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シスコとアナリストのダン・タプスコット氏が、ビジネス・センスを向上させるインターネット戦略について文書を共同発表

各社CEOへの公開質問状により、CEOが考える、ネットワークの世界でIT活動を推進するための10大要件が明らかに


2003年1月13日

文:テリー・ムー(ニュース@シスコ)

グローバルなマーケットでの競争は、最近では昔と様相が異なっています。重役たちは、すでに「立証済み」のビジネス・アーキテクチャと新たな手法を比較しなければなりません。進化を続けるネットワークの世界で明日の成功を勝ち取ろうともくろんでいる場合には、なおさらです。経済はいつ回復するのか、競争から後退するのはどの企業か、そしてそれはなぜか?

著名な業界アナリストであり、コンサルタントであるダン・タプスコット氏が、シスコ・システムズが新たに発表したホワイトペーパー、「CEOのみなさんへの公開質問状」でインターネットがビジネスに与える影響について調査を行っています。タプスコット氏は、企業幹部の皆さんに様々な質問に回答いただくように要請しました。以下はその質問の一例です。

  • CEOとして、インターネットは会社の組織にどのような影響を与えていると思いますか?
  • インターネットの利用によって競争優位を築くために、CEOはどのようにマネジャたちを指導していますか?
  • ネットワークされた組織のほうが、縦割りの組織よりも企業として競争、成功に向いているのはなぜでしょう?

主な調査結果

企業組織の奥深くで大きな変化が起こりつつあり、企業ではカスタマへ価値を提供するために資源を組織化する傾向が現れているようです。インターネットは、機能性と処理量の両方が休みなく成長する情報インフラストラクチャを提供してくれます。インターネットで得られるもっとも重要な効果は、トランザクション・コストの削減であり、その結果、企業はマーケットにおける自社のリーダーシップの強さやインターネットを介しての提携だけに集中することができ、ビジネスモデルを完遂することができるようになるのです。

競争優位を築くための基本法則はなんら変わっていませんが、ネットワークされた組織の方が単純にパフォーマンスが向上しているようです。これまでの企業体制とは異なる強固な要素(収益成長率、時価総額、採算性の拡大など)を組み合わせることにより、ネットワークはさまざまな組織をフレキシブルなものにし、人と資源の配置を最適化する方策を提供してくれます。ネットワークされた組織のほうが、良質でユニークな製品を作りだせるようになるのと同時に、経営効率も向上し、カスタマ・サービスもより行き届いたものとなります。

本質的には、ネットワークされた組織では専門性の「最良の部分」を合理的に統合して、縦割り組織の良い点だけをより低コストで提供できるようになるので、競争力の向上が可能になります。さらに、企業がサプライ・チェーンを最適な状態に統合することをカスタマが望んでいる例もあります。企業のサプライアは統合される運命にあるようです。効果的にネットワークを構築できない、あるいは構築しようとはしない企業のトランザクション・コストは、他の企業に比べて高いものとなるでしょう。縦割りの組織がコストを下げるために最善の努力をしても、それはもやは問題にならないことをはっきりと示す例もあります。

イノベイティブなマネジャにとって、インターネットはアイデアから実行に移る過程で発生する時間やコストを大幅に削減してくれるものとなっています。インターネットはカスタマへの新たなチャネルとなるだけでなく、既存のあらゆるチャネルを変容させ、組織がニュー・ビジネスを掴めるように手助けしてくれるのです。

勝利者を決定づけるものとは、一体何でしょう?

重役たちの課題は、ビジネス・プロセスとカスタマのニーズの二つを発見、分析し、さらにその二つに確実に対応できるようなソリューションを求めることにあります。導かれる結論は明らかです。前世代ではうまく機能したモデルであっても、旧式のビジネスモデルでは、もはや組織の生産性、競争力は維持できません。ネットワークされた組織は、急速にビジネスの必要要素となりつつあるのです。

シスコはいかにしてネットワークされた組織となったか

高い業績を上げている企業は、一般にビジネス・プロセスとカスタマ・ニーズへの対応という二つの面で卓越しています。これは、ダン・タプスコット氏と共著者がその著作Digital Capital (Harvard Business School Press, 2000)で取り上げた3つの組織を見ればおわかりいただけるでしょう。3つの組織とは、PCメーカーのデル、システム家具を創案するハーマン・ミラー、そしてシスコ・システムズでした。

これらの組織はネットワークされた組織というアプローチをとり、サプライ・チェーンの最下部を介してエンド・カスタマにリーチするために、エンド・ツー・エンドのネットワーク・インフラストラクチャを利用しました。また、価値イノベーションを実現するため、提携、パートナーシップ、カスタマとのコミュニケーションを重要視しました。

製造、輸送といったコアになりえない活動を削減することで、シスコは「シングル・エンタープライズ」というアプローチをとり、価値命題を完遂させるための買収、提携を行いました。シスコはインターネットを利用してビジネスのあらゆる様相を変容させており、企業収益の90%はインターネットによって上げられています。カスタマにセルフサービスのアプリケーションを提供することにより、シスコはカスタマ・コストを年間で2億5,000万ドル近く節約しています。

情報技術とインターネットは生産性ツールと見なされるべきであり、コスト・センターにはなりえません。インターネットにより、組織は事業の運営、管理をどうするか再考することができます。インターネットそのものが急速な進化を見せているので、企業はマネジメントでの成功を目指すため、ネットワークされた組織というアプローチの模索、利用を続けなければなりません。インターネットがいつか経済の未来を形作るのだと理解することが、最初の一歩なのです。

テリー・ムーは、ワシントン州シアトルを拠点とするフリーランス・ライター。

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