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この付録では、Catalyst 6500 シリーズ スイッチで使用されるプラグイン可能なトランシーバ、コネクタ、およびケーブルについて説明します。内容は次のとおりです。
• 「ケーブル」
ここでは、Catalyst 6500 シリーズ モジュールおよびスーパーバイザ エンジンに取り付けるプラグイン可能なトランシーバについて簡単に説明します。
100 MB Small Form-Factor Pluggable(SFP: 着脱可能小型フォーム ファクタ)トランシーバは、現在 Catalyst 6500 シリーズ イーサネット スイッチング モジュールでサポートされる唯一の 100MB トランシーバです。このトランシーバは、WS-X6148-FE-SFP イーサネット モジュールでのみサポートされます。
図 B-1 に、100 MB SFP トランシーバ モジュールの形状を示します。 表 B-1 に、100 MB SFP トランシーバのタイプおよびケーブル長を示します。
(注) 100 MB SFP トランシーバと 1GB SFP トランシーバは同じフォーム ファクタを共有しますが、交換可能ではありません。
トランシーバの製品番号 |
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コネクタ |
(nm) |
タイプ |
コア サイズ 1(ミクロン) |
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G.6523 |
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G.6523 |
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G.6523 |
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G.6523 |
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G.6523 |
1.MMF(マルチモード光ファイバ)ケーブルの値は、コアの直径です。 2.ケーブル長は光ファイバの光損失に基づいた値です。ケーブル長は、スプライスの数および光ファイバの品質など、さまざまな要因によって変化します。 |
(注) 記載されているすべての 100 MB SFP トランシーバの最小ケーブル長は、MMF および SMF(G.652)の両方とも、6.5 フィート(2 メートル)です。
表 B-2 に、100 MB SFP トランシーバのファイバ損失バジェットを示します。
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表 B-3 に、100 MB SFP トランシーバの物理仕様および環境仕様を示します。
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1 GB トランシーバには Gigabit Interface Converter(GBIC; ギガビット インターフェイス コンバータ)トランシーバおよび SFP トランシーバがあります。GBIC トランシーバおよび SFP トランシーバはフォーム ファクタおよび入力コネクタ タイプの両方において異なるため、これらのレシーバは交換可能ではありません。 表 B-4 に、1 GB トランシーバの両方のタイプ、これらのトランシーバをサポートするモジュール、該当するトランシーバの図および仕様表を示します。
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図 B-2(1000BASE-T 銅 GBIC) 図 B-3(1000BASE-X 光 GBIC) |
表 B-5 (ケーブル仕様) 表 B-6 (ファイバ損失バジェット) 表 B-7 (環境仕様) |
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図 B-4(1000BASE-T 銅 SFP) 図 B-5(1000BASE-X 光 SFP) |
表 B-8 (ケーブル仕様) 表 B-9 (ファイバ損失バジェット) 表 B-10 (環境仕様) |
4.すべての GBIC トランシーバ タイプまたは SFP トランシーバ タイプがご使用のモジュールでサポートされるわけではありません。特定の GBIC トランシーバまたは SFP トランシーバがご使用のモジュールでサポートされるかどうかを判別するには、ご使用のソフトウェア リリース ノートを参照してください。 |
図 B-2 に、1000BASE-T(銅)GBIC トランシーバを、 図 B-3 に、1000BASE-X(光)GBIC トランシーバを、 表 B-5 に、GBIC トランシーバのケーブル仕様をそれぞれ示します。
図 B-2 1000BASE-T GBIC トランシーバ(WS-G5483)
図 B-3 1000BASE-X GBIC トランシーバ モジュール(WS-G5484、WS-G5486、および WS-G5487)
モデルおよび製品番号 |
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(nm) |
