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Cisco Unity Connection Survivable Remote Site Voicemail(Cisco Unity Connection SRSV)は、ブランチ オフィスや小規模サイトなどのリモート サイトにコスト効率の高いバックアップ ボイスメール サービスと自動応答サービスを提供します。
ネットワークの中断(WAN 障害)によってブランチ サイトが中央のボイスメール サーバにアクセスできなくなった場合、Unity Connection SRSV は、すべてのリモート サイトが引き続きボイスメール サービスを提供し、中央の Unity Connection を経由するときと同じ外部発信者との通話機能を維持します。
セントラル サイトとのネットワーク接続が回復すると、ブランチ サイトのサブスクライバが受信したすべてのボイスメールは自動的に中央サーバにアップロードされます。
Unity Connection SRSV には 2 つのサイト(セントラル サイトとブランチ サイト)があります。それぞれのサイトは、メッセージング サービスとボイスメール サービスを提供するための基本コンポーネントを備えています。
Unity Connection SRSV トポロジにおける 2 つのサイトは以下のとおりです。
セントラル サイトには Cisco Unified Communications Manager があり、中央の Unity Connection サーバと Cisco Unified CM 間の呼処理を行います。Unity Connection は Cisco Unified CM サーバと統合され、メッセージングとボイスメールの統合サービスを提供します。
(注) | Cisco Unified CM は、Skinny Call Control Protocol(SCCP)または Session Initiation Protocol(SIP)のいずれかを使用して、Unity Connection サーバと統合されます。 |
セントラル サイトの Cisco Unified Messaging Gateway(UMG)SRSV モジュールは、セントラル サイトとリモート サイト間のボイスメール プロビジョニングを処理すると共に、ネットワーク サービスの復旧後に、リモート サイトから中央ロケーションへのボイスメールのアップロードを処理します。
ブランチ サイトには Cisco Unified Survivable Remote Site Telephony(SRST)ルータまたは Cisco Unified CM Express(CUCME-SRST)があり、これらが WAN 障害時やその他のネットワーク中断時にコール処理を実行します。Unity Connection SRSV サーバは、WAN 障害時にブランチ サイトにバックアップ ボイスメール ソリューションを提供します。
SRSV トポロジにおけるすべての表記法は次のとおりです。
表記法 |
説明 |
---|---|
CUC |
Cisco Unity Connection |
CCM |
Cisco Unified Communications Manager(Cisco Unified CM) |
CCM 電話 |
セントラル サイトの Cisco Unified CM に登録された電話機。 |
SRST 電話 |
ブランチ サイトの SRST ルータに登録された電話機。 |
CUCME 電話 |
ブランチ サイトの CUCME-SRST ルータに登録された電話機。 |
それぞれのトポロジでは、ブランチ サイトに SRST ルータが配置されています。WAN 障害が発生した場合、または PSTN 接続が失われた場合、リモート サイトの IP フォンは SRST ルータに登録されます。登録されると、IP フォンの画面に [SRST 有効化(SRST Enabled )] モードが表示されます。ブランチ サイトの Unity Connection SRSV はアイドル状態のままになり、SRST ルータからコールを受信できるようになります。
次に、Unity Connection SRSV でサポートされている 3 つのトポロジを示します。
図 1-1 のトポロジでは、SRST ルータがアイドル状態のままになっており、IP フォンの登録を待機しています。WAN 障害が発生すると、中央の Cisco Unified CM に登録されているブランチ オフィスの IP フォンは接続が失われたことを検知し、SRST ルータに登録されます。以降、ブランチへの着信コールはすべて SRST によって処理されます。SRST は非応答コール(ビジーまたは無応答)を SRSV ボイスメール サーバに転送し、発信者がブランチ サイトのユーザ宛てにボイスメールを残せるようにします。結果として、WAN 障害によりセントラル オフィスのボイスメール システムに到達不能になっても、ブランチ オフィスのボイスメールは引き続き機能します。
