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Linksys、初のコンシューマ向け VoIP 製品を発表

新しい VoIP アダプターとルータにより、IP 電話が身近な存在に

2004 年 8 月 24 日

Linksys は、ブロードバンド データ アクセスを変えてきたように、電話も変えようとしています。シスコシステムズのコンシューマ向け部門である Linksys では、ブロードバンド接続が可能な個人がインターネットを利用して低コストの電話通話をできるようになる、新製品を 2 つ発表しました。新たに発表された、VoIP ポート付きの「Linksys アナログ フォン アダプター」または「Linksys ブロードバンド ルータ」により、個人や小規模企業のユーザーは、インターネットを利用して電話料金の節約ができるだけでなく、従来の電話サービスでは費用が高くなりすぎていたり、利用できなかったりしていた、新しい性能や機能も楽しめるようになっています。このようなサービスには、e-メールを通じての電話メッセージのチェック、グループ ダイアリング、電話会議といった機能も含まれています。Linksys の新製品により、シスコが個人や企業に IP ネットワーキングのパワーを提供する方法がさらに多くなるのです。

先日、News@Cisco では、シスコの最高技術責任者兼 Linksys 社長のチャーリー ジャンカルロ(Charlie Giancarlo)にインタビューを行い、新しいコンシューマ向け VoIP 製品について、さらにそれらの製品がインターネット技術におけるコミュニケーション機能の発展にいかに寄与するかについて、話を聞きました。

Linksysの発表する通信製品は、どのようなものなのでしょう?

チャーリー ジャンカルロ:Linksys では、個人がインターネットを利用して電話通話をできるようになる、2 つの新装置を発表します。さらに、これらの製品は、Best Buy や Radio Shack、Staples といったリテール チャンネルを通じて入手できる、最初の VoIP 製品となります。新製品の 1 つは「Linksys アナログ フォン アダプター」です。これは高速モデムに接続されるもので、VoIP 用電話ジャックが 2 つ付けられています。もう 1 つは、「Linksys ブロードバンド ルータ」です。これは、最大 3 台のワイヤ接続されたホーム コンピュータと繋がり、そのうちの 1 台を通じてブロードバンド接続ができるようにするもので、VoIP サービス用の電話ジャックが 2 つ付いています。2 つの製品はともに、個人が既存の電話回線を使い、インターネットを介して通話やファックス送信をできるようにするためのものです。

インターネットを介して通話を行うためには、Linksys のこれら新製品をどのように使用すればよいのでしょう?

チャーリー ジャンカルロ:Linksys のフォン アダプターとルータを使って電話通話を行うのは、モデムとルータを使って e-メールをやるのと同じことです。両製品を使えば、既存の電話機からブロードバンド接続で、インターネット上の VoIP サービスに接続されるようになるのです。これら製品を通じて、音声通話は、高速伝送が可能なデジタル パケットに変換されます。高速のインターネット接続と VoIP を組み合わせたコーリング プランは、従来の電話サービスに取って代わる勢いにあります。あらゆるタイプの家庭用電話が、このアダプターで機能できます。ほとんどのユーザーは、電話とコンピュータで同時にインターネット接続を共有できることを望むでしょうね。ユーザーがすでにルータを持っている場合には、アナログ フォン アダプターによって電話を VoIP サービスに接続することができるでしょう。まだルータを持っていないユーザーは、VoIP 用の電話ポートが付いた、ブロードバンド ルータが必要になるでしょう。

Linksys の新製品で利用できる、最初の VoIP サービス プロバイダーは、Vonage です。Vonage は、契約ベースで 20 万人以上のユーザーを持つ、インターネット電話サービス業界の大手です。また、Vonage に続き、来月から米国の大手キャリア 2 社が Linksys 製品に対応するようになります。

従来の電話サービスと比較して、VoIP にはどのような利点があるのでしょう?