タイプ |
(ミクロン) |
(MHz/km) |
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1000BASE-SX7 |
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MMF8 |
G.6529 |
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1000BASE-ZX10 |
SMF11 |
G.6525 G.6525 |
43.5 マイル(70 km)12 |
表 B-6 に、GBIC トランシーバのファイバ損失バジェットを示します。
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-23(最小)13 |
13.1000BASE-ZX GBIC トランシーバの最小光パワー バジェットは、23 dB です。サポートされるリンク距離を決定するには、光損失テスト セットを使用してケーブル プラントを測定し、ケーブル プラントの光損失(コネクタとスプライスも含む)がこの値以下であることを確認する必要があります。光損失の測定は、1550 nm の光源で行います。 |
表 B-7 に、GBIC トランシーバの物理仕様および環境仕様を示します。
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図 B-4 に、1000BASE-T(銅)SFP トランシーバを、 図 B-5 に、1000BASE-X(光)SFP トランシーバを、 表 B-8 に、SFP トランシーバのケーブル仕様をそれぞれ示します。
図 B-4 1000BASE-T SFP トランシーバ(GLC-T)
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製品番号 |
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コア サイズ(ミクロン) |
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722 フィート(220 m) |
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MMF15 |
62.5 |
1804 フィート(550 m) |
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G.6523 |
43.4 ~ 62 マイル(70 ~ 100 km)17 |
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G.6523 |
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G.6523 |
表 B-9 に、1 GB SFP トランシーバのファイバ損失バジェットを示します。
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表 B-10 に、1 GB SFP トランシーバの物理仕様および環境仕様を示します。
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(注) ご使用のシスコ製デバイスがサポートする SFP モジュールを任意に組み合わせて使用することができます。唯一の制限事項は、各 SFP ポートがケーブルのもう一方の端の波長仕様に適合し、信頼できる通信を実現するためにケーブルが規定されたケーブル長を超えないことです。
10 GB トランシーバには XENPAK トランシーバと X2 トランシーバがあります。XENPAK トランシーバと X2 トランシーバとでは、フォーム ファクタが異なるため、これらのレシーバは交換可能ではありません。 表 B-11 に、10 GB トランシーバの両方のタイプ、これらのトランシーバをサポートするモジュール、および該当するトランシーバの図と仕様表を示します。
タイプ |
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表 B-12 (ケーブル仕様) 表 B-13 (ファイバ損失バジェット) 表 B-14 (環境仕様) |
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• WS-X6708-10G-3C19 • WS-X6708-10G-3CXL2 |
表 B-15 (ケーブル仕様) 表 B-16 (ファイバ損失バジェット) 表 B-17 (環境仕様) |
(注) X2 トランシーバのデュアル SC コネクタは Physical Contact(PC)または Ultra-Physical Contact(UPC)研磨タイプのネットワーク インターフェイス ケーブルをサポートします。X2 トランシーバのデュアル SC コネクタは、Angle-Polished Connector(APC;斜め研磨コネクタ)面タイプのネットワーク インターフェイス ケーブルはサポートしていません。
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タイプ |
(ミクロン) |
