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Cisco 7500 シリーズ シスコの新しい主要ハイエンド ルータ [目次]
[Cisco 7500]
[Cisco 7500 のアーキテクチャ ]
[VIP(Versatile Interface Processor)]
[機能と利点]
[位置付け]
[構成および製品の説明]
[Cisco 7513]
[Cisco 7507]
[Cisco 7505]
[ネットワーク インターフェイス プロセッサ]
[イーサネット インターフェイス プロセッサ]
[ファースト イーサネット インターフェイス プロセッサ]
[トークンリング インターフェイス プロセッサ]
[FDDI インターフェイス プロセッサ]
[ファースト シリアル インターフェイス プロセッサ]
[HSSI インターフェイス プロセッサ]
[ATM インターフェイス プロセッサ]
[マルチチャネル インターフェイス プロセッサ/ISDN PRI]
[チャネル インターフェイス プロセッサ]
[VIP(Versatile Interface Processor)]
[VIP-1FE および VIP-2FE]
[VIP-4E/4T]
[VIP-1FE/4E]
[アプリケーション]
[IBM ネットワーキング環境]
[WAN ネットワーク環境]
[インターネット サービスプロバイダ]
[Cisco 7000 シリーズの価格]
[投資保護プログラム]
[注文受け付け状況]
[出荷状況]
[技術仕様]
[Cisco 7000 ファミリのソフトウェア サブセットおよびオプション]
[IOS リリース 11.0]
[寸法と重量]
[所要電力]
[環境仕様]
[適合基準]

 業界では過去 12 ヵ月間に渡り、新しい ATM および LAN スイッチング テクノロジーの継続的な出現にともなってルータが演じる今後の役割について、多くが語られてきました。Gartner Group[1] による最近の調査報告書では、当今の誤った見解について次のように述べられています。「『スイッチングはできる限り、ルーティングは必要なときだけ』というのは、ルーティングを終焉させようという見え透いた企てです。スイッチ ベンダーはマーケティング的および政治的な多くの理由からこうした姿勢をとらざるを得ない状況にありますが、このようなスローガンは無意味で先見の明のない、誤解を招くだけのものだという技術的な圧倒的証拠があります」

 ATM および LAN スイッチングのいずれも重要な役割を担っていますが、非常に可用性が高くスケーラブルなネットワークを構築する上でルーティングは今後も不可欠なものであり続けます。ルータは、成果重視のエンタープライズ ネットワークに必要なセキュリティ、安定性、および制御能力を提供します。さらに、一連の新しいアプリケーションや環境によって、ハイエンド ルーティングの境界は広がっています。  このようなアプリケーションには、次のようなものが挙げられます。
 さらに、ルータは次第に圧縮や暗号化といった付加価値機能を実行するようになり、こうした新しいアプリケーションの解決にますます大きなルーティング パワーが必要とされるようになっていきます。

図 1:Cisco 7500 シリーズはハイエンド インターネットワーキングの新しい標準を確立 図 1:Cisco 7500 シリーズはハイエンド インターネットワーキングの新しい標準を確立

 シスコシステムズは 2 年半以上に渡り、Cisco 7000 シリーズによって、この多様なアプリケーション環境に対するソリューションを提供してきました。76% 以上のマーケット シェアを持つ Cisco 7000 シリーズ[2]は、明らかに業界をリードする製品です。しかし、ハイエンド ルーティングに対する要件は成長し続けています。

 シスコでは、多様なアプリケーション環境を設計、構築、管理する IS の専門家との会合を頻繁に開いています。こうした話し合いから、お客様が戦略的インターネットワーキング資産上で日々の業務を行っている現在、ハイエンド ルーティング テクノロジーに対する要件は、これまでと同様に今後も成功のための非常に重要な根本的要素であり続ける、という一致した意見に到達しました。ハイエンド ルーティングに対する要件としては、レイヤ 3 デバイスのみが提供できる安定性、セキュリティ、および制御能力の提供が継続して重要となります。加えて、テクノロジーの変化は資産の減価償却よりも速いスピードで起こる可能性があるため、お客様がインターネットワーキング インフラストラクチャに対してすでに行った投資を最大限に活用できる方法で新しい要件にも対処できるようになっている必要があります。

 シスコの新しい主要ハイエンド インターネットワーキング プラットフォームである Cisco 7500 シリーズは、こうしたお客様との話し合いから生まれました。
Cisco 7500
 Cisco 7500 は、シスコのハイエンド ルータ製品ラインである Cisco 7000 ファミリを拡張して、Cisco 7000 シリーズに対するお客様のこれまでの投資を最大限に活かしながら、新しいハイエンド アプリケーション環境に対応できるように設計されています。この結果、既存のインターフェイス プロセッサに対する完全な上位互換性をサポートしながら、密度、パフォーマンス、およびシステム可用性という点で Cisco 7000 の機能を拡張するアーキテクチャが実現しています。 Cisco 7500 のアーキテクチャ  Cisco 7500 のアーキテクチャ(図 2 参照)は、RSP(ルート スイッチ プロセッサ)という新しいシステム プロセッサをベースとしています。MIPS R4000 シリーズ RISC プロセッサとカスタム ASIC をベースとする RSP は、システムのメンテナンス、ルーティング、およびスイッチングに関連するいくつかのタスクを実行します。システム メンテナンス タスクとしては、環境モニタリングや構成レジスタおよびパケット メモリの維持が挙げられます。RSP のルート サーバ機能には、インターネットワーク トポロジの判別、ルーティング テーブルの作成と維持、ルーティング更新要求への応答、構成の制御、ネットワーク インターフェイス統計情報の維持、および SNMP 要求の処理と応答などがあります。

 RSP スイッチング機能は、パケットの宛先を決定し、その決定に基づいてパケットをスイッチングする、というタスクを実行します。


図 2:Cisco 7500 のアーキテクチャ
図 2:Cisco 7500 のアーキテクチャ

 RSP は Cisco 7000 シリーズにルート プロセッサ機能とスイッチ プロセッサ機能を物理的に統合するものですが、どちらも RSP 内ですべて処理されます。ルーティングはセキュリティ、安定性、および制御能力を提供し、スイッチングはスケーラブルなパフォーマンスを提供します。

 Cisco 7500 は、電源の冗長化、パワー アクセス、およびシステム コンポーネントの OIR(Online Insertion and Removal:ホットスワップ)について Cisco 7000 と同じ機能をサポートしています。さらに、Cisco 7507 と Cisco 7513 は、デュアル RSP アーキテクチャとなっています。これは、高システム可用性 (HSA) ソフトウェアの段階的な実装によってサポートされる予定です。

