IPv6 パケットは、IPv4 パケットとは別のパスで転送されます。IPv6 環境でサポートされている QoS 機能には、パケット分類、キューイング、トラフィック シェーピング、重み付けランダム早期検出(WRED)、クラスベース パケット マーキング、および
IPv6 パケットのポリシングが含まれます。これらの機能は、IPv6 のプロセス スイッチング パスとシスコ エクスプレス フォワーディング スイッチング パスのどちらでも使用できます。
IPv6 環境で使用可能な QoS 機能はすべて、モジュラ QoS コマンドライン インターフェイス(MQC)から管理します。MQC を使用すると、トラフィック クラスを定義し、トラフィック ポリシー(ポリシー マップ)を作成および設定してから、それらのトラフィック
ポリシーをインターフェイスに適用することができます。
IPv6 が稼働しているネットワークに QoS を実装するには、IPv4 だけが稼働しているネットワークに QoS を実装するときの手順に従ってください。高度なレベルで QoS を実装するための基本手順は、次のとおりです。
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QoS を必要とするネットワーク内のアプリケーションを特定します。
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どの QoS 機能が適切であるかを判断するために、アプリケーションの特性を理解します。
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変更と転送がリンク層ヘッダー サイズに及ぼす影響を理解するために、ネットワーク トポロジについて理解します。
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ネットワークに規定する基準に基づいて、クラスを作成します。具体的には、同じネットワークで IPv6 トラフィックだけでなく IPv4 トラフィックも伝送されている場合、IPv6 トラフィックと IPv4 トラフィックを同様に処理するか、それとも別個の方法で処理し、それぞれに応じた一致基準を指定するかを決定します。それらを同じものとして扱う場合は、match precedence 、match dscp 、set precedence および set dscp などの match ステートメントを使用します。両者を別の方法で処理する場合は、match-all クラス マップ内に match protocol ip や match protocol ipv6 などの一致基準を追加します。
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各クラスにマーキングするためのポリシーを作成します。
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QoS 機能を適用する際は、エッジからコアに向かって作業します。
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トラフィックを処理するためのポリシーを構築します。
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ポリシーを適用します。