高度な Inter-VSAN Routing 設定
この章では、高度な設定に関する情報と手順について説明します。高度な IVR 設定をセットアップする前に、“基本的な Inter-VSAN Routing 設定,”で基本的な設定手順と IVR 機能の説明、制限事項、および用語を参照してください。
この章は、次の項で構成されています。
高度な IVR 設定タスク リスト
SAN ファブリック内で高度な IVR トポロジを設定するには、次の手順を実行します。
高度な IVR 設定
ここでは、高度な IVR 設定に関する手順を示します。説明する項目は次のとおりです。
IVR サービス グループ
複雑なネットワーク トポロジ内に、いくつかの IVR 対応 VSAN だけが存在するものとします。非 IVR 対応 VSAN へのトラフィック量を削らすには、IVR 対応 VSAN へのトラフィックを制限するサービス グループを設定する必要があります。ネットワーク上では、最大 16 個の IVR サービス グループが許可されます。新しい IVR 対応スイッチをネットワークに追加した場合は、新しい VSAN を含むようにサービス グループを更新する必要があります。
ここでは、サービス グループに関する次の情報を提供します。
サービス グループに関するガイドライン
IVR サービス グループを設定する場合は、次のガイドラインについて考慮してください。
- IVR 自動トポロジ モードと一緒にサービス グループを使用する場合は、IVR をイネーブルにしてサービス グループを設定し、それらを CFS を使用して配信してから、IVR 自動トポロジ モードを設定します。
- IVR VSAN トポロジが IVR 自動トポロジ モードの場合にのみ、CFS 配信がサービス グループ内に制限されます。 IVR VSAN のトポロジ を参照してください。
- ネットワーク上には、最大 16 個のサービス グループを設定できます。
- 新しい IVR 対応スイッチをネットワークに追加した場合は、新しい VSAN を含むようにサービス グループを更新する必要があります。
- 同じ VSAN と AFID の組み合わせを複数のサービス グループのメンバーにはできません。そうした場合は、CFS マージが失敗します。
- すべてのサービス グループ内の AFID と VSAN の組み合わせの総数は 128 以下にする必要があります。1 つのサービス グループ内の AFID と VSAN の組み合わせの最大数は 128 です。
- IVR サービス グループ設定は、すべての IVR 対応スイッチに配信されます。同じサービス グループに属している 2 つのエンド デバイス間の IVR データ トラフィックは、そのサービス グループ以外には配信されません。たとえば、2 つのメンバー(pWWN 1 と pWWN 2 など)が同じ IVR ゾーンに属しているが、サービス グループが異なる場合は、通信することができません。
- CFS マージでは、他のサービス グループと競合しない限り、同じ名前のサービス グループがマージされます。
- CFS マージ中にサービス グループの総数が 16 を超えた場合は、CFS マージが失敗します。
- CFS から到達可能なすべての SAN にサービス グループの設定情報が配信されます。CFS 配信をイネーブルにしない場合は、すべての VSAN 内のすべての IVR 対応スイッチ上でサービス グループ設定が同じであることを保証する必要があります。
- ある IVR サービス グループに属している IVR エンド デバイスは、他のサービス グループに属している AFID または VSAN にエクスポートされません。
- 1 つ以上のサービス グループが定義されており、ある IVR ゾーン メンバーがどのサービス グループにも属していない場合、その IVR ゾーン メンバーは他のどのデバイスとも通信できません。
- デフォルト サービス グループ ID はゼロ(0)です。
デフォルト サービス グループ
IVR VSAN トポロジの一部であるが、ユーザ定義のサービス グループの一部ではないすべての AFID と VSAN の組み合わせが、デフォルト サービス グループのメンバーです。デフォルト サービス グループの識別番号は 0 です。
デフォルトで、デフォルト サービス グループのメンバー間の IVR 通信が許可されます。デフォルト ポリシーを deny に変更できます。デフォルト ポリシーを変更するには、 IVR サービス グループの設定 を参照してください。デフォルト ポリシーは ASCII 設定の一部ではありません。
サービス グループのアクティベーション
設定したサービス グループはアクティブにする必要があります。ゾーン セットのアクティベーションや VSAN トポロジのアクティベーションと同様に、設定したサービス グループをアクティブにすると、現在アクティブなサービス グループが、もしあれば、設定したサービス グループに置き換えられます。設定済みのサービス グループ データベースとアクティブなサービス グループ データベースは 1 つずつしか存在しません。これらのデータベースのそれぞれに最大 16 個のサービス グループを設定できます。
IVR サービス グループの設定
IVR サービス グループを設定するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
switch(config)# ivr service-group name IVR-SG1 switch(config-ivr-sg)# |
IVR-SG1 と呼ばれる IVR サービス グループを設定し、IVR サーバ グループ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
switch(config)# no ivr service-group name IVR-SG1 Successfully erased service group IVR-SG1 |
IVR サービス グループを削除します。 |
ステップ 3 |
switch(config-ivr-sg)# autonomous-fabric-id 10 vsan-ranges 1,2,6-10 |
VSAN 1、2、および 6 ~ 10 の AFID 10 を設定します。 |
switch(config-ivr-sg)# autonomous-fabric-id 11 vsan-ranges 1 |
VSAN 1 の AFID 11 を設定します。 |
switch(config-ivr-sg)# autonomous-fabric-id 12 vsan-ranges 3-5 |
VSAN 3 ~ 5 の AFID 12 を設定します。 |
switch(config-ivr-sg)# no autonomous-fabric-id 12 vsan-ranges 3-5 |
AFID 12 と VSAN 3 ~ 5 の間の関連付けを削除します。 |
switch(config-ivr-sg)# exit switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
switch(config)# ivr service-group name IVR-SG2 switch(config-ivr-sg)# |
IVR-SG2 と呼ばれる IVR サービス グループを設定し、IVR サーバ グループ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
switch(config-ivr-sg)# autonomous-fabric-id 20 vsan-ranges 3-5 |
VSAN 3 ~ 5 の AFID 20 を設定します。 |
ステップ 4 |
switch(config-ivr-sg)# exit switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
switch(config)# ivr service-group activate |
サービス グループの設定をアクティブにし、デフォルト サービス グループのスイッチ間の通信ポリシーを allow(デフォルト)として設定します。 |
switch(config)# ivr service-group activate default-sg-deny |