ただし、WAN 接続が回復すると、IP フォンは自動的に中央の Cisco Unified CM に登録されます。それ以降、すべてのコールは Cisco Unified CM によって管理され、無応答コールやビジー コールは中央の Unity Connection ボイスメール システムに転送されます。ブランチに保存されているすべてのボイスメールは、自動的に中央の Unity Connection サーバと同期されます。
図 1-2 のトポロジでは、CUCME-SRST(別名、SRST フォールバック モード)ルータがアイドル状態のままになっており、IP フォンの登録を待機しています。WAN 障害が発生した場合、または PSTN 接続が失われた場合、リモート サイトの IP フォンは CUCME- SRST ルータに登録されます。結果として、WAN 障害によりセントラル オフィスのボイスメール システムに到達不能になっても、ブランチ オフィスのボイスメールは引き続き機能します。
ただし、WAN 接続が回復すると、IP フォンは自動的に中央の Cisco Unified CM に登録されます。それ以降、すべてのコールは Cisco Unified CM によって管理され、無応答コールやビジー コールは中央の Unity Connection ボイスメール システムに転送されます。ブランチに保存されているすべてのボイスメールは、自動的に中央の Unity Connection サーバと同期されます。
図 1-3 のトポロジでは、存続可能ブランチ サイトで、ロード バランシングのために複数の CUCME-SRST と SRSV デバイスがペアリングされています。このシナリオでは、管理者によってブランチ ユーザが CUCME-SRST-1 と CUCME-SRST-2 間で分割されます。中央の Unity Connection サーバは、ブランチ サイトの SRSV-1 と SRSV-2 に適切なユーザ設定を送信します。
WAN 障害が発生した場合、または PSTN 接続が失われた場合、各 SRSV デバイスは、対になる CUCME-SRST デバイスから転送されたコールを処理します。結果として、WAN 障害によりセントラル オフィスのボイスメール システムに到達不能になっても、ブランチ オフィスのボイスメールは引き続き機能します。
ただし、WAN 接続が回復すると、IP フォンは自動的に中央の Cisco Unified CM に登録されます。それ以降、すべてのコールは Cisco Unified CM によって管理され、無応答コールやビジー コールは中央の Unity Connection ボイスメール システムに転送されます。ブランチに保存されているすべてのボイスメールは、自動的に中央の Unity Connection サーバと同期されます。
(注) |
|
電話機を使用して Unity Connection SRSV サーバにアクセスすると Unity Connection SRSV カンバセ―ションが再生されます。これには、メッセージを受信する手順を示す説明とシステム プロンプトが録音されています。
電話機キーパッドの任意のキーを押して、Unity Connection SRSV サーバにアクセスできます。Unity Connection SRSV のカンバセーションにはいくつかのバージョンがあり、それぞれ Unity Connection SRSV メニュー オプションとキーパッドのマッピングが異なります(たとえば、あるバージョンではメッセージを削除するのに 3 を押しますが、別のバージョンではメッセージを削除するのに 7 を押すことがあります)。
ユーザに対して再生されるカンバセーションのバージョンは、Unity Connection SRSV 管理者が決定します。通常、ユーザが使い慣れているキーパッド マッピングが設定されたカンバセーションが選択されます。
Unity Connection SRSV は、社内の自分のデスク フォンまたは別の電話機から呼び出すことができます。
内線番号をダイヤルしなくても、他の Unity Connection SRSV ユーザにボイスメールを送信できます。
ヒント | Unity Connection SRSV では照合リストが再生されるので、簡単に検索することができます。リストから受信者を選択するには # を押します。前の名前に移動するには 7 を、次の名前に移動するには 9 を押します。リストの最初に移動するには 77 を、リストの最後に移動するには 99 を押します。 |