チャーリー ジャンカルロ:まずなにより、VoIP によって費用の大幅削減が可能になります。たとえば、Vonage のカスタマーは、1 分 3 セントで、ロンドンやパリへの国際電話ができます。コンピュータの音声での対応やダイアルアップ モデルにイライラしながら電話が接続されるのを待っていたのは、もはや過去のことなのです。Vonage や他のサービス プロバイダーが提供しているインターネット電話サービスでは、音声メールや発信者番号通知サービス、キャッチフォン、電話転送、三者間通話など、これまでほとんどの電話会社が有料としていた、多くのサービスが無料になっています。さらに、通話にはデジタル ネットワーキングやインターネットの技術が採用されていますので、VoIP では、従来の電話サービスで不可能だった機能も可能になっています。たとえば、Vonage では、仮想市外局番と仮想電話番号を導入していますので、カスタマーは地理的な位置に関係のない電話番号を持つことができます。また、カスタマーは、つねにアダプターを携帯したり、予備のものを用意したりしていれば、高速インターネット接続ができるところであればどこからでも、サービスを利用して、電話をかけることができます。それに、IP がベースになっていますので、VoIP では、ビデオ会議やデュアルモード WiFi/セルフォン、インスタント メッセージングなど、その他のたくさんの製品やサービスも利用できます。

VoIP は家庭向けの既存の電話サービスに取って代わるのでしょうか?

チャーリー ジャンカルロ:今後の状況次第でしょうね。VoIP は、代替的な回線サービスと考えられています。停電の際には、VoIP は利用できません。ただし、電話接続の品質を考えれば、VoIP は、電話料金の節約を最重要視している個人にとって、まさにうってつけのものでしょうね。VoIP テレフォニー サービスには、まだまだ足りない点もあります。たとえば、911 緊急通報システムの位置把握システムに対応していない場合もありますので、携帯電話での通報と同じことなのですが、オペレータが電話通報者の位置を自動的に把握するのが困難になります。しかし、高速接続のためにすでに 50 ドル程度の料金をすでに支払っている人なら、Linksys のフォン アダプターによって、追加の電話またはファックス回線を確実に持てるようになるでしょう。既存の高速インターネット接続を活用して電話通話ができるのに、どうして代替の電話回線にお金を支払わなければならないのでしょう。SOHO ワーカーや在宅勤務者、あるいは自宅の電話に加えて、仕事用の回線およびファックス用の回線を必要とする他のタイプのユーザーにとっては、VoIP はとりわけ魅力的なものに感じられるだろう、と我々は確信しています。

今回の新しいコンシューマ向け VoIP 製品は、シスコのビジネス戦略および IP ネットワーキングに対するビジョンと、どのように整合するのでしょうか?

チャーリー ジャンカルロ:Linksys の新しいフォン アダプターにより、シスコが個人や企業に IP ネットワーキングのパワーを提供する方法がさらに多くなるのです。Linksys は、革新的な家庭向けデータ ネットワーキング製品で業界をリードしてきました。今回の新しいコンシューマ向け VoIP 製品の発表により、シスコと Linksys は、音声ネットワーキングの利点を個人や小規模企業にももたらそうとしているのです。IP ネットワーキングには、従来の通信システムに比べて、さまざまな利点があります。あらゆる通信がインターネット インフラストラクチャを介して行なわれますので、データや音声、動画をすべて集約させれば、通信サービスの多様性は無限と言えるほどになります。Linksys のフォン アダプターとブロードバンド ルータの発表により、このような未来が生まれるのではないか、と我々はいま考えています。1 つの回線でインターネットにブロードバンド接続するだけで、個人は Web サーフィンのほかに、e-メールのやりとりや電話でのおしゃべりを、すべて同時に行えるようになるのです。シスコは、インターネット テレフォニーの将来に対してとても強い確信を抱いています。現在、世界中の数千の企業がオフィス用の電話システムとして「Cisco IP フォン」を使用しています。やがて IP ネットワーキングがあらゆる電話システムの未来となって、マルチメディアの利点を数多く提供し、従来の電話インフラストラクチャを凌駕するようになる、と我々は信じているのです。

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