帯域幅(MHz/km) |
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49 フィート(15 m)21 |
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XENPAK-10GB-LW22 |
G.65223 |
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XENPAK-10GB-ER24 |
G.6524 |
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表 B-13 に、10 GB XENPAK トランシーバのファイバ損失バジェットを示します。
トランシーバの製品番号 |
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表 B-14 に、XENPAK トランシーバの物理仕様および環境仕様を示します。
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図 B-7 に、X2 トランシーバと主な特徴を示し、 表 B-15 に、X2 トランシーバのケーブル仕様をそれぞれ示します。
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(注) X2 トランシーバは、PC または UPC コネクタのパッチコードをサポートします。X2 トランシーバは、APC コネクタのパッチコードをサポートしません。
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49.2 フィート(15 m)26 |
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-1.2(最大)27 |
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-6.4(最小)(OMA 値)28 |
27.ラウンチ パワーは、クラス 1 安全制限値または最大受信パワー未満になります。クラス 1 レーザーの要件は、IEC 60825-1:2001 で定義されています。 |
WS-X6708-10GE および WS-X6716-10GE 10 ギガビット イーサネット モジュールでは、X2 トランシーバを使用する必要があります。ただし、これら 2 つのモジュールでは、すべての X2 トランシーバが無条件にサポートされるわけではなく、次の注意事項が適用されます。
• X2-10GB-CX4:CX4(銅線)ケーブル用 10GBASE。使用に関する制限はありません。Cisco X2-10GB-CX4 トランシーバは、CX4 ケーブルで 49.2 フィート(15 m)までのリンク長をサポートします。シスコでは、次の 4 つの CX4 ケーブルを提供しています。CAB-INF-28G-1(1 m のケーブル)、CAB-INF-28G-5(5 m のケーブル)、CAB-INF-28G-10(10 m のケーブル)、および CAB-INF-28G-15(15 m のケーブル)
• X2-10GB-ER:10GBASE-ER シリアル 1550 nm 距離拡張、シングルモード ファイバ(SMF)、Dispersion-Shifted Fiber(DSF;分散シフト型ファイバ)。末尾が -02 のシリアル番号のラベルが付けられた X2-10GB-ER トランシーバを WS-X6716-10GE モジュールに取り付けた場合は、EMI に準拠しません (シリアル番号の位置については、図 B-8 を参照してください)。
• X2-10GB-LR:10GBASE-LR シリアル 1310 nm 長距離対応、シングルモード ファイバ(SMF)、分散シフト型ファイバ(DSF)。末尾が -02 のシリアル番号のラベルが付けられた X2-10GB-LR トランシーバを WS-X6716-10GE モジュールに取り付けた場合は、EMI に準拠しません (シリアル番号の位置については、図 B-8 を参照してください)。
• X2-10GB-LRM:FDDI-grade マルチモード ファイバ(MMF)用 10GBASE-LRM。The X2-10GB-LRM は、 show idprom コマンドではサポートされません。
• X2-10GB-LX4:10GBASE-LX4 シリアル 1310 nm マルチモード ファイバ(MMF)。末尾が -01、-02、または -03 のシリアル番号のラベルが付けられた X2-10GB-LX4 トランシーバを WS-X6716-10GE に取り付けた場合は、EMI に準拠しません (シリアル番号の位置については、図 B-8 を参照してください)。
• X2-10GB-SR:10GBASE-SR シリアル 850 nm 短距離マルチモード ファイバ(MMF)。使用に関する制限はありません。
図 B-8 X2 トランシーバのシリアル番号ラベル ロケータ
表 B-17 に、X2 トランシーバの物理仕様および環境仕様を示します。
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表 B-18 に、WDM トランシーバ モジュールのリストを示します。この表には、トランシーバ モジュールの簡単な説明および参照図が記載されています。
