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IPと電子メディア:消費者が欲しいコンテンツを、希望の時間に希望の方法で提供

2004年4月19日

電子メディア産業は、急速に移り変わっています。テレビのチャンネルが4つしかなかった時代は、遠い過去のものになりました。今では、「コネクテッド コンシューマー」(ネットワークに接続した消費者)が主役となり、デジタル技術、インターネット、ストリーミング アプリケーション、または爆発的に普及しているホーム ネットワーキングを駆使して、はるかに多彩なコンテンツとそれらを配信するためのツールを自由に選択することができます。

消費者が何を求めているのかを知り、魅力的なコンテンツを作り出して、それらを消費者にすばやく安全に供給する方法は何かという問題は、電子メディア業界の主要企業が直面する課題のごく一部にすぎません。

上記を含むさまざまな問題を考えるイベントが、2004年4月17日から22日までネバダ州ラスベガスで開かれる、全米放送事業者協会(National Association of Broadcasters: NAB)主催の展示会です。世界各国から、およそ90,000人の電子メディア業界関係者が集まる今年の展示会では、ラジオ、テレビ、映画、オーディオ、ビデオ、ストリーミング メディア、衛星、電気通信の各分野における最新のツールや技術が出展されるほか、業界をとりまく重要な問題が話し合われます。

今回NABが主要な業界トピックについて行うパネル ディスカッションの1つには、シスコシステムズの事業開拓担当上級副社長のダン シャインマンが参加し、他の有識者とともにブロードバンドの動向やデジタル メディアの将来について話し合います。News@Ciscoは、シャインマン上級副社長にインタビューし、デジタル メディア業界に起こりつつある変化と、将来におけるIPの役割について話を聞きました。

「コネクテッド コンシューマー」は、エンターテイメントやハイテクの分野で何を望んでいると思いますか? そして、シスコはそれらの提供にどう貢献しようとしているのでしょうか?

ダン シャインマン:答えはとても簡単です。彼らが望んでいるのは、自分たちの好きなエンターテイメント コンテンツを、好きなデバイスを使って、好きな時に手に入れることです。

シスコは、2つの面で重要な役割を果たします。まず、コンテンツがビデオゲームであっても、テレビ番組であっても、その他どんなコンテンツであっても、シスコはこれらを制作者から消費者に届けるためのIPインフラストラクチャを作り出します。そして、特にLinksysシリーズの製品を通じて、シスコは各家庭の本格的なネットワーク接続を支援します。

シスコは、コンテンツ制作ビジネスでIPこそが鍵になるとしていますが、それはなぜですか?

ダン シャインマン:インターネットで伝送されるコンテンツがますますパーソナライズされ、必要な伝送容量も拡大しているため、きわめて柔軟なネットワークが必要になってきています。通信ネットワークの構築でシスコが培ってきた経験から、私たちは、IPこそが、ネットワークを最も効率的に活用して、ビデオ オンデマンドやマルチプレイヤー ゲームなどのサービスを消費者に提供する手段であると確信しています。

また、テレビや電話というように、個別のメディアに対して単一目的のネットワークが必要な時代は、終わりを告げようとしています。あらゆるサービスを、共通の集約型IPネットワークで運用する方法がきわめて効率的であることがわかっています。

消費者に提供されるテレビ放送が完全にパーソナライズされるのは、いつごろになるでしょうか? その時、テレビ視聴の形態はどうなっていると思いますか?

ダン シャインマン:デバイスの形態、すなわちそれがテレビジョンなのか、もっと違うデバイスになるのかという問題は、それほど重要ではないと思います。しかし、家庭内にネットワーク接続された機器が増え、そこからコンテンツにアクセスできるようになる時代は近づいてきたと思います。

たとえば、マルチプレイヤーのビデオゲームを考えてみましょう。ビデオゲームをプレイするデバイスの種類は、それほど重要ではありません。それに最近では、映画分野の「Movielink」、音楽分野の「iTunes」というように、消費者に新しい方法でコンテンツを提供するサービスが始まっています。ケーブルテレビのネットワークを通じて提供されている多種多彩なコンテンツに加えて、こうした新しいサービスが出てきたわけです。私たちは、いつの日か消費者が、こういうネットワークの一つ一つからコンテンツの供給を受けて、それらを共有するようになると考えています。ネットワークは透明化して、利用者は欲しいコンテンツを希望する時間、希望する方法で入手するようになるでしょう。

インターネットが、データからエンターテイメントへと変容しようとしていますが、こうした動きによって、インターネットにどういった重要な変化が起こると予想されますか?

ダン シャインマン:一番重要なトレンドは、供給チェーンの部分で大きな付加価値が作り出されるようになることです。高性能、超高速のネットワークで、これまで以上に多くの価値あるコンテンツを消費者に供給することが可能になると、それを利用して、既存の大手制作者だけでなく、新しい制作者も参入してくるでしょう。

また、ネットワーク アクセスの分野でも新たな事業者の参入があると思います。つまり、これまでケーブルテレビのサービスを契約していた事業者と電話サービスの契約を結んだり、電話事業者をインターネット プロバイダにしたりするようになるかもしれないということです。ワイヤレス サービス業界にも、新規参入があるかもしれません。

そして、利用者がネットワーク上でコンテンツを体験できるような新しいデバイスも登場するでしょう。たとえば、Linksys製品には「メディア アダプタ」がついており、パソコンとテレビを接続すれば、インターネットのコンテンツをテレビで見ることができます。私たちは、IPとインターネットが、こういったすべてのコンテンツやサービスへの共通のリンクになると考えています。

IP技術分野で世界をリードするシスコは、デジタル業界における「点」であるコンテンツ制作者、供給者、利用者を、どのように「線」へとつなげていく方針ですか?

ダン シャインマン:シスコは、ブロードバンド ネットワーク、アクセス ネットワーク、ホーム ネットワークの各分野におけるリーディング カンパニーとして、消費者、サービス プロバイダ、コンテンツ制作者のそれぞれに付加価値を提供することができるという、きわめてユニークな立場にあります。利用者が希望するコンテンツを、希望する時間、希望する場所で利用できる環境の創造に向けて、これら3つのグループすべてと協力していきたいと願っています。

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