 HSA の最初のフェーズでは、プライマリ RSP は通常動作時にセカンダリ RSP のパケット メモリを利用することができ、セカンダリ RSP はプライマリ RSP のパフォーマンスを監視します。障害状況を検出すると、セカンダリ RSP は自動的に制御を引き継いでシステムをリブートするため、ネットワークの中断が最小限に抑えられます。HSA ソフトウェアのフェーズ 1 は、IOS リリース 11.1 で実現される予定です。その後のフェーズでは、セカンダリ RSP がシステムの制御を引き継ぐプロセスが改善されて、初期化時間が短縮し、トラフィックの中断とセッションの損失が最小限に抑えられます。

 デュアル RSP 構成の Cisco 7500 では、パケット メモリが倍増するため、スイッチング パフォーマンスを向上できます。それぞれの RSP には、2MB のパケット メモリが標準装備されています。デュアル RSP 構成では、スレーブ RSP 上の 2MB のメモリを利用して、システム合計 4MB のパケット メモリを使用できます。さらに負荷分散機能が利用できるようになると、スレーブ RSP のスイッチング エンジンを利用することでのパフォーマンス改善が可能になります。負荷分散機能は、最初に IP に対してサポートされ、その後で他のプロトコルや機能のサポートが追加される予定です。

 Cisco 7500 のパッシブ バックプレーン設計には 2 つの 1Gbps データ バスが組み込まれており、2Gbps 以上の総計システム帯域幅を提供します。
VIP(Versatile Interface Processor)  Cisco 7000 ファミリの VIP は、I/O 機能に最適化された RISC エンジンをベースとしています(図 3 参照)。このエンジンには、1 枚か 2 枚のポート アダプタまたはドーター ボードが接続されます。これらのポート アダプタは、ネットワークに対するメディア特定のインターフェイスを提供します。VIP テクノロジーの主要な機能は、マスター RSP からルート情報を受信する能力です。VIP は、RSP から受信したルート データに基づいて、自主的なマルチレイヤ スイッチングを決定します。つまり実質的には、CiscoFusion アーキテクチャが装備されています。CiscoFusion が中央の「ルート サーバ」機能を使ってネットワーク経由でワイヤリング クローゼットのマルチレイヤ スイッチに情報を配布するのと同様に、Cisco 7500 の RSP はシャーシ内のマルチレイヤ「スイッチ」(VIP) に情報を配布します。分散スイッチングというこの機能は、VIP テクノロジーがサポートする多数の機能のひとつに過ぎません。そのほかに、VIP には次のような機能があります。
 Cisco 7500 シリーズは、高い信頼性、可用性、サービス能力、およびパフォーマンスといった課題に対処する、多くの機能を提供します(表 1 参照)。

図 3:VIP (Versatile Interface Processor) はポート密度の柔軟性と機能性の新しい標準
図 3:VIP (Versatile Interface Processor) はポート密度の柔軟性と機能性の新しい標準
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機能と利点
表 1:Cisco 7500 の機能と利点
機能 利点
デュアル RSP
  • 1 台めの RSP が故障した場合も、システムは自動的に復旧できます(96 年第 1 四半期)。ダウンタイムを最小限に抑えて、アプリケーションの可用性を改善します。
  • パケット メモリの共有により、システムで利用可能なバッファを倍増できます。
環境モニタリング
  • 重大な状況が発生する前にオペレータに変動を警告して、システムがオンライン状態のときに予防的に解決することを可能にします。
自己診断機能およびツール
  • オンラインで使用する前にモジュールが動作可能であることを確認して、潜在的なネットワークの問題を除去します。
二重電源システム(Cisco 7507 および 7513)
  • 負荷分散により、個々の電源の寿命を延長します。
  • 主要電源の二重化が可能です。各電源は専用の電源コードを備えており、無停電電源装置(UPS)やビル電源の障害によるリスクが排除されます。
インテリジェントな環境設計
  • 環境制限を完全に厳守することで、コンポーネントの長寿を保証します。
  • 今後のネットワーク インターフェイス プロセッサ要件に対応できるように余裕をもって設計されているため、シャーシ コンポーネントへの高価なアップグレードを回避して投資を保護できます。
パッシブ バックプレーン
  • バックプレーン障害やアクティブ バックプレーンまたはミッドプレーン設計の修理や交換に付随するダウンタイムを実質的に排除します。
MTBF(平均故障間隔)
  • 高い MTBF 値により、必要なオンサイト スペアの量が減少し、システムをオンライン状態を継続させることが可能になるため、総所有コストを低減できます。
オンラインのソフトウェア再構成
  • ネットワーク アプリケーションやサービスのリブートや中断なしでソフトウェア構成を変更できます。
OIR(Online Insertion and Removal:ホットスワップ)
  • システムをリブートしたりオフラインにしなくても、より高い密度や新しいインターフェイス プロセッサにシームレスにアップグレードできます。
  • 同じようなインターフェイス プロセッサは自動的に再構成されるため、オペレータの介入が減少します。
高速ブート
  • ソフトウェア アップグレードの後で、システムを速やかにオンラインにできるため、ネットワークの可用性への影響が最小限に減少します。

全プロセッサ モジュールおよび電源への容易なアクセス
  • 数秒内でサービスを実行できるため、ネットワークのダウンタイムと影響が最小限に抑えられます。
ユニバーサルな電源システム
  • 国際的なインターネットワークのサービスとスペア供給を簡素化して、ネットワークの総所有コストを削減します。
ステータスおよびヘルス LED
  • システムとプロセッサの状況をひと目で判別できます。
システム フラッシュ メモリ
  • ソフトウェアとマイクロコードのアップグレードを迅速に高い信頼性で実行できます。
  • 単一のポイントで集中管理できるため、ソフトウェアやマイクロコードをアップグレードする際に各ルータ サイトを訪問する必要性がなくなります。
ソフトウェアによる読み取りが可能な ID とシリアル番号
  • 全インターフェイス プロセッサ、システム プロセッサ、およびシャーシの資産管理を可能にして、管理上のオーバーヘッドを削減します。
ユーザが構成可能なフラッシュメモリと RAM オプション
  • RSP 構成を変更することで、ネットワーク サイズとシステム ソフトウェアの成長に対処します。
柔軟なラックマウント構成
  • 前面または背面を設置できるため、インストールを最適化できます。
ケーブル管理(Cisco 7505 および 7513)
  • 便利なストレインレリーフとアンカー ポイントを提供して、インストールを簡素化し、ケーブルの不測の移動や損傷を防止します。

