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OC12 POS Line Cardのインストレーションでは、次にOC12インターフェイスを設定する必要があります。具体的な内容は次のとおりです。
• 「設定の確認」
ルータの設定を変更するには、「 EXEC (またはイネーブル モード)」と呼ばれるソフトウェア コマンド インタプリタを使用します。 configure コマンドを使用して新規インターフェイスを設定したり、既存のインターフェイス設定を変更したりするには、まず enable コマンドを入力して、EXECコマンド インタプリタのイネーブル レベルを開始する必要があります。パスワードが設定されている場合には、パスワード入力を要求するプロンプトが表示されます。
イネーブル レベルのシステム プロンプトは、最後にかぎカッコ(>)ではなくポンド記号(#)が表示されます。コンソール端末でイネーブル レベルを開始する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 ユーザ レベルEXECプロンプトで、 enable コマンドを入力します。次のように、イネーブル レベル パスワードの入力が要求されます。
ステップ 2 パスワードを入力します(パスワードは大文字と小文字が区別されます)。セキュリティ保護のため、入力したパスワードは表示されません。
正しいパスワードを入力すると、イネーブル レベルのシステム プロンプト(#)が表示されます。
新規インターフェイスを設定する場合は、「インターフェイスの設定」へ進みます。
新しいOC12 POS Line Cardが正しく搭載されている(STATUS LEDが点灯している)ことを確認してから、イネーブル レベルの configure コマンドを使用して、新規インターフェイスを設定します。次の情報を用意しておく必要があります。
• IPアドレス(インターフェイスにIPルーティングを設定する場合)
新しいOC12 POS Line Cardを取り付けた場合、または既存インターフェイスの設定を変更する場合には、コンフィギュレーション モードを開始して、新規インターフェイスを設定する必要があります。設定済みのOC12 POS Line Cardを交換した場合には、システムが新規インターフェイスを認識して、既存の設定でそれぞれの新規インターフェイスを起動します。
使用できるコンフィギュレーション オプションの概要、およびOC12 POS Line Card上のインターフェイスの設定手順については、「関連資料」の該当するコンフィギュレーション マニュアルを参照してください。
EXECコマンド インタプリタのイネーブル レベルからコンフィギュレーション コマンドを実行するには、通常、パスワードが必要です。必要に応じて、システム管理者からパスワードを入手してください(EXECイネーブル レベルについては、EXECコマンド インタプリタの使用方法を参照)。
電源投入時に、新しいOC12 POS Line Card上のPOSインターフェイスはシャットダウンされます。インターフェイスをイネーブルにするには、コンフィギュレーション モードで no shutdown コマンドを入力する必要があります。
追加引数を指定せずにPOSインターフェイスをイネーブルにする(シャットダウン状態から戻す)場合、インターフェイス コンフィギュレーション ファイル パラメータにはデフォルト値が使用されます(パラメータおよびデフォルト値については 表 4-1 を参照)。
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ここでは、基本的な設定手順について説明します。インターフェイスをイネーブルにして( no shutdown コマンドを使用)、IPルーティングの指定を行います。システム コンフィギュレーションの要件およびインターフェイスのルーティング プロトコルに応じて、他のコンフィギュレーション サブコマンドを使用した設定が必要になることがあります。
次に示す手順では、特に明記しないかぎり、各ステップの最後に Return キーを押してください。次のようにプロンプトに disable と入力すると、いつでもイネーブル レベルを終了し、ユーザ レベルに戻ることができます。
ステップ 1 コンフィギュレーション モードを開始し、コンフィギュレーション サブコマンドの送信元としてコンソール端末を指定するには、次のように入力します。
ステップ 2 新規に設定するインターフェイスを指定するには、 interface pos サブコマンドの後に、設定するインターフェイスのアドレスを入力します。 表 4-2 に例を示します。
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スロット5に搭載されたOC12 POS Line Cardの2番目のOC12インターフェイス例を示します。 |
ステップ 3 (IPルーティングがイネーブルに設定されているシステムでは)次のように ip address サブコマンドを入力して、IPアドレスおよびサブネット マスクを割り当てます。
ステップ 4 次のように、シャットダウン ステートをアップに変更し、インターフェイスをイネーブルにします。
no shutdown コマンドを実行すると、インターフェイスは イネーブル になり、以前に送信された設定コマンドに基づいてOC12 POS Line Cardが自動的に設定されます。
