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スーパーマーケット界の巨大企業、「Cisco MDS 9000」のストレージ ソリューションを採用し、投資収益率を急速に改善

ストレージ環境におけるシスコのノウハウにより、Ahold USA では機能の最大活用が可能に

2004 年 10 月 25 日

ステーシー ウィリアムズ(Stacy Williams、News@Cisco)

概要

世界第 3 位の規模を誇るオランダの食料品リテーラー Royal Ahold の子会社である Ahold USA では、ストレージ インフラストラクチャの統合および簡素化を行なう必要が生じていました。

「Cisco MDS 9000」をベースにしたソリューションへの投資が即座に効果を発揮し、このスーパーマーケット界の巨大企業では、ストレージ管理の煩雑さが解消され、年間で 50 万ドル以上の費用削減が可能になりました。

Giant や Peapod、Stop & Shop、Tops をはじめとする有名な食料品店をいくつも所有し、年間 340 億ドルの売上を計上している Ahold USA は、6 つの異なった運営会社の集合体であるため、IT インフラストラクチャの混在を原因とした、おなじみの問題を数多く抱えていました。複数の、さまざまな形態のデータセンターでは、数年間にわたってそれぞれ多様な基準が存在しており、結果的にかなりの煩雑さを生み、費用もかさんでいました。

とりわけ、これまでの SAN では、数千のポートを持つ複数のローエンド スイッチが2 つのメイン データセンターに配置されていました。さらに、12 のポートごとに 3 つのインタースイッチ リンク(ISL)を割り当てる必要があり、ポートの有効利用にはほど遠い状態でした。

Ahold USA では、IT インフラストラクチャ、とりわけストレージの統合および簡素化を進め、効率の最大化と費用の削減を目指すことにしました。同社の事業運営は、事業に不可欠なサプライチェーンおよび財務の情報から、カスタマーおよび販売促進に関わる重要なデータに至る、100 テラバイト以上の情報にかかっています。

「当社の SAN は最新の機能性や性能が欠けており、ただ単に接続できるというだけでした。当社では、データ センターの統合を進めていましたし、より多くのストレージも必要になっていました。なぜなら、他のデータ センターにあるアプリケーションも利用できるようにしたかったからです」と、Ahold USA Information Services のインフラストラクチャ プラニング担当マネージャー、クリス コリンズ(Chris Collins)氏は話しています。

このスーパーマーケット界の巨大企業では、マルテレイヤ ディレクタとファブリック スイッチの「Cisco MDS 9000」ファミリーを基盤とした、シスコのストレージ ソリューションがビジネスにおいて見事な成果をもたらし、ストレージ管理の煩雑さの大幅削減や、年間で 50 万ドル以上の継続的な節約を可能にしました。

一見したところでは、シスコのストレージ ソリューションは、このマーケットにしてはあまりにも斬新で、ネットワーキング指向であったため、慎重に検討する必要があるように思えました。しかし、他のストレージ ソリューションを一通り見たあとでは、Ahold USA はシスコのストレージ ソリューションにより強い関心を抱くようになっていました。

「当初は、シスコのものを使うのにはためらいがありました。シスコはネットワーキングの会社であり、ストレージは専門ではないと思っていたのです。それから、シスコのネットワーキング技術がいかにストレージ環境に貢献しているのかを詳しく知るようになりました。今では、ストレージ ベンダーに対して、ネットワーキングについての知識を問いただすくらいです」と、コリンズ氏は言います。

「Cisco MDS 9000」ファミリーには、バーチャル SAN(VSAN)のサポートといった、Ahold USA にとって魅力的な新機能もいくつか搭載されており、単一の SAN ファブリック内でハードウエアベースの隔離された環境を構築することで、SAN をさらに有効に活用できるようになっています。それぞれの VSAN を通常の SAN としてゾーン分けし、独自のサービスを維持させることで、拡張性と復元力の向上が可能になるのです。VSAN の利用により、Ahold USA では、共通のプラットフォーム上でストレージ インフラストラクチャ全体の標準化ができるだけでなく、必要に応じてリソースの共有もできるようになっています。

「Cisco MDS 9000」ファミリーにより、FCIP(Fibre Channel over IP)の統合サポートも可能になります。FCIP を使えば、あるデータセンターのデータを他のデータセンターで複製するといった、ポートごとのプログラムが可能になり、Ahold USA では離れた場所からでも重要なデータを効率的に複製し、災害復旧ができるようになります。同社では、これまで災害復旧を外部に委託しており、高い費用をかけていましたが、最も重要なデータだけは自社で複製するようにしていました。

コリンズ氏によれば、「Cisco MDS 9000」の配備は円滑に進んだそうです。プロジェクトでは、450 台の Intel ベースのサーバと 550 台の Unix サーバが設置され、2 つのデータセンターで合計 80 のスイッチと1,340 のポートが取り替えられました。「バックアップに失敗したシステムは1 つもありませんでしたし、データやアプリケーションを失うことはまったくありませんでした」と、コリンズ氏。

現在、Ahold USA では、各データセンターに 2 つの冗長ファブリックが配備されており、「Cisco MDS 9509」ディレクタ スイッチがコアに、「Cisco MDS 9100」および「Cisco MDS 9216」ファブリック スイッチがエッジに設置され、105 テレバイトのデータを処理しています。また、それぞれのディレクタ スイッチには、2 つのデータセンター間での災害復旧サービスのために、IP(インターネット プロトコル)サービス モジュールが搭載されています。

Ahold USA が「Cisco MDS 9000」ベースのソリューションで実現したような、投資収益率(ROI)を即座に、そして大幅に改善するようなプロジェクトはほとんどありません。インタースイッチ リンクに使用されるポートの数も、12 のポートごとに 3 つのインタースイッチ リンクから 12 のポートごとに 1 つのインタースイッチに即座に減らすことができ、ISL 関連の費用だけでも年間で 15 万ドルの節約効果が生まれています。

さらに、災害復旧ネットワークを自社で所有、管理することにより、Ahold USA では、毎年少なくとも 43 万ドルが節約されています。現在では、災害復旧もシンプルで、とても安価にできるようになっています。また、新しいデータを複製する場合には、Ahold USA では追加のストレージを購入するだけで、重要なカスタマー情報や販売促進情報を複製できるようになっています。

「初日からシスコを使った結果、素晴らしい ROI を記録することができました。IT の世界では、あまり見られないことでしょうね」と、コリンズ氏は言います。

なによりも素晴らしいことに、Ahold USA では、より柔軟で、費用効果の良い SAN スイッチ環境を手に入れ、IP ベース ネットワークの最新機能を数多く利用できるようになっています。現在、同社では、オンライン ストレージ管理やディスクの利用度向上、ストレージ関連のダウンタイム削減を実現する、スイッチベースの仮想化ソフトウエアの導入を検討しています。また、メインフレームのアプリケーションやデータをシスコのストレージ インフラストラクチャに移動させ、VSAN を利用して他のトラフィックとメインフレーム分離させたいとも考えています。

「SAN スイッチが 1 つだけという環境からシスコのソリューションへの移行は、プロジェクトの性質と規模の大きさを考えれば、とても難しい決断でした。しかし、シスコのシステム エンジニアの効果的なプラニングと継続的なサポートにより、プロジェクトは思っていた以上の価値を生み出しました。また、やってみたいと思います」と、コリンズは話していました。

ステーシー ウィリアムズは、コロラド州フィプスバーグ在住のフリーランス ジャーナリスト。

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