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位置付け
 Cisco 7500 シリーズは Cisco 7000 シリーズを拡張した製品です。これら 2 つのシリーズはともに、業界で最強のハイエンド ルーティング プラットフォーム ファミリを形成します(図 4 参照)。

 Cisco 7000 と 7500 の両方とも、ハイパフォーマンスで可用性の高いルーティングを必要とする環境向けに設計されています。Cisco 7000 と 7500 のいずれを配備するかは、価格性能比、密度、およびシステム可用性に対する要件によって決定します。Cisco 7000 シリーズは費用効果の優れたパフォーマンスを提供し、中程度のポート密度をサポートするほか、その信頼性には多くの実績があります。Cisco 7500 シリーズはより高いパフォーマンスとポート密度を提供すると同時に、デュアル RSP 構成のサポートによってより優れたシステム可用性を実現します。

 Cisco 7000 ファミリには 5 つのモデルが用意されているため、コストと機能性に対してインストールとネットワーク デザインを最適化するためにまさに必要な構成を選択できます。

 投資保護、スペア供給、およびメンテナンス業務の簡素化は、この広範な製品ラインが提供する利点の一部に過ぎません。これらの要因によってメンテナンス費用と在庫費用が全体的に減少し、シスコのハイエンド ルーティング テクノロジーに対する投資を活かしながら、ネットワークの総所有コストを削減できます。

 Cisco 7500 シリーズの発売、Cisco 7000 ファミリの拡張、そして新しい VIP によって、Cisco 7000 シリーズの機能が拡張します。新しい VIP によって、既存の Cisco 7000 モデルのポート密度を増大することが可能になり、さらに大きなパケット メモリが提供されます。それぞれの Cisco 7000 および Cisco 7500 プラットフォームが、価格性能比と密度に対するお客様のさまざまな要件に対応するうえで重要な役割を演じます。さらにシスコでは、Cisco 7500 システム発売の一環として Cisco 7000 および 7010 シャーシの値下げも行って、価格性能比を一段と高めています。

 新しい VIP によって、Cisco 7000 ファミリの機能は大幅に拡張します。拡張 VIP 機能の一部は Cisco 7500 RSP を利用するようにデザインされていますが、Cisco 7000 ははるかに高いポート密度、混合メディア、およびパケット メモリをサポートする VIP の能力の恩恵を享受できるため、ハイエンド製品ラインの Cisco 7000 シリーズはさらに強化されます。


図 4:Cisco 7000 ファミリでは、コストと機能性に対してネットワーク インストールを最適化することが可能
図 4:Cisco 7000 ファミリでは、コストと機能性に対してネットワーク インストールを最適化することが可能

 Cisco 7500 シリーズは、可能な限り最高のパフォーマンス、密度、およびシステム可用性を必要とするアプリケーションに理想的です。図 5 には、Cisco 7000 ファミリの価格⁄性能と帯域幅⁄密度の比較を示します。

図 5:Cisco 7000 ファミリの価格性能比
図 5:Cisco 7000 ファミリの価格性能比
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構成および製品の説明
 Cisco 7500 シリーズは、Cisco 7000 シリーズの全信頼性およびサービス能力機能を装備しているほか、よりハイレベルなパフォーマンスを実現し、2Gbps 以上のシステム帯域幅を提供します。シスコの新しい分散スイッチング アーキテクチャに基づく Cisco 7500 シリーズは、RSP のスイッチング機能とルーティング機能を統合して、高速マルチレイヤ スイッチング、優れたピーク パフォーマンス、および非常に大規模なネットワークへのスケーラビリティを提供します。シスコの新しい VIP によって、ポート密度、スロット使用状況、および機能性が向上します。Cisco 7500 シリーズには、Cisco 7505、Cisco 7507、および Cisco 7513 の 3 つのモデルが用意されています。 Cisco 7513  デュアル RSP および分散スイッチングを備えた Cisco 7513(図 6 および 7 参照)は、この製品ファミリの中で最高レベルのパフォーマンスとシステム可用性を提供します。さらに、11 のインターフェイス プロセッサ スロットによって最高レベルのポート密度を提供し、大規模コラプスト バックボーン環境や非常に多数のリモート ユーザをサポートする集約ルータとして最適です。

図 6:Cisco 7513 ルータ
図 6:Cisco 7513 ルータ  図 6:Cisco 7513 ルータ

 それぞれの Cisco 7513 には、1 台の RSP、1 台の電源、1 つのラックマウント キット、1 つのケーブル管理キット、および 1 台のファン トレイが標準装備されています。オプションとして 2 台目の RSP および電源を使用できます。13 スロット シャーシの 2 つの スロットは、常に RSP 用に予約されています(Cisco 7507 および 7513 の場合は、サポートされる CyBus インターフェイスの数を示すために RSP2 と呼ばれます)。Cisco 7513 は 2 つの 1.066Gbps CyBus バックプレーンをサポートして、2.132Gbps の合計システム帯域幅を提供します。Cisco 7513 をインターフェイス プロセッサ側から見ると、スロット 6 と 7 が RSP 用に予約されています。2 つの CyBus は、物理的にシャーシのカード ケージ上にレイアウトされています。RSP の左側のスロットは一方の CyBus に、RSP の右側のスロットは他方の CyBus にアクセスします。

 RSP(図 7 参照)は何通りかのメモリ構成をサポートし、現場で簡単にアップグレードできます。


図 7:ルート スイッチ プロセッサ
図 7:ルート スイッチ プロセッサ

 RSP には、次のように 2 種類のメモリ構成オプションとユーザ構成可能なメモリが装備されています。  フラッシュと DRAM に加え、RSP には 2MB のパケット メモリが標準装備されています。 Cisco 7507  Cisco 7507(図 8 参照)と Cisco 7513 の両方は、同じレベルの高いシステム可用性を提供します。双方の違いは、サポートできるインターフェイス プロセッサの数だけです。

図 8:Cisco 7507
図 8:Cisco 7507  図 8:Cisco 7507

 それぞれの Cisco 7507 には、1 台の RSP、1 台の電源、および 1 つのラックマウント キットが標準装備されています。オプションとして 2 台目の RSP および電源を使用できます。7 スロット シャーシの 2 つの スロットは、常に RSP 用に予約されています。Cisco 7507 は 2 つの 1.066Gbps CyBus バックプレーンをサポートして、2.132Gbps の合計システム帯域幅を提供します。Cisco 7507 をインターフェイス プロセッサ側から見ると、スロット 3 と 4 が RSP 用に予約されています。2 つの CyBus は、物理的にシャーシのカード ケージ上にレイアウトされています。RSP の左側のスロットは一方の CyBus に、RSP の右側のスロットは他方の CyBus にアクセスします。

