この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
このモジュールでは、ルータでのシステム モニタリングのためにオンボード障害ロギング(OBFL)を設定するときに使用する Cisco IOS XR ソフトウェア コマンドについて説明します。 OBFL は、Field-Replaceable Unit(FRU; 現場交換可能ユニット)のブート、環境、および重大なハードウェア障害に関するデータを収集し、その情報を FRU の不揮発性メモリに保存します。 この情報は、障害その他のエラーが発生した際に、トラブルシューティング、テスト、および診断に使用されます。
OBFL はデフォルトでオンになっているため、カードをインストールするとただちにデータが収集され保存されます。 問題が発生すると、このデータから過去の環境条件、アップタイム、ダウンタイム、エラー、その他の動作状態に関する情報が読み取られます。
注意 |
OBFL はすべてのカードで、デフォルトでアクティブになっています。これを非アクティブにはしないでください。 OBFL は、FRU の問題を診断し、FRU データの履歴を表示するために使用されます。 |
OBFL の概念、設定作業、および例については、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Configuration Guide』の「Onboard Failure Logging Services」モジュールを参照してください。
ロギングの概念、設定作業、および例については、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Configuration Guide』の「Implementing Logging Services」モジュールを参照してください。
アラーム管理およびロギング相関のコマンドについては、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Command Reference』の「アラーム管理およびロギング相関コマンド」モジュールを参照してください。
アラームとロギング相関の概念、設定作業、および例については、 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Configuration Guide』の「Implementing Alarm Logs and Logging Correlation」モジュールを参照してください。
1 つのノードまたはすべてのノードから OBFL ロギング メッセージをクリアするには、管理 EXEC モードで clear logging onboard コマンドを使用します。
clear logging onboard [ all | cbc { obfl { fans fan-tray-slot | [ location node-id ] } | corrupted-files | diagnostic | environment | error | poweron-time | temperature | uptime | voltage } ] [ location node-id ]
all |
すべての OBFL ログをクリアします。 |
cbc |
CAN バス コントローラ(CBC)のコマンドをクリアします。 |
obfl |
OBFL EEPROM をクリアします。 |
fans fan-tray-slot |
特定のファン トレイ スロットをクリアします。 |
location node-id |
(任意)指定したノードから OBFL メッセージをクリアします。 node-id 引数は、rack/slot/module の形式で入力します。 |
corrupted-files |
破損ファイルの情報をクリアします。 |
diagnostic |
OBFL ログからオンライン診断情報をクリアします。 |
environment |
OBFL ログから環境情報をクリアします。 |
error |
syslog 情報をクリアします。 |
poweron-time |
初回カスタマー電源投入時間をクリアします。 |
temperature |
温度情報をクリアします。 |
uptime |
アップタイム情報をクリアします。 |
voltage |
電圧情報をクリアします。 |
continuous |
継続情報をクリアします。 |
historical |
履歴情報をクリアします。 |
すべてのノードからすべての OBFL ロギング メッセージがクリアされます。
管理 EXEC
リリース |
変更箇所 |
---|---|
リリース 3.7.2 |
このコマンドが追加されました。 |
このコマンドを使用するには、適切なタスク ID を含むタスク グループに関連付けられているユーザ グループに属している必要があります。 ユーザ グループの割り当てが原因でコマンドを使用できない場合は、AAA 管理者に連絡してください。
clear logging onboard コマンドを使用すると、すべてのノードから OBFL メッセージがクリアされます。 clear logging onboard コマンドを location node-id キーワード/引数と共に使用すると、特定のノードの OBFL メッセージがクリアされます。 指定されたノードが存在しない場合は、エラー メッセージが表示されます。
注意 |
clear logging onboard コマンドは、1 つのノードまたはすべてのノードから、すべての OBFL データを完全に削除します。 OBFL データは FRU の問題の診断および解決に使用されるため、明確な理由なしに OBFL ログをクリアすることは避けてください。 |
注意 |
OBFL がカード上でアクティブに実行されている場合、clear logging onboard コマンドを発行すると、後で破損したログや不完全なログが生成されることがあります。 OBFL は必ず、このコマンドを発行する前にディセーブルにしてください。 |
タスク ID |
操作 |
---|---|
logging |
読み取り |
次の例では、システム内のすべてのノードの OBFL データがクリアされます。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# clear logging onboard
コマンド |
説明 |
---|---|
OBFL をイネーブルまたはディセーブルにします。 |
|
OBFL メッセージを表示します。 |