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Coarse Wavelength Division Multiplexing(CWDM;低密度波長分割多重)GBIC トランシーバは、GBIC 互換モジュール、スーパーバイザ エンジン、およびネットワーク間の 1000BASE-X 全二重接続を提供します。CWDM Passive Optical System に使用できる CWDM GBIC は 8 種類あり、 CWDM GBIC トランシーバはデュプレックス通信用 SC コネクタを備えています。 |
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Dense Wavelength Division Multiplexing(DWDM; 高密度波長分割多重)GBIC トランシーバは、DWDM 光ネットワークの一部として使用され、光ファイバ ネットワークにわたって大容量の帯域幅を提供します。International Telecommunications Union(ITU; 国際電気連合)の 100 GHz 波長グリッドをサポートする固定波長の DWDM GBIC が 32 種類あります。DWDM GBIC トランシーバはデュプレックス通信用 SC コネクタを備えています。 |
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Receive-Only Wavelength Division Multiplexing(R/O WDM; 受信専用波長分割多重)GBIC レシーバ(WDM-GBIC-REC)は、CWDM または DWDM トランスポート ネットワーク内の単一方向リンク上のプラグ可能なレシーバとして動作します。GBIC にはトランスミッタがありません。レシーバを Cisco CWDM および DWDM トランシーバでサポートされるすべての波長で使用でき、ポート単位で 1000BASE-SX、1000BASE-LX/LH、1000BASE-ZX トランシーバと交互に使用できます。W/O WDM レシーバには、単一 SC コネクタがあります。 |
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CWDM SFP は、SFP 互換モジュールおよびスーパーバイザ エンジンに装着できるホットスワップ可能なトランシーバ コンポーネントです。CWDM SFP トランシーバでは、LC 光コネクタを使用して、SMF 光ケーブルに接続します。SMF 光ケーブルを使用して、CWDM SFP を CWDM Passive Optical System Optical Add/Drop Multiplexer(OADM)モジュールまたはマルチプレクサ/デマルチプレクサ プラグイン モジュールに接続できます。 |
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DWDM XENPAK トランシーバは、DWDM 光ネットワークの一部として使用され、光ファイバ ネットワークにわたって大容量の帯域幅を提供します。国際電気連合(ITU)の 100 GHz 波長グリッドをサポートする固定波長の DWDM XENPAK トランシーバは 32 種類あります。DWDM XENPAK トランシーバはデュプレックス通信用 SC コネクタを備えています。 |
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R/O WDM XENPAK レシーバ(WDM-XENPAK-REC)は、CWDM または DWDM トランスポート ネットワーク内の単一方向リンク上のプラグ可能なレシーバとして動作します。XENPAK にはトランスミッタがありません。このレシーバは、シスコの DWDM XENPAK トランシーバがサポートするすべての波長で使用できます。W/O WDM レシーバには、単一 SC コネクタがあります。 |
29.すべての WDM トランシーバがこれらのモジュールでサポートされるわけではありません。サポートされる WDM トランシーバおよび WDM トランシーバをサポートするために必要なソフトウェア リリース レベルの具体的な情報については、ご使用のソフトウェアのリリース ノートを参照してください。 |
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製品番号 |
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製品番号 |
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ここでは、Catalyst 6500 シリーズ スイッチで使用されるモジュール コネクタのタイプについて説明します。
• 「RJ-21 コネクタ(WS-X6624-FXS のみ)」
RJ-45 コネクタ(図 B-13 を参照)は、カテゴリ 3、5、5e、または 6 の Foil Twisted-Pair(FTP; ホイル ツイストペア)または Unshielded Twisted-Pair(UTP; シールドなしツイストペア ケーブル)ケーブルを使用して、モジュールのインターフェイス コネクタと外部ネットワークを接続する場合に使用されます。