 Cisco 7507 は Cisco 7000 と機械的に同様の設計を備えているため、システムレベルのアクセサリは共通です。AC/DC 電源、ブロア アセンブリ、およびラックマウント キットが共通となっているため、スペア供給とメンテナンス業務が大幅に簡素化されます。
Cisco 7505  1 台の RSP、1 つの CyBus、および 1 台の電源をサポートする Cisco 7505(図 9 参照)を使用すると、シスコシステムズのハイエンド ルーティング テクノロジーをコンパクトなパッケージによって優れた費用効果で展開できます。最大 4 つのインターフェイス プロセッサをサポートする Cisco 7505 は、データ センター、ワークグループ、およびネットワーク コアにおけるインターネットワーキングの複雑な問題を解決するために理想的な製品です。

図 9:Cisco 7505 インターフェイス プロセッサ
図 9:Cisco 7505 インターフェイス プロセッサ  図 9:Cisco 7505 インターフェイス プロセッサ
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ネットワーク インターフェイス プロセッサ
 Cisco 7000 ファミリは現在、業界で最も広範なメディア テクノロジーとトランスポート メカニズムをサポートしています(図 10 参照)。すべてのインターフェイス プロセッサは Cisco 7000 と Cisco 7500 の両方との互換性を備えています。

図 10:Cisco 7000 ネットワーク インターフェイス プロセッサ ファミリ
図 10:Cisco 7000 ネットワーク インターフェイス プロセッサ ファミリ イーサネット インターフェイス プロセッサ  イーサネット インターフェイス プロセッサは、2 ポート、4 ポート、または 6 ポート構成で利用できます。6 ポート カードは業界最高の密度を備えており、多数のイーサネット ユーザに費用効果の優れた接続性を提供します。 ファースト イーサネット インターフェイス プロセッサ  ファースト イーサネット インターフェイス プロセッサ (FEIP) は、1 ポートまたは 2 ポート構成で利用できます。各ポートには、100BaseTX 接続用の RJ-45 ポートと顧客トランシーバ用の代替 40 ピン MII (Media Independent Interface) ポートが 1 つずつ装備されています。各ポートは全二重または半二重動作に構成可能で、IOS で利用可能になった際は ISL (InterSwitch Link) と IEEE 802.10 TB-VLAN を使って VLAN トランスポート プロトコル(ソフトウェア ベース)をサポートします。

 アプリケーションで全二重動作が必要とされる場合、またはデバイスへの直接接続によってリンクに大きな負荷がかかる場合は、シングル ポート バージョンを使用することが推奨されます。
トークンリング インターフェイス プロセッサ  トークンリング インターフェイス プロセッサは、2 ポートまたは 4 ポート構成で利用できます。このインターフェイス プロセッサは、IBM 4Mbps または 16Mbps トークンリング チップセットおよびシスコシステムズと IBM が共同開発した拡張インターフェイス ドライバをベースとしています。このインターフェイス プロセッサは、市場で最高のトークンリング スループットと最低のレイテンシを実現します。 FDDI インターフェイス プロセッサ  FDDI インターフェイス プロセッサは、マルチモード ファイバ、シングルモード ファイバ、または両方の組み合わせで利用できます。シスコは現在、FDDI 上で他のどのベンダーよりも多くのルーティング対象プロトコルに加え、カプセル化ブリッジング、リモート ソースルート ブリッジング (RSRB)、トランスレーショナル ブリッジング、トランスペアレント ブリッジングといった多数のブリッジング テクノロジーをサポートしています。シスコシステムズは、10,000 以上の FDDI ルータ インターフェイスを出荷しています。これは、他の全ルータ ベンダーの出荷数を合計した以上の数字です。 ファースト シリアル インターフェイス プロセッサ  ファースト シリアル インターフェイス プロセッサは、4 ポートまたは 8 ポート構成で利用できます。8 ポート構成は市場最高密度のシリアル カードで、フルワイヤ スピードで 8 つの T1 または E1 シリアル ポートをサポートします。このインターフェイス プロセッサでは多数のシリアル インターフェイス タイプがサポートされており、各ポートに接続するケーブルのタイプによって自動的に判別されます。ファースト シリアル インターフェイス プロセッサを使用する Cisco 7000 ファミリは、重要な WAN 分散ポイントに理想的な製品です。 HSSI インターフェイス プロセッサ  HSSI インターフェイス プロセッサは、シスコシステムズとそのビジネス パートナーが開発した高速シリアル インターフェイス (HSSI) 仕様をサポートしています。EIA/TIA-612/613 として標準化されている HSSI は、最高 52Mbps の速度でシリアル通信をサポートします。HSSI インターフェイス プロセッサは、DS3 または E3 専用線へのアクセス、あるいは 45Mbps 以上のレートでの SMDS/CBDS および ATM へのアクセスに理想的です。 ATM インターフェイス プロセッサ  ATM インターフェイス プロセッサ (AIP) は、 Cisco 7000 ファミリ用のネイティブ ATM インターフェイスを提供します。AAL3/4 と AAL5 の両方をサポートする ATM インターフェイス プロセッサによって、Cisco 7000 ファミリ ルータと標準ベースの ATM ネットワーク間の高速通信が可能になります。このタイプの最初のプロセッサである ATM インターフェイス プロセッサには、交換可能な物理層インターフェイス モジュール (PLIM) が装備されています。これを交換することで、TAXI 4B/5B、SONET/SDH、および DS3/E3 といった異なる物理層の上で ATM をサポートできます。 マルチチャネル インターフェイス プロセッサ/ISDN PRI  マルチチャネル インターフェイス プロセッサは、最大 2 つの チャネル化 T1 または E1 接続をサポートしており、多数のリモート サイトへの接続を優れた費用効果で実現できます。この機能により、1 台の Cisco 7000 または Cisco 7500 で世界中の最大 256 のリモート サイトをサポートできます。マルチチャネル インターフェイス プロセッサは ISDN PRI もサポートします。 チャネル インターフェイス プロセッサ  ネットワーク管理者はチャネル インターフェイス プロセッサ (CIP) を使用することで、IBM メインフレームへの直接チャネル接続を実装できます。チャネル インターフェイス プロセッサは現在、バス&タグと ESCON チャネル インターフェイスの両方をサポートしており、IBM 3172 インターコネクト制御装置をエミュレートして TCP/IP および SNA メインフレーム アクセスを実現できます。TCP/IP のサポートには IBM 3172-3 と互換性のある高性能 TCP/IP オフロード機能が含まれており、メインフレーム上で TCP/IP を実装しているお客様に費用効果の高いスケーラブルなソリューションを提供します。CIP は SNA もサポートしているため、メインフレーム上の VTAM アプリケーションにアクセスするための 高価な FEP の代替方法が提供されます。 VIP(Versatile Interface Processor)  最大 2 枚のポート アダプタをサポートする VIP (Versatile Interface Processor) は、次をサポートします。  当初は、VIP の 4 つの固定構成バージョンを Cisco 7000 および Cisco 7500 プラットフォームの両方で使用できます。 VIP-1FE および VIP-2FE  VIP 上のファースト イーサネット (FE) ポートは、FEIP 上のファースト イーサネット ポートと同じ基本機能をサポートします。それぞれの FE ポートは、半二重または全二重動作に構成できます。また、Cisco IOS ソフトウェアでのサポートにより、VIP は ISL または 802.10 を使ってブリッジ グループ間でルーティングを実行できます。VIP 上の FE ポートは、はるかにハイレベルなパフォーマンスをサポートできます。

