Cisco MDS 9000 ファミリ CLI コンフィギュレーション ガイド リリース 3.x Cisco MDS SAN-OS for Release 3.0(1) ~ 3.3(3)
SCSI フロー サービスと統計情報の設定
SCSI フロー サービスと統計情報の設定
発行日;2013/09/03 | 英語版ドキュメント(2011/01/05 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 17MB) | フィードバック

目次

SCSI フロー サービスと統計情報の設定

SCSI フロー サービス

SCSI フロー サービスの概要

SCSI Flow Manager

SCSI Flow Configuration Client

SCSI フロー データ パス サポート

SCSI フロー サービスの設定

SCSI フロー サービスのイネーブル化

SCSI フロー設定配信のイネーブル化

SCSI フロー ID の設定

SCSI フロー統計情報

SCSI フロー統計情報の概要

SCSI フロー統計情報の設定

SCSI フロー統計情報のイネーブル化

SCSI フロー統計情報のクリア

SCSI フロー サービス情報の表示

デフォルト設定値

SCSI フロー サービスと統計情報の設定

インテリジェント ストレージ サービスは、Storage Services Module(SSM)でサポートされている機能です。Storage Services Module(SSM)は SCSI フロー サービスおよび SCSI フロー統計情報をサポートします。Cisco MDS SAN-OS Release 2.0(2b) 以降でサポートされているインテリジェント ストレージ サービスの内容は、次のとおりです。

「SCSI フロー サービス」

「SCSI フロー統計情報」

「SCSI フロー サービス情報の表示」

「デフォルト設定値」

SCSI フロー サービス

SCSI フローは SCSI 発信側/ターゲットの組み合わせです。SCSI フロー サービスは、SSM で収集された統計情報の書き込みアクセラレーションやフロー モニタリングなど、SCSI フローに関する拡張機能を提供します。

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「SCSI フロー サービスの概要」

「SCSI フロー サービスの設定」

「SCSI フロー サービスのイネーブル化」

「SCSI フロー設定配信のイネーブル化」

「SCSI フロー ID の設定」

SCSI フロー サービスの概要

SCSI フローは SCSI 発信側/ターゲットの組み合わせです。SCSI フロー サービスは、SSM で収集された統計情報の書き込みアクセラレーションやフロー モニタリングなど、SCSI フローに関する拡張機能を提供します。

SCSI フロー サービスの機能アーキテクチャは、次のコンポーネントで構成されています。

スーパーバイザ上の SCSI Flow Manager(SFM)

スーパーバイザ上の SCSI フロー設定 CLI

SSM の Control Path Processor(CPP)上の SCSI Flow Configuration Client(SFCC)

SSM の Data Path Processor(DPP)上でサポートされる SCSI フロー フィーチャ セット

図 48-1 に、SCSI フロー サービスの機能アーキテクチャの例を示します。

図 48-1 SCSI フロー サービスの機能アーキテクチャ

 


) SCSI ターゲットおよび発信側は、異なるスイッチ上の異なる SSM に接続する必要があります。



) 統計情報をモニタする場合、SSM にターゲット デバイスを接続する必要はありません。


SCSI Flow Manager

SCSI Flow Manager(SFM)はスーパーバイザ モジュール上にあり、SCSI フローの設定を処理し、検証して、設定情報を適切な SSM にリレーします。また、外部イベントによる SCSI フロー ステータスの動的な変更もすべて処理します。SFM は、ポートのアップまたはダウン、VSAN の中断、SCSI フロー ステータスに関連するゾーン分割などの処理によって発生したイベントを登録し、フロー ステータスおよび設定を適宜更新します。

発信側 SFM は Cisco Fabric Services(CFS)を使用して、ターゲット側のピアと通信します。発信側 SFM は、ピア通信を使用してターゲット側でターゲット パラメータおよびプログラム情報を検証することができます。

SCSI Flow Configuration Client

SCSI Flow Configuration Client(SFCC)は SSM の CPP に配置されています。SFM からフロー設定要求を受信し、発信側およびターゲット ポート インターフェイスに対応する DPP を設定して、設定要求のステータスとともに SFM に返します。