図 B-13 RJ-45 インターフェイス ケーブル コネクタ
Telco モジュールには、RJ-21 コネクタ(図 B-14 を参照)を使用します。各 RJ-21 コネクタには、12 ポート用のピンがあります。
(注) WS-X6624-FXS モジュール用の RJ-21 コネクタには、24 ポート用のピンが付いています。「RJ-21 コネクタ(WS-X6624-FXS のみ)」を参照してください。
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10/100BASE-TX RJ-21 Telco インターフェイスに接続する場合は、RJ-21 オス型コネクタの付いたカテゴリ 5 UTP ケーブルを使用します(図 B-14 を参照)。WS-X6224-FXS アナログ インターフェイス モジュールにもRJ-21コネクタを使用しますが、10/100BASE-TX とはピン割り当てが異なります。
図 B-14 RJ-21 Telco インターフェイス ケーブル コネクタ
表 B-23 に、RJ-21 Telco コネクタの出力信号を示します。送信信号および受信信号には極性があります。各信号ペアの一方のピンはプラス(+)信号、もう一方のピンはマイナス(-)信号を伝送します。
(注) 表 B-23 に示しているのは、RJ-21 Telco コネクタの出力信号であり、モジュールに接続されているケーブルのピン割り当てではありません。
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表 B-24 に、24 ポートの WS-X6624-FXS アナログ インターフェイス モジュール上の RJ-21 コネクタのピン割り当てを示します。
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SC コネクタ(図 B-15 を参照)は、光ファイバ モジュール ポートまたはトランシーバを外部の SMF または MMF ネットワークに接続するために使用されます。
警告 接続されていない光ファイバ ケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。ステートメント 1051
(注) 接続する前に、光コネクタが汚れていないことを確認してください。コネクタが汚れていると、光ファイバが損傷したり、データ エラーが発生することがあります。光コネクタの清掃については、「光ファイバ コネクタの清掃」を参照してください。
ネットワーク コネクタは必ずソケットに完全に差し込んでください。確実な接続は、モジュールを長距離(1.24 マイル [2 km])ネットワーク、またはモジュールを減衰が大きいと考えられるネットワークに接続する場合、特に重要になります。LINK LED が点灯しない場合は、ネットワーク ケーブルのプラグを取り外してから、再度モジュール ソケットにしっかり差し込んでください。プラグの前面プレート(光ファイバの開口部の周辺)に埃や皮脂がたまると大幅な減衰が生じて、光パワー レベルがしきい値を下回り、リンクを確立できなくなることがあります。
MT-RJ コネクタは、モジュールを SMF または MMF 光ネットワークに接続するために使用されるスモール フォーム ファクタ光ファイバ コネクタです (図 B-16 を参照)。MT-RJ コネクタのサイズは SC コネクタに比べて小型で、モジュールのポート密度を向上させます。MT-RJ コネクタは、デュプレックス光ファイバ コネクタ(送信および受信)であり、RJ-45 銅製コネクタと同様のフォーム ファクタとクリップ ロック リテイナを持ちます。
警告 接続されていない光ファイバ ケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。ステートメント 1051
(注) 接続する前に、光コネクタが汚れていないことを確認してください。コネクタが汚れていると、光ファイバが損傷したり、データ エラーが発生することがあります。光コネクタの清掃については、「光ファイバ コネクタの清掃」を参照してください。
警告 接続されていない光ファイバ ケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。ステートメント 1051
LC 光ファイバ コネクタ(図 B-17 を参照)は、高密度のファイバ接続を提供するスモール フォーム ファクタ光ファイバ コネクタです。LC コネクタは MMF または SMF ケーブルのどちらかとともに使用できます。LC コネクタには、RJ-45 銅製コネクタと同様のラッチ クリップ機構が使用されています。
(注) 接続する前に、光コネクタが汚れていないことを確認してください。コネクタが汚れていると、光ファイバが損傷したり、データ エラーが発生することがあります。光コネクタの清掃については、「光ファイバ コネクタの清掃」を参照してください。
表 B-25 に 10/100BASE-T クロス ケーブル(MDI-X)のピン割り当てと信号名を、 図 B-18 に 10/100BASE-T クロス ケーブルの配線図を示します。 また、 表 B-26 に 1000BASE-T クロス ケーブル(MDI-X)のピン割り当てと信号名を、 図 B-19 に 1000BASE-T クロス ケーブルの配線図を示します。