ステップ 5 その他のコンフィギュレーション サブコマンドを使用して、ルーティング プロトコルをイネーブルにし、インターフェイス特性を調整します。
ステップ 6 コンフィギュレーション サブコマンドをすべて入力し、設定を完了した後で、 Ctrl-Z を押す( Ctrl キーを押しながらZを押す)か、 end または exit と入力して、コンフィギュレーション モードを終了し、EXECコマンド インタプリタ プロンプトに戻ります。
ステップ 7 次の手順で、新しい設定をNVRAMに保存します。
ネットワーク環境に合わせて、すべての設定パラメータのデフォルト値を変更することができます。OC12 POS Line Cardの設定をカスタマイズする必要がある場合は、次の説明に従ってインターフェイス サブコマンドを使用します。
• 「CRCの設定」
(注) OC12 POS Line Cardの取り付け先のプラットフォームに関係なく、インターフェイス サブコマンドは同じ働きをします。ただし、どのコマンドを使用する場合でも、最初にinterface posサブコマンドを入力して、設定するインターフェイスを選択する必要があります。
次に示すすべての設定例において、interface posサブコマンドのインターフェイス アドレスの引数はCisco 7304ルータの3/1(スロット3、インターフェイス1)です。
特定のプラットフォームで適切なinterface posサブコマンド構文を使用するには、表 4-2を参照してください。
デフォルトのMaximum Transmission Unit(MTU;最大伝送ユニット)サイズは4470バイトです。MTUサイズを設定するには、 mtu bytes コマンドを入力します。 bytes には64~9216の値を指定します。
デフォルトのフレーミング設定はSONETです。SDH用に設定するには、 pos framing-sdh コマンドを入力します。
クロッキングのデフォルトでは、OC12 POS Line Cardは、再生されたRx(受信)クロックを使用してTx(送信)クロッキングを提供します(「 ループ タイミング 」といいます)。OC12 POS Line Cardが送信クロックを内部的に生成するように指定する場合は、 clock source internal コマンドを入力します。
ループ タイミングを元に戻すには、 no clock source internal または clock source line コマンドを使用します。
Cyclic Redundancy Check(CRC;巡回冗長検査)のデフォルトは、16ビットCRCです。CRCは、計算された数値を使用して転送データのエラーを検出する、エラー チェック技法です。OC12 POS Line Cardは32ビットCRCもサポートしています。データ フレームの送信側で、Frame Check Sequence(FCS)を計算します。送信側は、FCS値を発信メッセージに付加してからフレームを送信します。受信側ではFCSを再計算し、その結果を送信側からのFCSと比較します。2つの値が異なっていれば、受信側は転送エラーが発生したとみなします。32ビットCRC用にインターフェイスを設定するには、 crc 32 コマンドを入力します。
32ビットCRCをディセーブルにし、デフォルトの16ビットCRC設定にインターフェイスを戻すには、 no crc 32 コマンドを入力します。
(注) 接続の両端で、同じCRCモードを設定する必要があります。
SONETペイロード スクランブルは、十分なビット転送密度を保証するため、自己同期スクランブラ(x^43+1)をOC-12インターフェイスのSynchronous Payload Envelope(SPE;同期ペイロード エンベロープ)に適用します。SONETペイロード スクランブルのデフォルトは、ディセーブルです。
(注) 接続の両端で、同じスクランブル アルゴリズムを使用する必要があります。
SONETペイロード スクランブルをディセーブルにするには、 no pos scramble-atm コマンドを使用します(このコマンドにはキーワードまたは引数はありません)。
SONETペイロード スクランブルをイネーブルにするには、次のコマンド シーケンスを使用します。
SONETペイロード スクランブルがインターフェイス上でイネーブルになっていることを確認するには、 show running-config コマンドを入力します。スクランブルがイネーブルになっていると、コンフィギュレーションに次のように表示されます。
pos scramble-atm
SONETペイロード スクランブルをディセーブルにするには、 no pos scramble-atm コマンドを使用します。
トリガとはアラームのことで、トリガがアクティブになるとライン プロトコルがダウンします。ここでは、pos delay triggersコマンドを使用して設定するライン トリガおよびパス トリガを説明します。
pos delay triggers lineコマンドは、内部保護されているDense Wavelength Division Multiplexing(DWDM;高密度波長分割多重)システムへ接続されたインターネット ルータのPOSインターフェイスに使用されます。このコマンドは、APSが動作中、または保護されている設定のインターフェイスには無効です。通常、数マイクロ秒のわずかな回線/セクション レベル アラームでも、アラームを10秒間クリアするまで回線はダウンします。ホールドオフに設定した場合、トリガは回線をダウンさせるのに100ミリ秒遅延させます。アラームの待機が100ミリ秒を超えた場合、その時点で回線がダウンします。100ミリ秒より前にアラームをクリアすることで、回線のダウンを避けることができます。
