日本版 ニュースリリース

シスコシステムズ 三菱自動車工業全社ネットワーク網構築及び本格稼動を発表


シスコシステムズ 三菱自動車工業全社ネットワーク網構築
及び本格稼動を発表

~クロスファンクショナルな全体最適実現のための基盤を確立~

July 09, 2003
No. 2003043



 シスコシステムズ株式会社(代表取締役社長:黒澤 保樹、資本金:22億2千万円、住所:東京都港区赤坂2-14-27、以下「シスコ」)は、7月9日、三菱自動車工業株式会社(取締役社長:ロルフ・エクロート、資本金:2,522億円、住所:東京都港区港南2-16-4、以下「三菱自動車」)が、全社ネットワーク網を構築したことを発表しました。(システム構築はネットワンシステムズ株式会社)

 三菱自動車は2000年10月にダイムラークライスラーとの資本提携、2001年2月には三菱自動車「ターンアラウンド(Turnaround)計画」を発表、経営革新に向けた取り組みを積極的に進めています。この計画には複数の目標が掲げられており、その基本はクロス・ファンクショナルなプロセスを確立することで、ビジネス・プロセス全体の最適化を達成することにあります。今回の全社ネットワーク網の構築は、この全社規模のBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)の一環として行われたものです。

 これまでにも三菱自動車は、1992年に国内WAN、1993年にはグローバルWANを構築しており、細かい改善を加えながら長期にわたって活用してきました。しかしネットワークの根幹に関わる大規模な投資は行われておらず、LAN環境も各拠点で個別に構築されていたため、それぞれ異なるテクノロジーが利用されているという状況でした。このままの状態では経営改革の前提となるクロス・ファンクショナルなプロセスを実現することは極めて困難です。そこで三菱自動車では2001年5月にネットワーク刷新プロジェクトをスタート。シスコのテクノロジーを積極的に活用し、全面的にIP化されたグローバル・ネットワークの構築を実施しました。

■ネットワーク構築プロジェクトの概要
 今回の全社ネットワーク網構築は、大きく3つのパートから構成されています。

  1. 国内WANの再構築
     以前は専用線を利用していた国内WANをIP-VPNで再構築。これによって低コストで高速な通信網を実現しています。このネットワーク網には国内64拠点がメッシュ状に接続されています。

  2. グローバルWANの再構築
     ここも以前は専用線が利用されていましたが、今回はフレームリレーとATMを採用しています。接続拠点は16拠点。東京、ロンドン、ロサンジェルスの3拠点が"ハブ"の役割を果たしており、残りの拠点はこれら3拠点のいずれかと接続されています。

  3. 各拠点のLAN再構築
     LAN再構築は、岡山県倉敷市の水島製作所、愛知県岡崎市の乗用車技術センター、品川に移転した本社オフィス、そして京都府京都市の京都製作所の、4拠点で実施されました。水島製作所と品川本社はすでに再構築が完了しており、乗用車技術センターは2003年8月に再構築完了予定、京都製作所は2003年8月から再構築が開始される予定になっています。品川本社のLANにおいては、バックボーン・スイッチに「Catalyst6500」、ディストリビューション用のスイッチに「Catalyst3550」を採用。バックボーンからディストリビューションに至る部分までが光ケーブルで接続されており、ネットワーク全体で極めて広い帯域が確保されています。また有線ネットワークだけではなく、「Aironet1200」を利用した無線LANも全てのフロアに設置されており、モビリティ・ソリューションも実現されています。

ワールドワイドでのネットワーク構築

■新しいネットワークがもたらすメリット
 今回構築された全社ネットワーク網がもたらすメリットは以下の通りです。

  1. 国際的なコラボレーションの加速
     三菱自動車では社内のコラボレーション・ツールとして2002年1月に「Lotus Notes」を導入しており、世界8拠点のサーバー・ファーム上で設計情報やプロジェクト管理情報、チームルーム毎の情報が共有されています。しかし以前はネットワーク帯域が十分ではなかったため、サーバー・ファーム間のレプリケーションに制約があり、国際的な情報共有をタイムリーに行うのは困難でした。新しいネットワーク網は通信速度の向上によって、このような問題を根本的に解決しています。