SCSI フロー データ パス サポート

SSM 上の DPP は発信側とターゲットの間のすべてのメッセージを検証し、ファイバ チャネル書き込みアクセラレーションや統計情報モニタリングなどの SCSI フロー機能を提供します。

SCSI フロー サービスの設定

SCSI フローの仕様は、次の属性で構成されます。

SCSI フロー ID

VSAN ID

SCSI 発信側の pWWN

SCSI ターゲットの pWWN

ファイバ チャネル書き込みアクセラレーションおよび統計情報モニタリングで構成されるフロー フィーチャ セット

SCSI フローの仕様は、SCSI 発信側とターゲットが異なるスイッチの SSM に物理的に接続されてファブリック内に配置されている可能性もあるので、分散型設定になっています。この設定では、スイッチ名や発信側またはターゲットの SSM スロット位置を識別する情報は必要ありません。SCSI フロー設定を手動で行うのは発信側だけです。このため、設定プロセスが簡略化されます。発信側スイッチは、CFS を使用してターゲット スイッチの SFM に設定を送信します。ターゲット スイッチには SCSI フロー設定が不要です。

SCSI フロー サービスのイネーブル化

SCSI フロー サービスは、SSM 全体または 4 つのインターフェイスのグループをイネーブルにできます。

インターフェイスで SCSI フロー サービスをイネーブルにする場合は、次のような制限事項があります。

イネーブルにできるインターフェイスは 4 つ以上です。fc1 ~ fc4 は指定できますが、fc1 ~ fc2 は指定できません。

グループ内の最初のインターフェイスには 1、5、9、13、17、21、25、29 を指定します。fc5 ~ fc8 は指定できますが、fc7 ~ fc10 は指定できません。

4 つのインターフェイスのグループは連続している必要はありません。fc1 ~ fc8 と fc17 ~ fc20 を指定できます。


) ファイバ チャネル書き込みアクセラレーションは SSM 全体にプロビジョニング可能であり、SSM の任意のインターフェイス グループにはプロビジョニングできません。


SCSI フロー サービスをイネーブルにするには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# ssm enable feature scsi-flow module 2

スロット 2 の SSM の SCSI フロー サービスをイネーブルにします。

switch(config)# no ssm enable feature scsi-flow module 2

スロット 2 の SSM の SCSI フロー サービスをディセーブルにします。デフォルトではディセーブルになっています。

switch(config)# no ssm enable feature scsi-flow force module 2

スイッチのスロット 2 の SSM で SCSI フロー サービスを強制的にディセーブルにします。デフォルトではディセーブルになっています。

ステップ 3

switch(config)# ssm enable feature scsi-flow interface fc 2/5 - 8

スロット 2 の SSM のインターフェイス 5 ~ 8 で SCSI フロー サービスをイネーブルにします。

(注) インターフェイスは、ポート 1、5、9、13、17、21、25、29 で始まる 4 の倍数で指定する必要があります。

switch(config)# no ssm enable feature scsi-flow interface fc 2/5 - 8

スロット 2 の SSM のインターフェイス 5 ~ 8 で SCSI フロー サービスをディセーブルにします。デフォルトではディセーブルになっています。

switch(config)# no ssm enable feature scsi-flow force interface fc 2/5 - 8

スイッチのスロット 2 の SSM で、インターフェイス 5 ~ 8 の SCSI フロー サービスを強制的にディセーブルにします。

SCSI フロー設定配信のイネーブル化

CFS を使用して SCSI フロー設定配信をイネーブルにするには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# scsi-flow distribute

CFS を使用した SCSI フロー設定配信をイネーブルにします。デフォルトではイネーブルになっています。

switch(config)# no scsi-flow distribute

SCSI フロー設定の CFS 配信をディセーブルにします。

SCSI フロー ID の設定

SCSI フロー ID はスイッチ上で一意であり、VSAN ID と同様にユーザによって選択されます。SCSI フロー ID を設定するには、次の手順を実行します

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# scsi-flow flow-id 3 initiator-vsan 2 initiator-pwwn 21:00:00:e0:8b:07:5f:aa target-vsan 4 target-pwwn 2a:20:00:05:30:00:77:e0

