Cisco MDS 9000 ファミリ CLI コンフィギュレーション ガイド リリース 3.x Cisco MDS SAN-OS for Release 3.0(1) ~ 3.3(3)
トランキングの設定
トランキングの設定
発行日;2013/09/03 | 英語版ドキュメント(2011/01/05 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 17MB) | フィードバック

目次

トランキングの設定

トランキングの概要

トランキング設定に関する考慮事項

トランキング プロトコル

トランキング プロトコルのイネーブル化/ディセーブル化

トランク モードについて

トランク モードの設定

トランク許可 VSAN リストについて

VSAN の許可アクティブ リストの設定

トランキング情報の表示

デフォルト設定値

トランキングの設定

この章では、Cisco MDS 9000 スイッチが提供するトランキング機能について説明します。内容は次のとおりです。

「トランキングの概要」

「トランキング プロトコル」

「トランキング情報の表示」

「デフォルト設定値」

トランキングの概要

トランキングは VSAN トランキングとも呼ばれ、Cisco MDS 9000 ファミリのスイッチに特有の機能です。トランキングにより、相互接続したポートが Enhanced ISL(EISL)フレーム フォーマットを使用して同一物理リンク上の 2 つ以上の VSAN でフレームを送受信することができます(図 16-1 を参照)。

図 16-1 トランキング

 

トランキング機能には、次の制限事項があります。

トランキング設定は、E ポートにだけ適用されます。トランク モードが E ポートでイネーブルにされており、そのポートがトランキング E ポートとして動作可能になると、TE ポートと見なされます。

トランキング プロトコルは TE ポートに設定されたトランク許可 VSAN を使用して、フレームの送受信が可能な allowed-active VSAN を判別します。

トランキングがイネーブルの E ポートをサードパーティ製スイッチに接続すると、トランキング プロトコルによって E ポートとしてのシームレスな動作が保証されます。


) HP c-Class BladeSystem 用のシスコ ファブリック スイッチおよび IBM BladeCenter 用のシスコ ファブリック スイッチの両方の内部ポートでは、トランキングがサポートされません。


トランキング設定に関する考慮事項

E ポート間で VSAN を誤って設定した場合、2 つの VSAN でトラフィックが結合されるなどの影響を受ける可能性があります(結果として 2 つの VSAN が一致しなくなります)。トランキング プロトコルは、VSAN インターフェイスを ISL の両端で検証し、VSAN の結合を防ぎます(図 16-2 を参照)。

図 16-2 VSAN の不一致

 

この例では、トランキング プロトコルが潜在的な VSAN のマージを検出し、関連ポートを分離します。

2 つの Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチの間にサードパーティ製スイッチが配置されている場合、トランキング プロトコルは VSAN のマージを検出できません(図 16-3 を参照)。

図 16-3 サードパーティ製スイッチによる VSAN の不一致

 

VSAN 2 と VSAN 3 は、ネーム サーバおよびゾーン アプリケーションにおいてオーバーラップするエントリによって事実上結合されます。Cisco MDS 9000 Fabric Manager は、このようなトポロジの検出に役立ちます。『 Cisco MDS 9000 Family Fabric Manager Configuration Guide 』を参照してください。

トランキング プロトコル

トランキング プロトコルは、E ポートおよび TE ポート動作にとって重要です。次がサポートされています。

動作可能なトランク モードのダイナミック ネゴシエーション

トランク許可 VSAN の共通のセットの選択

ISL(スイッチ間リンク)間の VSAN 不一致の検出

トランキング プロトコルはデフォルトでイネーブルです。トランキング プロトコルがスイッチでディセーブルの場合、そのスイッチのポートは新規トランク コンフィギュレーションを適用できません。既存のトランク設定は影響を受けません。TE ポートは引き続きトランク モードで機能しますが、トランキング プロトコルがイネーブルのときに事前にネゴシエートした VSAN のトラフィックだけをサポートします。また、このスイッチに直接接続している他のスイッチも同様に接続インターフェイスで影響を受けます。トランキング以外の ISL 間で、さまざまなポート VSAN からのトラフィックをマージしなければならないことがあります。そのような場合は、トランキング プロトコルをディセーブルにします。