デフォルトでは、次の回線およびセクション アラームがライン プロトコルをダウンさせるトリガです。
• Section loss of signal(SLOS;セクション信号損失)
• Section loss of frame(SLOF;セクション フレーム損失)
• Line alarm indication signal(LAIS;回線アラーム表示信号)
この中のアラームが1つでもアクティブの場合、そのインターフェイスのライン プロトコルは遅延なしにダウンします。pos delay triggers lineコマンドを使用することで、インターフェイスのライン プロトコルのトリガを遅延できます。遅延は50~100ミリ秒で設定可能です。遅延時間を指定しない場合、デフォルトの遅延として100ミリ秒が設定されます。
次に示すパス アラームはデフォルトのトリガではありません。これらのパス アラームをトリガとして設定し、遅延を設定できます。
• Path alarm indication signal(PAIS;パス アラーム表示信号)
• Path remote defect indication(PRDI;パス リモート障害表示)
• Path loss of pointer(PLOP;パス ポインタ損失)
pos delay triggers pathコマンドを使用することで、多様なパス アラームをトリガとして設定し、50~10000ミリ秒の間で遅延の稼働を指定できます。デフォルトの遅延値は100ミリ秒です。
pos delay triggers pathコマンドを設定すると、B2およびB3エラー レートの高いほうがSF(信号障害)スレッシュホールドと比較され、状況によってインターフェイスのライン プロトコルがダウンします。SFスレッシュホールドを超えていると、インターフェイスのライン プロトコルはダウンします。
pos delay triggers pathコマンドはCisco IOS Release 12.0(16)Sで紹介されています。
新規インターフェイスを設定したあとで、 show コマンドを使用して新規インターフェイスまたは全インターフェイスのステータスを表示し、pingコマンドを使用して接続を確認します。具体的な内容は次のとおりです。
• 「showコマンドによる新規インターフェイスのステータス確認」
表 4-3 に、 show コマンドを使用して、新規インターフェイスが正しく設定されていて正常に動作しているかどうか、またOC12 POS Line Cardが正しく表示されているかどうかを確認する方法を示します。そのあとで、一部の show コマンドについて出力例を紹介します。コマンドの詳細および使用例については、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
(注) このマニュアルで紹介する出力例は、実際にコマンドを実行した場合に得られる出力とは異なる場合があります。このマニュアルに収録されている出力は、あくまでも例です。
アップに設定したインターフェイスがシャットダウンされている場合、またはハードウェアが正しく動作していないというメッセージが表示された場合には、インターフェイスが正しく接続され、終端されているかどうかを確認してください。なお、インターフェイスをアップに設定できないときは、製品を購入した代理店に連絡してください。具体的な内容は次のとおりです。
• 「show versionまたはshow hardwareコマンドの使用例」
使用システムに当てはまる項目を参照してください。 show コマンドでの作業が終了したら、「pingコマンドによるネットワーク接続の確認」に進んでください。
システム ハードウェアのコンフィギュレーション、搭載されている各インターフェイス タイプの数、Cisco IOSソフトウェアのバージョン、コンフィギュレーション ファイルの名前とソース、およびブート イメージを表示するには、 show version (または show hardware )コマンドを使用します。
(注) このマニュアルで紹介する出力例は、実際にコマンドを実行した場合に得られる出力とは異なる場合があります。このマニュアルに収録されている出力は、あくまでも例です。
次に、OC12 POS Line Cardを搭載したCisco 7304ルータでの show version コマンドの出力例を示します。
システムに搭載されたライン カードのタイプ(および各ライン カードに関する特定の情報)を表示するには、 show diag slot コマンドを使用します。 slot には、Cisco 7304ルータの スロット を指定します。
(注) このマニュアルで紹介する出力例は、実際にコマンドを実行した場合に得られる出力とは異なる場合があります。このマニュアルに収録されている出力は、あくまでも例です。
次に、Cisco 7304ルータのスロット3にOC3 POS Lineが搭載されている場合の show diag slot コマンドの出力例を示します。
システムに搭載されたライン カードのタイプ、そのステータス、および搭載時刻を表示するには、show c7300コマンドを使用します。