発信側およびターゲットの pWWN を使用して SCSI フロー ID 3 を設定します。フロー ID の範囲は 1 ~ 65535 です。

switch(config)# no scsi-flow flow-id 3 initiator-vsan 2

SCSI フロー ID 3 を削除します。

SCSI フロー統計情報

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「SCSI フロー統計情報の概要」

「SCSI フロー統計情報の設定」

SCSI フロー統計情報の概要

収集可能な SCSI フロー統計情報は次のとおりです。

SCSI 読み込み

このポートで発生した I/O

I/O ブロックの数

I/O ブロックの最大数

I/O 応答時間の最小値

I/O 応答時間の最大値

SCSI 書き込み

このポートで発生した I/O

I/O ブロックの数

I/O ブロックの最大数

I/O 応答時間の最小値

I/O 応答時間の最大値

他の SCSI コマンド(read または write 以外)

待機中のテスト ユニット

LUN レポート

問い合わせ

読み込み可能サイズ

モード センス

要求センス

エラー

タイムアウトの回数

I/O エラーの数

SCSI ステータスのイベント数

SCSI センス キー エラーまたはイベントの数

この機能を利用するには、SSM に発信側だけを直接接続する必要があります。


) SCSI フロー統計情報の機能を使用するには、発信側スイッチにだけ Enterprise Package ライセンスをインストールする必要があります。



) SCSI フロー統計情報の場合、発信側は Cisco MDS スイッチの SSM に接続する必要がありますが、ターゲットはファブリックの任意の別のスイッチに接続できます。SCSI フロー発信側とターゲットを同一のスイッチには接続できません。


SCSI フロー統計情報の設定

この項では、次のトピックについて取り上げます。

「SCSI フロー統計情報のイネーブル化」

「SCSI フロー統計情報のクリア」

SCSI フロー統計情報のイネーブル化

SCSI フロー統計情報のモニタリングをイネーブルにするには、次の手順を実行します。

コマンド
目的

ステップ 1

switch# config t

switch(config)#

コンフィギュレーション モードに入ります。

ステップ 2

switch(config)# scsi-flow flow-id 3 statistics

SCSI フロー ID 3 で統計情報のモニタリングをイネーブルにします。

switch(config)# no scsi-flow flow-id 3 statistics

SCSI フロー ID 3 で統計情報のモニタリングをディセーブルにします。デフォルトではディセーブルになっています。

SCSI フロー統計情報のクリア

SCSI フロー統計情報を(デバッグ目的で)クリアするには、clear device-name statistics flow-id コマンドを使用します。

switch# clear scsi-flow statistics flow-id 3
 

SCSI フロー サービス情報の表示

SCSI フロー サービスに関する情報を表示するには、 show scsi-flow コマンドを使用します(例 48-1例 48-5 を参照)。

例 48-1 SSM 上にプロビジョニングされたアプリケーションの表示

switch# show ssm provisioning
Module Ports Application Provisioning Status
-----------------------------------------------------------
4 1-32 scsi-flow success

例 48-2 すべての SCSI フロー ID の SCSI フロー サービス設定の表示

switch# show scsi-flow
Flow Id: 3
Initiator VSAN: 101
Initiator WWN: 21:00:00:e0:8b:05:76:28
Target VSAN: 102
Target WWN: 21:00:00:20:37:38:7f:7d
Target LUN: ALL LUNs
Flow Verification Status:
-------------------------
Initiator Verification Status: success
Target Verification Status: success
Initiator Linecard Status: success
Target Linecard Status: success
Feature Status:
---------------
Write-Acceleration enabled
Write-Acceleration Buffers: 1024
Configuration Status: success
Statistics enabled
Configuration Status: success
 
Flow Id: 4
Initiator VSAN: 101
Initiator WWN: 21:00:00:e0:8b:05:76:28
Target VSAN: 102
Target WWN: 21:00:00:20:37:38:a7:89
Target LUN: ALL LUNs
Flow Verification Status:
-------------------------
Initiator Verification Status: success
Target Verification Status: success
Initiator Linecard Status: success
Target Linecard Status: success
Feature Status:
---------------
Write-Acceleration enabled
Write-Acceleration Buffers: 1024
Configuration Status: success

