Cisco Nexus 9000 シリーズ NX-OS システム管理コンフィギュレーション ガイド リリース 6.x
オンライン診断の設定
オンライン診断の設定
発行日;2014/01/21 | 英語版ドキュメント(2013/11/21 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 2MB) | フィードバック

目次

オンライン診断の設定

オンライン診断について

オンライン診断機能の概要

ブートアップ診断

ランタイムまたはヘルス モニタリング診断

オンデマンド診断

ハイ アベイラビリティ

仮想化のサポート

オンライン診断機能のライセンス要件

注意事項と制約事項

デフォルト設定値

オンライン診断の設定

起動診断レベルの設定

診断テストのアクティブ化

診断テストを非アクティブとして設定する場合

オンデマンド診断テストの開始または中止

診断結果の消去

診断結果のシミュレーション

オンライン診断設定の確認

オンライン診断のコンフィギュレーション例

オンライン診断の設定

この章では、デバイス上で汎用オンライン診断(GOLD)機能を設定する方法について説明します。

この章は、次の項で構成されています。

「オンライン診断について」

「オンライン診断機能のライセンス要件」

「注意事項と制約事項」

「デフォルト設定値」

「オンライン診断の設定」

「オンライン診断設定の確認」

「オンライン診断のコンフィギュレーション例」

オンライン診断について

オンライン診断機能を使用すると、ハードウェアおよび内部データ パスが設計どおりに動作しているかどうかを確認し、障害を迅速に分離できます。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「オンライン診断機能の概要」

「ブートアップ診断」

「ランタイムまたはヘルス モニタリング診断」

「オンデマンド診断」

「ハイ アベイラビリティ」

「仮想化のサポート」

オンライン診断機能の概要

オンライン診断機能を使用すると、デバイスをアクティブ ネットワークに接続したまま、デバイスのハードウェア機能をテストして確認できます。

オンライン診断機能には、さまざまなハードウェア コンポーネントを検査し、データ パスと制御信号を確認するテストが組み込まれています。中断を伴うオンライン診断テスト(破壊モードのループバック テストなど)、および中断を伴わないオンライン診断テスト(ASIC レジスタ検査など)は、起動時、ライン モジュールの活性挿抜(OIR)時、およびシステム リセット時に実行されます。中断を伴わないオンライン診断テストは、バックグラウンド ヘルス モニタリングの一部として実行され、これらのテストはオンデマンドで実行できます。

オンライン診断は、起動、ランタイムまたはヘルスモニタリング診断、およびオンデマンド診断に分類されます。起動診断は起動時に、ヘルスモニタリング テストはバックグラウンドで、オンデマンド診断はアクティブ ネットワークにデバイスが接続されたときに 1 回だけ、またはユーザが指定した間隔で実行されます。

ブートアップ診断

起動診断は起動中に実行され、Cisco NX-OS がモジュールをオンラインにする前に、障害ハードウェアが検出されます。たとえば、デバイスに障害モジュールを搭載した場合、起動診断でモジュールがテストされ、デバイスがそのモジュールをトラフィックの転送に使用しないうちに、モジュールがオフラインにされます。

起動診断では、スーパーバイザとモジュール ハードウェア間、およびすべての ASIC のデータ パスと制御パス間の接続も検査されます。 表 11-1 で、モジュールおよびスーパーバイザの起動診断テストについて説明します。

 

表 11-1 起動診断

診断
説明
Module

OBFL

オンボード障害ロギング(OBFL)フラッシュの整合性を確認します。

BootupPortLoopback

中断を伴うテスト、非オンデマンド型テスト

PortLoopback テストはモジュールの起動時にだけ実行されます。

スーパーバイザ

USB

中断を伴わないテスト

モジュールにおける USB コントローラの初期化を検査

ManagementPortLoopback

中断を伴うテスト、非オンデマンド型テスト

モジュールの管理ポートでループバックをテスト

EOBCPortLoopback

中断を伴うテスト、非オンデマンド型テスト

イーサネット帯域外

OBFL

オンボード障害ロギング(OBFL)フラッシュの整合性を確認します。

起動診断テストはエラーを Onboard Failure Logging(OBFL)および syslog に記録し、診断の LED 表示(オン、オフ、合格、失敗)を開始します。

起動診断テストをバイパスするように Cisco NX-OS を設定することも、またはすべての起動診断テストを実行するように設定することもできます。「起動診断レベルの設定」を参照してください。