サービス グループの設定をアクティブにし、デフォルト サービス グループのスイッチ間の通信ポリシーを deny に設定します。 (注) 通信ポリシーを変更して allow に戻すには、ivr service-group activate コマンドを再度発行する必要があります。 |
switch(config)# no ivr service-group activate |
サービス グループの設定を非アクティブ(デフォルト)にします。 |
ステップ 6 |
switch(config)# ivr vsan-topology activate |
VSAN トポロジをアクティブにします。 |
ステップ 7 |
switch(config)# ivr distribute |
IVR 設定の CFS 配信をイネーブルにします。 |
ステップ 8 |
switch(config)# ivr commit |
ファブリックに IVR 設定をコミットします。 |
アクティブな IVR サービス グループ データベースのコピー
設定済みの IVR サービス グループ データベースは変更できますが、アクティブな IVR サービス グループ データベースは変更できません。アクティブな IVR サービス グループ データベースを、手動で設定されたサービス グループ データベースにコピーするには、EXEC モードで次のコマンドを使用します。
switch# ivr copy active-service-group user-configured-service-group
IVR サービス グループ データベースのクリア
EXEC モードで clear ivr service-group database コマンドを使用して、IVR サービス グループ データベース内のすべてのエントリをクリアできます。このコマンドでクリアされるのは、アクティブ データベースではなく、設定済みデータベースだけです。
switch# clear ivr service-group database
IVR サービス グループ設定の確認
アクティブな IVR サービス グループ データベースを表示するには、 show ivr service-group active コマンドを使用します。
switch# show ivr service-group active
====================================
------------------------------------------------------------------------------
Total: 3 entries in active service group table
設定済みの IVR サービス グループ データベースを表示するには、 show ivr service-group configured コマンドを使用します。
switch# show ivr service-group configured
IVR CONFIGURED Service Group
====================================
------------------------------------------------------------------------------
Total: 3 entries in configured service group table
Autonomous Fabric ID
Autonomous Fabric ID(AFID)は、セグメント化された VSAN(たとえば、論理的にも物理的にも分離しているが、同じ VSAN 番号を持つ 2 つの VSAN)を区別するためのものです。Cisco MDS NX-OS Release 4.2(1) は、AFID の 1 ~ 64 をサポートします。AFID を IVR 自動トポロジ モードと組み合わせて使用すれば、IVR VSAN トポロジ データベース内でセグメント化された VSAN を使用できます。
ここでは、AFID に関する次の情報を提供します。
Autonomous Fabric ID に関するガイドライン
各 VSAN に AFID を個別に設定するか、またはすべての VSAN に対応したデフォルト AFID を特定のスイッチに設定できます。デフォルトの AFID を持つスイッチ上の VSAN のサブセットに対して個別の AFID を設定した場合は、そのサブセットでは設定した AFID が使用されますが、そのスイッチ上の他の VSAN ではデフォルトの AFID が使用されます。
VSAN トポロジが IVR 自動トポロジ モードの場合は、1 つの AFID 設定しか使用できません。IVR 手動トポロジ モードでは、VSAN トポロジ設定自体で AFID が指定されるため、個別に AFID を設定する必要がありません。
(注) VSAN 番号は同じだが、AFID が異なる 2 つの VSAN は、ファブリック内で許可された全部で 128 個の VSAN 以外の 2 つの VSAN としてカウントされます。
複数のスイッチに接続されたデバイスが 1 つの VSAN に属している場合は、AFID が異なるため、標準ゾーン セットを設定しても相互通信はできません。ファブリックごとに AFID を変えることを検討することができます。つまり、3 つのスイッチは 3 つの異なるファブリックを意味します。
例 2-1 に示すように IVR VSAN トポロジを指定した場合は、IVR によって、VSAN が同じスイッチ上のデバイス間接続がセットアップされます。
例 2-1 VSAN が同じ IVR VSAN トポロジ
switch# show ivr vsan-topology
AFID SWITCH WWN Active Cfg.VSANS
-----------------------------------------------------
1 20:00:00:0d:ec:27:6b:c0 yes yes 1
2 20:00:00:0d:ec:27:6c:00 yes yes 1
3 20:00:00:0d:ec:27:6c:40 yes yes 1
Total: 3 entries in active and configured IVR VSAN-Topology
デフォルト AFID の設定
デフォルト AFID を設定するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
switch(config)# autonomous-fabric-id database |
AFID データベース コンフィギュレーション サブモードを開始します。 |
ステップ 3 |
switch(config-afid-db)# switch-wwn 20:00:00:0c:91:90:3e:80 default-autonomous-fabric-id 5 |
AFID に明示的に関連付けられていないすべての VSAN のデフォルト AFID を設定します。デフォルト AFID の有効範囲は、1 ~ 64 です。 |
switch(config-afid-db)# no switch-wwn 20:00:00:0c:91:90:3e:80 default-autonomous-fabric-id 5 |
デフォルト AFID のデフォルト値(1)に戻します。 |
個別の AFID の設定
個別の AFID を設定するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
switch(config)# autonomous-fabric-id database |
AFID データベース コンフィギュレーション サブモードを開始します。 |
ステップ 3 |
switch(config-afid-db)# switch-wwn 20:00:00:0c:91:90:3e:80 autonomous-fabric-id 10 vsan-ranges 1,2,5-8 |
スイッチの AFID と VSAN の範囲を設定します。AFID の有効範囲は、1 ~ 64 です。 |
switch(config-afid-db)# no switch-wwn 20:00:00:0c:91:90:3e:80 autonomous-fabric-id 10 vsan-ranges 2 |
AFID 10 から VSAN 2 を削除します。 |
