日本版 ニュースリリース

Japan News






沖電気工業と日本シスコ、キャリア向け次世代IPネットワークシステム展開で提携

~次世代IPネットワーク・サービスの基盤技術 MPLSを検証し発売を開始~

May 19, 1999
No. 9922

沖電気工業株式会社(社長:篠塚勝正)と日本シスコシステムズ株式会社(社長:黒澤保樹)の2社は、キャリア向け次世代IPネットワークシステムの展開にあたり両者の強みを結集してソリューション・ビジネスを共同展開することに同意いたしました。
これまで、両社はNCCを中心にフレームリレーやATM交換機等のデータ交換の分野において協力、提携関係を築き圧倒的なシェアを獲得してきており、この良好な関係を次世代IPネットワークの分野でも引き続き強化発展させていくことにしたものです。

この度、沖電気工業はオペレーション・サポート・システムを含む、キャリアでの商用サービスに必要な機能の検証を行う次世代IPネットワーク検証センタを設立し、次世代の高付加価値ネットワーク・サービスとして期待されているIP VPN等を実現する基盤ネットワーク技術として注目されているMPLS(MultiProtocol Label Switching)に着目し、ネットワークSIベンダとして世界で始めてその機能的な実現性の検証を終了し発売を開始致しました。
MPLSは米国Cisco Systemsが世界に先駆けて提唱し製品化に成功した注目技術であり、インターネットに関する標準化団体であるIETFで標準化された ルーティングとスイッチングを統合した技術であり、既存のFR/ATMサービス網から次世代IPネットワークへのマイグレーションが容易に出来る事も特徴としております。

今回、沖電気工業で検証した内容は次の通り;

-BPX8650を中心としたテスト環境により検証

  1. IPネットワーク・パフォーマンス
    (1)高スループット :ATM転送パフォーマンスを利用した高速IP転送
    (2)リアルタイム通信 :レイヤ3カットスルーによる効果
    <従来のルータを経由するIPトラヒックが、レイヤ3処理ゼロのATMスイッチと同等のスループットが得られた>
  2. 信頼性、経済性
    (1)信頼性 :パケット・ロスのないこと
    (2)経済性 :単一プラットフォーム(BPX)による標準ATMとMPLSの同時サポートによるコストダウン
  3. スケーラビリティ
    N二乗問題の解決 :ネットワーク拡張に伴うエンドユーザおよびキャリアの ルータコネクション設定作業の増大問題を解決
    (ネットワークサイト増設に伴う設定作業がほぼゼロ)

今回使用した検証センタは、キャリア向けの次世代IPネットワークテストベットとしても利用します。

今回の提携により、日本シスコ社と沖電気工業は以下のような協力関係のもとで、キャリア向けの新しいデータ通信サービスの柱としてMPLSソリューションを積極的に提案して参ります。

  • 日本シスコシステムズ社は欧米での先進キャリアと培った経験と技術、コアとなる機器とソフトウェアの供給を担います。
  • 沖電気工業はキャリア事業で培ったオペレーションを中心とするネットワーク構築ノウハウの提供と日本固有の要求条件(インタフェース条件、機能、信頼性、等)をハードウェア、ソフトウェア両面でインプリメント、あるいはサポート致します。

今後の活動予定は次のとおり;

  • Cisco Systemsのプラットフォームと沖電気のコンサルティング・サービスを合わせた MPLSソリューションの共同提案活動
  • キャリア向けに、IP VPN等に対応した高度なネットワークサービスを提供する、「ネットワーク・サービス・マイグレーション・パッケージ」を提供
  • キャリアによる次世代IPネットワークサービスに対応した企業向け次世代ネットワークシステム構築を可能にし、エンドーエンドのトータルネットワークソリューションを提供

[IP VPN] (Internet Protocol - Virtual Private Network)
インターネット⁄イントラネットの発展によって、企業ネットワーク・システムで使用されるプロトコルは、従来のSNA, IPX, AppleTalk等のマルチプロトコル環境から、IPであらゆるアプリケーションを展開するWebコンピューティング環境に推移しています。
こうした中で、IP VPNは個々の企業の専用網がインターネット上に仮想的に設定されたように扱え、そのパイプを通じて自由に、簡便に使え、かつ高速なデータの通信が実現できる事を特徴とした現在注目されている新サービスです。
一方、こうしたサービスを提供する各通信キャリア殿はユーザである企業のこうしたニーズに対し、これまで提供してきたフレームリレー⁄ATMサービス、マネージド・サービスに続いて次のデータ通信サービスの収益の柱を求めているところです。 こうして双方のニーズが合致したところにこの新しいネットワーク・サービスが生まれております。
IP VPNサービスを実現するベースとなるのは、IP QoS (Quality of Service)とかMPLS (MultiProtocol Label Switching)等といったテクノロジです。 IP QoSは、IP VPNの利用者である企業側のルータで実現される機能で、ミッション・クリティカルなIPアプリケーションを他のIPアプリケーションよりネットワーク上で優先処理することにより実現します。

[MPLS] (MultiProtocol Label Switching)
MPLSはCisco Systemsが開発し、IETFで標準化された技術であり、ルーティングとスイチングを統合して、IP VPNの実現、IPアプリケーションに最適なパフォーマンス、拡大するIPネットワークに対応したスケーラビリティを実現することができます。
MPLSを利用することでIPのコネクションをATMのQoS (Quality of Service)にマッピングさせ、現在のIPネットワークあるいはIP QoSでは実現できないレベルの帯域保証、IPテレフォニー等で要求されるリアルタイム通信の実現、企業通信として必要なセキュリティ機能、あるいはIPネットワーク運用上で問題となっているルーティングに関わるN二乗問題の解決等を実現することができます。

[N二乗問題]
ATMやフレームリレー網等を使いIPネットワークを構築する場合に、必要な論理コネクションの数が、網へ接続されるルータの数の二乗に比例して増加する為、ネットワークの構築や運用が難しくなってしまう問題。

[ネットワーク・サービス・マイグレーション・パッケージ]
既存のBPXシステムからMPLSへマイグレーションさせるパッケージを準備。