ランタイムまたはヘルス モニタリング診断

ランタイム診断はヘルス モニタリング(HM)診断ともいいます。これらの診断テストによって、アクティブ デバイスの状態に関する情報が得られます。ランタイム ハードウェア エラー、メモリ エラー、ハードウェア モジュールの経時的劣化、ソフトウェア障害、およびリソース不足が検出されます。

アクティブ ネットワーク トラフィックを処理するデバイスの状態を確認するヘルス モニタリング診断テストは、中断を伴わず、バックグラウンドで実行されます。ヘルス モニタリング テストはイネーブルまたはディセーブルにできます。また、ランタイム インターバルの変更が可能です。 表 11-2 で、ヘルス モニタリング診断テストについて説明し、モジュールおよびスーパーバイザ用のテスト ID を示します。

 

表 11-2 ヘルス モニタリングの無停止での診断

診断
デフォルトのインターバル
デフォルト設定
説明
Module

ACT2

30 分

active

モジュール上のセキュリティ デバイスの整合性を確認します。

ASICRegisterCheck

1 分

active

モジュール上の ASIC のレジスタをスクラッチするための読み取りと書き込みアクセス権を確認します。

PrimaryBootROM

30 分

active

モジュール上のプライマリ ブート デバイスの完全性を確認します。

SecondaryBootROM

30 分

active

モジュール上のセカンダリ ブート デバイスの完全性を確認します。

PortLoopback

15 分

active

システム内の各モジュールの管理上ダウンしている各ポートを介した接続を確認します。

RewriteEngineLoopback

1 分

active

1 エンジン ASIC デバイスまでのすべてのポートの無停止ループバックの整合性を確認します。

スーパーバイザ

NVRAM

5 分

active

スーパーバイザの NVRAM ブロックの健全性を確認します。

RealTimeClock

5 分

active

スーパーバイザ上のリアルタイム クロックが時を刻んでいるかどうかを確認します。

PrimaryBootROM

30 分

active

スーパーバイザ上のプライマリ ブート デバイスの完全性を確認します。

SecondaryBootROM

30 分

active

スーパーバイザ上のセカンダリ ブート デバイスの完全性を確認します。

BootFlash

30 分

active

ブートフラッシュ デバイスへのアクセスを確認します。

USB

30 分

active

USB デバイスへのアクセスを確認します。

SystemMgmtBus

30 秒

active

システム管理バスの使用可能性を確認します。

オンデマンド診断

オンデマンド テストは、障害の場所を特定するのに役立ちます。通常は、次のような状況で必要です。

障害の分離など、発生したイベントに対処する場合。

リソース使用限度の超過などのイベントの発生が予測される場合。

すべてのヘルス モニタリング テストをオンデマンドで実行できます。

即時実行するオンデマンド診断テストをスケジューリングできます。詳細については、「オンデマンド診断テストの開始または中止」を参照してください。

ヘルス モニタリング テストのデフォルト インターバルも変更可能です。詳細については、「診断テストのアクティブ化」を参照してください。

ハイ アベイラビリティ

ハイ アベイラビリティの重要な要素は、アクティブ ネットワークでデバイスが動作しているときに、ハードウェア障害を検出して対策を取ることです。ハイ アベイラビリティのオンライン診断では、ハードウェア障害を検出して、スイッチオーバーを判断するためにハイ アベイラビリティ ソフトウェアにフィードバックします。

Cisco NX-OS は、オンライン診断のステートレス リスタートをサポートします。リブートまたはスーパーバイザ スイッチオーバーの後に、Cisco NX-OS は実行コンフィギュレーションを適用します。

仮想化のサポート

オンライン診断機能は、仮想ルーティングおよびフォワーディング(VRF)を認識します。特定の VRF を使用してオンライン診断 SMTP サーバに接続するようにオンライン診断機能を設定できます。

オンライン診断機能のライセンス要件

 

製品
ライセンス要件

Cisco NX-OS

オンライン診断機能にライセンスは不要です。ライセンス パッケージに含まれていない機能は nx-os イメージにバンドルされており、無料で提供されます。Cisco NX-OS のライセンス スキームの詳細については、『 Cisco NX-OS Licensing Guide 』を参照してください。

注意事項と制約事項

オンライン診断には、次の注意事項と制限事項があります。

中断を伴うオンライン診断テストをオンデマンド方式で実行することはできません。

デフォルト設定値

表 11-3 に、オンライン診断パラメータのデフォルト設定を示します。

 