AFID データベース設定の確認
AFID データベースの内容を表示するには、 show autonomous-fabric-id database コマンドを使用します。
switch# show autonomous-fabric-id database
--------------------------------------------------------------
20:00:00:0c:91:90:3e:80 5
Total: 1 entry in default AFID table
--------------------------------------------------------------
20:00:00:0c:91:90:3e:80 10 1,2,5-8
Total: 1 entry in AFID table
IVR NAT または IVR 自動トポロジ モードを使用しない IVR
ここでは、IVR NAT または IVR 自動トポロジ モードを使用しない IVR に関する次の内容について説明します。
IVR NAT または IVR 自動トポロジを使用しない IVR に関するガイドライン
NAT モード、または IVR 自動トポロジ モードの IVR を使用しない IVR SAN ファブリックを設定する前に、次の一般的なガイドラインを考慮してください。
- 必須の Enterprise License Package または SAN-EXTENSION ライセンス パッケージとこの機能に使用可能な IPS カードを調達します。
- FSPF リンク コストを変更した場合は、すべての IVR パスの FSPF パス距離(パスのリンク コストの合計)が 30,000 未満であるか確認します。
- interop モードがイネーブルでもディセーブルでも、IVR 対応 VSAN を設定できます。
ここでは次の内容についても説明します。
ドメイン ID に関するガイドライン
ドメイン ID を設定する前に、次のガイドラインを考慮してください。
- IVR NAT を使用しない場合は、IVR 動作に関与するすべての VSAN とスイッチを通して一意のドメイン ID を設定します。次のスイッチが IVR 動作に関与します。
– エッジ VSAN 内のすべてのエッジ スイッチ(送信元と送信先)
– 中継 VSAN 内のすべてのスイッチ
- ドメイン ID 割り当てが必要なスイッチ数を最小にします。これによって、トラフィック中断が最小限に抑えられます。
- SAN を初めて設定する場合と新しいスイッチを追加する場合に、相互接続された VSAN 間の調整を最小にします。
ドメイン ID を設定するには、次の 2 つのオプションのどちらかを使用します。
- 関与するすべてのスイッチと VSAN 上で、異なる VSAN 内のドメインが重複しないように、許可ドメイン リストを設定します。
- 関与するスイッチと VSAN ごとに、重複していない静的なドメインを設定します。
(注) NAT を使用しない IVR に関する設定で、IVR トポロジ内の 1 つの VSAN が静的なドメイン ID で設定されている場合は、そのトポロジ内の他の VSAN(エッジまたは中継)を静的なドメイン ID で設定する必要があります。
中継 VSAN に関するガイドライン
中継 VSAN を設定する前に、次のガイドラインを考慮してください。
- IVR ゾーン メンバーシップを定義するほかに、一連の中継 VSAN を指定して、2 つのエッジ VSAN を接続することもできます。
– IVR ゾーン内の 2 つのエッジ VSAN が重複している場合は、中継 VSAN がなくても接続できます(ただし、禁止されるわけではありません)。
– IVR ゾーン内の 2 つのエッジ VSAN が重複していない場合は、1 つ以上の中継 VSAN がなければ接続できません。送信元と送信先の両方のエッジ VSAN に属しているスイッチ上で IVR がイネーブルになっていない場合は、IVR ゾーン内の 2 つのエッジ VSAN が重複することはありません。
- エッジ VSAN 間のトラフィックは、必ず最短の IVR パスを経由します。
- 中継 VSAN 情報は、すべての IVR ゾーン セットで共通です。場合によっては、中継 VSAN が別の IVR ゾーン内のエッジ VSAN として機能することもできます。
境界スイッチに関するガイドライン
境界スイッチを設定する前に、次のガイドラインを考慮してください。
- 関連する境界スイッチ以外で IVR を設定しないようにします。
- 境界スイッチには Cisco MDS SAN-OS Release 1.3(1) 以降が必要です。
- 境界スイッチは複数の VSAN のメンバーにする必要があります。
- IVR 通信を実行する境界スイッチは IVR に対応している必要があります。
- 追加の境界スイッチ上で IVR をイネーブルにして、アクティブな IVR ゾーン メンバー間に冗長パスを提供することもできます。
- 境界スイッチを追加または削除する前に、VSAN トポロジ設定を更新する必要があります。
IVR トポロジの手動による設定とアクティベーション
IVR 自動トポロジ モードをイネーブルにしなかった場合は、ファブリック内のすべての IVR 対応スイッチ上で IVR トポロジを作成する必要があります。IVR 手動トポロジ モードを使用するには、この項の手順に従ってください。
ここでは、次の内容について説明します。
手動設定に関するガイドライン
IVR 手動トポロジ モードを使用する場合は、次のガイドラインを考慮してください。
- 1 つの IVR トポロジ内に設定できるのは、最大 128 台の IVR 対応スイッチと 128 個の異なる VSAN です( データベース マージに関するガイドライン を参照)。
- 次の情報を使用して、IVR トポロジを指定する必要があります。
– IVR 対応スイッチのスイッチ WWN
– IVR 対応スイッチが属する 2 つ以上の VSAN
– 論理的にも物理的にも分離されているが、VSAN 番号が同じ 2 つの VSAN を区別する AFID。最大 64 個の AFID を指定できます。図 2-1を参照してください。
図 2-1 AFID を使用し、一意ではない VSAN ID を持つ IVR トポロジの例
- 1 つの IVR トポロジ内の 2 つの VSAN が VSAN ID は同じだが AFID が異なる場合、それらは IVR の 128 VSAN 制限に対して、2 つの VSAN としてカウントされます。
- 単一の AFID を使用している場合は、VSAN 間ルーティング トポロジ内で VSAN を分割できません。
IVR トポロジの手動設定
(注) IVR 対応スイッチのスイッチ WWN を取得するには、show wwn switch コマンドを使用します。
Cisco NX-OS を使用して IVR トポロジを手動で設定するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
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コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
switch(config)# ivr vsan-topology database switch(config-ivr-topology-db)# |
IVR 機能の VSAN トポロジ データベース コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
switch(config-ivr-topology-db)# autonomous-fabric-id 1 switch 20:00:00:05:30:01:1b:b8 vsan-ranges 1-2,6 |
このスイッチの IVR に参加するように VSAN 1、2、および 6 を設定します。 |
switch(config-ivr-topology-db)# autonomous-fabric-id 1 switch 20:00:00:05:30:01:1b:c2 vsan-ranges 1-3 |
このスイッチの IVR に参加するように VSAN 1、2、および 3 を設定します。 |