 アプリケーションで全二重動作が必要とされる場合、またはデバイスへの直接接続によってリンクに大きな負荷がかかる場合は、単一のファースト イーサネット ポートを使用することが推奨されます。
VIP-4E/4T  この VIP バージョンには、4 つのイーサネット (10BT) ポートと 4 つのシリアル ポートが装備されています。各メディア タイプは、既存のイーサネットおよびシリアル インターフェイス プロセッサと同じ機能セットをサポートします。 VIP-1FE/4E  この VIP バージョンには、1 つのファースト イーサネット ポートと 4 つのイーサネット ポートが装備されています。
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アプリケーション
 今日、スイッチ型 LAN とスイッチ型 VLAN の実装は、爆発的に増加しています。スイッチは、従来使用されてきたハブより低い総所有コストで、より高いパフォーマンスを提供できます。また、スイッチ型バーチャル LAN は、キャンパス内の各地に分散したロケーション間にハイパフォーマンスで低遅延な接続性を提供できます(図 11 参照)。

図 11:スイッチ型 LAN ネットワークを使ったネットワーク デザイン
図 11:スイッチ型 LAN ネットワークを使ったネットワーク デザイン

 スイッチ型 LAN や VLAN に対して、ルーティングは、ブロードキャスト制御、ネットワーク セキュリティ、および VLAN サービスを提供する非常に重要な存在にとどまっています。Cisco 7500 は 100Mbps 以上で集約トラフィックを処理するために必要なパフォーマンスを提供し、複数の高速インターフェイスに対応する高いポート密度をサポートします。 IBM ネットワーキング環境  IBM ネットワーキング環境には通常、プロトコル別のネットワークが複数含まれています。これらを単一のマルチプロトコル ネットワークに統合できれば、WAN をより有効利用して、冗長性によるコストを削減し、全ロケーションを物理的に接続できます(図 12 参照)。

図 12:IBM ネットワーキング環境
図 12:IBM ネットワーキング環境

 Cisco 7500 シリーズは、データ処理やデータ センター ネットワーキングといったハイパフォーマンス環境のための優れたプラットフォームです。Cisco 7500 はメインフレーム チャネルへの直接接続を提供することで、パフォーマンスを改善し、統合を簡素化します。また、シスコの高性能ルータは、SDLC 変換といった機能をオフロードして、「仮想マルチドロップ」を通してトラフィックを整理統合できるため、高価なメインフレームとフロントエンド プロセッサを最大限に有効利用することが可能になります。さらに、シスコの拡張キューイング テクニックにより、特定のプロトコル、アプリケーション、またはデバイスに優先順位を割り当てることで、特定の QoS(Quality of Service)レベルを保証できます。

 シスコのルータ インフラストラクチャは、NetBIOS から TCP/IP および SNA から APPN といったプロトコルの移行を支援します。Cisco IOS ソフトウェアの豊富な機能を利用することで、アップグレードによる混乱や費用を最小限に抑えながらネットワークを移行して、パフォーマンスと管理性を改善できます。
WAN ネットワーク環境  データ センターの整理統合、中央集中型のサーバを使用するクライアント⁄サーバ アーキテクチャ、およびリモート サイトの成長といった要因によって、WAN 帯域幅に対するニーズは急速に増大しています(図 13 参照)。ハイパフォーマンス ルーティングは、高速 WAN 環境で非常に重要な機能を提供します。

図 13:高速 WAN アプリケーション
図 13:高速 WAN アプリケーション

 Cisco IOS ソフトウェアの適応再ルーティングがネットワークの可用性を高めると同時に、その柔軟なインターフェイスが複数サービスをサポートして ATM への移行パスを提供します。Cisco 7500 シリーズはより高いポート密度をサポートしているため、リモート サイト接続の増加による多数のインターフェイスに容易に対応できます。また、シスコの高性能ルータは、透過性の損失を最小限に抑えながらネットワーク セキュリティを提供します。さらに、Cisco IOS ソフトウェアはネットワーク構成や障害検出のためのツールを提供して、高価な広域リンク上の不要なトラフィックを最小限に抑えます。 インターネット サービスプロバイダ  インターネット サービスプロバイダ(ISP)は、最も成長の速い事業のひとつです。そのため ISP は、ユーザの拡大、トラフィックの増大、そして増加するマルチメディア アプリケーションのサポートといった課題に直面しています(図 14 参照)。ISP は Cisco 7500 を使用することで、より高いポート密度を実装して 1 台のルータでさらに多くの顧客をサポートできるうえ、Cisco 7500 のスケーラビリティによって急増するトラフィックに容易に対応できます。Cisco 7500 はアダプタの OIR(Online Insertion and Removal:ホットスワップ)機能をサポートしているため、メンテナンスによるダウンタイムがなくなり、システム可用性が改善されます。Cisco 7500 シリーズの高スループットにより、マルチメディア トラフィックに必要なパフォーマンスが提供されることも大きなメリットです。

図 14:インターネット サービスプロバイダ
図 14:インターネット サービスプロバイダ
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Cisco 7000 シリーズの価格
 シスコでは 1995 年 9 月 5 日より、SSP(シリコン スイッチ プロセッサ)の全オプションを含めて Cisco 7000 と Cisco 7010 の価格を下げました。この値下げとともに、既存のアクセス製品と同様のソフトウェア サブセットが発売されています。ソフトウェア オプションを含むソフトウェア サブセットの定義については、この製品発表で後述されています。詳細は、『シスコシステムズ製品カタログ』を参照してください。
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投資保護プログラム
 シスコでは、お客様がこれまでに行った投資を保護できるような製品展開を行っており、Cisco 7000 でもこの姿勢をとり続けています。このために Cisco 7500 シリーズでは、現在 Cisco 7000 シリーズ用に出荷されている既存のインターフェイス プロセッサに対する互換性を備えています。

