日本版 ニュースリリース

Japan News






シスコ、住友電工、

次世代IPソリューションで戦略的提携

Dec 20, 1999
No. 9958

  日本シスコシステムズ株式会社(以下日本シスコ、代表取締役社長 黒澤 保樹)と住友電気工業株式会社(以下住友電工、代表取締役社長 岡山紀男)は、通信事業者向けに次世代IPソリューションを提供することを主な目的として12月20日に販売パートナー契約を締結し、この分野において包括的な業務提携を行い相互協力を推進していくことで合意しました。今回の提携により、両社は日本国内で協調して事業を展開し、急速に需要の高まってきている次世代インフラとしての次世代インターネット構築へ広範囲かつ戦略的に対応していきます。

  平成11年に入り、ユーザー数が2000万に達するインターネットの急激な普及により、日本国内においてもE-コマース、E-トレード、EDIなどの本格的なネットビジネスが発展しつつあります。こうしたインターネットのビジネス利用が飛躍的に高まるに伴い、情報を高速かつ大量に伝達するための通信インフラ整備が急務となっています。特に大容量IP網構築は、インフラ整備に欠かせないものと考えられており、来年度以降のIP網構築事業の規模は、現在の年率2倍の成長から北米と同様の年率4倍になるものと予想されています。この様な背景の中で、日本シスコと住友電工は、国内初のWDM(波長多重光伝送)システムとIP網との統合を実現し、ユーザーが導入し易いソリューションを共同で提供していくことに合意しました。

  インターネットの発展と共にネットワーク基盤技術を常にリードし、業界NO.1の実績を有するシスコシステムズと、次世代網構築におけるもう一つの重要なキーテクノロジーである光ネットワーク分野におけるリーダーである住友電工の提携は、次世代インターネットの包括的なソリューションの提供を加速し、日本におけるインターネットサービス基盤となる次世代IP網の早期実現に貢献します。
 両社は今後、通信事業者、および既存顧客であるケーブル放送事業者ならびに官公庁、大学など公共事業関連を主なターゲットとし、WDM等の広帯域光ネットワーク技術を活用した戦略的で最新なオプティカルIPネットワーキングソリューションを提供し、次世代IP網構築事業においてトップシェアを獲得していくことを目指します。
  具体的には、住友電工の従来からのビジネスであるWDMシステムを含めた光ケーブル伝送設備網のインテグレーションと、次世代網構築において豊富な実績を持つシスコシステムズのルーター GSR 12000シリーズをベースにしたオプティカルIPネットワークソリューションを統合し業界で最も優れた性能を持つ次世代網を提供します。

  日本シスコと住友電工は、以下を中心とした次世代IP網を実現する最新テクノロジーおよび各種ソリューションの提供を行っていきます。
・ ネットワークのデザイン、運用管理や保守サポート等の総合エンジニアリングによるエンド・ツー・エンドでのソリューション
・ 業界屈指の次世代インフラへ対応したオープンでスケーラブルなオプティカルIPネットワークソリューション
・ DOCSIS標準仕様に基づくデジタルケーブル事業者向けソリューション
 これらをを提供することで、デジタル化の推進されるケ-ブルを含めた放送関連などの新しいユーザ開拓も目指します。
 注:DOCSIS(Data-Over Cable Service Interface Specification)
   CATVネットワークを介したデーター通信のためのインターフェース仕様

  両社の今回の提携により見込まれるオプティカルIPネットワークインテグレーション関連の売上目標は、2000年度80億円、3年間で350億円規模を見込んでいます。

提携の内容

(1)包括的なオプティカルIPネットワークソリューションの提供
 両社は、シスコシステムズのプラットフォームと住友電工のWDM装置を含めた光伝送設備の統合により実現されるオプティカルIPネットワークソリューションの共同提案活動を行います。従来は光伝送やIP網毎に網構築、運用することが必須でしたがオプティカルIPネットワーキング技術によりネットワーク基盤がギガビット領域からテラビット速度へ進展していく中で一括管理を可能とした「オプティカルIPシステムパッケージ」の統合されたソリューションの提供が期待されています。今回国内で実績を持つ住友電工のWDMシステムとシスコシステムズのGSR 12000次世代IPソリューションを統合したトータルインテグレーションを提供し業界で最も先進で優れた次世代IP網の提供が可能となり、通信事業者は次世代インターネット基盤をトータルソリューションとして、高信頼性を兼ね備えた低コストの通信環境を得ることが出来るようになります。   すでに両社は、ギガビットクラスの次世代網提供へ向けた最初のソリューションとして、住友電工製WDM装置とシスコシステムズのGSR 12000シリーズのギガビットルーターで構成されるモデルネットワークの検証を終了し具体的な提案の準備に入っています。
WDMを利用することにより旧来の伝送装置を伴わないシンプルで大容量の次世代IPネットワークの構築がコスト構造を大きく変革して実現されます。更に、住友電工はWDMを含む光ファイバ、xDSL、無線等の各種通信インフラを一元管理し、設計・工事・設備管理・保守業務を支援する統合事業支援システムによる幅の広いトータルソリューションも提供します。
これまでシスコシステムズは、次世代インターネットのコア技術として注目されてきた光ファイバー伝送設備の大容量化を実現するWDM技術とIP網の融合推進にあたり業界団体OIFを創立し、これまで複数のWDMベンダーと協業に取り組んで海外の次世代網構築において多数の実績を有してきたが国内ではこの分野では初の業務提携となります。

