発生しないようにするために、2 人の看護士が必要でした。

同じくオランダの医療機関である、レーワルデンの Zorggroep Noorderbreedte では、IP テレフォニーを利用して、スタッフが他の場所で緊急に必要になった場合には、スタッフをポケットベルで呼びだすようにしています。

既存のポケットベルのシステムでは、呼びだされた職員は指示を聞くために電話を探さなければなりませんでしたが、さまざまなサービスを組み込んだ小型のコンピューターとして機能する IP フォンなら、電話だけでなく、テキスト メッセージのやりとりや e-メールのやり取りも行えます。

担当者が呼びだされると、IP 電話のディスプレーに支援要請の内容と行くべき場所が詳細に表示されるのです。

ジェイソン・デインは、スペイン バルセロナ在住のフリーランス ジャーナリスト。

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