switch(config-ivr-topology-db)# no autonomous-fabric-id 1 switch 20:00:00:05:30:01:1b:c2 vsan-ranges 1-2 |
このスイッチの IVR から VSAN 1 および 2 を削除します。 |
ステップ 4 |
switch(config-ivr-topology-db)# end switch# |
EXEC モードに戻ります。 |
show ivr vsan-topology コマンドを使用して、IVR トポロジを表示します。次の出力例では、VSAN 2 は VSAN 1、5、および 6 の間の中継 VSAN です。
switch# show ivr vsan-topology
AFID SWITCH WWN Active Cfg.VSANS
--------------------------------------------------------------
1 20:00:00:05:30:01:1b:c2 * no yes 1-2
1 20:02:00:44:22:00:4a:05 no yes 1-2,6
1 20:02:00:44:22:00:4a:07 no yes 2-5
Total: 3 entries in active and configured IVR VSAN-Topology
Current Status: Inter-VSAN topology is INACTIVE
すべての IVR 対応スイッチ上でこの設定を繰り返すか、CFS を使用して IVR 設定を配信します。 CFS を使用した IVR 設定の配信 を参照してください。
ヒント 中継 VSAN はユーザ設定に基づいて推定されます。IVR には中継 VSAN の明示的な設定機能がありません。
手動で設定された IVR トポロジのアクティベーション
IVR トポロジは手動で設定した後にアクティブにする必要があります。
注意
アクティブな IVR トポロジは非アクティブにできません。IVR 自動トポロジ モードに切り替えることはできます。
手動で設定された IVR トポロジをアクティブにするには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
switch(config)# ivr vsan-topology activate |
手動で設定された IVR トポロジをアクティブにします。 |
アクティブ IVR トポロジの表示
show ivr vsan-topology コマンドを使用して、アクティブ IVR トポロジを表示します。
switch# show ivr vsan-topology
AFID SWITCH WWN Active Cfg.VSANS
--------------------------------------------------------------
1 20:00:00:05:30:01:1b:c2 * yes yes 1-2
1 20:02:00:44:22:00:4a:05 yes yes 1-2,6
1 20:02:00:44:22:00:4a:07 yes yes 2-5
Total: 3 entries in active and configured IVR VSAN-Topology
Current Status: Inter-VSAN topology is ACTIVE
Last activation time: Mon Mar 24 07:19:53 2009
(注) アスタリスク(*)はローカル スイッチを示します。
既存の IVR トポロジの操作
ここでは、既存の IVR トポロジに関する高度な IVR 設定について説明します。
既存の IVR トポロジへの IVR 対応スイッチの追加
既存のファブリックに IVR 対応スイッチを追加するには、この新しいスイッチ用の IVR トポロジにエントリを追加して、新しい IVR トポロジをアクティブにする必要があります。
既存の IVR トポロジに IVR 対応スイッチを追加するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
mds(config)# ivr vsan-topology database
mds(config-ivr-topology-db)# |
IVR VSAN トポロジ データベース コンフィギュレーション サブモードを開始します。 |
ステップ 3 |
mds(config-ivr-topology-db)#
autonomous-fabric-id 1 switch-wwn 20:00:00:05:40:01:1b:c2 vsan-ranges 1,4
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トポロジに新しい IVR 対応スイッチを追加します。 |
ステップ 4 |
switch(config-ivr-topology-db)# exit switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
switch(config)# ivr vsan-topology activate |
IVR VSAN トポロジをアクティブにします。 |
ステップ 6 |
switch(config)# ivr commit |
ファブリックに IVR 設定変更をコミットします。 |
ステップ 7 |
switch(config)# exit switch# |
EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
switch# copy running-config startup-config |
実行コンフィギュレーションを保存します。 |
IVR トポロジへのスイッチの追加後、新しいスイッチで IVR および CFS をイネーブルにします( IVR のイネーブル化 および CFS を使用した IVR 設定の配信 を参照)。
既存の IVR トポロジへの VSAN の追加
VSAN を既存の IVR トポロジに追加するには、コマンド構文ですべての VSAN を指定する必要があります。 例 2-2 VSAN 1101-1102 と VSAN 2101-2102 の IVR 設定を示します。 例 2-2 IVR トポロジへの VSAN 1103 と 2103 の追加を示します。
例 2-2 VSAN 1101-1102 と 2101-2102 の最初の IVR 設定
switch(config)# ivr enable
switch(config)# ivr distribute
switch(config)# ivr vsan-topology database
switch(config-ivr-topology-db)# autonomous-fabric-id 1 switch-wwn 20:00:00:0d:ec:4a:5e:00 vsan-ranges 1101-1102,1199,3100,3150
switch(config-ivr-topology-db)# autonomous-fabric-id 1 switch-wwn 20:00:00:0d:ec:4a:5f:00 vsan-ranges 2101-2102,2199,3100,3150
switch(config)# ivr vsan-topology activate
例 2-3 IVR 設定への VSAN 1103 と 2103 の追加
switch(config)# ivr enable
switch(config)# ivr distribute
switch(config)# ivr vsan-topology database
switch(config-ivr-topology-db)# autonomous-fabric-id 1 switch-wwn 20:00:00:0d:ec:4a:5e:00 vsan-ranges 1101-1103,1199,3100,3150
switch(config-ivr-topology-db)# autonomous-fabric-id 1 switch-wwn 20:00:00:0d:ec:4a:5f:00 vsan-ranges 2101-2103,2199,3100,3150
switch(config)# ivr vsan-topology activate
アクティブ IVR トポロジのコピー