(2)ケーブル事業者向けのインターネットサービスを含めた総合的ソリューションの提供
  日本シスコは、日本においても今後飛躍的な伸びが予測されるCATVインターネット・サービスを、低価格なシステムを構築する目的で標準化されたDOCSIS(Data-Over-Cable Service Interface Specification)を業界標準技術に世界で最初に対応し推進することにより、国内市場でもDOCSIC準拠のトップサプライヤーとして活動してきました。
 これまでCATVネットワークにインターネット接続サービスを追加するためには、従来のベンダー独自仕様に基づく為、多大なコストをかけざるを得ませんでしたが、インターネットサービスの経済的な展開を図る上で最適なDOCSIS準拠のケーブル・モデム・ヘッドエンド装置をシスコシステムズが提供することにより、国内市場においても複数の端末メーカーから供給の始ったDOCSIS準拠のケーブル・モデムとの相互接続保証されているためこれまでと比較して飛躍的に経済的なシステム構築が可能となっています。 住友電工は、住友電工・東芝の合弁会社であるブロードネットマックスと供に総合システムエンジニリングサービスをケーブル事業者へ提供するにあたり、シスコのソリューションをベースにしたコンサルティング、販売、設計、工事施工、保守、運用管理までを一貫したデジタル化に対応した 「トータルケーブルネットワークソリューションサービス」を提供します。

提携の狙い

<日本シスコ>
  国内におけるインターネット活用が来年度以降に向けて本格的に立ち上がりを見せる中でインフラとしてのネットワークのIP化対応整備があらゆる分野で急拡大してきています。 シスコは、インターネットバックボーン技術におけるリーダーであり、次世代網の基盤技術として業界をリードするギガビットクラスからテラビットクラスのネットワークを実現する"オプティカルIPネットワーク"を初めて提唱し次世代IPネットワークソリューションの提供を進めてきました。 国内においても既にいくつかの先行するプロジェクトを中心に実績を国内市場でも築いてきました。
今後ネットビジネスの拡大を支えるインフラ基盤となる"オプティカルIPネットワーク"を推進していく中で、ダークファイバーやケーブル設備の高度化活用ならびに光伝送分野での豊富な経験を有する住友電気工業株式会社様がこの新しい事業分野での発展にあたり最適なパートナーであると判断いたしました。

  Cisco 12000シリーズは,通信キャリアや大手インターネット・サービスプロバイダに向けて特別に開発された製品ですが,Eコマースなどノンストップでインターネットビジネスを展開する企業用と用途にも適しています。 Cisco 12000シリーズ(GSR)は、ハードウェア・レベルで高速にIPルーティング・スイッチング、トラフィック管理、輻輳制御、QoS管理を実現できる業界で唯一の通信事業者の利用に適合する超高速スイッチング・ルータです。

また、ケーブルインターネット分野においてもケーブル・モデム・ヘッドエンドとルータとを統合するMCNS仕様であるDOCSISに業界で初めて準拠したCisco uBR(Universal Broadband Router)を製品化し、既に国内のCATV事業者へのインターネット対応ケーブルソリューションを提供してきております。 特徴としてはルータ部分が、シスコのハイエンド・ルータであるCisco 7200をベースに採用しケーブル用途へ拡張しているので、シスコの最先端のインターネット機能、すなわち、LAN/WANの豊富なインタフェースや暗号化機能を提供するハードウェア、Cisco IOSソフトウェアが提供するルーティング機能、優先制御、トラフィック制御、IP QoSやセキュリティ機能などの全てが搭載されています。 さらに、シスコは、DOCSISをベースに機能を拡張し、インターネット・アクセスとデジタル・セット・トップボックスとの連動を図り、将来的にインターネットと放送との連動・融合を視野に入れた双方向マルチメディア・ネットワークを目指した製品・サービスの開発を行っていく予定です。
今後デジタル化が推進されてく環境の中でケーブル分野においても豊富な経験を有する住友電気工業株式会社様が今回の包括的な次世代ネット事業分野でのパートナーとして最適であると判断いたしました。

<住友電工>
  住友電工は1世紀を超える歴史の中で銅から光ファイバまでの技術をベースに多角化を進め、高速データリンクやFDDI、ADSL機器に代表されるネットワーク機器等、素材からシステム機器に至るまでトップシェアを誇る製品を供給してきました。また、エンジニアリング部門では世界45ケ国、3万Km以上の通信網工事や国内トップレベルのCATVシステムの設計、施工、保守を提供してきた実績を有します。加えて最近は音声とデータの統合及び映像のディジタル化が急速に進み、光ファイバとIP技術をベースにしたテラビットレベルの次世代インフラが要求される中で、光ファイバを有効活用するWDM機器の製造から設計、工事を提供する等、ソリューションの幅を大きく広げております。

 現在、アクセス系では光ファイバ、ADSL、CATV伝送路、無線等の多様な選択が可能となってきており、今までより一歩先んじた総合エンジニアリングが必要となってきています。住友電工はIPソリューションでリーダー的存在であるシスコの製品を取り入れ当社のもつ豊富な光技術とアクセス網技術及び通信網、CATVシステムにおける総合エンジニアリング力によってこの急激な変化に即応できる今までにない迅速かつ幅の広いトータルソリューションを提供できると考えております。

以上