 ただし、Cisco 7500 シリーズとの上位互換性を確実に提供するために、一部のインターフェイス プロセッサは現在のリビジョン レベルにアップグレードする必要があります。シスコの投資保護プログラムでは、Cisco 7500 シリーズで運用できるようにインターフェイス プロセッサをアップグレードするための無料または最小コストの移行パスを必要に応じてお客様に提供しています。このプログラムは、次のお客様を対象としています。
 必要なインターフェイス プロセッサのアップグレード手順を含む投資保護プログラムの詳細は、シスコの営業担当者にお訊きください。
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注文受け付け状況
表 2:注文受け付け状況
製品名 受注可能日 出荷可能日
Cisco 7505 現在 現在
Cisco 7507 現在 1995 年 10 月
Cisco 7513 現在 現在
VIP 1995 年 11 月 12 月~96 年 1 月
デュアル RSP 96 年第 1 四半期 96 年第 1 四半期 (IOS 11.1)
二重 AC/DC 電源 (7513) 1995 年 11 月 1995 年 11 月

 Cisco 7505 および 7513 モデルは、当初はメンテナンス リリース 10.3 で出荷され、出荷可能になった際はただちに Cisco IOS リリース 11.0 をサポートします。

 Cisco 7513 用の二重化電源(AC および DC)は、1995 年 11 月まで受注できません。二重 AC または DC 電源が必要なお客様は、スペアとして Cisco 7513 電源をもう 1 台ご発注ください。これは、Cisco 7513 システムに対する需要が予想より大きいためです。製品のリードタイムを維持するために、Cisco 7513 の最初の数ヵ月の出荷には 1 台の電源のみが含まれます。これによって Cisco 7513 システムの迅速な納品が可能になり、お客様はただちに配備を開始できます。電源はホットスワップをサポートするため、スペア電源を受領された際はサービスを中断しないでインストールできます。スペア電源は 1995 年 11 月に出荷可能になる予定です。

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出荷状況
 表 3 は出荷状況を国別に示しています。Cisco 7505 と Cisco 7513 は、Cisco IOS リリース 10.3(572) またはそれ以上を必要とすることにご注意ください(リリース 11.0.1 は両方のプラットフォームでサポートされます)。Cisco 7507 は Cisco IOS リリース 10.3(7) またはそれ以上を必要とします。

表 3:出荷状況
Cisco 7505 Cisco 7507 Cisco 7513-AC Cisco 7513-DC
米国 現在 1995 年 10 月 現在 1995 年 9 月
カナダ 現在 1995 年 10 月 現在 1995 年 9 月
日本 1995 年 11 月 1995 年 11 月 1995 年 11 月 1995 年 11 月
イギリス 現在 1995 年 10 月 1995 年 10 月 1995 年 11 月
ドイツ 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
フランス 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
オーストラリア 現在 1995 年 10 月 1995 年 11 月 1995 年 12 月
オーストリア 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
ベルギー 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
デンマーク 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
フィンランド 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
アイスランド 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
アイルランド 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
ルクセンブルク 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
メキシコ 1996 年 2 月 1996 年 2 月 1996 年 2 月 1996 年 2 月
オランダ 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
ニュージーランド 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
ノルウェー 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
ポルトガル 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
スウェーデン 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
スイス 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
イタリア 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月
スペイン 現在 1995 年 10 月 1995 年 9 月 1995 年 10 月

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技術仕様
 Cisco 7500 製品シリーズは、現在の業界で最高の密度と最も広範なメディア サポートを提供します。Cisco 7000 および Cisco 7500 シリーズでは、コストと機能性に対してインストールとネットワーク デザインを最適化するためにまさに必要な構成を選択できます。投資保護、スペア供給、およびメンテナンス業務の簡素化は、Cisco 7000 ファミリが提供する利点のひとつです。これらの要因によってメンテナンス費用と在庫費用が全体的に減少し、シスコのハイエンド テクノロジーに対する投資を活かしながら、ネットワークの総所有コストを削減できます。

 表 4 に、Cisco 7000 ファミリの各メンバーについてまとめます。


表 4:Cisco 7000 ファミリの仕様比較
機能 Cisco 7010 Cisco 7000 Cisco 7505 Cisco 7507 Cisco 7513
プロセッサ タイプ 25MHz 68040 CPU 25MHz 68040 CPU 100MHz R4600 100MHz R4600 100MHz R4600
システム プロセッサ RP、RP64、SP、SSP、SSP-2MB RP、RP64、SP、SSP、SSP-2MB RSP1 RSP2 および デュアル RSP2 RSP2 および デュアル RSP2
メモリ RP; 16MB、64MB に拡張可能 RP; 16MB、64MB に拡張可能 RSP1; 16MB、128MB に拡張可能 RSP2; 16MB、128MB に拡張可能 RSP2; 16MB、128MB に拡張可能
フラッシュ メモリ RP; 4MB、16MB に拡張可能 RP; 4MB、16MB に拡張可能 RSP1; 8MB、40MB に拡張可能 RSP2; 8MB、40MB に拡張可能 RSP2; 8MB、40MB に拡張可能
システム帯域幅 533Mbps 533Mbps 1.066Gbps 2.132Gbps 2.132Gbps
シャーシ スロット数 5 7 5 7 13
構成可能なインターフェイス スロット数 3 5 4 5 11
最大ネットワーク インターフェイス数1
イーサネット (10MB) 18 30 24 30 66
ファースト イーサネット (100MB) 6 10 8 10 22
トークンリング 12 20 16 20 44
FDDI 3 5 4 5 11
シリアル 24 40 32 40 88
HSSI 3 5 4 5 11
ATM 3 5 4 5 11
チャネル化 T1/E1 および PRI 144/180 チャネル 256/256 チャネル 256/256 チャネル 256/256 チャネル 256/256 チャネル
IBM チャネル 6 10 8 10 22
IP インターフェイス
VIP
分散スイッチング    
OIR(Online Insertion and Removal:ホットスワップ)
電源システム シングル AC、シングル DC シングル AC、二重 AC、シングル DC、二重 DC シングル AC、シングル DC シングル AC、二重 AC、シングル DC、二重 DC シングル AC、二重 AC、シングル DC、二重 DC