手動で設定された IVR トポロジを編集できます。ただし、アクティブ IVR トポロジは編集できません。アクティブな IVR トポロジ データベースを、手動で設定されたトポロジにコピーするには、EXEC モードで ivr copy active-topology user-configured-topology コマンドを発行します。
switch# ivr copy active-topology user-configured-topology
手動で設定された IVR トポロジ データベースの削除
手動で設定された IVR トポロジ データベースを削除するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
switch(config)# no ivr vsan-topology database |
前に作成された IVR トポロジをクリアします。 |
IVR トポロジの確認
IVR トポロジを確認するには、 show ivr vsan-topology コマンドを発行します。例 2-4 から例 2-6 を参照してください。
例 2-4 設定されている IVR VSAN トポロジの表示
switch# show ivr vsan-topology
AFID SWITCH WWN Active Cfg.VSANS
--------------------------------------------------------------
1 20:00:00:05:30:01:1b:c2 * yes yes 1-2
1 20:02:00:44:22:00:4a:05 yes yes 1-2,6
1 20:02:00:44:22:00:4a:07 yes yes 2-5
Total: 5 entries in active and configured IVR VSAN-Topology
Current Status: Inter-VSAN topology is ACTIVE
Last activation time: Sat Mar 22 21:46:15 1980
(注) アスタリスク(*)はローカル スイッチを示します。
例 2-5 アクティブな IVR VSAN トポロジの表示
switch# show ivr vsan-topology active
AFID SWITCH WWN Active Cfg.VSANS
--------------------------------------------------------------
1 20:00:00:05:30:01:1b:c2 * yes yes 1-2
1 20:02:00:44:22:00:4a:05 yes yes 1-2,6
1 20:02:00:44:22:00:4a:07 yes yes 2-5
Total: 5 entries in active IVR VSAN-Topology
Current Status: Inter-VSAN topology is ACTIVE
Last activation time: Sat Mar 22 21:46:15
例 2-6 設定されている IVR VSAN トポロジの表示
switch# show ivr vsan-topology configured
AFID SWITCH WWN Active Cfg.VSANS
--------------------------------------------------------------
1 20:00:00:05:30:01:1b:c2 * yes yes 1-2
1 20:02:00:44:22:00:4a:05 yes yes 1-2,6
1 20:02:00:44:22:00:4a:07 yes yes 2-5
Total: 5 entries in configured IVR VSAN-Topology
IVR 自動トポロジ モードから IVR 手動トポロジ モードへの移行
IVR 自動トポロジ モードから IVR 手動トポロジ モードに移行する場合は、アクティブな IVR VSAN トポロジ データベースをユーザ設定 IVR VSAN トポロジ データベースにコピーしてから、モードを切り替えます。
IVR 自動トポロジ モードから IVR 手動トポロジ モードへ移行するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# ivr copy auto-topology user-configured-topology |
ユーザ設定 IVR トポロジに自動 IVR トポロジ データベースをコピーします。 |
ステップ 2 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 3 |
switch(config)# ivr vsan-topology activate |
IVR トポロジ データベースの IVR 自動トポロジ モードをディセーブルにして、IVR 手動トポロジ モードをイネーブルにします。 |
IVR の永続的 FC ID
ここでは次の内容について説明します。
FC ID の機能とメリット
FC ID の永続性によって、IVR 管理を容易にする次の機能が提供されます。
- ネイティブ VSAN で使用する仮想ドメインを割り当てて管理することができます。
- デバイス専用の仮想 FC ID を割り当てて管理することができます。
IVR の永続的 FC ID のメリットを以下に示します。
- ホスト デバイスは、常に、同じ FC ID でターゲットを識別できます。
- IVR が使用する仮想ドメインを割り当てることで、SAN レイアウトをより適切に計画できます。
- SAN モニタリングと管理が容易になります。一貫して同じドメインまたは FC ID が割り当てられていれば、それが参照するネイティブ VSAN やデバイスを容易に識別できます。
FC ID に関するガイドライン
永続的 FC ID を設定する前に、次のガイドラインを考慮してください。
- 永続的 IVR FC ID に対して、次の 2 種類のデータベース エントリを設定できます。
– 仮想ドメイン エントリ:特定の VSAN(現在の VSAN)内のネイティブ VSAN を表すために使用すべき仮想ドメインが格納されます。仮想ドメイン エントリには、次の情報が格納されます。
ネイティブ AFID
ネイティブ VSAN
現在の AFID
現在の VSAN
現在の AFID および VSAN 内のネイティブ AFID および VSAN で使用する仮想ドメイン
– 仮想 FC ID エントリ:特定の VSAN(現在の VSAN)内のデバイスを表すために使用すべき仮想 FC ID が格納されます。仮想 FC ID エントリには、次の情報が格納されます。
ポート WWN
現在の AFID
現在の VSAN
現在の AFID および VSAN 内で特定の pWWN のデバイスを表すために使用する仮想 FC ID
- IVR の永続的 FC ID を使用する場合は、IVR ゾーン セット内のすべてのデバイスに対して永続的 FC ID を使用することをお勧めします。一部の IVR デバイスに対して永続的 FC ID を使用し、その他のデバイスに対して自動割り当てを使用することはお勧めできません。
- IVR 永続的 FC ID を使用するには、IVR NAT をイネーブルにする必要があります。
- IVR NAT 設定で、IVR トポロジ内の 1 つの VSAN に静的ドメイン ID が設定されている場合は、その VSAN にエクスポート可能な IVR ドメインにも静的ドメインを割り当てる必要があります。
IVR の永続的 FC ID の設定
IVR の永続的 FC ID を設定するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
switch(config)# ivr fcdomain database autonomous-fabric-num 21 vsan 22 switch(config-fcdomain)# |
現在の AFID 21 および VSAN 22 の IVR fcdomain データベース コンフィギュレーション サブモードを開始します。 |
switch(config)# no ivr fcdomain database autonomous-fabric-num 21 vsan 22 |
