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開発者、XMLを駆使して革新的なIPフォン向け生産性アプリケーションを作成

Web言語を用いて社内電話をビジネス コミュニケーション ツールに

2003年9月9日

Charles Waltner、News@Cisco

XMLにより、社内電話が単なるダイヤル トーン発信器からビジネス生産性ツールに変わります。

シスコシステムズ社は、世界的に展開している200万台以上のCisco IPフォン向けとして、Extensible Markup Language(XML)を用いて音声とデータを統合したアプリケーションを作成する、50社以上の独立系ソフトウェア企業と提携しています。このような画期的なアプリケーションにより、さまざまな市場や業界で、組織の生産性やコミュニケーションが向上しています。

XMLは、データベースの情報をあらゆるWebインターフェイスに提供するためのオープン スタンダードとして広く採用されています。また、Cisco IPフォンの音声通信は、データ ネットワーク インフラストラクチャ上で行なわれるため、ソフトウェア開発者は、Webサイトやインターネット アプリケーションを作成するのと同じように、XMLを用いてCisco IPフォン向けのアプリケーションを簡単に作成することができます。

「XMLを使うことで、企業は内部リソースを活用したり、、Cisco AVVID技術パートナーの助けを借りて、音声とデータを統合したアプリケーションを作成することができます。従来型の PBX(構内交換機)による電話システムでは制約が多いということもありますが、むしろ企業のビジネス ニーズからこのようなアプリケーションが誕生しています」と、シスコシステムズ社音声技術グループ マーケティング担当部長、David Tuckerは述べています。

Cisco IPフォン向けのアプリケーションの中で一般的なものとしては、教育機関や企業向けの勤務(出席)状況管理ソリューション、企業名簿や部署別名簿、販売部門向け在庫管理アプリケーション、通話録音システム、教師向け業務支援、社内通知システムなどがあります。先日、米国北東部で停電が発生した際には、IPフォンの緊急時通知システムを利用して、電話のディスプレイやスピーカーの音声合成(text-to-speech)機能を通じて、従業員に指示を出した企業もありました。

XMLデータベースの内容を表示するためにはデスクトップ コンピュータを使うのが一般的ですが、電話であれば社内のいたるところにあり、使い勝手もよく、生産性向上アプリケーションを組織の隅々にまで行き渡らせることが可能です。工場の作業員や倉庫の監督者、整備士など、コンピュータが支給されていない従業員であっても、Cisco IPフォンを使えば、これまでコンピュータがなければアクセスできなかったアプリケーションを利用することができます。

SouthTrust Bankは、1台以上のIPフォンを有する Cisco IP テレフォニーの大規模ユーザであり、XMLの柔軟性を積極的に活用しています。ユーザからは、SouthTrustのXML開発者にアプリケーションを開発してもらえないかとの申し出があとを絶ちません。「そういった申し出が毎日のようにあります」と、SouthTrustのネットワーク サービス担当グループ副社長、Stan Adams氏は語っています。

「XMLとIPテクノロジーを使うことによって、電話をマルチメディア インフォメーション キオスクやビジネス ツールにかえることができます」と、カリフォルニア州サン ディエゴのソフトウェア開発会社VytekのIPテレフォニー販売担当部長、Rich Accordino氏は述べています。

たとえば、Vytekは、XMLを用いてExtendTimeという勤務状況管理アプリケーションを作成しました。このアプリケーションでは、社内の会計データベースを活用することにより、従業員は社内のどのCisco IPフォンからでも、出退勤時刻を記録したり、給与情報を調べることができます。また、XMLにより、人事情報とExtendTimeのタイム クロック機能をリンクすることが可能になったため、従業員は電話を使って、総労働時間だけでなく有給休暇や病欠などの情報も瞬時に知ることができます。

Accordino氏は、このような情報をCisco IPフォンに配信することで、従業員が利用しやすくなるだけでなく、低コストで柔軟な給与管理が実現できると語っています。早くからこのアプリケーションを導入したある企業では、450%という年間投資回収率を達成しました。このアプリケーションにより、平均して人件費の1.2%を占めるといわれる給与計算上のミスを大幅に減らすことができるとAccordino氏は述べています。

ヴァージニア州ヴィエンナのAAC Inc.は、小中高の教師向けにPhoneTop K-12というアプリケーション群を作成しました。、このアプリケーションを使うことにより、出欠や退出許可の管理など、これまで紙ベースでの面倒な作業が必要とされたさまざまな事務処理を行なうことができます。PhoneTopはXMLを用いることで、生徒の写真付身分証明書を参照できる出席リストなどの主な情報をCisco IPフォンのLED画面上に表示させることができるようになっています。

アリゾナ州テンペのCalenceは、XMLの柔軟性を活用して、さまざまな既成またはカスタマイズされたアプリケーションを作成しています。これまでに50以上のアプリケーションを開発し、最近では、目の不自由なユーザが発信者電話番号通知を耳で聞くことができるアプリケーションを開発しました。「カスタマーは、従業員の生産性を向上させるため、Cisco IPフォンの活用方法をつぎつぎに見つけています」Calenceの音声ソリューション担当部長、Doug Fink氏はこう述べています。「XMLの柔軟性やCisco API(アプリケーション プログラミング インターフェイス)を活用することで、顧客にとって絶えず革新的な製品を提供できます」

IPテレフォニーにはずみがついてきたのは、従来型のPBXによる社内電話システムに変わるテクノロジーが成熟しつつあるここ数年のことです。シスコシステムズ社は、最近、IPフォンの販売台数が2百万台に達したことを発表しました。設置基盤が大規模かつ急速に拡大しつつある中、IPテレフォニーは、経験豊かなアプリケーション開発者の注目を集め、その熟練した技術が惜しみなく投じられることによって、XMLを用いた統合アプリケーションが開発されています。

本来、電話とデータ ネットワークはまったく別の独立したテクノロジーであり、それぞれ独自の設備やソフトウェアを有し、保守担当者もそれぞれに必要でした。しかし、IPテレフォニーによって事態は一変たのです。Cisco IPフォンは、ダム デバイスであるだけでなく、ネットワークを意識しています。XMLのようなIPテクノロジーのオープン スタンダードと一般的なデータ ネットワーク インフラストラクチャを用いることによって、企業は、場所のいかんにかかわらず、事実上すべての従業員に対し、音声とデータを統合した生産性向上アプリケーションを費用有効に配置できます。

9月10~11日に、カリフォルニア州サンタ クララで開催されるInnovation Through Convergence(ITC)Expoには技術パートナー70社以上が参加し、革新的なアプリケーションが紹介されます。入場は無料です。

XMLベースのIPフォン サービスおよび生産性アプリケーションの詳細については、Cisco AppsCentralのWebポータル(www.cisco.com/go/apps)をご覧ください。

Charles Waltner:カリフォルニア州オークランドで活動中のフリーランス ジャーナリスト

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