日本版 ニュースリリース

Japan News






日本シスコシステムズとジョイント・ベンチャー各社

マルチメディア・インターネットワーキング・プロジェクトを開始

--- パートナー・シップによりマルチメディア・インターネットワーキング技術を開発し、国際標準をめざす ---

January. 26. 1996
No. 9611


  日本シスコシステムズ株式会社(代表取締役社長 松本 孝利,資本金22億2千万 円,東京都千代田区三番町5番地 TEL. 03-5211-2800 以下「日本シスコ」)と米国 シスコシステムズ(社長兼CEO ジョン・チェンバース 本社カリフォルニア州サン ノゼ、以下「米国シスコ」)は1月26日、日本シスコへの出資パートナーを中心とし たネットワーク関連企業、および研究機関との間でマルチメディア・インターネット ワーキング・プロジェクトを開始すると発表しました。これは、ジョイント・ベンチ ャー発足時に最も期待されていた項目です。慎重に調整しながら体制の整備を終え、 ここに正式に発表する運びとなりました。プロジェクトの期間は1997年12月末までの 2年間を予定しています。

  本プロジェクトの目的は、インターネットワーキング環境でマルチメディアデー タを取り扱うための先端技術(ミドル・ウエア、APIなどを含む)の開発、評価、運 用に関する各種の実験を、共通のネットワーク環境で行い、IETF、ITUなどに対して 、本プロジェクトの成果を積極的に提案し、マルチメディア市場における標準化の促 進を図り、さらに結果を新製品や新規ビジネスへ展開することです。参加者は、実験 用ネットワーク環境(Trial-Netと呼びます)上で各社の想定する実験を行うことが でき、問題点や検討課題について、シスコ社と、あるいは参加者間とで、開発レベル での情報交換を行なっていきます。これは多くの異なるベンダーが新製品を市場に投 入する際、その相互運用性を高め、スタンダードを定着させることが、日本における インターネットワーキング市場の立ち上がりを促進し、さらに市場を活性化させる、 との立場に基づいていることによります。 具体的には、企業グループ情報システム のLAN-WAN-LAN展開、グループ・サーバーのインターネットワーキングによる分散マ ルチメディアサーバー環境の実用化を図る実験、広帯域トラフィックのWAN転送上の 挙動を評価し、リモート・アクセスのマルチメディア対応を検討する実験などが予定 されています。これにより成果として企業内グループウエア、仮想展示会、リモート ゲーム⁄エンターテイメントなどの製品化が想定されています。

 これらの目的を実現するため、日本シスコおよび米国シスコでは、各種の実験を行 うための実験用ネットワーク環境(Trial-Net)を提供すること、マルチメディアに 必要な要素技術として、米国シスコが開発してゆく先端技術(現段階で明確化してい るものとして、IP 暗号化(IP encryption)、帯域幅制御(Band width management) 、信頼性のある同報通信(Reliable multicast)、ネットワーク負荷分散機構(Reso urce location)など)を早期に提供する予定です。また米国データビーム社(社長 兼CEO リー・トッドJr.博士,本社ケンタッキー州レキシントン)の参加により、各 社がネットワーク対応アプリケーションを容易に開発できるT.120準拠のミドルウエ ア技術の提供も行なう予定です。これは、ネットワーク環境におけるさまざまな協調 アプリケーション(データカンファレンス、アプリケーション共有、ホワイトボード 機能、ファイル転送など)の開発を容易にし得るものです。

 本プロジェクトのように、国内外の企業および研究機関が参加する共同プロジェク トは世界的にも例が少なく、プロジェクトを通して得られた成果が、国際標準に反映 されることが期待されています。

本プロジェクトに参加を表明している企業・研究機関は以下のとおりです。
Cisco Systems, Inc.
DataBeam Corporation
慶応義塾大学 環境情報学部

JVパートナー(五十音順)
NTTデータ通信株式会社
沖電気工業株式会社
株式会社CSK
株式会社セガ・エンタープライゼス
ソフトバンク株式会社
株式会社東芝
日本電気株式会社
ネットワンシステムズ株式会社
株式会社日立製作所
富士通株式会社
三菱電機株式会社


(添付資料)
[用語解説]
  • IETF
    Internet Engineering Task Forceの略です。種類の異なるトラフィックごとに必要 となる個々のサービスを実現し、統合ネットワークを構築するための標準プロトコル 仕様の策定を行っています。