(信号) |
(信号) |
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図 B-18 10/100BASE-T ツイストペア クロス ケーブルの配線図
(信号) |
(信号) |
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図 B-19 1000BASE-T ツイストペア クロス ケーブルの配線図
(注) Power over Ethernet(PoE)では、4 ペア UTP ケーブルのペア 2 とペア 3(ピン 1、2、3、6)を通じてスイッチから受電装置に電力を供給します。PoE へ電力を供給するにはイーサネット信号の伝送と同じワイヤ ペアが使用されるので、この方法を「ファントム パワー」と呼ぶこともあります。PoE の電圧は、イーサネット信号とは完全に分離されており、信号の動作に影響を与えることはありません。
Catalyst 6500 シリーズ スイッチに付属のアクセサリ キットには、コンソール(ASCII 端末または端末エミュレーション ソフトウェアが稼動している PC)またはモデムを、コンソール ポートに接続するために必要なケーブルとアダプタが入っています。アクセサリ キットには、次のものが入っています。
• RJ-45 to DB-9 メス型 DTE アダプタ([Terminal] のラベル)
• RJ-45 to DB-25 メス型 DTE アダプタ([Terminal] のラベル)
• RJ-45 to DB-25 オス型 DCE アダプタ([Modem] のラベル)
スーパーバイザ エンジンの前面パネルにあるコンソール ポートのモード スイッチを使用すると、端末またはモデムを次の方法でコンソール ポートに接続できます。
• モード 1: in の位置。このモードは、コンソール ポートに端末を接続する場合、RJ-45 to RJ-45 ロールオーバー ケーブルと DTE アダプタ([Terminal] のラベル)を使用する場合に、セットします。
RJ-45 to RJ-45 ロールオーバー ケーブルと DCE アダプタ([Modem] のラベル)を使用してコンソール ポートにモデムを接続する場合も、このモードにします。
「コンソール ポート モード 1 の信号およびピン割り当て」を参照してください。
• モード 2: out の位置。このモードは、コンソール ポートに端末を接続する場合、Catalyst 5000 ファミリー Supervisor Engine III のコンソール ケーブルおよび端末接続用の適切なアダプタ (ケーブルおよびアダプタは付属外)を使用する場合に、セットします。
「コンソール ポート モード 2 の信号およびピン割り当て」を参照してください。
(注) コンソール ポートのモード スイッチの操作には、ボールペンの先端またはその他の先のとがったものを使用してください。出荷時のスイッチの位置は in です。
ロールオーバー ケーブルは、ケーブルの両端を比較すると識別できます。ケーブルの両端を、タブを裏側にして両手で並べて持った場合に、左のプラグの外側にあるピンに接続されたワイヤと、右のプラグの外側にあるピンに接続されたワイヤとが、同じ色になります (図 B-20 を参照)。シスコ製のケーブルの場合、一方のコネクタではピン 1 が白、もう一方のコネクタではピン 8 が白です (ロールオーバー ケーブルは、ピン 1 とピン 8、ピン 2 とピン 7、ピン 3 とピン 6、ピン 4 とピン 5 が反転しています)。
ここでは、モード 1 (ポートのモード スイッチが in の位置)のコンソール ポートについて、信号およびピン割り当てを示します。
端末エミュレーション ソフトウェアが稼動している PC をコンソール ポートに接続するには、RJ-45 to RJ45 ロールオーバー ケーブルと RJ-45 to DB-9 メス型 DTE アダプタ([Terminal] のラベル)を使用します。 表 B-27 に、非同期シリアル コンソール ポート、RJ-45 to RJ45 ロールオーバー ケーブル、RJ-45 to DB-9 メス型 DTE アダプタのピン割り当てを示します。
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コンソール ポートに端末を接続するには、RJ-45 to RJ45 ロールオーバー ケーブルと RJ-45 to DB-25 メス型 DTE アダプタ([Terminal] のラベル)を使用します。 表 B-28 に、非同期シリアル コンソール ポート、RJ-45 to RJ45 ロールオーバー ケーブル、RJ-45 to DB-25 メス型 DTE アダプタのピン割り当てを示します。
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アダプタ |
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コンソール ポートをモデムに接続するには、RJ-45 to RJ45 ロールオーバー ケーブルと RJ-45 to DB-25 オス型 DCE アダプタ([Modem] のラベル)を使用します。 表 B-29 に、非同期シリアル AUX ポート、RJ-45 to RJ45 ロールオーバー ケーブル、RJ-45 to DB-25 オス型 DCE アダプタのピン割り当てを示します。