オンボード障害ロギング(OBFL)をディセーブルにするには、管理コンフィギュレーション モードで hw-module logging onboard コマンドを使用します。 OBFL を再度イネーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。
hw-module { all | subslot node-id } logging onboard [ disable | severity { alerts | emergencies } ]
no hw-module { all | subslot node-id } logging onboard [disable]
all |
すべてのノードの OBFL をイネーブルまたはディセーブルにします。 |
subslot node-id |
指定したノードの OBFL をイネーブルまたはディセーブルにします。 node-id 引数は、rack/slot/module の形式で入力します。 |
disable |
OBFL をイネーブルまたはディセーブルにします。 詳細については、「使用上のガイドライン」を参照してください。 |
severity |
(任意)OBFL ストレージ デバイスに記録する syslog メッセージの重大度を指定します。 |
alerts |
emergency および alert の syslog メッセージを両方記録するように指定します。 デフォルトは alerts キーワードです。 |
emergencies |
emergency の syslog メッセージだけを記録するように指定します。 |
デフォルトでは、OBFL ロギングはイネーブルになっています。
severity: 1(alerts)および 0(emergencies)
管理コンフィギュレーション
リリース |
変更箇所 |
---|---|
リリース 3.7.2 |
このコマンドが追加されました。 |
このコマンドを使用するには、適切なタスク ID を含むタスク グループに関連付けられているユーザ グループに属している必要があります。 ユーザ グループの割り当てが原因でコマンドを使用できない場合は、AAA 管理者に連絡してください。
hw-module logging onboard コマンドを使用すると、OBFL をイネーブルまたはディセーブルにできます。
OBFL 機能がディセーブルになっている場合は、既存の OBFL ログが保持されます。 OBFL データ収集を再開するには、OBFL 機能を再度イネーブルにします。
(注) |
新しいノードを挿入し、そのスロットについて OBFL をイネーブルにすると、新しいノードで OBFL がイネーブルになります。 ルータからカードを取り外して別のルータに挿入すると、そのカードは新しいルータで OBFL 設定を有効にします。 |
タスク ID |
操作 |
---|---|
logging |
読み取り、書き込み |
次の例は、すべてのカードの OBFL をディセーブルにする方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# hw-module all logging onboard disable
次の例は、1 つのカードの OBFL をディセーブルにする方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# hw-module subslot 0/2/CPU0 logging onboard disable
次の例は、OBFL を再度イネーブルにする方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# no hw-module all logging onboard disable
次の例は、重大度が 0(emergency)に設定されている syslog メッセージだけをストレージ デバイスに保存する方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# hw-module subslot 0/2/CPU0 logging onboard severity emergencies
次の例は、重大度が 0(emergency)および 1(alert)に設定されている syslog メッセージをストレージ デバイスに保存する方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin-config)# hw-module subslot 0/2/CPU0 logging onboard severity alerts
コマンド |
説明 |
---|---|
1 つのノードまたはすべてのノードから、OBFL ロギング メッセージをクリアします。 |
|
OBFL メッセージを表示します。 |
OBFL メッセージを表示するには、管理 EXEC モードで show logging onboard コマンドを使用します。
show logging onboard [ all | cbc { dump-all | dump-range { start-address | end-address } | most-recent { fans fan-tray-slot | [ location node-id ] } | diagnostic | environment | error | temperature | uptime | voltage } ] [ all | continuous | historical | static-data ] [ detail | raw | summary ] [ location node-id ] [verbose]
all |
すべてのファイル情報を表示します。 |
cbc |
CAN バス コントローラ(CBC)OBFL コマンドを表示します。 |
dump-all |
すべての OBFL レコードを表示します。 |
dump-range {start-address | end-address} |
特定の範囲の OBFL EEPROM データを表示します。 開始および終了アドレスの範囲は 0 ~ 4294967295 です。 |
most-recent |
最後の 5 個の OBFL データ レコードを表示します。 |
fans fan-tray-slot |
特定のファン トレイ スロットを表示します。 |
location node-id |
指定したノードからの OBFL メッセージを表示します。 node-id 引数は、rack/slot/module の形式で入力します。 |
diagnostic |
診断情報を表示します。 |
environment |
システム環境情報を表示します。 |
error |
