ワールドニュース

米国ニュース


シスコ、多様なアジア市場における多様なネットワーキング要件に対応

2004年3月23日

オーウェン チェンは、シスコのアジア事業部副社長として、急成長するインド、タイ、シンガポール、マレーシア、香港、台湾、フィリピン、インドシナ地域の国々におけるシスコの事業の発展に貢献してきました。1999年12月に現職に就任して以来、ますます複雑化するネットワーク システムの全体的な企画、設計、導入、運用、最適化について顧客にアドバイスする、高度な専門知識を持つプロフェッショナル チームの編成と、総合的なサポートとサービスの提供に努めています。

News@Ciscoはこのほど、チェン氏にアジア地域の事情について聞きました。

文化や経済の成熟度、テクノロジーの導入状況という意味において、極めて多様な特徴を持つアジア市場を担当されていますが、地域全体に共通する傾向のようなものはありますか?

オーウェン チェン:もちろんあります。各国政府は現在、政府や教育、医療機関のIT化についてサポートを求めており、シスコがそのようなニーズに応えている例がいくつかあります。

例えば台湾では、シスコは、全国的な教育ネットワークの整備に深くかかわっており、Taiwan Academic Network(台湾学術ネットワーク:TANet)や、最近ではTaiwan Advanced Research and Education Network(台湾先端研究教育ネットワーク:TWAREN)の構築に携わりました。TANetは、教育省が管轄するプロジェクトで、大学や中学・高校、小学校など、台湾国内のさまざまなレベルの学校をネットワークで結んでいます。一方、TWARENは、台湾最大の研究ネットワークで、大学、研究機関、国立研究センターを結んでいます。

アジアの国々、特にタイやインドのような国々において、インターネット接続の重要性が認識されるようになってきています。例えばタイでは、この問題に並々ならぬ力を注いでいます。5年前、タイの税関は、EDI(電子データ交換)によって自動化された業務プロセスを導入していました。それが現在では、インターネットのおかげで、同じプロセスがより簡略化され、税関職員の業務の自動化が実現しています。シスコは、タイ空港当局と協力して、新空港の「インテリジェント化」を目指しており、今後、この地域においてますます大きな役割を果たすことになるでしょう。

それでは、逆に、この地域の国々における大きな違いとは何でしょうか? 例えば、シンガポールや香港のような成熟した市場と、インドやマレーシアのような発展途上市場の両方を抱えた地域において、どのようなテレコム戦略を展開していますか?

オーウェン チェン:私はいつも、テレコムやネットワーキングの成熟具合によって市場を分けて考えています。例えば、シンガポールや香港のような国では、インターネットの普及率が非常に高いため、企業への付加価値アプリケーションの提供が中心となっています。一方、成長途上の国々については、テクノロジー インフラストラクチャの普及に重点を置いています。シスコは現在、インドネシアとベトナムにおいて、全国ネットワークの基盤となるIPインフラストラクチャの構築に取り組んでいます。一方、インドでは、インフラストラクチャとアプリケーションの両方が必要とされています。香港についても同じで、光ネットワーキングやIPテレフォニー、ネットワーク セキュリティ、コンテンツ ネットワーキングのような新しい技術の普及に力を入れています。

また、先ほどお話した教育のほかにも、金融や防衛、製造、輸送、流通といったバーティカル市場の重要性が高まってきています。

地域で最も急成長を遂げているインドでの事業展開についてお話しください。

オーウェン チェン:シスコは、インドにおけるビジネス チャンスを積極的に捉えています。Reliance InfocommやBharti Teleservices、BSNL(Bharat Sanchar Nigam Ltd.)をはじめとするインドのテレコム サービス プロバイダーが、現在、サービスエリアの拡大に取り組んでいるほか、ビデオ オンデマンドを筆頭に、あらゆるサービスの需要があります。企業は、インターネットを使って、より良い顧客対応の実現を望んでおり、また、ITを活用したさまざまなサービス提供のノウハウが強く求められています。もちろん、国際専用回線やIPテレフォニーに対するコールセンターからの需要も高まっています。

新しいネットワークを導入することで、アジアの国々と他の地域との結びつきは強まっているのでしょうか? また、その結果、こうした国々がどのような利益を得ているのかについて、具体的な例を教えていただけますか?

オーウェン チェン:現在、アジアには、国際的なケーブル システムが数多く接続しており、海外の同種の組織との連携がはるかに容易に実現できるようになってきました。特に、教育分野にとって大きなメリットがあり、先にお話したように、台湾がその先駆けとなるよい例となっています。Taiwan Advanced Research and Education Network(TWAREN)は、台湾各地の170以上の大学、研究機関、国立研究センターを結んでいます。TWARENは、コアに、10ギガビット/秒(Gbps)の伝送速度を実現する新しいIP光ネットワークを導入することで、コミュニケーションと有益なリソースの共有を実現する効率のよいプラットフォームを研究機関や教育機関に提供しています。また、世界各地の研究教育ネットワークへの高速接続を実現することにより、世界的な研究開発プロジェクトへの参加をサポートしています。

マレーシアでのビジネス チャンスにシスコはどのように取り組み、また、どのように貢献していますか?

オーウェン チェン:現在、テクノロジーは猛スピードで進化しており、それをうまく操つる人材が必要となっています。シスコは、マレーシアにネットワーキング アカデミーを設置し、地元の大学と協力して、エンジニアリングの技術や水準の向上に努めています。こうしたアカデミーが53校あり、2,600人以上がプログラムに登録しています。この取り組みに対する莫大な投資が、シスコの姿勢を示す証です。このことは、マレーシアの発展にとって非常に重要な意味を持っています。このようなアカデミーが、アジア地域に、全部で14,000校以上あります。

アジア地域におけるインターネットの普及は、今後、どのような方向に進むとお考えですか?

オーウェン チェン:1991年から2002年までの間に、企業部門でのインターネットの普及が急速に進みました。e-コマースが目に見えて大きく成長し、インフラストラクチャへの投資が各国に大きな利益をもたらしました。2003年以降は、法人顧客との取引にe-コマースを導入するSME(中小企業)が新たなトレンドとなっています。この傾向は、特に、シンガポールや香港、台湾のような成熟したインフラストラクチャを持つ国々において顕著で、やがて他国にも拡大していくでしょう。SMEは大きなビジネス チャンスとなる可能性がありますが、それも結局はインフラストラクチャとサービスエリアの成熟度次第だといえます。

▲Return to Top

お問い合わせ