表 11-3 デフォルトのオンライン診断パラメータ

パラメータ
デフォルト

起動時診断レベル

complete

中断を伴わないテスト

active

オンライン診断の設定

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「起動診断レベルの設定」

「診断テストのアクティブ化」

「診断テストを非アクティブとして設定する場合」

「オンデマンド診断テストの開始または中止」

「診断結果の消去」

「診断結果のシミュレーション」


) この機能の Cisco NX-OS コマンドは、Cisco IOS のコマンドとは異なる場合があるので注意してください。


起動診断レベルの設定

一連のすべてのテストを実行するように起動診断機能を設定することも、またはモジュールが短時間で起動するように、すべての起動診断テストをバイパスするように設定することもできます。


) 起動時オンライン診断レベルを complete に設定することを推奨します。起動時オンライン診断をバイパスすることは推奨しません。


手順の概要

1. configure terminal

2. diagnostic bootup level { complete | bypass }

3. (任意)show diagnostic bootup level

4. (任意)copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

Example:

switch# configure terminal

Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

diagnostic bootup level { complete | bypass }

 

Example:

switch(config)# diagnostic bootup level complete

デバイスの起動に続いて診断テストが開始されるように、起動診断レベルを設定します。

complete :すべての起動診断テストを実行します。complete がデフォルトです。

bypass :起動診断テストを実行しません。

ステップ 3

show diagnostic bootup level

 

Example:

switch(config)# show diagnostic bootup level

(任意)デバイスに現在設定されている起動診断レベル(bypass または complete)を表示します。

ステップ 4

copy running-config startup-config

 

Example:

switch(config)# copy running-config startup-config

(任意)リブートおよびリスタート時に実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションにコピーして、変更を継続的に保存します。

診断テストのアクティブ化

診断テストをアクティブに設定し、任意でテストの実行間隔(時間、分、秒単位)を変更できます。

手順の概要

1. configure terminal

2. (任意)diagnostic monitor interval module slot test [ test-id | name | all ] hour hour min minutes second sec

3. diagnostic monitor module slot test [ test-id | name | all ]

4. (任意) show diagnostic content module { slot | all }

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

 

Example:

switch# configure terminal

Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.

switch(config)#

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

diagnostic monitor interval module slot test [test-id | name | all ] hour hour min minutes second sec

 

Example:

switch(config)# diagnostic monitor interval module 6 test 3 hour 1 min 0 sec 0

(任意)指定されたテストを実行するインターバルを設定します。インターバルを設定しなかった場合は、過去に設定されたインターバルまたはデフォルトのインターバルでテストが実行されます。

引数の範囲は次のとおりです。

slot:範囲は 1 ~ 10

test-id:範囲は 1 ~ 14

name:最大 32 の英数字を使用できます。大文字と小文字は区別されます。

hour:範囲は 0 ~ 23 時間

minute:範囲は 0 ~ 59 分

second:範囲は 0 ~ 59 秒

ステップ 3

diagnostic monitor module slot test [test-id | name | all ]

 

Example:

switch(config)# diagnostic monitor interval module 6 test 3

指定されたテストをアクティブにします。

引数の範囲は次のとおりです。

slot:範囲は 1 ~ 10

test-id:範囲は 1 ~ 14

name:最大 32 の英数字を使用できます。大文字と小文字は区別されます。

ステップ 4

show diagnostic content module { slot | all }

 

Example:

switch(config)# show diagnostic content module 6

(任意)診断テストおよび対応する属性の情報を表示します。

診断テストを非アクティブとして設定する場合

診断テストを非アクティブとして設定できます。非アクティブにしたテストでは、現在の設定が維持されますが、スケジュール上のインターバルではテストは実行されません。

グローバル コンフィギュレーション モードで診断テストを非アクティブとして設定するには、次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

no diagnostic monitor module slot test [test-id | name | all ]

 

Example:

switch(config)# no diagnostic monitor interval module 6 test 3

指定されたテストを非アクティブにします。

引数の範囲は次のとおりです。

slot :範囲は 1 ~ 10

test-id :範囲は 1 ~ 14

name :最大 32 の英数字を使用できます。大文字と小文字は区別されます。

オンデマンド診断テストの開始または中止

オンデマンド診断テストを開始または中止できます。任意で、このテストを繰り返す回数の変更や、テストが失敗した場合のアクションの変更を行えます。

スケジューリングされたネットワーク メンテナンス期間内に、破壊モードの診断テストを開始する場合は、手動での開始に限定することを推奨します。

手順の概要

1. (任意)diagnostic ondemand iteration number

2. (任意)diagnostic ondemand action-on-failure { continue failure-count num-fails | stop }

