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シスコシステムズ、光バックボーンネットワークでヨーロッパのブロードバンド革命を支援

2005 年 1 月 31 日

ジェイソン・デイン(Jason Deign、News@Cisco)

ヨーロッパでは、ダイヤルアップ接続のインターネットは衰退傾向にあります。昨年、IDC は、2007 年までにダイヤルアップでの接続は 9 パーセント減少するという予測を発表しました。その一方、ブロードバンドは圧倒的な成長を見せ、新しい世代のサービス プロバイダーが次々と誕生としています。

IDC のデータによれば、西ヨーロッパにおける消費者向けブロードバンドの利用者数は今後数年間で 2 倍以上になり、2003 年末の時点での 1,870 万人から 2007 年末にはおよそ 5,000 万人に増加するということです。

従来の通信サービス プロバイダーが提供する DSL が利用者数の増加に大いに寄与しているのはもちろんですが、人口密度が高いヨーロッパの多くの都市では、たくさんの新しい運営事業者の出現が後押しされる環境ができています。

これらの新規参入のサービス プロバイダーは、従来のインフラストラクチャにこだわることなく、最新のコンバージド ネットワーク技術を自由に採用する傾向があります。その中には、シスコシステムズの技術が多く含まれています。  

その場合のネットワークは、光ファイバとメトロ イーサネットを組み合わせたものが基本となっており、極めて高速なアクセス帯域幅が実現しています。あらゆるタイプの信号の伝送が可能となり、通信も干渉されないため、カスタマーは単一のブロードバンド接続で複数のサービスを同時に利用できるようになります。

これら新規プロバイダーのカスタマーにとって、ブロードバンドはダイヤルアップからのアップグレードではなく、エントリー レベルのサービスだと言えます。ブロードバンドで標準的な10 Mbps の通信速度があれば、音声や video over IP といった他のサービスを付加する余地が充分にあるからです。

シスコは、持続的な音声とデータ ネットワークのコンバージェンスを可能にするような技術を提供することで、長年にわたってこれらブロードバンドのスペシャリストたちの成功を支えてきました。

シスコの光ソリューション製品ファミリーでは、DWDM(dense wavelength-division multiplexing:高密度波長分割多重方式)とRPR(Resilient Packet Ring)の両方の規格がサポートされています。

これらの規格は、サービス プロバイダーがデータと音声の信号を同じネットワークで伝送できるようにするための重要なツールであり、これらの規格があるからこそ、サービス プロバイダーでは既存の音声インフラストラクチャを寿命一杯まで使用することが可能となり、そのため投資を保護しながら、IP でのトラフィック転送も実現できるのです。

また、パケットベースのサービスへの移行を円滑に行ないながら、カスタマーのために既存の TDM(time-division multiplexing:時分割多重方式)も同時に存続させられるというメリットもあります。

このようなマーケットの成長を支援するために、IBM との相互協力契約のような取り組みがなされており、シスコの技術が、 B2FastWeb のようなブロードバンドのパイオニア企業のサービス形成に重要な役割を果たしています。

今日、シスコは、光ブロードバンド企業の採算性、および効率性を最大限に高めることを目的とした、多彩な先進プラットフォームを用意しています。

その中には、エッジ、メトロ、およびコアのマルチサービス光ソリューションや、昨年大幅に機能拡張が実施された、種類豊富なメトロ イーサネット アクセス サービスなどが含まれています。

さらに、豊富なポートフォリオの中には、光製品ポートフォリオ全体をエンド ツー エンドで管理することによって、サービス プロバイダーが単一のインターフェースを通じて新しいサービスを迅速かつ簡単に提供できるようにする、「Cisco Transport Manager(CTM)」もあります。

シスコの光プラットフォームは、ヨーロッパで最も成功している、いくつかのニューウェーブのブロードバンド サービス プロバイダーにとっての活力源となっているのです。

例えば、デンマークのサービス プロバイダー Dansk Bredbaand では、「Cisco ONS 15454」マルチサービス トランスポート プラットフォーム(MSTP)を利用して、コペンハーゲンおよびデンマーク各地の 1 万人の初期個人契約者を対象に、イーサネットを通じて、音声、動画、および 10 Mbps のブロードバンド サービスを提供しています。

「DBnet」という名称でサービスを提供している同社では、個人の加入者を対象としたメトロ イーサネット ベースのサービスを主としており、住宅協会や地方自治体の協力を得て、同社の地域都市ネットワークを拡大しています(当初はネストベズ、オーデンセ、コリング、エスビアオ)。

DBnet の CEO であるキム・ゾンネ(Kim Sonne)氏は次のように話しています。「シスコのマルチサービス光プラットフォームの DWDM 機能により、当社では、接続性を最適な状態に拡張させ、ネットワーク内のさまざまな場所を複数のギガビット イーサネットリンクで繋ぐことができるようになっています」

このような「Cisco Optical Networking System(ONS)」プラットフォームの導入によって柔軟性が向上し、多様なコンバージェンス サービスを提供できるようになります。

イタリアでは、ブロードバンド プロバイダーの Acantho が、エミリアロマーニャ州でメトロ イーサネットの ETTB(Ethernet-to-the-Business)への移行サービスを開始しましたが、しばらくは構内交換機(PBX)を使用していたいというカスタマーのために SDH(Synchronous Digital Hierarchy)での伝送も付加しています。

このサービスは、「Cisco ONS 15302」マルチサービス カスタマー アクセス プラットフォームによって実現されたものです。Acantho では、SDH の伝送レイヤ上でイーサネット ベースの接続を可能にしながら、同じネットワーク上で PBX を利用した音声トラフィックや他の従来型のアプリケーションを維持させたいというカスタマーの要望にも応えられるようになっています。

その結果、Acantho では、古いインフラストラクチャへの投資を保護したいという企業を対象としたサービスを拡大させており、公共セクターのようなマーケットでも新たな機会を掴みつつあります。

「シスコの光技術により、当社では今日のマーケットが求めるものの 1 つ-つまり、既存の PBX を使った音声技術を存続させながら、LAN トラフィックに接続させてブロードバンド サービスの利点も活用したいという大規模な組織のニーズ-への対応ができるようになっています。」と、Acantho の最高技術責任者、アンジェロ・マルコーニ(Angelo Marconi)氏は話しています。

「『Cisco IOS®』ソフトウェアを搭載したシスコ機器を配備することにより、このような特定のニーズを持ったお客様にもサービスを提供できるようになり、将来 IP テレフォニーや動画ネットワーキングに移行していただくための、確固とした道筋が描けるようになっています」

DBnet や Acantho のような企業が、ヨーロッパの各地でコンシューマのインターネット アクセスのパターンを変えられるようになっている一方で、光技術そのものもあらゆる場所でインパクトを与えています。

たとえば、スイス ルツェルン州の地域電力会社である Centralschweizerische Kraftwerke では、マルチサービス光プラットフォーム(MSPP)を利用して発電所や遠隔地のオフィスを本社とリンクさせ、運営経費を節約しています。

同社では、遠隔地のオフィスでは「Cisco ONS 15302」マルチサービス プロビジョニング プラットフォーム(MSSP)を配備し、中央のハブでは「Cisco ONS 15305」MSPP によってトラフィックを集約させています。

ジェイソン デイン:スペイン バルセロナ在住のフリーランス ジャーナリスト。

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