  • ITU
    Internatianal Telecommunication Unionの略です。国際電気電信連合

  • T.120
    ITU(Internatianal Telecommunication Union)にて1995年3月に規格化されたデータ カンファレンスに関する国際標準で、様々なネットワークタイプやプロトコル上で、 信頼性の高いマルチポイントデータコミュニケーションを提供するための一連の要素 から成りたっています。T.120を活用することにより以下のような特長とメリットが 享受できます。
    1. マルチポイントへデータを配送できる
    2. インターオペラビリティーが保証される
    3. データ配送の信頼性が高い
    4. 多様なネットワークプロトコールに対応
    5. 多様なOSに対応(Windows,OS/2,UNIX,MacOS など)
    6. アプリケーションに依存しない
  • IP 暗号化(IP encryption)
    従来の、ポイント・ツー・ポイントの接続やパケット化されていない伝送メディア用 に開発されたセキュリティー・システムでは全社的ネットワークには適さないため、 米国政府の規格に基づいた、相手側の認証、デジタル・署名、データ暗号化などの技 術をIPネットワーク上のパケットに適用するもの。
  • 帯域幅制御(Band width management)
    ネットワークの上で必要なリソースを確保し、指定されたバースト・サイズと平均転 送レートでデータを転送する技術と、データ転送のタイミングに柔軟性を持たせる「 予約サービス」の技術。RSVP(Resource Reveration Protocol)と呼ばれるプロトコ ルは、これら2種類のサービス品質をサポートします。

  • 信頼性のある同報通信(Reliable multicast)
    複数の相手に対して、同報通信のデータ転送を確実にを行なうための技術。

  • ネットワーク負荷分散機構(Resource location)
    ネットワーク上に存在しているサーバーの状態(アクセスの込み具合など)を認識し て、最も効率的なアクセス・ポイントを見つけ、データ転送を行なう技術。

[データビーム社の会社概要]

[概要]

 データビーム社は、ドキュメントコンファレンシングアプリケーションソフトウェ アの開発、市場調査およびライセンスを行なっており、ケンタッキー州レキシントン に本社を置き、約70名(1995.12現在)の従業員がいます。同社のソフトウェアによ り、地理的にお互い離れたユーザー同士で、イメージやドキュメントなど様々な画像 情報をリアルタイムで相互に共有することができます。すでに世界的に有名な企業が 、このコンファレンシングアプリケーションを利用しています。

 同社のテクノロジーを用いれば、サードパーティの開発者は、自社のマルチメディ アコンファレンス製品、協調作業を行なうソフトウェアアプリケーション、ネットワ ークサービス機能に、洗練されたコミュニケーション機能を短期間で組み込むことが できます。データビーム社は、マイクロソフト社、MCI社、モトローラ社、ピクチャ ーテル社など、多くの主要なテレコミュニケーションやコンピュータ関連の企業に対 して、データビーム社のテクノロジーのライセンスをすでに行なっています。

 同社は1983年に設立され、今や急速に拡大しているエレクトロニックコンファレン シングの開拓を当初から行なってきました。1987年には、米国国防総省のテレコンフ ァレンシングネットワークをサポートし、新たに開発した電子会議システムに対して 賞を獲得しました。1992年、ソフトウェアのみのデスクトップタイプのコンファレン スルームテクノロジーを開発しました。これにより翌年の1993年に、アプリケーショ ン製品「FarSite」のリリースを果たしました。1995年6月に発表されたFarSite 2.0 は、LANやモデム経由、サードパーティが提供するブリッジングサービスなど様々な ネットワーク構成上で、ユーザー間のマルチポイントコンファレンシングをサポート しています。

テレコミュニケーション及びコンピュータ産業における、コンファレンシング製品お よびサービスの相互接続性を促進するために、1994年にデータビーム社は、「協調的 コンピューティングツールキットシリーズ(Collaborative Computing Toolkits Ser ies)」の出荷を開始しました。

 同社は、エレクトロニックコンファレンステクノロジーの開発及び標準化において 、常に積極的に役割をはたしてきました。データビーム社の副社長 兼 最高技術責 任者(CTO)であるC.J. "Neil" Starkeyは現在、国際マルチメディアテレコンファレ ンシング・コンソーシアム(International Multimedia Teleconferencing Consorti um, IMTC)の代表を勤めています。そのコンソーシアムには、約80の会員が参加し、 業界標準や相互接続性について検討を行なっています。Starkey氏は6年にわたり、マ ルチポイントデータ交換に関する電子会議標準を規定したITU委員会の議長も勤め、 それらはT.120として知られる一連の標準として制定されました。

[経営陣 紹介]

リー・トッドJr.博士(社長 兼 最高経営責任者)
データビーム社の共同設立者であり、電子会議に関して世界をリードする権威者です 。また元ケンタッキー大学教授として、いくつかの大企業の経営陣に名を連ねていま す。また、1989年には、Inc. Magazine社の「最も企業家精神にあふれた人物(Entre preneur of the Year)」に選ばれています。

C. J. "ニール" スターキー(副社長 兼 最高技術責任者)
データビーム社の共同設立者として、Starkey氏は11年間データビームの製品開発の 指揮をとってきました。現在は、国際マルチメディア・テレコンファンレンシング・ コンソーシアム(International Multimedia Teleconferencing Consortium, IMTC) の代表を務めています。また、最近までは、国際的なオーディオグラフィック電子会 議標準を規定するITU委員会の議長も担当していました。

▲Return to Top
ニュースリリースINDEXへ戻る




All contents copyright (C) 1992--2003 Cisco Systems K.K.