Unity Connection SRSV を使用する際は、次のタイプの受信確認を管理できます。
不達確認メッセージは、目的の受信者にメッセージが配信されなかった場合に通知されます。メッセージを確認する場合、Unity Connection SRSV はその他のメッセージとともに受信確認を再生します。受信確認は他のメッセージと同じ方法で再生したり削除したりすることができますが、返信や転送はできません。
Unity Connection SRSV が NDR を再生した後は、元のメッセージを再生し、それを受信できなかった受信者に再送できます。メッセージを再送するときに、コメントを録音したり、受信者リストを変更したり、配信オプションを変更したりすることができます。メッセージを再送すると、自動的に Unity Connection SRSV によって NDR が削除されます。
メッセージを聞く際、メッセージ ジャンプ オプションを使用して、メッセージの番号を入力することによって特定のメッセージを検索できます。
Unity Connection SRSV では、削除したメッセージが保存されています。それらのメッセージは、再生、復元、または完全に削除することができます。メッセージの完全削除は、特に一定時間が経過した後に自動的にメッセージを削除するように Unity Connection SRSV で設定されていない場合に、メールボックスのサイズを削減できる重要な手段となります。
メッセージ保存ポリシーを適用するようにシステムが設定されているかどうかを、Unity Connection SRSV の管理者に確認してください。Unity Connection SRSV では、メッセージ保存ポリシーが適用されていてもそのことが示されず、また、ポリシーの結果としてメッセージが完全に削除される場合にも事前警告は表示されません。Unity Connection SRSV に保存ポリシーが設定されていない場合は、定期的にメッセージを完全に削除してください。
削除済みメッセージは、新しいメッセージや開封済みメッセージと同様に、再生できます。また、削除済みメッセージは、新しいメッセージまたは開封済みメッセージとして復元することもできます。
デフォルトでは、最も新しいメッセージが最初に再生されます。削除されたメッセージでは、メッセージ タイプ メニューを使用可能にしたり、タイプによって再生順序を指定したりできないことに注意してください。
組織外の緊急連絡先番号を指定するには、外線通話に必要なアクセス コード(9 番など)を先頭に付けます。
再生設定によって、次の再生音量と再生速度を変更できます。
個々のメッセージの再生設定の変更は、同じ電話セッション中に再生する他のメッセージの再生には影響しません。カンバセーションの再生の変更は電話を切るまで有効です。再生設定は、次回の Unity Connection SRSV 呼び出し時にデフォルトにリセットされます。
(注) | カンバセーションの速度や音量を調整する場合は、ボイス コマンドのみ使用できます。電話機のキーパッドは使用できません。 |
電話でメッセージを聞く場合には、メッセージの音量を調整できます。メッセージの再生設定の変更は、同じ電話セッション中に再生する他のメッセージの再生には影響しません。
再生音量を調整するときに押すキーは、カンバセーションによって異なります。再生音量の変更用に割り当てられているキーについては、システム管理者に問い合わせてください。メッセージの再生中は、次の音量設定を切り替えることができます。
オプション | 説明 |
---|---|
キーを一度押す | 音量が上がります。 |
キーをもう一度押す | 音量が下がります。 |
キーをもう一度押す | 音量が標準に戻ります。 |
メッセージを電話で聞く場合には、メッセージの再生速度を調整できます。再生速度を変更しても、同じ電話セッション中に再生する他のメッセージの再生速度には影響しません。
再生速度を調整するときに押すキーは、カンバセーションによって異なります。再生速度を変更するためにどのキーが割り当てられているかをシステム管理者に問い合わせてください。メッセージを再生中に、次の速度設定を使用します。
オプション | 説明 |
---|---|
減速キーを押す | メッセージを低速で再生します。 |
高速キーを一度押す | メッセージを高速で再生します。 |
高速キーをもう一度押す | メッセージをより高速で再生します。 |
Unity Connection SRSV がプロンプトを再生している間はいつでもボイス コマンドを使用して、Unity Connection カンバセーションの音量を変更できます(電話のキーパッドを使用して、カンバセーションの音量を調整することはできません)。