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ここでは、モード 2 (ポートのモード スイッチが out の位置)のコンソール ポートについて、信号およびピン割り当てを示します(ピン割り当てについては、 表 B-30 を参照してください)。
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1(RTS)33 |
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LX/LH(長波/長距離)GBIC に直径 62.5 ミクロンの MMF ケーブルを使用する場合は、リンクの送信側と受信側の両方で、GBIC と MMF ケーブルとの間にモードコンディショニング パッチコード(シスコ製品番号:CAB-GELX-625 または同等品)を取り付ける必要があります。リンク距離が 984 フィート(300 m)を超える場合は、9.8 フィート(3 m)のパッチコードが必要になります。
(注) 33 ~ 328 フィート(10 ~ 100 m)程度の短いリンク距離の場合でも、パッチコードを使用せずに LX/LH GBIC に MMF を使用することは推奨できません。エラー レート BER が上昇する原因になります。
IEEE 規格に準拠するためには、パッチコードが必要です。IEEE は、光ファイバ ケーブル コアの中心の問題によって、特定タイプの光ファイバ ケーブルではリンク距離が適合しないことを確認しています。問題を解決するには、パッチコードを使用して、正確なオフセットで中心からレーザー光を送出する必要があります。1000BASE-LX の IEEE 802.3z 規格に対する LX/LH GBIC の準拠は、パッチコードの出力を前提とします。
図 B-21 に、パッチコードを使用した一般的な構成方法を示します。
警告 接続されていない光ファイバ ケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。ステートメント 1051
パッチコードの [To Equipment] ラベルが付いている側を、GBIC に差し込みます ( 図 B-22 を参照)。パッチコードの [To Cable Plant] ラベルが付いている側を、パッチパネルに接続します。パッチコードの長さは 9.8 フィート(3 m)で、両端にデュプレックス SC タイプ オス コネクタが付いています。
SMF ケーブル用の未調整レーザー光源を MMF ケーブルに直接接続した場合、DMD が発生することがあります。DMD が発生すると、光ファイバ ケーブルのモード帯域幅が減少し、 信頼性のある伝送を保証できるリンク距離(トランスミッタとレシーバ間の距離)が短くなります。
ギガビット イーサネット仕様(IEEE 802.3z)には、イーサネット通信のパラメータ(Gbps)が規定されています。802.3z では、レーザーベースの光コンポーネントを使用した MMF ケーブルでのデータ伝送を定義することにより、敷設済みの MMF ケーブルを利用したバックボーンとサーバ間の高速イーサネット接続を提示しています。
レーザーは、ギガビット イーサネットに必要なボー レートと長距離伝送を達成します。802.3z ギガビット イーサネット標準化委員会は、レーザーと MMF ケーブルの特定の組み合わせでは、一定の条件下で DMD が発生することを明らかにしました。その結果、他にジッタの要因が発生し、MMF ケーブルによるギガビット イーサネットの到達距離が制限されることがわかっています。
DMD が発生する状況では、単一のレーザー光パルスによって、MMF ケーブル内でいくつかのモードが均等に励振されます。これらのモード、すなわち光路は、複数の異なる伝搬路をたどります。伝搬路の長さはそれぞれ異なる場合があるので、ケーブル内を光が進むにつれて、各伝搬路の遅延時間に差異が生じます。DMD が発生すると、ケーブルを通過する単一パルスの孤立性が損なわれ、極端な場合には、2 つの独立したパルスが生じることがあります。連鎖パルスは相互に干渉しやすいので、信頼できる方法でデータを回復するのが困難になります。
DMD は、敷設されたすべての光ファイバ ケーブル上で発生するわけではありません。光ファイバとトランシーバの組み合わせが悪い場合に発生します。ギガビット イーサネットは、ボー レートが非常に高く、MMF ケーブルの距離が長いため、DMD が問題になります。SMF ケーブルおよび銅ケーブルでは、DMD の問題は起きません。
MMF ケーブルのテストは、LED 光源を使用した場合に限定して行われてきました。LED は、光ファイバ ケーブル内に「 オーバーフィルド ラウンチ条件 」と呼ばれる状態を作ります。オーバーフィルド ラウンチ条件は、LED トランスミッタが光ファイバ ケーブル内に、広範囲のモードに拡散した光を入射する状態を意味します。暗い室内で電球を照らしたときのように、光がさまざまな方向に拡散してケーブル内を満たし、多数のモードが発生します (図 B-23 を参照)。
