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ドイツにおける移動中のインターネットサービス

September 01, 2003
By Jason Deign, News@Cisco

ヨーロッパで最も忙しい空港のひとつであるミュンヘン空港を通過し、空の旅をする人たちが向かう目的地として、急成長している場所があります。それは、地図上にはありません-それはサイバースペースなのです。

空港運営会社 Flughafen M|nchen GmbH によれば、シスコの無線 LAN (WLAN) を空港のターミナルビルに配備して以来、当初は無料で導入されたものが、現在、課金されているにもかかわらず、インターネットにアクセスする利用者数が月に20人から日に200人へと跳ね上がったといいます。

人気が急増した理由の一つは、オンライン接続の手軽さにあります。Wi-Fi 準拠の WLAN カードを取り付けたラップトップコンピュータを起動し、ウェブブラウザを開けば、そこはもうミュンヘン空港ポータルサイトなのです。

そして、これこそミュンヘン空港が先進的であることを示すもう一つの大きな魅力は、ユーザーが、既に個人または職場で加入している携帯電話サービスも含むいくつもの通信サービスプロバイダーにアクセスできることです。

このマルチサービスプロバイダーモデルにはシスコのサービスセレクションゲートウェイ技術が使用されています。現在、T-Mobile 社と Swisscom 社を介した接続サービスが提供されており、近く他社のサービスも利用可能となる予定です。またボーダフォン加入者は Lufthansa 航空との別途協定により空港での無料WLAN 接続を利用できます。

最近開発されたばかりのこのモデルが、初めてドイツに導入されたのも驚くべきことではありません。今年早々の IDCによる調査ではヨーロッパの WLAN 市場が2002年末に327%の成長を遂げたこと、そしてWLAN 設備を備えたホットスポットの普及数及び範囲ではドイツがもっとも進んでいることを報告しています。

ドイツでは、多数の利用者が日常的に、移動中もワイヤレスでオンラインにアクセスしており、利用者の数はますます増えています。

ドイツ第二のハブ空港で年間5,000万人が利用するミュンヘン空港以外にもベルリン、フランクフルト、ハンブルグ、ハノーバーの各空港でも重要な WLAN 導入が進行中です。

今年はじめ、Lufthansa 航空は民間では初めての機内ネットワーク装備の航空会社となりました。1月15日から4月15日までの 3 か月間、フランクフルト-ワシントン DC 間の大西洋横断航路で試験的に乗客が機内でインターネットに高速アクセスできるサービスを開始しました。

乗客が電子メールを送受信し、Lufthansa 航空と Tomorrow Focus 社が運営するインターネットポータルにアクセスするという、この機内無線 LAN サービスを可能にしたのは、シスコの技術を基礎としたインフラストラクチャでした。

50便以上の試験運用フライトを終え、Lufthansa 航空はインターネットにアクセスしたユーザー数は1フライト平均150人であり、そのうち80人ものユーザーが同時にアクセスしていると発表しました。同航空はサービスプロバイダーであるボーダフォン社を通じ、空港ラウンジでの WLAN サービスも提供しています。

ドイツ最大の航空会社と同じように、ドイツ最大のホテル、the Berlin Estrel も無線環境を整えました。ガラス張りのアトリウムロビーと、隣接するコンベンションエリアに、Cisco Aironet 350 シリーズ無線アクセスポイントを20か所、150か所の有線ブロードバンド接続と共に設置したのです。

アクセスポイントはCisco Catalyst 3500XL シリーズスイッチ経由でCisco Secure Access Control Server(ACS)に接続されており、ACSはウェブベースのグラフィカルインターフェイスによりすべてのユーザーの認証、認定、および請求課金をすべて一元管理し、WLAN 接続における高度なセキュリティを最大限、確保します。

コーヒーを飲むためにホテルを出ても、T-Mobile 社を介した接続サービスが提供されているスターバックスからであれば、ワイヤレスでログオンできます。ドイツには他にも WLAN のホットスポットを導入しているところがあります。

バイエルン地方シュワンドルフ市の Lindenlohe Orthopedic Hospital は52年の歴史をもつ病院ですが、患者の医療管理改善を目的に WLAN を導入した結果、手術台も含め、病院内のどこにいても医師は意思決定支援データを受け取ることが可能になりました。

大手小売業の METRO グループは、無線技術をラインベルク市のビジョナリー Future Storeでの技術ショーケースの一つとして取り入れています。

デュッセルドル市ライン河岸の旧市街は ISIS Multimedia Net 社との提携プロジェクトにより無線環境を実現しようとしています。

なぜドイツ人がこれほど WLAN に夢中なのかわかりませんが、確かなことは今、ワイヤレス化潮流の多くは旅行関連企業主導で推進されていることです。

「空港は、ビジネス旅行者が無線によるインターネット接続サービスを一番望んでいる場所の一つです。そこから彼らの旅が始まることが多いのです。」ミュンヘン空港 WLAN プラットフォームのテクニカルプロジェクトリーダー Johann Goetz 氏は話しています。

ホットスポットを運営する事業者は明らかに WLAN をビジネスの重要な差別化要因ととらえています。ミュンヘン空港での例を見ても、WLAN プロジェクトが実現したのは、旅行者がインターネットへのアクセスをより多く望んでいるという調査データに従った結果と言えます。

空港において現状維持の技術は期待されていません。Goetz 氏は次のように話します。「walled-garden 方式のサービスを取り入れることもすでに考えています。たとえばドイツのTV 局の一社と協力し、空港の無線 LAN からテレビ番組を閲覧できるようにするのです。」

Jason Deign :スペイン、バルセロナ市に拠点を置くフリーライター

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