) トランキング ISL の両側が同じポート VSAN に属することを推奨します。ポート VSAN が異なる特定のプラットフォームまたはファブリック スイッチでは、一端はエラーを返し、他端は接続されません。



ヒント 不整合な設定を防ぐには、トランキング プロトコルをイネーブルまたはディセーブルにする前に shutdown コマンドを使用してすべての E ポートをディセーブルにします。

ここでは、トランキングの設定方法および次の内容について説明します。

「トランキング プロトコルのイネーブル化/ディセーブル化」

「トランク モードについて」

「トランク モードの設定」

「トランク許可 VSAN リストについて」

「VSAN の許可アクティブ リストの設定」

トランキング プロトコルのイネーブル化/ディセーブル化

トランキング プロトコルをイネーブルまたはディセーブルにするには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# no trunk protocol enable

switch(config)#

トランキング プロトコルをディセーブルにします。

switch(config)# trunk protocol enable

switch(config)#

トランキング プロトコルをイネーブルにします(デフォルト)。

トランク モードについて

デフォルトでは、トランク モードは、すべてのファイバ チャネル インターフェイスでイネーブルです。ただし、トランク モード設定は E ポート モードでしか有効になりません。トランク モードを on(イネーブル)、off(ディセーブル)、または auto(自動)に設定できます。デフォルトのトランク モードは on です。2 つのスイッチ間での ISL の両端のトランク モード設定により、リンクのトランキング状態および両端のポート モードが決まります( 表 16-1 を参照)。

 

表 16-1 スイッチ間のトランク モード ステータス

トランク モードの設定
最終的なステートとポート モード
スイッチ 1
スイッチ 2
トランキング ステート
ポート モード

On

auto または on

トランキング(EISL)

TE ポート

Off

auto、on、または off

トランキングなし(ISL)

E ポート

Auto

Auto

トランキングなし(ISL)

E ポート


ヒント Cisco MDS 9000 ファミリ スイッチでの推奨設定は、トランクの片側が auto、反対側が on です。


) サードパーティ製のスイッチに接続されている場合、トランク モード設定は作用しません。ISL は、常にトランキング ディセーブルのステートです。


トランク モードの設定

トランク モードを設定するには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# interface fc1/1

switch(config-if)#

指定されたインターフェイスを設定します。

ステップ 3

switch(config-if)# switchport trunk mode on

指定されたインターフェイスのトランク モードをイネーブルにします(デフォルト)。

switch(config-if)# switchport trunk mode off

指定されたインターフェイスのトランク モードをディセーブルにします。

switch(config-if)# switchport trunk mode auto

インターフェイスの自動検知を提供するトランク モードを auto モードに設定します。

トランク許可 VSAN リストについて

各ファイバ チャネル インターフェイスには、対応付けられたトランク許可 VSAN リストがあります。TE ポート モードでは、フレームはこのリストに指定された 1 つまたは複数の VSAN で送受信されます。デフォルトの場合、VSAN 範囲(1 ~ 4093)がトランク許可リストに組み込まれています。

スイッチで設定されてアクティブになっている VSAN の共通セットは、インターフェイスのトランク許可 VSAN リストに組み込まれ、これは 許可アクティブ VSAN と呼ばれます。トランキング プロトコルは、ISL の両端で allowed-active VSAN のリストを使用して、トラフィックが許可される通信可能な VSAN のリストを判別します。

図 16-4 では、トランク許可 VSAN のデフォルトでスイッチ 1 は VSAN 1 ~ 5、スイッチ 2 は VSAN 1 ~ 3、スイッチ 3 は VSAN 1、2、4、および 5 が設定されています。3 つすべてのスイッチに設定された VSAN はすべて、allowed-active です。ただし、図 16-4 に示すように、ISL の両端における allowed-active VSAN の共通のセットだけが通信可能になります。

図 16-4 allowed-active VSAN のデフォルト設定

 