現在の AFID 21 および VSAN 22 について、対応するすべての永続的 FC ID エントリを含むすべてのデータベース エントリを削除します。 |
ステップ 3 |
switch(config-fcdomain)# native-autonomous-fabric-num 20 native-vsan 11 domain 12 switch(config-fcdomain-fcid)# |
ネイティブ AFID 20、ネイティブ VSAN 11、およびドメイン 12 のデータベース エントリを追加または置き換えて、IVR fcdomain FC ID コンフィギュレーション サブモードを開始します。対応するすべての永続的 FC ID エントリのドメインが存在する場合は、これらも 12 に変更されます。 |
switch(config-fcdomain)# no native-autonomous-fabric-num 20 native-vsan 11 |
仮想ドメイン エントリのネイティブ AFID 20 とネイティブ VSAN 11、および対応するすべての FC ID エントリを削除します。 |
ステップ 4 |
switch(config-fcdomain-fcid)# pwwn 11:22:33:44:55:66:77:88 fcid 0x114466 |
FC ID に pWWN をマップするためにデータベース エントリを追加または置換します。 |
switch(config-fcdomain-fcid)# no pwwn 11:22:33:44:55:66:77:88 |
pWWN のデータベース エントリを削除します。 |
ステップ 5 |
switch(config-fcdomain-fcid)# device-alias SampleName fcid 0x123456 |
FC ID にデバイス エイリアスをマップするためにデータベース エントリを追加します。 |
switch(config-fcdomain-fcid)# no device-alias SampleName |
デバイス エイリアスのデータベース エントリを削除します。 |
永続的 FC ID 設定の確認
show ivr fcdomain database コマンドを使用して、永続的 FC ID 設定を確認します。例 2-7 および例 2-8 を参照してください。
例 2-7 すべての IVR fcdomain データベース エントリの表示
switch# show ivr fcdomain database
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AFID Vsan Native-AFID Native-Vsan Virtual-domain
----------------------------------------------------
Number of Virtual-domain entries: 2
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AFID Vsan Pwwn Virtual-fcid
----------------------------------------------------
21 22 11:22:33:44:55:66:77:88 0x114466
21 22 21:22:33:44:55:66:77:88 0x0c4466
21 22 21:22:33:44:55:66:78:88 0x0c4466
Number of Virtual-fcid entries: 3
例 2-8 特定の AFID および VSAN の IVR fcdomain データベース エントリの表示
switch# show ivr fcdomain database autonomous-fabric-num 21 vsan 22
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AFID Vsan Native-AFID Native-Vsan Virtual-domain
----------------------------------------------------
Number of Virtual-domain entries: 1
----------------------------------------------------
AFID Vsan Pwwn Virtual-fcid
----------------------------------------------------
21 22 11:22:33:44:55:66:77:88 0x114466
21 22 21:22:33:44:55:66:77:88 0x0c4466
21 22 21:22:33:44:55:66:78:88 0x0c4466
Number of Virtual-fcid entries: 3
高度な IVR ゾーンと IVR ゾーン セット
ここでは、IVR ゾーンと IVR ゾーン セットに関する高度な設定について説明します。IVR ゾーンとゾーン セットの設定に関する基本的な情報については、 IVR ゾーンと IVR ゾーン セット を参照してください。
IVR 設定の一部として、1 つ以上の IVR ゾーンを設定して、VSAN 間通信をイネーブルにする必要があります。そのためには、各 IVR ゾーンを(pWWN、VSAN)エントリの集合として指定する必要があります。IVR ゾーンは 1 つ以上の IVR ゾーン セットのメンバーにすることができるため、複数の IVR ゾーン セットに同じ IVR ゾーンを含めることができます。
(注) 同じ IVR ゾーン セットは、すべての IVR 対応スイッチ上でアクティブにする必要があります。
注意
Cisco SAN-OS Release 3.0(3) よりも前のリリースでは、ネットワーク内のスイッチ上に合計で最大 10,000 のゾーン メンバーしか設定できません。Cisco SAN-OS Release 3.0(3) 以降のリリースでは、ネットワーク内のスイッチ上に合計で最大 20,000 のゾーン メンバーを設定できます。1 つのゾーン メンバーが 2 つのゾーンに存在する場合は、2 回カウントされます。
データベース マージに関するガイドラインを参照してください。
この項では、次のトピックについて取り上げます。
IVR ゾーン設定に関するガイドライン
interop モードがイネーブルになっている場合は、次の IVR 設定に関するガイドラインを考慮してください。
- メンバーのネイティブ VSAN が interop モードの場合(interop モードが 2、3、または 4 の場合)は、ReadOnly、QoS 属性、および LUN ゾーン分割が許可されません。
- メンバの VSAN がすでに interop モードになっている状態で、ReadOnly、QoS 属性、または LUN ゾーン分割を設定しようとすると、その設定が許可されていないことを示す警告メッセージが表示されます。
- ReadOnly、QoS 属性、または LUN ゾーン分割を設定してから、メンバの VSAN interop モードを変更した場合は、その設定が許可されていないことを示す警告メッセージが表示されます。その後で設定を変更するように促されます。
例 2-9 では、ReadOnly、QoS 属性、および LUN ゾーン分割に影響を与える設定変更を行った場合に表示される警告メッセージの例を示しています。
例 2-9 IVR ゾーン設定の警告メッセージ
switch(config)# vsan database
switch(config-vsan-db)# vsan 2
switch(config-vsan-db)# vsan 2 interop 2
switch(config-vsan-db)# exit
switch(config)# ivr zoneset name ivr_zs1 switch(config-ivr-zoneset)# zone name ivr_z1 switch(config-ivr-zoneset-zone)# member pwwn 21:00:00:14:c3:3d:45:22 lun 0x32 vsan 2 VSAN is in interop mode, and LUN zoning cannot be set.