変更は電話を切るまで有効です。次回 Unity Connection SRSV に発信すると、音量はデフォルト設定にリセットされます。
Unity Connection SRSV がプロンプトを再生している間はいつでもボイス コマンドを使用して、Unity Connection SRSV カンバセーションの速度を変更できます(電話のキーパッドを使用して、カンバセーションの速度を調整することはできません)。
変更は電話を切るまで有効です。次回 Unity Connection SRSV に発信すると、速度はデフォルト設定にリセットされます。
メイン メニューが再生されている間に、次のキーを押します。
操作 | キー |
---|---|
新しいメッセージを再生する | 1 |
開封済みメッセージを確認する | 3、1 |
削除されたメッセージを確認する (一部のシステムでは使用不可) |
3、2 |
メッセージが再生されている間に、次のキーを押します。
操作 | キー |
---|---|
最初からメッセージを再生する | 1 |
番号でメッセージを再生する | 1 2 |
前のメッセージを再生する | 1 4 |
次のメッセージを再生する | 6 |
保存する | 2 |
削除する | 3 |
再生速度を下げる | 4 |
音量を変更する (一部のシステムでは使用不可) |
5 |
再生速度を上げる | 6 |
メッセージの巻き戻し | 7 |
一時停止/再開する | 8 |
早送りする | 9 |
最後まで早送りする | # |
開封済みメッセージとして復元する (一部のシステムでは使用不可) |
#2 |
新規メッセージとして保存/復元する (一部のシステムでは使用不可) |
#6 |
メッセージ プロパティを再生する | #9 |
メッセージをスキップし、そのまま保存する | ## |
キャンセルまたは 1 つ戻る | * |
ヘルプ | 0 |
メッセージが再生された後に、次のキーを押します。
操作 | キー |
---|---|
再度メッセージを再生する | 1 |
番号でメッセージを再生する | 1 2 |
前のメッセージを再生する | 1 4 |
開封済みメッセージとして保存/復元する (一部のシステムでは使用不可) |
2 |
削除する | 3 |
メッセージを転送する | 5 |
新規メッセージとして保存/復元する | 6 |
巻き戻す | 7 |
メッセージ プロパティを再生する | 9 |
そのまま保存する | # |
キャンセルまたは 1 つ戻る | * |
ヘルプ | 0 |
メッセージを録音するときは、次のキーを使用します。
操作 | キー |
---|---|
一時停止/再開する | 8 |
録音を終了する | # |
メッセージが再生された後に、次のキーを押します。
操作 | キー |
---|---|
巻き戻す | 4 |
そのまま保存する | 6 |
送信者を呼び出す (一部のシステムでは使用不可) |
9 |
メッセージ プロパティを再生 | 7 0 |
返信する | 7 1 |
再度メッセージを再生する | 7 2 |
メッセージを転送する | 7 3 |
全員に返信する | 7 4 |
削除する | 7 6 |
開封済みメッセージとして保存/復元する (一部のシステムでは使用不可) |
7 7 |
新規メッセージとして保存/復元する (一部のシステムでは使用不可) |
7 8 |
キャンセルまたは 1 つ戻る | * |
オペレータ | 0 |
メッセージ、名前、およびグリーティングを録音するときに、次のキーを使用します。
操作 | キー |
---|---|
一時停止/再開する | 8 |
録音を終了する | # |
次に、中央の Unity Connection と Unity Connection SRSV 間で同期されるデータのリストを示します。
Unity Connection SRSV には、ボイスメールに関するいくつかの制限と制約事項があります。
次の機能は Unity Connection SRSV ではサポートされていません。
自動応答の設定は、ブランチ サイトでのみ行われます。中央の Unity Connection サーバから同期を行う必要はありません。自動応答は、内部および外部の発信者が社内のユーザや部門を検出して通話を転送する上で役立ちます。
Unity Connection SRSV でサポートされていない自動応答機能は以下のとおりです。
重複した電子メール メッセージの作成を防ぐため、Unity Connection SRSV 上にディザスタ リカバリ システム データのバックアップを作成することはお勧めしません。