Session Initiation Protocol(SIP)トランク経由のコール障害

概要

このドキュメントでは、さまざまな原因でSIPトランクを経由するコールが失敗する可能性がある状況について説明します。SIPのステータス（OPTIONS pingが有効になっている場合）をチェックすると、CUCM Web GUIの[Device] > [Trunk]ページでトランクステータスに「No service」エラーが表示されます。

前提条件

要件

Cisco Call Manager Web Administrationに関する知識があることが推奨されます。

使用するコンポーネント

このドキュメントの情報は、Cisco CallManager サーバ 11.5 に基づいています。

このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期（デフォルト）設定の状態から起動しています。稼働中のネットワークで作業を行う場合、コマンドの影響について十分に理解したうえで作業してください。

背景説明

CUCMには、設定されたSIPトランクのステータスをモニタするオプションがあります。SIPプロファイルには、OPTIONS pingを有効にするオプションがあります。これにより、SIP OPTIONメッセージがCUCMから送信され、その応答の成功は、トランクが「サービス中」であることを示します。

次の図は、トランクに関連付けられたSIPプロファイルでOPTIONS pingが無効で有効になっている場合のSIPトランクステータスを示しています。

 SIPトランクがピア側との正常な通信を確立できない場合、ステータスは次のように表示されます。

Real-Time Monitoring Tool(RTMT)も、このメッセージのようなアラートを送信することがあります。

エラー メッセージ：

「UC_CALLMANAGER-3-SIPTrunkOOS」:すべてのリモートピアがアウトオブサービスで、このSIPトランクのコールを処理できません。理由コード<エラーコード>

確認

[Trunk Status]が[No Service]の場合、トランク設定ページは図のように表示されます。

ステータスの理由はlocal=1、local=2、またはlocal=3のいずれかである場合、[Status]はダウンしています。

「in service」トランクは、次の図のようになります。

トラブルシュート

シナリオ1:Local=1の場合、発信側のSIPトランクに割り当てられたSIPトランクセキュリティプロファイルでトランスポートがUDPとして設定されている場合、すべての再試行後にOptions要求に対する応答が受信されなかった可能性があります。サーバからのパケットキャプチャは次のようになります。

この問題を解決するには、リモートピアがUnified CMの場合は、[Remote Peer Serviceability] > [Tools] > [Control Center (Feature Services)]に移動し、Cisco Call Managerサービスがアクティブ化されて開始されていることを確認します。

また、[Remote Peer Admin] > [Device] > [Trunk]に移動し、検索を実行して、関連付けられたSIPトランクセキュリティプロファイル内の着信ポートが、発信側SIPトランクの宛先ポートで設定されたものと同じになるように設定されていることを確認します。

また、発信側でCLIコマンドutils network ping remote_peerを使用してネットワーク接続を確認します。

シナリオ2:Local=2の場合、Unified CMがリモートピアとのソケット接続を作成できない可能性があります。

この問題を解決するには、リモートピアがUnified CMの場合は、[Remote Peer Serviceability] > [Tools] > [Control Center (Feature Services)]に移動し、Cisco Call Managerサービスがアクティブ化されて開始されていることを確認します。

また、[Remote Peer Admin] > [Device] > [Trunk] に移動し、関連付けられたSIPトランクセキュリティプロファイルの着信ポートにSIPトランクが存在し、発信側SIPトランクの宛先ポートで設定されている設定と同じであることを確認します。

また、発信側でutils network ping remote_peerを使用してネットワーク接続を確認してください。

リモートピアがUnified CMでない場合、ユーザは相手側の管理者がサーバでCUCMの情報を正しく言及していることを確認する必要があります。

シナリオ3:Local=3の場合、DNSサーバに到達できないか、DNSがローカルSIPトランクで設定されているホスト名またはSRVを解決するように正しく設定されていない可能性があります。この問題を解決するには、[OS Administration] > [Show] > [Network]に移動し、[DNS Details]を調べて正しいことを確認します。正しくない場合は、CLI set network dns primaryコマンドを使用して正しいDNSサーバ情報を構成します。また、utils network ping remote_peerを使用してDNSサーバとのネットワーク接続を確認し、DNSサーバが正しく設定されていることを確認します。