ビジネスにおけるモビリティを考えてみましょう。外出の多い営業担当者にとっての代表的なモバイルツールは携帯電話になるでしょう。外回りの途中の公園や駅で、携帯電話は営業に必須のアイテムです。さらにオフィスのなかのモビリティを考えると、ワイヤレス LAN を利用したソリューションが思い浮かびます。これに加えて、拠点間のネットワーク接続のほか、自宅やホテルから社内ネットワークへのアクセスも重要なモビリティ ソリューションなのです。
ネットワークの普及は、働き方を大きく変化させました。効率的な作業環境、フレックスタイムの導入、出張先でも自宅でも会社にいるのと同じように仕事ができる環境は、従業員のモチベーションを高め、生産性を向上させます。しかし、その一方で、連絡を取り合うことが困難になるという弊害も発生しています。コミュニケーション端末やアプリケーションが増えているために、使い方を覚えるのに時間がかかったり、管理に手間がかかったりすることがあります。また、行き違いからミスコミュニケーションが多発し、「会って話せば早いのに」と思うことさえあります。
ビジネスのスピードはますます加速しており、より速い意思決定を必要とする場面が増えています。ワークフローとその決定において、特定の人に連絡がつかないために判断が遅れて、ビジネスチャンスを逃してしまうことさえあります。柔軟性と自由度が高いワークスタイルを目指すなら、チームワークの強化によって作業範囲の境界をなくし、特定の人に依存することなく適格な意思決定ができる組織を作らなければなりません。そのためには、物理的にはどこにいようとも、直接会っているのと同じようなコミュニケーションおよびコラボレーションを可能にするモビリティ ソリューションこそが必要となります。