  2. ダイムラークライスラーとの共同開発の円滑化
     ネットワーク帯域が飛躍的に拡大されたため、大容量なCADデータの交換も容易になりました。三菱自動車では設計にCATIAを利用しており、このデータをレプリケートするために以前は2~3日かかることも珍しくありませんでしたが、現在は一晩で完了するようになっています。また三菱自動車の高速ネットワーク網はダイムラークライスラーとも接続されており、2社協同の開発プロジェクトも積極的に進められるようになっています。

  3. ワークスタイルの革新
     電子メールがコミュニケーション手段としてこれまで以上に積極的に活用されるようになり、資料のやり取りも添付ファイルを利用するケースが増えてきました。また品川本社ではモビリティの効果も大きく、自分のデスク以外の場所でのPC活用も浸透しつつあります。社外からアクセスするモバイル活用も増えています。

■大きな貢献を果たしたシスコのノウハウ
 今回の全社ネットワーク網の構築では、シスコのプロフェッショナル・サービスが重要な役割を果たしています。プロジェクト開始当初から参画し、問題点の整理やコンセプト・ペーパーの作成、セキュリティやLAN構築方針などの各種基準策定等、ネットワーク設計に必要な作業を多方面から支援しています。

 その一方でシスコは、三菱自動車におけるITガバナンスの確立にも寄与しています。三菱自動車では2001年6月に「グローバルIT本部」を立ち上げ拠点毎のIT部門を統合。2002年10月にはITプロジェクト管理に関するルールとプロセスを明確化しました。この作業にシスコのIBSG(インターネット・ビジネス・ソリューション・グループ)が参画、「PM-light」と呼ばれるツール(手法)を提供しています。これはITプロジェクト管理に求められる作業を「Proposal~Plan~Build~Run~Operation」の5つのフェーズに分け、それぞれのフェーズで行うべきことを明確化するというもので、各フェーズで作成されるアウトプットの様式も明確に定義されており、必要な作業を迷わずに行えるというメリットがあります。またビジネス部門とIT部門の役割と責任も明確化されており、トップダウンで投資判断を行えるようになっている点も大きな特長です。

 今後はこの新しい全社ネットワーク網を、販売店支援のツールとして活用することも視野に入れています。たとえばコンパクトカー「コルト」で導入されている「カスタマー・フリー・チョイス」システムへの適用がそのひとつで、これは購入する車の構成を販売店で自由にアレンジし、その結果をコンピューター上でシミュレートするというものです。現在は必要なアプリケーションがCD-ROMで配布されていますが、将来的にはこれをオンライン化することが検討されています。

三菱自動車工業について
 三菱自動車工業は1970年4月に設立された自動車メーカーであり、"Heart-Beat Motors"というキーワードを掲げ、"人をときめかせるクルマ作り"に積極的に取り組んでいます。2000年3月にダイムラークライスラーと提携を行い、2001年2月に新経営ビジョン、三菱自動車「ターンアラウンド(Turnaround)計画」を発表。このビジョンに基づいた経営改革と着々と進めることで、2002年度には5期ぶりの売上高増を達成、純利益も過去最高となる374億円を計上しました。また2003年度の売上高と営業利益も、増収・増益が見込まれています。今回の全社ネットワークの構築は、この経営革新を推進する基盤として重要な役割を果たしています。三菱自動車工業の会社概要・詳細は以下のWebサイトでご参照頂けます。
<http://www.mitsubishi-motors.co.jp/>

シスコシステムズ株式会社について
 インターネット/イントラネットの基盤となるネットワーク関連機器を提供する世界的なプロバイダ米国Cisco Systems Inc.(NASDAQ:CSCO)の日本法人です。1992年に設立されました。シスコはネットワークの「エンド・ツー・エンド」の製品を提供しており、ルータ「Cisco」シリーズ、LANスイッチ「Catalyst」をはじめ、ATM、フレームリレー等のハードウェアから、世界のデファクトスタンダードとなっているルータ制御用ソフトウェア「Cisco IOS」やネットワーク新技術「VoIP」等を、幅広くかつ多国籍に提供しております。シスコシステムズ株式会社の会社概要・詳細は以下のWebサイトでご参照頂けます。
<http://www.cisco.com/jp/>

*Cisco、Cisco IOS、Cisco Systems、CatalystおよびCisco Systemsのロゴマークは、米国およびその他の地域における、Cisco Systems Inc.及び関係会社の登録商標です。その他、記載されている製品名、社名は各社の商標または登録商標です。