この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章は、次の項で構成されています。
Cisco UCS E-Series Servers(E シリーズ サーバ)およびCisco UCS E シリーズ ネットワーク コンピュート エンジン(NCE)はサイズ、重量、電力の効率にすぐれたブレード サーバのファミリで、第 2 世代の Cisco サービス統合型ルータ(Cisco ISR G2)および Cisco ISR 4000 シリーズに搭載されています。 これらのサーバは、オペレーティング システム(Microsoft Windows や Linux など)上でベアメタルとして、あるいはハイパーバイザ(VMware vSphere Hypervisor、Microsoft Hyper-V、Citrix XenServer など)上で仮想マシンとして導入される、ブランチオフィス アプリケーション向けの汎用コンピューティング プラットフォームを提供します。
E シリーズ サーバは、汎用コンピューティングの強力な Intel Xeon プロセッサ用に特別に作られています。 また、シングル幅とダブル幅の 2 種類のフォーム ファクタがあります。 シングル幅のE シリーズ サーバは単一のサービス モジュール(SM)スロットに適しており、ダブル幅のE シリーズ サーバは 2 つの SM スロットに適しています。
NCEは価格と性能の点で最適化されたモジュールで、シスコのネットワーク アプリケーションおよび他の軽量な汎用アプリケーションをホストするようにビルドされています。これらは、SM、NIM、および EHWIC の 3 つのフォーム ファクタで提供されます。SM E シリーズ NCE は 1 つの SM スロットに、NIM E シリーズ NCE は 1 つの NIM スロットに、EHWIC E シリーズ NCE は 2 つの EHWIC スロットに収納できます。
次の図に、ハイパーバイザを使用したE シリーズ サーバまたはNCEの導入例を示します。
1 |
クライアント デバイス |
4 |
E シリーズ サーバまたはNCEにホストされている仮想マシン(ハイパーバイザがE シリーズ サーバまたはNCEで稼動している場合のみ適用) |
2 |
E シリーズ サーバまたはNCE管理コンソール |
5 |
エンタープライズ ストレージ デバイス |
3 |
ハイパーバイザまたはベアメタル オペレーティング システムを稼動しているE シリーズ サーバまたはNCEの Cisco ISR G2 |
(注) | サポートされている E シリーズ サーバおよび NCE の詳細、ルータごとにインストール可能なサーバの最大数については、『Hardware Installation Guide for Cisco UCS E-Series Servers and the Cisco UCS E-Series Network Compute Engine』の「Hardware Requirements」の項を参照してください。 |
E シリーズ サーバとNCEには、3 つの主要なソフトウェア システムが必要です。
次の図は、ソフトウェアがサーバとやりとりする仕組みを示しています。
Cisco Integrated Management Controller(CIMC)は、E シリーズ サーバまたはNCEのマザーボードに組み込まれている別の管理モジュールです。専用の ARM ベースのプロセッサが(メイン サーバ CPU から独立して)CIMC ファームウェアを実行します。システムには、現行バージョンの CIMC ファームウェアが付属しています。CIMC ファームウェアは更新可能ですが、初期インストールは必要ありません。
CIMC はE シリーズ サーバおよびNCE用の管理サービスです。Web ベースの GUI または SSH ベースの CLI を使用して、サーバにアクセスし、サーバを設定、管理、モニタできます。
BIOS は、システム内のハードウェアを初期化し、ブート可能なデバイスを検出し、それらを指定された順序でブートします。オペレーティング システムを起動したり、オペレーティング システムが使用するハードウェアを設定したりします。使いやすい BIOS 管理機能により、ハードウェアを操作したり、使用したりできます。他にも BIOS では、システムを設定したり、ファームウェアを管理したり、BIOS エラー レポートを作成したりすることもできます。
システムには、現行バージョンの BIOS ファームウェアが付属しています。BIOS ファームウェアは更新可能ですが、初期インストールは必要ありません。
メイン サーバ CPU は Microsoft Windows や Linux などのオペレーティング システム上で、またはハイパーバイザ上で動作します。Microsoft Windows Server または VMware vSphere Hypervisor が事前にインストールされているE シリーズ サーバまたはNCEを購入することも、独自のプラットフォームをインストールすることもできます。
(注) | E シリーズ サーバまたは NCE でテストされたプラットフォームについては、『『Release Notes for Cisco UCS E-Series Servers and the Cisco UCS E-Series Network Compute Engine』』の「Software Requirements」の項を参照してください。 |
次の表に、E シリーズ サーバおよびNCEで使用される管理インターフェイスを示します。
管理インターフェイス |
説明 |
---|---|
Cisco IOS CLI |
ホスト ルータ、およびE シリーズ サーバまたはNCEの設定に使用する CLI。 |
CIMC GUI |
E シリーズ サーバおよびNCEのアクセス、設定、管理、および監視に使用する Web ベースの GUI。 |
CIMC CLI |
E シリーズ サーバおよびNCEのアクセス、設定、管理、および監視に使用する SSH ベースの CLI。 |
SNMP |
Simple Network Management Protocol(SNMP)のトラップ。ユーザはこれを使用して、サーバの設定やステータスを表示し、障害およびアラートの情報を送信します。 |
次の図は、E シリーズ サーバおよびNCEのオプションを示しています。
オプション 1:オペレーティング システムまたはハイパーバイザが事前にインストールされていないE シリーズ サーバまたはNCE
オプション 2:Microsoft Windows Server が事前にインストールされているE シリーズ サーバまたはNCE