許可アクティブ リストから VSAN の選択セットを設定し、トランキング ISL で指定されている VSAN へのアクセスを制御できます。

例として 図 16-4 を使用して、インターフェイスごとに許可 VSAN リストを設定できます(図 16-5を参照)。たとえば、スイッチ 1 に接続された ISL の許可 VSAN リストから VSAN 2 と VSAN 4 を削除する場合、各 ISL の通信可能な VSAN リストは次のようになります。

スイッチ 1 とスイッチ 2 の間の ISL には、VSAN 1 と VSAN 3 が含まれます。

スイッチ 2 とスイッチ 3 の間の ISL には、VSAN 1 と VSAN 2 が含まれます。

スイッチ 3 とスイッチ 1 の間の ISL には、VSAN 1、VSAN 2、および VSAN 5 が含まれます。

したがって、VSAN 2 だけがスイッチ 1 からスイッチ 3、さらにスイッチ 2 にルーティングできます。

図 16-5 通信可能な許可 VSAN の設定

 

VSAN の許可アクティブ リストの設定

インターフェイスに VSAN の許可アクティブ リストを設定するには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# interface fc1/1

switch(config-if)#

指定されたインターフェイスを設定します。

ステップ 3

switch(config-if)# switchport trunk allowed vsan 2-4

指定された VSAN の許可リストを変更します。

switch(config-if)# switchport trunk allowed vsan add 5

updated trunking membership

指定された VSAN (5) を新しい許可リストに追加します。

switch(config-if)# no switchport trunk allowed vsan 2-4

VSAN 2、3、および 4 を削除します。

switch(config-if)# no switchport trunk allowed vsan add 5

追加された許可リストを削除します。

トランキング情報の表示

show interface コマンドを EXEC モードから呼び出して、TE ポートのトランキング設定を表示します。引数を入力せずに、このコマンドを実行すると、スイッチに設定されたすべてのインターフェイスの情報が表示されます。例 16-1 16-3 を参照してください。

例 16-1 トランキングしたファイバ チャネル インターフェイスの表示

switch# show interface fc1/13
fc1/13 is trunking
Hardware is Fibre Channel
Port WWN is 20:0d:00:05:30:00:58:1e
Peer port WWN is 20:0d:00:05:30:00:59:1e
Admin port mode is auto, trunk mode is on
Port mode is TE
Port vsan is 1
Speed is 2 Gbps
Receive B2B Credit is 255
Beacon is turned off
Trunk vsans (admin allowed and active) (1)
Trunk vsans (up) (1)
Trunk vsans (isolated) ()
Trunk vsans (initializing) ()
5 minutes input rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec
5 minutes output rate 0 bits/sec, 0 bytes/sec, 0 frames/sec
233996 frames input, 14154208 bytes, 0 discards
0 CRC, 0 unknown class
0 too long, 0 too short
236 frames output, 13818044 bytes, 0 discards
11 input OLS, 12 LRR, 10 NOS, 28 loop inits
34 output OLS, 19 LRR, 17 NOS, 12 loop inits

例 16-2 トランキング プロトコルの表示

switch# show trunk protocol
Trunk protocol is enabled

例 16-3 トランク ポートの VSAN ごとの情報の表示

switch# show interface trunk vsan 1-1000
fc3/1 is not trunking
...
fc3/7 is trunking
Vsan 1000 is down (Isolation due to vsan not configured on peer)
...
fc3/10 is trunking
Vsan 1 is up, FCID is 0x760001
Vsan 2 is up, FCID is 0x6f0001
 
fc3/11 is trunking
Belongs to port-channel 6
Vsan 1 is up, FCID is 0xef0000
Vsan 2 is up, FCID is 0xef0000
...
port-channel 6 is trunking
Vsan 1 is up, FCID is 0xef0000
Vsan 2 is up, FCID is 0xef0000
 

デフォルト設定値

表 16-2 に、トランキング パラメータのデフォルト設定値を示します。

 

表 16-2 デフォルト トランク設定パラメータ

パラメータ
デフォルト

スイッチ ポートのトランク モード

オン

許可 VSAN リスト

1 ~ 4093 のユーザ定義 VSAN ID

トランキング プロトコル

イネーブル