(注) このマニュアルで紹介する出力例は、実際にコマンドを実行した場合に得られる出力とは異なる場合があります。このマニュアルに収録されている出力は、あくまでも例です。
次に、7304ルータに対するshow versionコマンドの出力例を示します。
show interfaces コマンドを使用すると、指定したインターフェイスのステータス情報(物理スロットおよびインターフェイス アドレスを含む)が表示されます。ここで紹介する例では、いずれもPOSインターフェイスを指定しています。
(注) このマニュアルで紹介する出力例は、実際にコマンドを実行した場合に得られる出力とは異なる場合があります。このマニュアルに収録されている出力は、あくまでも例です。
次に、Cisco 7304ルータのスロット3にOC3 POS Line Cardが搭載されている場合の show interfaces コマンドの出力例を示します。
ping コマンドを使用することにより、インターフェイス ポートが正常に動作しているかどうかを確認できます。ここでは、pingコマンドの概要を説明します。コマンドの詳細および使用例については、「関連資料」に記載されているマニュアルを参照してください。
ping コマンドは、指定した宛先IPアドレスのリモート デバイスに対してエコー要求パケットを送信します。エコー要求の送信後、システムは指定された時間だけ、リモート デバイスからの応答を待機します。エコー応答は、コンソール端末に感嘆符(!)で表示されます。タイムアウトまでに戻されなかった各要求は、ピリオド(.)で表示されます。連続する感嘆符(!!!!!)は正常な接続状態を示します。連続するピリオド(.....)、[timed out]、または[failed]メッセージが表示された場合は、接続に失敗したことを意味します。
次に、アドレス 10.0.0.10のリモート サーバに対して ping コマンドを実行し、正常に接続した例を示します。
接続に失敗した場合は、宛先のIPアドレスが正しいこと、およびデバイスがアクティブである(電源がオンになっている)ことを確認し、再度 ping コマンドを実行してください。
ループバック テストでOC-12インターフェイスとリモート装置間の接続をテストすることにより、機器の誤動作を検出して切り離すことができます。 loop サブコマンドで、インターフェイスを内部ループバック(「 ローカル ループバック 」とも呼ばれる)モードまたは回線ループバック モードにすると、 ping コマンドで生成されたテスト パケットをリモート装置またはケーブルを経由してループさせることができます。パケットがループを完了した場合は、接続が良好です。完全なループにならなかった場合は、ループバック テスト パス上のリモート装置またはケーブルに障害があることが特定できます。
デフォルトのループバック設定は、no loopbackです。内部(またはローカル)ループバックの場合、ルータからのパケットはフレーマ内でループバックされます。発信データは、実際に伝送されずにレシーバに戻ってきます。内部ループバックは、OC12 POS Line Cardが動作しているかどうかを確認するのに役立ちます。内部ループバック用のインターフェイスを設定するには、 loop internal コマンドを入力します。
デフォルトのループバック設定は、no loopbackです。回線ループバックの場合、リモート ルータからのパケットがリモート ルータに戻るように、受信(Rx)ファイバが送信(Tx)光ファイバ ケーブルに論理的に接続されます。着信データはループされ、実際に受信されずに、再伝送されます。回線ループバック用のインターフェイスを設定するには、 loop line コマンドを入力します。
OC12 POS Line Cardは、特定のエラーのカウンタを維持します。各エラー カウンタは32ビットです。エラーには次のような種類があります。
• Giants受信 ― パケット サイズが長すぎる(MTUサイズを超える)
出力されるエラー メッセージは、次のフォーマットのみで表示されます。
(注) このエラー メッセージに関してサポートが必要な場合は、Technical Assistance Center(TAC)にご連絡ください。TACへの連絡方法については、「テクニカル サポート」を参照してください。
データ フローに影響を及ぼさずにCisco 7304ルータからライン カードを取り外すには、EXECモードでhw-module slot slot # stop/startコマンドを使用します。hw-module slot slot # stopコマンドを実行すると、トラフィックは停止し、すべてのライン カード インターフェイスはシャットダウンし、ライン カードは非アクティブになります。hw-module slot slot # startコマンドを実行すると、ライン カードはリセットされ、オンライン状態に戻り、OIR LEDは消灯します。スロット2のアクティブなライン カードを取り外したり、取り付けるには、次のコマンドを使用します。
OIR LEDがグリーンに点灯した場合は、スロット2に搭載されたライン カードが非アクティブです。このカードを物理的に取り外して、新規ライン カードを取り付けることができます( ライン カードの取り外しおよび取り付けを参照)。
新規ライン カードをスロット2に搭載すると、ライン カードは自動的にリセットされ、オンライン状態になり、OIR LEDが消灯します。