E シリーズ サーバ を購入するときに、イネーブルにしておきたい RAID オプションを選択できます。
(注) | このオプションを購入すると、Microsoft Windows Server ライセンスが事前にアクティベートされます。 |
オプション 3:VMware vSphere Hypervisor が事前にインストールされたE シリーズ サーバ またはNCE
(注) | 事前にインストールされている VMware vSphere Hypervisor のデフォルト ユーザ名は root です。この名前は変更できません。また、デフォルト パスワードは password です。ログイン後に、パスワードを変更することを推奨します。 |
RAID 機能はE シリーズ サーバおよび SM E シリーズ NCE に適用されます。RAID 機能は EHWIC E シリーズ NCE および NIM E シリーズ NCE には適用されません。
次の図は、オプション 1(オペレーティング システムまたはハイパーバイザの事前インストールなしの E シリーズ サーバまたは NCE)の基本的なワークフローを示しています。
(注) | CIMC Configuration Utility は EHWIC E シリーズ NCE および NIM E シリーズ NCE には適用されません。 |
(注) | RAID 機能はE シリーズ サーバおよび SM E シリーズ NCE に適用されます。RAID 機能は EHWIC E シリーズ NCE および NIM E シリーズ NCE には適用されません。 |
次の手順は、オプション 1(ハードウェアのみ。オペレーティング システムまたはハイパーバイザの事前インストールなしのE シリーズ サーバまたは NCE)を購入した場合に実行する必要があるタスクの参照先を示しています。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | E シリーズ サーバまたは NCE をルータにインストールします。 |
ルータへの E シリーズ サーバまたは NCE のインストールを参照してください。 |
ステップ 2 | CIMC アクセス用の CIMC IP アドレスを設定します。 |
管理ファームウェアにアクセスするための設定を参照してください。 |
ステップ 3 | CIMC にアクセスします。 |
管理ファームウェアのアクセスを参照してください。 |
ステップ 4 | RAID を設定し、ディスク ドライブをブート可能にします。 | RAID を使用したストレージの管理を参照してください。 RAID 機能はE シリーズ サーバおよび SM E シリーズ NCE に適用されます。RAID 機能は EHWIC E シリーズ NCE および NIM E シリーズ NCE には適用されません。 |
ステップ 5 | オペレーティング システムをインストールし、必要に応じてドライバをインストールします。 | オペレーティング システムまたはハイパーバイザのインストールを参照してください。 |
ステップ 6 | ルータとE シリーズ サーバまたは NCE 間の内部接続を設定します。 |
ルータを経由するトラフィックにするかどうかを応じて、次のいずれかを実行します。
|
次の手順は、オプション 2(Microsoft Windows Server が事前にインストールされているE シリーズ サーバ または NCE)を購入した場合に実行する必要があるタスクの参照先を示しています。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | E シリーズ サーバまたは NCE をルータにインストールします。 |
ルータへの E シリーズ サーバまたは NCE のインストールを参照してください。 |
ステップ 2 | CIMC アクセス用の CIMC IP アドレスを設定します。 |
管理ファームウェアにアクセスするための設定を参照してください。 |
ステップ 3 | ルータとE シリーズ サーバまたは NCE 間の内部接続を設定します。 |
ルータを経由するトラフィックにするかどうかを応じて、次のいずれかを実行します。
|
ステップ 4 | CIMC にアクセスし、CIMC から Microsoft Windows Server にアクセスします。 |
管理ファームウェアのアクセスを参照してください。 |
次の手順は、オプション 3(VMware vSphere Hypervisor が事前にインストールされているE シリーズ サーバ または NCE)を購入した場合に実行する必要があるタスクの参照先を示しています。
コマンドまたはアクション | 目的 | |
---|---|---|
ステップ 1 | E シリーズ サーバまたは NCE をルータにインストールします。 |
ルータへの E シリーズ サーバまたは NCE のインストールを参照してください。 |
ステップ 2 | CIMC アクセス用の CIMC IP アドレスを設定します。 |
管理ファームウェアにアクセスするための設定を参照してください。 |
ステップ 3 | ルータとE シリーズ サーバまたは NCE 間の内部接続を設定します。 |
ルータを経由するトラフィックにするかどうかを応じて、次のいずれかを実行します。
|
ステップ 4 | CIMC にアクセスし、CIMC から VMware vSphere Hypervisor にアクセスします。 |
管理ファームウェアのアクセスを参照してください。 |
用語 |
説明 |
---|---|
BMC |
ボード管理コントローラ。 BMC は Cisco IOS コマンドによって CIMC を設定するときに使用されます。 |
CIMC |
Cisco Integrated Management Controller CIMC は、E シリーズ サーバ用の管理サービスです。CIMC はサーバ内で動作します。CIMC を使用して別のサーバへのアクセス、設定、管理、およびモニタを行えます。 |
CLI |
コマンドライン インターフェイス。 |
IMC |
Integrated Management Controller. IMC は Cisco IOS コマンドによって CIMC を設定するときに使用されます。 |
LOM |
オンボード LAN 共有 LOM インターフェイスは CIMC アクセスを設定するために使用されます。 |
RAID |
Redundant Array of Inexpensive Disks RAID は E シリーズ サーバ データ ファイルを保存するために使用されます。 |