メッセージ アプリケーションからの出力を表示します。 |
temperature |
温度情報を表示します。 |
uptime |
OBFL のアップタイムを表示します。 |
voltage |
電圧情報を表示します。 |
continuous |
継続情報を表示します。 |
historical |
履歴情報を表示します。 |
static-data |
システム記述子データを表示します。 |
detail |
詳細なロギング情報を表示します。 |
raw |
生の OBFL データを表示します。 |
summary |
OBFL ロギング情報のサマリーを表示します。 |
verbose |
内部デバッグ情報を表示します。 |
なし
管理 EXEC
リリース |
変更箇所 |
---|---|
リリース 3.7.1 |
このコマンドが追加されました。 |
このコマンドを使用するには、適切なタスク ID を含むタスク グループに関連付けられているユーザ グループに属している必要があります。 ユーザ グループの割り当てが原因でコマンドを使用できない場合は、AAA 管理者に連絡してください。
show logging onboard コマンドを使用すると、OBFL のすべてのロギング メッセージを表示できます。
コマンドの出力を絞り込むには、show logging onboard コマンドと共にオプションのキーワードのいずれかを入力します。
location node-id キーワード/引数を使用すると、特定のノードの OBFL メッセージを表示できます。
タスク ID |
操作 |
---|---|
logging |
読み取り |
次の例は、OBFL 機能によるアップタイム情報を表示したものです。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show logging onboard uptime detail location 0/7/cpu0
-------------------------------------------------------------------------------
UPTIME CONTINUOUS DETAIL INFORMATION (Node: node0_7_CPU0)
-------------------------------------------------------------------------------
The first record : 01/05/2007 00:58:41
The last record : 01/17/2007 16:07:13
Number of records : 478
File size : 15288 bytes
Current reset reason : 0x00
Current uptime : 0 years 0 weeks 0 days 3 hours 0 minutes
-------------------------------------------------------------------------------
Time Stamp |
MM/DD/YYYY HH:MM:SS | Users operation
-------------------------------------------------------------------------------
01/05/2007 01:44:35 File cleared by user request.
-------------------------------------------------------------------------------
次の例は、温度に関する継続情報を表示したものです。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show logging onboard temperature continuous
RP/0/RSP1/CPU0:ios(admin)#show logging onboard temperature continuous
Fri Dec 11 02:22:16.247 UTC
-------------------------------------------------------------------------------
TEMPERATURE CONTINUOUS INFORMATION (Node: node0_RSP0_CPU0)
-------------------------------------------------------------------------------
Sensor | ID |
-------------------------------------------------------------------------------
Inlet0 0x1
Hotspot0 0x2
-------------------------------------------------------------------------------
Time Stamp |Sensor Temperature C
MM/DD/YYYY HH:MM:SS | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
-------------------------------------------------------------------------------
11/24/2009 20:55:28 23 36
11/24/2009 21:08:47 22 36
+32 minutes 22 37
+32 minutes 22 37
次の例は、温度に関する生の情報を表示したものです。
RP/0/RSP0/CPU0:router(admin)# show logging onboard temperature raw
Feature: Temperature
node: node0_2_CPU0, file name: nvram:/temp_cont, file size: 47525
00000000: 00 29 01 02 45 79 d8 a8 00 00 00 00 00 00 ba 37 .)..Ey.........7
00000010: aa 0d 00 00 45 79 d8 a8 1c 18 2b 2c 2f 1d 28 27 ....Ey....+,/.('
00000020: 1b 26 2a 20 27 00 00 fa fa 00 1f 01 02 45 79 da .&* '........Ey.