switch(config)# ivr zoneset name ivr_zs1 switch(config-ivr-zoneset)# zone name ivr_z1 switch(config-ivr-zoneset-zone)# member pwwn 21:00:00:14:c3:3d:45:22 vsan 2 switch(config-ivr-zoneset-zone)# attribute read-only VSAN is in interop mode and zone member has been configured, zone cannot be set to READ-ONLY.
switch(config-ivr-zoneset-zone)# attribute qos priority medium VSAN is in interop mode and zone member has been configured, QoS cannot be assigned to zone.
IVR ゾーン分割における LUN の設定
LUN ゾーン分割は、アクティブな IVR のメンバー間で使用できます。サービスを設定するには、ゾーン分割インターフェイスを使用して、関連するすべてのエッジ VSAN において必要な IVR ゾーン メンバー間で LUN ゾーンを作成してアクティブにするか、または IVR によって直接サポートされている LUN ゾーン分割を使用します。LUN ゾーン分割の利点の詳細については、『 Cisco MDS 9000 Family NX-OS Fabric Configuration Guide 』または『 Cisco Fabric Manager Fabric Configuration Guide 』を参照してください。
IVR ゾーン分割における LUN を設定するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
switch(config)# ivr zone name IvrLunZone switch(config-ivr-zone)# |
IvrLunZone と呼ばれる IVR ゾーンを設定します。 |
ステップ 3 |
switch(config-ivr-zone)# member pwwn 10:00:00:23:45:67:89:ab lun 0x64 vsan 10 |
指定された pWWN と LUN 値に基づいて IVR ゾーン メンバーを設定します。 (注) CLI は、0x プレフィックスが含まれているかどうかに関係なく、LUN ID の値を 16 進値として解釈します。 |
switch(config-ivr-zone)# member pwwn 10:00:00:23:45:67:89:ab lun 0x64 vsan 10 autonomous-fabric-id 20 |
指定された pWWN、LUN 値、および AFID に基づいて IVR ゾーン メンバーを設定します。 |
switch(config-ivr-zone)# no member pwwn 20:81:00:0c:85:90:3e:80 lun 0x32 vsan 13 autonomous-fabric-id 10 |
IVR ゾーン メンバーを削除します。 |
(注) LUN のゾーン分割は、IVR ゾーン セットのセットアップで設定できます。
QoS 属性の設定
IVR ゾーンの QoS 属性を設定するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードに入ります。 |
ステップ 2 |
switch(config)# ivr zone name IvrZone switch(config-ivr-zone)# |
IvrZone と呼ばれる IVR ゾーンを設定します。 |
ステップ 3 |
switch(config-ivr-zone)# attribute qos priority medium |
メディアへの IVR ゾーン トラフィックの QoS を設定します。 |
switch(config-ivr-zone)# no attribute qos priority medium |
デフォルトの QoS 設定に戻します。デフォルトは low です。 |
(注) 他の QoS 属性が設定されている場合は、もっとも高い設定値が優先されます。
IVR ゾーンの QoS 属性の確認
IVR ゾーンの QoS 属性を確認するには、 show ivr zone コマンドを使用します。
switch(config)# show ivr zone
attribute qos priority medium
IVR ゾーンおよび IVR ゾーン セットの名前の変更
IVR ゾーンの名前を変更するには、EXEC モードで ivr zone rename コマンドを使用します。
switch# ivr zone rename ivrzone1 ivrzone2
IVR ゾーン セットの名前を変更するには、EXEC モードで ivr zoneset rename コマンドを使用します。
switch# ivr zoneset rename ivrzone1 ivrzone2
設定された IVR ゾーン データベースの消去
ゾーン セットを消去すると、アクティブ ゾーン データベースではなく、設定されたゾーン データベースが消去されます。
設定された IVR ゾーン データベースを消去するには、 clear ivr zone database コマンドを使用します。
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ステップ 1 |
switch# clear ivr zone database switch(config)# |
設定された IVR ゾーン情報をすべて消去します。 |
ステップ 2 |
switch# copy running-config startup-config |
スイッチの再起動時に実行コンフィギュレーションが確実に使用されます。 |
読み取り専用ゾーン分割を使用した IVR の設定
読み取り専用ゾーン分割(LUN を使用する場合としない場合がある)は、アクティブな IVR ゾーンのメンバー間で使用できます。このサービスを設定するには、ゾーン分割インターフェイスを使用して、関連するすべてのエッジ VSAN 上で必要な IVR ゾーン メンバー間の読み取り専用ゾーンを作成してアクティブにする必要があります。
(注) 読み取り専用ゾーン分割は、IVR ゾーン セットのセットアップ時には設定できません。
IVR フローにおける高度なファブリック サービスのイネーブル化
高度なファブリック サービス(SME や IOA などの)は、ファブリック全体の FC リダイレクト インフラストラクチャを使用して、トラフィック フローをリダイレクトします。これらのサービスは、内部機能の Abstract ACL Manager(AAM)を使用して IVR フロー上でイネーブルにできるようになりました。
この機能をイネーブルにする手順は、次の項に記載されています。
設定時の注意事項および制約事項
IVR に対して AAM をイネーブルにする前に、次の要件について考慮する必要があります。
- IVR に対して CFS 配信をイネーブルにする必要がある。
- AAM は IVR-NAT モードだけでサポートされている。
- ファブリック サービス(SME や IOA などの)がイネーブルになっているスイッチは、NX-OS Release 5.0(1) 以降でサポートされている AAM を実行する必要がある。
- FC リダイレクトは、バージョン 1 またはバージョン 2 のモードで実行できる。
- FCR に対する IVR サポートをイネーブルにする前に、IVR に対する AAM サポートをイネーブルにしておく必要がある。
- FCR に対して IVR サポートがイネーブルになっている場合、第 1 世代のモジュールはサポートされない。特に、ISL は第 1 世代のモジュールには設定できません。また、FCR に対して IVR をサポートしているデバイスは、第 1 世代のモジュールに接続できません。