例 48-3 特定の SCSI フロー ID の SCSI フロー サービス設定の表示

switch# show scsi-flow flow-id 3
Flow Id: 3
Initiator VSAN: 101
Initiator WWN: 21:00:00:e0:8b:05:76:28
Target VSAN: 102
Target WWN: 21:00:00:20:37:38:7f:7d
Target LUN: ALL LUNs
Flow Verification Status:
-------------------------
Initiator Verification Status: success
Target Verification Status: success
Initiator Linecard Status: success
Target Linecard Status: success
Feature Status:
---------------
Write-Acceleration enabled
Write-Acceleration Buffers: 1024
Configuration Status: success
Statistics enabled
Configuration Status: success
 

例 48-4 すべての SCSI フロー ID の SCSI フロー サービス統計情報の表示

switch# show scsi-flow statistics
 
Stats for flow-id 4 LUN=0x0000
------------------------------
Read Stats
I/O Total count=2
I/O Timeout count=0
I/O Total block count=4
I/O Max block count=2
I/O Min response time=5247 usec
I/O Max response time=10160 usec
I/O Active Count=0
 
Write Stats
I/O Total count=199935
I/O Timeout count=0
I/O Total block count=12795840
I/O Max block count=64
I/O Min response time=492 usec
I/O Max response time=10056529 usec
I/O Active Count=16
 
Non Read-Write Stats
Test Unit Ready=4
Report LUN=38
Inquiry=50
Read Capacity=3
Mode Sense=0
Request Sense=0
 
Total Stats
Rx Frame Count=3792063
Rx Frame Byte Count=6549984752
Tx Frame Count=3792063
Tx Frame Byte Count=6549984752
 
Error Stats
SCSI Status Busy=0
SCSI Status Reservation Conflict=0
SCSI Status Task Set Full=0
SCSI Status ACA Active=0
Sense Key Not Ready=0
Sense Key Medium Error=0
Sense Key Hardware Error=0
Sense Key Illegal Request=0
Sense Key Unit Attention=28
Sense Key Data Protect=0
Sense Key Blank Check=0
Sense Key Copy Aborted=0
Sense Key Aborted Command=0
Sense Key Volume Overflow=0
Sense Key Miscompare=0

例 48-5 特定の SCSI フロー ID の SCSI フロー サービス統計情報の表示

switch# show scsi-flow statistics flow-id 4
 
Stats for flow-id 4 LUN=0x0000
------------------------------
Read Stats
I/O Total count=2
I/O Timeout count=0
I/O Total block count=4
I/O Max block count=2
I/O Min response time=5247 usec
I/O Max response time=10160 usec
I/O Active Count=0
 
Write Stats
I/O Total count=199935
I/O Timeout count=0
I/O Total block count=12795840
I/O Max block count=64
I/O Min response time=492 usec
I/O Max response time=10056529 usec
I/O Active Count=16
 
Non Read-Write Stats
Test Unit Ready=4
Report LUN=38
Inquiry=50
Read Capacity=3
Mode Sense=0
Request Sense=0
 
Total Stats
Rx Frame Count=3792063
Rx Frame Byte Count=6549984752
Tx Frame Count=3792063
Tx Frame Byte Count=6549984752
 
Error Stats
SCSI Status Busy=0
SCSI Status Reservation Conflict=0
SCSI Status Task Set Full=0
SCSI Status ACA Active=0
Sense Key Not Ready=0
Sense Key Medium Error=0
Sense Key Hardware Error=0
Sense Key Illegal Request=0
Sense Key Unit Attention=28
Sense Key Data Protect=0
Sense Key Blank Check=0
Sense Key Copy Aborted=0
Sense Key Aborted Command=0
Sense Key Volume Overflow=0
Sense Key Miscompare=0

デフォルト設定値

表 48-1 に、SCSI フロー サービスおよび SCSI フロー統計情報のパラメータのデフォルト設定を示します。

 

表 48-1 インテリジェント ストレージ サービスのパラメータのデフォルト値

パラメータ
デフォルト

SCSI フロー サービス

ディセーブル

SCSI フロー サービス配信

イネーブル

SCSI フロー統計情報

ディセーブル