[1] サポートできる所定タイプのインターフェイス プロセッサ数は、構成上および運用上の他の要件によってこれらの最大数より減少する場合があります。 Cisco 7000 ファミリのソフトウェア サブセットおよびオプション  シスコでは、Cisco 7500 シリーズの発売とともにソフトウェア サブセットを発売しました。ご購入のシステムごとに 1 つのソフトウェア サブセットが必要です。表 5 は、Cisco 7000 および Cisco 7500 シリーズ両方のソフトウェア サブセットを記述しています。

表 5:Cisco 7000 ファミリ サブセットの機能
機能 IP ルーティング IP/IPX および IBM IP/IPX、IBM、および APPN1 デスクトップおよび IBM エンタープライズ および APPN1 エンタープライズ
LAN サポート IP、トランスペアレントおよびトランスレーショナル ブリッジング2、マルチリング、LAN 拡張ホスト IP、Novell IPX、トランスペアレントおよびトランスレーショナル ブリッジング2、マルチリング、LAN 拡張ホスト
IP、Novell IPX、トランスペアレントおよびトランスレーショナル ブリッジング2、マルチリング、LAN 拡張ホスト IP、Novell IPX、AppleTalk 1 & 2、DECnet IV、トランスペアレントおよびトランスレーショナル ブリッジング2、マルチリング、LAN 拡張ホスト IP、Novell IPX、AppleTalk 1 & 2、DECnet IV、DECnet V、OSI、XNS、Banyan VINES、Apollo Domain、トランスペアレントおよびトランスレーショナル ブリッジング2、マルチリング、LAN 拡張ホスト IP、Novell IPX、AppleTalk 1 & 2、DECnet IV、DECnet V、OSI、XNS、Banyan VINES、Apollo Domain、トランスペアレントおよびトランスレーショナル ブリッジング2、マルチリング、LAN 拡張ホスト
WAN サービス HDLC、PPP3、ISDN4 HDLC、PPP3、ISDN4、IPXWAN 2.0 HDLC、PPP3、ISDN4、IPXWAN 2.0 HDLC、PPP3、ISDN4、IPXWAN 2.0 HDLC、PPP3、ISDN4、IPXWAN 2.0 HDLC、PPP3、ISDN4、IPXWAN 2.0
WAN 最適化 ヘッダーおよびリンク圧縮、ダイヤルオンデマンド、ダイヤル バックアップ、オンデマンド帯域幅、カスタムおよびプライオリティ キューイング、アクセス リスト、アクセス セキュリティ、スナップショット ルーティング ヘッダーおよびリンク圧縮、ダイヤルオンデマンド、ダイヤル バックアップ、オンデマンド帯域幅、カスタムおよびプライオリティ キューイング、アクセス リスト、アクセス セキュリティ、スナップショット ルーティング ヘッダーおよびリンク圧縮、ダイヤルオンデマンド、ダイヤル バックアップ、オンデマンド帯域幅、カスタムおよびプライオリティ キューイング、アクセス リスト、アクセス セキュリティ、スナップショット ルーティング ヘッダーおよびリンク圧縮、ダイヤルオンデマンド、ダイヤル バックアップ、オンデマンド帯域幅、カスタムおよびプライオリティ キューイング、アクセス リスト、アクセス セキュリティ、スナップショット ルーティング ヘッダーおよびリンク圧縮、ダイヤルオンデマンド、ダイヤル バックアップ、オンデマンド帯域幅、カスタムおよびプライオリティ キューイング、アクセス リスト、アクセス セキュリティ、スナップショット ルーティング ヘッダーおよびリンク圧縮、ダイヤルオンデマンド、ダイヤル バックアップ、オンデマンド帯域幅、カスタムおよびプライオリティ キューイング、アクセス リスト、アクセス セキュリティ、スナップショット ルーティング
IP ルーティング RIP、IGRP®、Enhanced IGRP、OSPF、PIM、NHRP RIP、IGRP、Enhanced IGRP、OSPF、PIM、NHRP RIP、IGRP、Enhanced IGRP、OSPF、PIM、NHRP RIP、IGRP、Enhanced IGRP、OSPF、PIM、NHRP RIP、IGRP、Enhanced IGRP、OSPF、PIM、NHRP RIP、IGRP、Enhanced IGRP、OSPF、PIM、NHRP、ES-IS、IS-IS
他のルーティング --- IPX RIP、NLSP IPX RIP、NLSP IPX RIP、NLSP、RTMP、AURP IPX RIP、NLSP、RTMP、AURP、SRTP IPX RIP、NLSP、RTMP、AURP、SRTP
管理 SNMP、Telnet SNMP、Telnet SNMP、Telnet SNMP、Telnet SNMP、Telnet SNMP、Telnet
リモート ノード SLIP、PPP、CSLIP、CPPP、DHCP SLIP、PPP、CSLIP、CPPP、DHCP SLIP、PPP、CSLIP、CPPP、DHCP SLIP、PPP、CSLIP、CPPP、IPX CP、MacIP、ATCP、DHCP SLIP、PPP、CSLIP、CPPP、IPX CP、MacIP、ATCP、DHCP SLIP、PPP、CSLIP、CPPP、IPX CP、MacIP、ATCP、DHCP
ターミナル サービス Telnet、rlogin、X.25 PAD Telnet、rlogin、X.25 PAD Telnet、rlogin、X.25 PAD Telnet、rlogin、X.25 PAD Telnet、rlogin、X.25 PAD、XRemote、TN3270 Telnet、rlogin、X.25 PAD、XRemote、TN3270
IBM サポート --- SRB/RSRP、SRT、DLSw+5、ローカル ACK による SNA & NetBIOS WAN 最適化、キャッシングおよびフィルタリング、SDLC 統合、SDLC 対 LAN 間変換 (SDLLC)、SDLC トランスポート (STUN)、フレームリレー SNA サポート (RFC 1490) SRB/RSRP、SRT、DLSw+5、ローカル ACK による SNA & NetBIOS WAN 最適化、キャッシングおよびフィルタリング、SDLC 統合、SDLC 対 LAN 間変換 (SDLLC)、SDLC トランスポート (STUN)、フレームリレー SNA サポート (RFC 1490) SRB/RSRP、SRT、DLSw+5、ローカル ACK による SNA & NetBIOS WAN 最適化、キャッシングおよびフィルタリング、SDLC 統合、SDLC 対 LAN 間変換 (SDLLC)、SDLC トランスポート (STUN)、フレームリレー SNA サポート (RFC 1490) SRB/RSRP、SRT、DLSw+5、ローカル ACK による SNA & NetBIOS WAN 最適化、キャッシングおよびフィルタリング、SDLC 統合、SDLC 対 LAN 間変換 (SDLLC)、SDLC トランスポート (STUN)、フレームリレー SNA サポート (RFC 1490)、TG/COS、QLLC、DSPU(下流物理ユニット)コネクション SRB/RSRP、SRT、DLSw+5、ローカル ACK による SNA & NetBIOS WAN 最適化、キャッシングおよびフィルタリング、SDLC 統合、SDLC 対 LAN 間変換 (SDLLC)、SDLC トランスポート (STUN)、フレームリレー SNA サポート (RFC 1490)、TG/COS、QLLC、DSPU(下流物理ユニット)コネクション