00000030: 2b 00 00 00 00 00 00 ba 38 ca 0d 00 06 00 00 00 +.......8.......
00000040: 0f 00 00 00 00 00 fa fa 00 1f 01 02 45 79 db ae ............Ey..
00000050: 00 00 00 00 00 00 ba 39 ca 0d 00 06 00 00 00 00 .......9........
00000060: 00 f0 00 00 00 fa fa 00 1f 01 02 45 79 dd 32 00 ...........Ey.2.
00000070: 00 00 00 00 00 ba 3a ca 0d 00 06 00 00 00 00 00 ......:.........
00000080: 00 00 00 00 fa fa 00 1f 01 02 45 79 de b8 00 00 ..........Ey....
00000090: 00 00 00 00 ba 3b ca 0d 00 06 00 00 00 00 00 10 .....;..........
000000a0: 00 00 00 fa fa 00 1f 01 02 45 79 e0 3c 00 00 00 .........Ey.<...
000000b0: 00 00 00 ba 3c ca 0d 00 06 00 00 01 00 00 00 00 ....<...........
000000c0: 00 00 fa fa 00 1f 01 02 45 79 e1 be 00 00 00 00 ........Ey......
000000d0: 00 00 ba 3d ca 0d 00 06 11 00 00 00 00 00 00 00 ...=............
000000e0: 00 fa fa 00 1f 01 02 45 79 e3 43 00 00 00 00 00 .......Ey.C.....
000000f0: 00 ba 3e ca 0d 00 06 ff 00 0f 00 00 00 00 00 00 ..>.............
00000100: fa fa 00 1f 01 02 45 79 e4 c6 00 00 00 00 00 00 ......Ey........
00000110: ba 3f ca 0d 00 06 00 00 00 00 00 00 00 00 00 fa .?..............
00000120: fa 00 1f 01 02 45 79 e6 49 00 00 00 00 00 00 ba .....Ey.I.......
00000130: 40 ca 0d 00 06 00 00 00 00 00 00 00 00 00 fa fa @...............
00000140: 00 1f 01 02 45 79 e7 cc 00 00 00 00 00 00 ba 41 ....Ey.........A
00000150: ca 0d 00 06 00 00 00 10 00 f0 00 00 00 fa fa 00 ................
00000160: 1f 01 02 45 79 e9 4f 00 00 00 00 00 00 ba 42 ca ...Ey.O.......B.
00000170: 0d 00 06 00 00 00 f0 00 10 00 00 00 fa fa 00 1f ................
00000180: 01 02 45 79 ea d2 00 00 00 00 00 00 ba 43 ca 0d ..Ey.........C..
00000190: 00 06 00 00 01 01 00 00 00 00 00 fa fa 00 1f 01 ................
000001a0: 02 45 79 ec 55 00 00 00 00 00 00 ba 44 ca 0d 00 .Ey.U.......D...
000001b0: 06 01 00 00 10 00 00 00 00 00 fa fa 00 1f 01 02 ................
000001c0: 45 79 ed d8 00 00 00 00 00 00 ba 45 ca 0d 00 06 Ey.........E....
000001d0: 0f 00 0f ff 00 00 00 00 00 fa fa 00 1f 01 02 45 ...............E
コマンド |
説明 |
---|---|
1 つのノードまたはすべてのノードから、OBFL ロギング メッセージをクリアします。 |
|
OBFL をイネーブルまたはディセーブルにします。 |