レーザーから入射される光は、LED よりも集束された状態で発光します。レーザー トランスミッタからの光は、光ファイバ ケーブル内に存在するモード(すなわち光路)のうち、ごく少数のモードだけを通過します (図 B-23 を参照)。
DMD の問題を解決するには、光源(トランスミッタ)から入射されたレーザー光が、LED 光源からケーブル内に入射されたときのように、光ファイバ ケーブルの直径に対して均等に分散されるように調整する必要があります。光のモードをスクランブルすると、光パワーがすべてのモードに均等に分散され、光パワーが少数のモードだけに集中する状況を回避できます。
これに対して未調整の入射状態では、最悪の場合、光ファイバ ケーブルの中心にすべての光が集中し、均等に励振されるモードはごく少数になります。
DMD の発生する度合いは、MMF ケーブルごとに大きく異なります。敷設されたケーブル設備では、DMD の影響を評価する有効なテスト方法はありません。したがって、リンク距離が984 フィート(300 m)を超える場合には、MMF ケーブルを使用するすべてのアップリンク モジュールに、モードコンディショニング パッチコードを使用する必要があります。
リンク距離が 984 フィート(300 m)未満の場合には、パッチコードを使用しなくてもかまいません。ただし、33 ~ 328 フィート(10 ~ 100 m)程度の短いリンク距離の場合には、パッチコードを使用せずに LX/LH GBIC と MMF を使用することは推奨できません。エラー レート BER が上昇する原因になります。
2 本の光ファイバを接続するには、光ファイバ コネクタを使用します。通信システムでこれらのコネクタを使用する場合、適切に接続することがきわめて重要になります。
光ファイバ ケーブルのコネクタは、誤った方法で清掃や接続を行うと損傷することがあります。光ファイバ コネクタが汚れていたり、損傷していると、復元不能な通信または不正確な通信の原因となります。
光ファイバ コネクタは、電気コネクタまたは電子コネクタとは異なります。光ファイバ システムでは、光が非常に細いファイバ コアを通じて送信されます。ファイバ コアの直径は通常 62.5 ミクロン以下であり、埃の粒子の直径は 10 分の 1 ~数ミクロン程度なので、ファイバ コアの終端に埃や汚れがあると、2 つのコアを接続するコネクタ インターフェイスの性能が劣化することになります。コネクタは正確に差し込む必要があり、コネクタ インターフェイスに異物がまったく付着していない状態でなければなりません。
コネクタ損失または挿入損失は、光ファイバ コネクタの重要なパフォーマンス特性です。また、リターン ロスも重要な要因です。リターン ロスとは反射光の量です。反射光が少ないほど接続状態はよくなります。接続状態が最善のコネクタのリターン ロスは -40 dB 未満ですが、通常は -20 ~ -30 dB です。
接続の質は、コネクタのタイプと、適切な清掃および接続の 2 つの要因によって影響されます。光損失の一般的な原因は、光ファイバ コネクタの汚れです。コネクタは常に清潔にしておいてください。また、使用していないコネクタには必ずダスト カバーを取り付けてください。
任意のケーブルまたはコネクタを取り付ける前に、クリーニング キットに含まれている汚れのないアルコール パッドを使用して、フェルール、ファイバ周囲の白い保護チューブ、およびファイバ終端の表面をきれいに拭いてください。
原因不明の光損失が生じる場合には、一般的な対処としてコネクタを清掃してください。
光ファイバ コネクタの清掃には、CLETOP カセット クリーナー(SC コネクタにはタイプ A、MT-RJ コネクタにはタイプ B)を使用してください。清掃方法は、各製品の使用手順を参照してください。CLETOP カセット クリーナーを入手できない場合は、次の手順で清掃してください。
ステップ 1 99% の純粋なイソプロピル アルコールに浸した汚れのない布で、前面プレートを丁寧に拭きます。5 秒ほど待って表面を乾燥させてから、もう一度拭きます。
ステップ 2 清潔で乾燥したオイルフリー圧縮空気で前面プレートから埃を取ります。
警告 接続されていない光ファイバ ケーブルやコネクタからは目に見えないレーザー光が放射されている可能性があります。レーザー光を直視したり、光学機器を使用して直接見たりしないでください。ステートメント 1051
ステップ 3 ルーペまたは検査用顕微鏡を使用して、フェルールの隅に埃が付いていないことを確認します。開口部を直視しないでください。汚れが残っている場合は、前述の清掃手順を再度行います。
システム内蔵のコネクタは、製造元で適切に清掃され、アダプタに接続されています。システムを正常に稼動させるために、ユーザ側のコネクタを清潔にしてください。前述の手順でコネクタを清掃し、次の注意事項に従ってください。
• アダプタに接続する前に、CLETOP カセット クリーナー(SC コネクタにはタイプ A、MT-RJ コネクタにはタイプ B)またはレンズ用の清掃布を使用して、コネクタを清掃してください。純正アルコールを使用して汚れを取り除いてください。
• アダプタに光ファイバ コネクタを接続する場合、無理に力を入れたりせずに、慎重に取り付けてください。
• コネクタ未使用時またはシャーシの清掃時には、アダプタ内部またはコネクタの表面が汚れないように、コネクタおよびアダプタにカバーを取り付けてください。