[1] APPN は Cisco IOS リリース 11.0 でサポートされます。
[2] ソースルート ブリッジング (SRB) についての情報は、この表の「IBM サポート」のカテゴリを参照してください。
[3] PPP には、フィーチャセットとしてサポートされる LAN プロトコル、PAP および CHAP サブアドレッシング、ならびに適切な WAN 最適化機能のサポートが含まれます。
[4] ISDN サポートには、発回線 ID (ANI)、B チャネル上の X.25、ISDN サブアドレッシング、および適切な WAN 最適化機能が含まれます。
[5] DLSW+ は 96 年第 1 四半期に最初にサポートされます。


 説明されているように、各システムには前述の 6 つのソフトウェア サブセットの 1 つが必要とされます。WAN パケット プロトコルおよびドメイン間ルーティングに対しては、オプションのライセンスも利用できます。オプションを発注する場合は、表 6 から 1 つ以上をお選びいただけます。

表 6:発注可能なオプション
カテゴリ1 フィーチャセット
WAN パケット プロトコル X.25、X.25 スイッチング、フレームリレー、SMDS、フレームリレー スイッチング、ATM DXI、SMDS over ATM
ドメイン間ルーティング2 BGP、インターネット規模のルーティング用の EGP

[1] ソフトウェア サブセットに加えてご購入ください。
[2] 16MB バージョンの Cisco 7000/7010 ルート プロセッサには必要ありません。
IOS リリース 11.0  Cisco 7500 は、11.0 の機能をサポートします。ただし、次の機能は IOS 11.1 までサポートされません。  MOP(メンテナンス オペレーション プロトコル)は、将来のリリースでサポートされる予定です。 寸法と重量 表 7:Cisco 7000 ファミリの寸法と重量
項目 Cisco 7000 Cisco 7010 Cisco 7505 Cisco 7507 Cisco 7513
高さ 48.9cm(19.3 インチ) 26.67cm(10.5 インチ) 26.67cm(10.5 インチ) 48.9cm(19.3 インチ) 85.73cm(33.75 インチ)
44.6cm(17.5 インチ) 44.45cm(17.5 インチ) 44.45cm(17.5 インチ) 44.6cm(17.5 インチ) 44.45cm(17.5 インチ)
奥行 63.8cm(25.1 インチ) 43.18cm(17.0 インチ) 43.18cm(17.0 インチ) 63.8cm(25.1 インチ) 55.88cm(22.0 インチ)
重量(最大) 65.90kg(145 ポンド) 31.75kg(70 ポンド) 31.75kg(70 ポンド) 65.90kg(145 ポンド) 72.58kg(160 ポンド)
重量(インストール時⁄最小) 34.60kg(76 ポンド) 20.87kg(46 ポンド) 20.87kg(46 ポンド) 34.60kg(76 ポンド) 28.13kg(62 ポンド)
所要電力
表 8:Cisco 7000 ファミリ所要電力
項目 Cisco 7000 Cisco 7010 Cisco 7505 Cisco 7507 Cisco 75131
入力 VA
出力 W
出力 W
最大 945
最大 700
通常 650
最大 780
最大 600
通常 540
最大 780
最大 600
通常 540
最大 945
最大 700
通常 650
最大 1600
最大 1200
通常 1050
熱放散 945W (3224BTU/時) 780W (2661BTU/時) 780W (2661BTU/時) 945W (3224BTU/時) 1600W (5461BTU/時)
AC 入力電圧 100~240VAC 100~240VAC 100~240VAC 100~240VAC 100~240VAC
周波数 50~60Hz 50~60Hz 50~60Hz 50~60Hz 50~60Hz
AC 入力電流 最大 12A(100VAC 時)
最大 6A(240VAC 時)
最大 9A(100VAC 時)
最大 4A(240VAC 時)
最大 9A(100VAC 時)
最大 4A(240VAC 時)
最大 12A(100VAC 時)
最大 6A(240VAC 時)
最大 16A(100VAC 時)
最大 7A(240VAC 時)
DC 入力電圧 -48~-60VDC -48~-60VDC -48~-60VDC -48~-60VDC -48~-60VDC
DC 入力電流   最大 20A(-48VDC 時)
最大 16A(-60VDC 時)
最大 20A(-48VDC 時)
最大 16A(-60VDC 時)
  最大 35A(-48VDC 時)
最大 28A(-60VDC 時)

[1] 注:7513 は 120VAC 時に 20Amp 回路を必要とします。 環境仕様 表 9:Cisco 7000 ファミリ環境仕様
項目 Cisco 7000 Cisco 7010 Cisco 7505 Cisco 7507 Cisco 7513
動作温度 0~40℃(32~104°F) 0~40℃(32~104°F) 0~40℃(32~104°F) 0~40℃(32~104°F) 0~40℃(32~104°F)
非動作時温度 -20~65℃(-4~149°F) -20~65℃(-4~149°F) -20~65℃(-4~149°F) -20~65℃(-4~149°F) -20~65℃(-4~149°F)
相対湿度 10~90%(結露しないこと) 10~90%(結露しないこと) 10~90%(結露しないこと) 10~90%(結露しないこと) 10~90%(結露しないこと)
適合基準  Cisco 7000 ファミリは、安全性および規制に関する次の規格に準拠しています。

表 10:Cisco 7000 ファミリが準拠する安全性および規制に関する規格
規格 準拠
安全性
  • UL 1950
  • CSA 22.2-No. 950
  • EN60950
  • EN41003
  • AUSTEL TS001
  • AS/NZS 3260
  • IEC 801-2、3、4、5、および 6
電磁波干渉
  • FCC Class A
  • EN60555-2
  • EN55022 Class B
  • VDE 0878 Part 3, 30 Class B
イミュニティ
  • EN55101/2 (ESD)
  • EN55101/3 (RFI)
  • EN55101/4(バースト)
  • EN55101/5(サージ)
  • EN55101/6(伝導)
  • IEC77B(AC 妨害)

[1] Gartner Group 調査報告書 "Challenging the Flat-Earth Networking Theory"(1995 年 3 月 1 日)
[2] IN-STAT SERVICES "1994 Router Market Shares"(1995 年 3 月)

return to top 更新日:2002年2月19日