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トップクラスの病院がCisco Aironetワイヤレス ソリューションを駆使して患者ケアを向上

2004年6月3日

ステイシー ウィリアムズ、News@Cisco

概 要

  • 米オハイオ州中部にあるオハイオ州立大学医療センターは、常に『U.S. News & World Report』誌の全米ベスト医療機関の1つに選ばれています。
  • 最先端の設備を備えた同病院は、患者ケアの向上を図るため、医療スタッフの雑用にかかる時間と労力を軽減して、もっと患者に集中できるような環境を実現してくれるワイヤレス ソリューションを導入するにあたり、シスコシステムズを選択しました。

緊急手術が行われる中、処置方法をただちに変更する必要があることを示す、急を要する患者情報や画像が執刀医のもとに届けられ、結果として患者の命が救われています。

また、外傷を負った患者が救急処置室に運び込まれると、看護師がワイヤレスのラップトップを使って、その場で患者の登録と薬剤のオーダーを行い、その間にスタッフがただちに救急治療を開始することができます。

さらに、開胸手術を受けた患者の退院に先立って、看護師が患者の妻に説明を行います。看護師が多くの時間を患者とその家族のために割けるのは、ロボットが医療用品や薬剤を効率よく院内のフロアからフロアへと運んでくれるため、びっしりと埋まった看護師のスケジュールから手間のかかる仕事をなくすことができたからです。

以上は、オハイオ州立大学(OSU)医療センターが、いかにシスコのワイヤレス ソリューションを駆使して雑用に費やされる時間を減らし、必要なときに必要とされる場所に重要な情報を提供しているかを示すほんの数例にすぎません。最先端の設備を備えた同病院では、シスコのワイヤレス ネットワークと、ネットワーク上で稼動するアプリケーションのおかげで、コストの削減が実現し、スタッフを雑用から解放することができたほか、まるで近未来に出てくるような最先端アプリケーションの導入を実現するための下地を作ることができたのです。

「医療スタッフは、廊下に設置されたPCに縛りつけられることなく、患者のベッドサイドで電子オーダーを入力できるシステムを求めていました。このことがそもそもの大きなきっかけですが、手術中の執刀医に重要なデータを提供するというような、ワイヤレスの新たな可能性を指摘する声もありました。そうしてワイヤレスについて検討を重ねていくうちに、さまざまな可能性が見えてきたのです」と話すのは、OSU医療センターでネットワーク エンジニアを務めるグレッグ テレス氏です。

心臓外科、がん治療、整形外科、臓器移植、脳神経外科などの分野で定評のあるOSU医療センターでは、年間800,000人の患者を扱っており、地域病院としての水準を上回る治療を行っています。

大規模な病院としてはいち早くワイヤレスを導入したOSU医療センターですが、ワイヤレスの柔軟性と患者により添った治療を行う上での有用性をはじめて認識したのは1990年代の終わりのことで、そのときから導入のための包括的な戦略が採られるようになりました。エンジニア スタッフは、まずワイヤレス市場を徹底的に調査した上で、すでに院内に整備されていたシスコのインフラストラクチャに最もふさわしいCisco Aironet製品を採用しました。こうして、Cisco Aironetアクセスポイントが病院構内のいたるところに設置されたのです。

ワイヤレス テクノロジーを使った最も新しく有益な革新技術の1つが、OSU医療センターのAutomatic Transport System(自動運搬システム:ATS)です。これは、約50台のロボット運搬装置が稼動するネットワークで、各ロボットは最大1,000ポンドまでの荷物を運ぶ能力があり、看護用品やリネン、食事などを運んで、病棟とサービスフロアの間を行き来します。ロボットは電池式で、Cisco Aironetアクセスポイントによって指示が伝えられると、中央コンピュータの命令に基づいて、所定の場所で荷物の積み下ろしを行います。

「ロボットのおかげでスタッフは多くの雑用から解放され、患者との交流や看護に当てる時間を増やすことができました。この優れたアプリケーションには最先端のテクノロジーが使われており、ワイヤレスによって完全に自動化されています」と、テレス氏は話します。

オーダーの入力や患者の登録のほかにも、スタッフが迅速かつ効率よく看護を行うために頻繁に利用されるアプリケーションがあります。例えばワイヤレスは手術室にも導入されており、点滴投与を行うスタッフは、ワイヤレスのラップトップを使って手術中に患者のデータを入力することができます。また、院内薬局でもワイヤレスを利用して、薬剤オーダーの入力、患者の臨床検査値の確認、投薬情報の収集、薬剤の副作用報告の提出、薬剤費の返金業務などを行っています。さらに現在、患者のデジタル画像情報を迅速かつワイヤレスに配信するための計画が進められています。

「私たちにとって、院内でワイヤレス通信を行うことの利点は極めて明白です。有線では多額の設備投資が必要となったり、共有の通信ポイントへの移動のために貴重な時間が失われてしまいます。当院では、常に最新の技術を取り入れたいと考えています」と話すのは、医療用画像情報管理システム放射線情報システム担当部長のキャシー タンストール氏です。

患者ケアの向上がそもそもの動機であることに変わりはありませんが、OSU医療センターでは、Cisco Aironetワイヤレス ネットワークのおかげで、コストを大幅に削減することができました。インライン電源を使用することで、アクセスポイントの近くに電源用コンセントを設置する必要がなくなったため、アクセスポイントを新たに設置するために必要な時間とコストを減らすことができたのです。

「費用を節約することができたのは、まさにインライン電源のおかげです。ネットワークのアップグレードや拡張を行う際に、アクセスポイントの近くに電源用コンセントを設置する必要がないというだけで、大きな違いが生じます」と、テレス氏は語っています。

OSU医療センターのワイヤレス導入が成功した大きな理由としては、IEEE 802.11xのさまざまなワイヤレス規格と上位、下位ともに互換性があるということ、CiscoWorks Wireless LAN Solution Engineのおかげで管理が簡単になったことが挙げられます。さらに、多層セキュリティを重視することで、患者情報を保護するために1996年に制定された「Health Insurance Portability and Accountability Act(医療保険の携行性と責任に関する法律:HIPAA)」を遵守することが可能となりました。

「ワイヤレス テクノロジーを利用することは、今では当院の医療スタッフの『第二の天性』になっています。回診の最中に、医師に同行して患者ケアについて実地に学んでいる研修医の姿を見かけることがよくあります。こうした実地研修では、医師と患者のやりとりに続いて、簡単なオーダーの出し方を学ぶのですが、それをきっかけに活発なディスカッションがはじまります。というのは、研修医たちがワイヤレス システムが使われている現場を目の当たりにするからです。一人前の医師になったとき、おそらく同じようなことを経験することになる研修医にとって、このことは貴重な経験となるに違いありません」と、テレス氏は話します。

ステイシー ウィリアムズ:米ユタ州ダッチジョンを拠点に活動するフリー ジャーナリスト

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