- IVR に対して AAM がイネーブルになっている場合、LUN ゾーン分割はサポートされない。
- IVR マージは、両方のファブリックで AMM がイネーブルになっているか、または両方のファブリックで AAM がディセーブルになっている場合のみサポートされる。一方のファブリックで AAM がイネーブルになっていて、もう一方のファブリックでは AAM がディセーブルになっている場合、IVR マージは失敗します。
- IVR に対する AMM サポートをディセーブルにする前に、IVR デバイスに対する高度なファブリック サービス(SME や IOA)の設定をすべて削除し、その後で FCR に対する IVR サポートをディセーブルにする必要がある。
- MDS NX-OS Release 5.0(1) 以前のリリースにダウングレードする場合、その前に、IVR デバイスに対する高度なファブリック サービス(SME や IOA)の設定をすべて削除し、FCR に対する IVR のサポートをディセーブルにしたうえで、IVR に対する AAM サポートをディセーブルにする必要がある。
IVR に対する AAM サポートのイネーブル化
IVR に対して AAM をイネーブルにするには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
switch(config)# feature ivr switch(config)# |
IVR をイネーブルにします。 |
ステップ 3 |
switch(config)# ivr distribute switch(config)# |
1 IVR の CFS 配信をイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
switch(config)# ivr nat switch(config)# |
IVR の NAT モードをイネーブルにします。 |
ステップ 5 |
switch(config)# ivr commit switch(config)# |
IVR 設定の変更をコミットします。 |
ステップ 6 |
switch(config)# ivr aam register switch(config)# |
IVR に対して AAM をイネーブルにします。 |
ステップ 7 |
switch(config)# ivr commit switch(config)# |
IVR 設定の変更をコミットします。 |
IVR に対して AAM サポートがイネーブルになっているかどうかを確認するには、 show ivr aam コマンドを使用できます。
switch(config)# show ivr aam
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FCR に対する IVR サポートのイネーブル化
FCR に対して IVR サポートをイネーブルにするには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
switch(config)# fc-redirect ivr-support enable switch(config)# |
FCR に対して IVR サポートをイネーブルにします。 |
FCR に対して AAM サポートがイネーブルになっているかどうかを確認するには、 show fc-redirect config コマンドを使用できます。
switch(config)# show fc-redirect config
IVR に対する AAM サポートのディセーブル化
IVR に対して AAM をディセーブルにするには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
switch# config t switch(config)# |
コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
switch(config)# ivr aam pre-deregister-check |
IVR デバイスに対する高度なファブリック サービスの設定が存在するかどうかを確認します。 |
ステップ 3 |
switch(config)# show ivr aam pre-deregister-check |
IVR デバイスに対する高度なファブリック サービスの設定のステータスを表示します。 |
ステップ 4 |
Cisco MDS 9000 Family SME と IOA の各構成ガイドを参照してください。 |
IVR デバイスに対する高度なファブリック サービス(SME と IOA)の設定をすべて削除します。 |
ステップ 5 |
switch(config)# no fc-redirect ivr-support enable |
FCR に対する IVR サポートをディセーブルにします。 |
ステップ 6 |
switch(config)# no ivr aam register |
IVR に対する AAM サポートをディセーブルにします。 |
ステップ 7 |
switch(config)# ivr commit switch(config)# |
IVR 設定の変更をコミットします。 |
IVR に対する AMM サポートをディセーブルにする前に、 ivr aam pre-deregister-check コマンドを使用して、IVR デバイスに対する SME または IOA の設定が存在するかどうかを確認する必要があります。
switch(config)# show ivr aam pre-deregister-check
AAM pre-deregister check status
--------------------------
Run the "ivr aam pre-deregister-check" command first to check whether an ivr aam deregister can be done.
switch(config)# ivr aam pre-deregister-check
switch(config)# show ivr aam pre-deregister-check
AAM pre-deregister check status
-------------------------
There are merged entries or AAM has not been enabled with the following switches:
switch swwn 20:00:00:05:30:00:15:de
1.User can go ahead to issue ivr commit, but the above switches in the fabric may fail to deregister.
2.User may also run "ivr abort", then resolve above switches and re-issue the ivr aam deregister.
Warning: IVR AAM pre-deregister-check status may not be up-to-date.Please issue the command "ivr aam pre-deregister-check" to get updated status.
switch(config)# ivr aam pre-deregister-check
switch(config)# show ivr aam pre-deregister-check
AAM pre-deregister check status
--------------------------
Warning: IVR AAM pre-deregister-check status may not be up-to-date.Please issue the command "ivr aam pre-deregister-check" to get updated status.