ワールドニュース

米国ニュース


シスコの有線・無線ネットワーク、テナント業者に高速接続を提供

センター・パートナーズ社、シスコのネットワークを選択しウェブベースの設備管理の効率化に成功

2003年11月12日

ステイシー・ウィリアムズ、News@Cisco


Wi-Fi無線インターネット サービスを提供する“ホット スポット”の人気は今や全米を席巻する勢いです。しかし、継続接続を必要とするユーザの間でさらなる人気を博すことになるかもしれないトレンドが、実はすぐそこまで来ているのです。それは“ホット ビルディング”です。

サンディエゴにあるワン アメリカ プラザでは、テナント業者やその客および来訪者が無料でWi-Fiサービスを楽しむことができます。また有料で100 Mbpsの有線ブロードバンド サービスを利用することも可能で、大多数のテナント業者が月額250ドルを支払っています。これは標準的なT-1接続(1.5 Mbps)のおよそ60倍の通信速度を5分の1のコストで提供していることになります。

不動産投資会社のセンター パートナーズ(別名“Stewards & Entrepreneurs of Real Estate”)ではGEアセット・マネージメント社と共同でワン アメリカ プラザを購入し、インテルとコーニングおよびシスコと協力して同ビルのITインフラストラクチャ構築を手がけました。シスコ ネットワークは、フロア部分34階と駐車スペース4階を含めた全58万平方フィート(約17万7000平方メートル)の敷地内における有線・無線の接続環境をエンドツーエンドでサポートしています。

センター・パートナーズ社では、自社が管理する他の3戸のビルにおいても無料のWi-Fiアクセスを提供していますが、1階部分やロビーといった共用スペースに限ったサービスとなっています。「ワン アメリカ プラザにおいてはWi-Fiを必需サービスとして、またブロードバンドを便利なユーティリティとして提供させていただいております」と語るのは、センター・パートナーズ社マネージング担当のマシュー・シュペータス氏です。「館内および駐車場の隅々にまで無線ネットワークを配したビルは、アメリカでもおそらくここが初めてでしょう。もはや“ホット スポット”ではなく“ホット ビルディング”、それがわが社のコンセプトです」

シュペータス氏がBON(Building Optical Network)と呼ぶワン アメリカ プラザの高速光ネットワークは、Cisco Catalyst 4500および3500シリーズのスイッチ群により接続されています。帯域幅の購入は巨大な帯域幅供給網から行いますが、これはちょうど電力を電力供給網から購入するのと同じ仕組みです。このBONは帯域幅の一括分配を可能にする技術です。

ワン アメリカ プラザのネットワークの設計と展開および初期設備を手がけることになったのは、カリフォルニア州サンディエゴに拠を構えるバンドウィズス・ナウ社です。同社はこれ以外にもサンディエゴ テック センターやNBCビルおよびSBCビルなど、センター社が管理を行なうビルのネットワークを担当しています。

「シスコの有線ネットワーク“BON”の利点は、テナントにただちに使ってもらえる即時性にあります」と、シュペータス氏は言います。「何しろ、T-1では初期準備のために3ヶ月待たなければならないのに対し、BONは接続して3分で動いてくれるのですから」 ワン アメリカ プラザの無線ローカル エリア ネットワーク(WLAN)はおよそ80基のCisco Aironet 1200シリーズ Wi-Fi アクセス ポイントによって接続され、Wi-Fiサービスを無料で提供します。「非常に頼りになるネットワークで、テナント業者とその客それに来訪者は、ラップトップPCやPDAの電源を入れさえすれば直ちにインターネットにアクセスできます」と、シュペータス氏は言います。

センター社では、シスコの技術標準化への多大な貢献度および市場でのリーダーシップを踏まえて、シスコ機器のワン・アメリカ・プラザへの導入を決めました。シスコのソリューションはまた、ネットワークのアップグレードや遠隔操作を容易にします。つまり、コスト削減に大きく働きかけてくれるわけです。

「シスコが信頼のおけるマーケット リーダーであることは疑うべくもありません。とりわけIP(インターネット プロトコル)分野においては」と、シュペータス氏は言います。「とにかく旧式のソリューションを使いたくはありませんでした。シスコを選択したことで、アップグレード可能で管理が容易な標準準拠のソリューションを実現することができました」

センター社は有線と無線双方のネットワーク管理をカリフォルニア州サンディエゴのワイヤレス・ファシリティ社(WFI)に委託しています。ワン・アメリカ・プラザのネットワークを自ら所有・運用していることから、センター社では迅速で低コストな接続環境をテナントに提供することが可能です。また、複数のバックエンド アプリケーションを導入すれば、テナント業者に対しより良いサービスを提供できるようになり、高効率なビル運営が可能になります。こうすることで、シスコのインフラストラクチャを自社の利益増幅のために活用できるというわけです。

その一例に、WLANを使ったウェブベースの作業指示システムがあります。技術者はウェブ タブレットとポケットPCを携帯して作業指示ファイルを現場で開閉することができ、書類の書き込みによる遅延が発生することがありません。またウェブ対応のセキュリティ カメラとしての使用も可能です。これにより警備員は詰所に座っている必要がなくなり、ビル内を巡回できるようになります。

シュペータス氏は次のように語っています。「この有線・無線ネットワークでは多数のアプリケーションを使用することができます。常時ネットワークが使える状態で、テナントやその客にインターネットで連絡を取ることが可能です。ビル全体に広帯域幅のネットワークを配備すれば、ITを自動化しマネージド サービスを提供できるようになることは必至です」

期待できるマネージド サービスとしては、BONを介してテナント データを中央サーバにバックアップすることや、IPテレフォニー(IPT)サービスをテナントに配信することなどが挙げられます。「シスコのIP電話を顧客に購入してもらい、それをネットワークに接続。そして、ちょうどデータ通信をやるような感覚で電話サービスを利用してもらい、対価を得る。それがコンセプトです」とシュペータス氏は言います。「基本的には、ほかのユーティリティ サービスをお届けするのと同じように帯域幅を提供して、データあるいは音声サービスを利用していただいているわけです」

シスコのインフラストラクチャ導入は、後に高額家賃や良質なテナント、高集客率、および高居住率となって返ってくるはずとセンター社では確信しています。現在、ワン・アメリカ・プラザは95%の高賃貸率を保持しています。

「センター社の“ホット ビルディング"構築が成功を収めたことで、最終的にはテナント業者の抱える問題も解決されることでしょう。個人経営のテナントの場合、その多くは正社員のIT要因を雇い入れる余裕などありません。にも関わらす、高速でフレキシブルな通信や生産性をできるだけ高めるためのIT性能が営業には必須です」と、シュペータス氏は言います。「シスコのソリューション導入により、テナント業者の実務処理を自動化し、運営コストを削減、生産性を向上させるための方法を提供できるようになりました」

ステイシー・ウィリアムズ:ユタ州ダッチジョンを拠点に活動するフリー・ジャーナリスト

▲Return to Top

お問い合わせ