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NASDAQ、シスコの IP ネットワークとIP コミュニケーション ソリューションを採用

シスコのセキュアなソリューションにより、トレーダーおよび社員の効率が向上

2004 年 7 月 27 日

文:ステーシー ウィリアムズ(Stacy Williams、News@Cisco)

1971 年の創設当時、NASDAQ 株式市場は、世界初の電子株式市場でした。現在、NASDAQ では、1 日の株式の平均取引出来高が米国のどの証券市場より多くなっており、米国の他の主要な株式市場より多くの企業(およそ 3,500 社)が上場されています。

技術の最先端を行く NASDAQ での取引は、最先端のコンピュータと、83 か国の 130 万以上のユーザーに重要な情報をタイムリーに送信する通信ネットワークを通じて行なわれています。また、この取引所では、他にもさまざまなネットワークを運営し、社員がネットワーク リソースにアクセスできるようにしています。

「当社専用のネットワークと NASDAQ 株式市場での取引用のすべてのネットワークを合わせて、我々は 15 の個別のネットワークを運営していましたので、費用がどんどんかさむようになっていました」と、NASDAQ のネットワークおよび Web 運営担当上級副社長フィル マリー(Phil Marie)氏は話しています。

プロセスの合理化と費用の抑制を行うために、NASDAQ は、取引パートナーや社員が、より簡単に同社のネットワークに接続してコンテンツやサービスを利用でき、さらに通信インフラストラクチャに関する費用と煩わしさを削減できるような、ネットワーキング ソリューションを求めていました。

「ネットワークへの取り組み方法を変えたのです。我々は、プライベート ネットワークを次々と増強する代わりに、セキュアなパブリック ネットワーク接続に移行することにしたのです」マリー氏は言います。

NASDAQ にとって、シスコが提供する、セキュアなインターネット プロトコル(IP)ベースのネットワークとIP コミュニケーション ソリューションへの移行は、まさに正解でした。移行によって、年間で数百万ドルの通信費が節約できるようになっているほか、ネットワークの性能とともに取引パートナーや社員の効率も向上しているのです。

NASDAQ がネットワークのアップグレードを行ったとき、最初に着手したのは社内ネットワークの性能と効率の改善でした。この組織では、メリーランド州ロックビルとコネチカット州トランブルにあるデータセンターの運営を連携させ、一体化させるために、「Cisco 7609」ルータを備えた、VPN(バーチャル プライベート ネットワーク)アーキテクチャを新たに採用しました。「Cisco 7609」ルータによって、VPN へのビルトイン サポートが可能になるほか、NASDAQ が求める、高いレベルの性能も実現され、IP テレフォニーやビデオ会議といった新しいマルチサービス アプリケーションへの対応も可能になります。

マリー氏とその IT スタッフは、あるテレワーカー用ソリューションを目下テストしており、初期導入の時点から最大の恩恵をもたらしてくれるグループを見出そうとしています。このプログラムの参加企業は、遠隔地の小規模オフィスやテレワーカーがケーブルあるいはDSL を通じてインターネットや企業ネットワークへ接続できるようにすることを主な目的として設計された、「Cisco 800」シリーズ ルータを使用しています。「Cisco 830」シリーズ ルータによって、強固なセキュリティのサービスや、高品質の音声および動画、データのアプリケーションのための最新のサービス品質(QoS)、簡単な配備、リモート管理といった、さまざまな機能性が実現されます。

NASDAQ の電話ネットワークへの接続を透過的なものにするために、テレワーカーは、高品質な音声通信を実現するとともに、中央集中管理の IP テレフォニーの機能と便利さを備えた、「Cisco 7900」シリーズ IP フォンを使用します。また、重要な財務データの機密性保持は、ワールドクラスの取引機関にとっては不可欠です。セキュアなルータである、「Cisco 800」シリーズでは、企業のデータを保護する、最先端の VPN 暗号をビルトイン サポートしています。  

マリー氏は、テレワーカー用ソリューションによって、家庭の小さなオフィスにいる社員もオフィスにいる社員と同じレベルのネットワーク アクセスが可能になるため、社員の生産性と満足度が向上されることを発見しました。同時に、費用の大幅削減も可能になります。

「IP テレフォニーに関して言えば、維持費はずっと少なくて済むようになり、所有コストの削減に繋がりました。ネットワーク機器の移動や追加、取り替えも簡単になりました。電話の取り付けも、プラグを差し込むだけですからね。それに『Cisco IP Communications』ソリューションによって、重役や他のモバイル社員もワイヤレスで IP テレフォニーを利用できるようになっています」と、マリー氏は説明しています。  

データセンター ネットワークのアップグレードが完了したあと、NASDAQ は取引パートナーが利用するネットワークの変更に着手し、プライベート ネットワークから、さまざまな接続オプションが用意されている、より柔軟な環境への移行を進めました。  

取引パートナーのニーズに応えるため、NASDAQ では社内ネットワークに自律システム構造を採り入れる予定にしています。それぞれの自律システムには、ルータ ブレード搭載の「Cisco Catalyst 6509」スイッチが配備され、専用の取引アプリケーションをサポートする一部のサーバと接続されます。シスコのスイッチは、NASDAQ のエクストラネット プロバイダーとのインターフェースとして機能するほか、バックボーン ネットワークへの接続も可能にします。  

データセンターのシスコのインフラストラクチャへの移行が終わった現在、NASDAQ では、来月にも新しいネットワーク アーキテクチャの配備を迅速に進める予定にしています。NASDAQ では、IP テレフォニー接続やビデオ会議、ユニファイド メッセージングといった最新のマルチサービス アプリケーションによる、新ネットワークの機能拡張を進めています。  

また、NASDAQ では、シスコのネットワーク上で「Financial Information exchange(FIX)」プロトコルもサポートできるようにしています。「今後 3 年から 4 年のあいだに、FIX への対応が我々にとって重要な IT 戦略となるでしょう。さまざまなトレーダーが FIX で接続できるようになれば、我々は、簡単に実装ができる、財務情報通信のオープン スタンダードを持てるようになるのです」と、マリー氏は話しています。  

NASDAQ が採用したシスコのネットワーク インフラストラクチャは、拡張性と柔軟性を最大限に発揮できるように設計されているため、NASDAQ では、今後数年間は、社員や取引パートナーのための新しいアプリケーションや機能を積極的に採用できるようになるのです。

ステーシー ウィリアムズは、ユタ州ダッチジョン在住のフリーランス ジャーナリスト。

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