3. diagnostic start module slot test [ test-id | name | all | non-disruptive ] [ port port-number | all ]

4. diagnostic stop module slot test [ test-id | name | all ]

5. (任意) show diagnostic status module slot

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

diagnostic ondemand iteration number

 

Example:

switch# diagnostic ondemand iteration 5

(任意)オンデマンド テストの実行回数を設定します。指定できる範囲は 1 ~ 999 です。デフォルトは 1 です。

ステップ 2

diagnostic ondemand action-on-failure { continue failure-count num-fails | stop }

 

Example:

switch# diagnostic ondemand action-on-failure stop

(任意)オンデマンド テストが失敗した場合のアクションを設定します。 num-fails の範囲は 1 ~ 999 です。デフォルトは 1 です。

ステップ 3

diagnostic start module slot test [test-id | name | all | non-disruptive ] [ port port-number | all ]

 

Example:

switch# diagnostic start module 6 test all

モジュール上で 1 つまたは複数の診断テストを開始します。モジュール スロットの範囲は 1 ~ 10 です。 test-id の範囲は 1 ~ 14 です。テスト名は大文字と小文字を区別し、最大 32 の英数字を使用できます。ポート範囲は 1 ~ 48 です。

ステップ 4

diagnostic stop module slot test [test-id | name | all ]

 

Example:

switch# diagnostic stop module 6 test all

モジュール上で 1 つまたは複数の診断テストを中止します。モジュール スロットの範囲は 1 ~ 10 です。 test-id の範囲は 1 ~ 14 です。テスト名は大文字と小文字を区別し、最大 32 の英数字を使用できます。

ステップ 5

show diagnostic status module slot

 

Example:

switch# show diagnostic status module 6

(任意)診断テストがスケジューリングされていることを確認します。

診断結果の消去

診断テスト結果を消去できます。

診断テストの結果を消去するには、任意のモードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

diagnostic clear result module [ slot | all ] test {test-id | all }

 

Example:

switch# diagnostic clear result module 2 test all

指定されたテストのテスト結果を消去します。

引数の範囲は次のとおりです。

slot :範囲は 1 ~ 10

test-id :範囲は 1 ~ 14

診断結果のシミュレーション

診断テスト結果のシミュレーションが可能です。

診断テストの結果をシミュレーションするには、任意のモードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

diagnostic test simulation module slot test test-id {fail | random-fail | success} [ port number | all ]

 

Example:

switch# diagnostic test simulation module 2 test 2 fail

テスト結果のシミュレーションを行います。 test-id の範囲は 1 ~ 14 です。ポート範囲は 1 ~ 48 です。

シミュレーションした診断テストの結果を消去するには、任意のモードで次のコマンドを使用します。

 

コマンド
目的

diagnostic test simulation module slot test test-id clear

 

Example:

switch# diagnostic test simulation module 2 test 2 clear

シミュレーションしたテスト結果を消去します。 test-id の範囲は 1 ~ 14 です。

オンライン診断設定の確認

オンライン診断のコンフィギュレーション情報を表示するには、次の作業のいずれかを行います。

 

コマンド
目的

show diagnostic bootup level

起動診断に関する情報を表示します。

show diagnostic content module { slot | all }

モジュールの診断テスト内容に関する情報を表示します。

show diagnostic description module slot test [ test-name | all ]

診断テストの説明を表示します。

show diagnostic events [ error | info ]

診断イベントをエラーおよび情報イベント タイプ別に表示します。

show diagnostic ondemand setting

オンデマンド診断に関する情報を表示します。

show diagnostic result module slot [ test [ test-name | all ]] [ detail ]

診断結果に関する情報を表示します。

show diagnostic simulation module slot

シミュレーションした診断テストに関する情報を表示します。

show diagnostic status module slot

モジュールのすべてのテストについて、テスト状況を表示します。

show hardware capacity [eobc | forwarding | interface | module | power]

ハードウェアの機能、およびシステムによる現在のハードウェア使用率の情報を表示します。

show module

オンライン診断テストの状況を含むモジュール情報を表示します。

オンライン診断のコンフィギュレーション例

この例は、モジュール 6 ですべてのオンデマンド テストを開始する方法を示しています。

diagnostic start module 6 test all

この例は、モジュール 6 でテストテスト 2 をアクティブにして、テスト インターバルを設定する方法を示しています。

configure terminal

diagnostic monitor module 6 test 2

diagnostic monitor interval module 6 test 2 hour 3 min 30 sec 0