Cisco 3900 シリーズ、2900 シリーズ、および 1900 シリーズの第 2 世代サービス統合型ルータソフトウェア コンフィギュレーション ガイド
無線の設定
無線の設定
発行日;2013/01/29 | 英語版ドキュメント(2011/08/05 版) | ドキュメントご利用ガイド | ダウンロード ; この章pdf , ドキュメント全体pdf (PDF - 4MB) | フィードバック

目次

無線の設定

無線インターフェイスのイネーブル化

ワイヤレス ネットワークでのロールの設定

デュアル無線フォールバックの設定

無線トラッキング

ファスト イーサネット トラッキング

MAC アドレス トラッキング

無線データ レートの設定

MCS レートの設定

無線の送信電力の設定

アソシエートしたクライアント デバイスの電力レベルの制限

無線チャネルの設定

802.11n チャネル幅

DFS(Dynamic Frequency Selection、動的周波数選択)

CLI コマンド

DFS が有効に設定されているかどうかの確認

チャネルの設定

DFS 選択によるチャネル ブロック

レーダー検出のシミュレーション

802.11n ガード間隔の設定

ワールド モードのイネーブル化とディセーブル化

short 無線プリアンブルのイネーブル化とディセーブル化

送受信アンテナの設定

GPR のイネーブル化およびディセーブル化

Aironet 拡張機能のディセーブル化およびイネーブル化

イーサネット カプセル化変換方式の設定

Public Secure Packet Forwarding のイネーブル化とディセーブル化

保護ポートの設定

ビーコン周期と DTIM の設定

RTS しきい値と再試行回数の設定

最大データ再試行回数の設定

フラグメンテーションしきい値の設定

802.11g 無線の short スロット時間のイネーブル化

キャリア ビジー テストの実行

VoIP パケット処理の設定

 

無線の設定

ここでは、ワイヤレス デバイスの無線の設定方法を説明します。

「無線インターフェイスのイネーブル化」

「ワイヤレス ネットワークでのロールの設定」

「デュアル無線フォールバックの設定」

「無線データ レートの設定」

「MCS レートの設定」

「無線の送信電力の設定」

「無線チャネルの設定」

「ワールド モードのイネーブル化とディセーブル化」

「short 無線プリアンブルのイネーブル化とディセーブル化」

「送受信アンテナの設定」

「GPR のイネーブル化およびディセーブル化」

「イーサネット カプセル化変換方式の設定」

「Public Secure Packet Forwarding のイネーブル化とディセーブル化」

「ビーコン周期と DTIM の設定」

「RTS しきい値と再試行回数の設定」

「最大データ再試行回数の設定」

「フラグメンテーションしきい値の設定」

「802.11g 無線の short スロット時間のイネーブル化」

「キャリア ビジー テストの実行」

「VoIP パケット処理の設定」

無線インターフェイスのイネーブル化

ワイヤレス デバイスの無線はデフォルトではディセーブルに設定されています。


) ラジオ インターフェイスをイネーブルにする前に、Service Set Identifier(SSID; サービス セット識別子)を作成する必要があります。


アクセス ポイント無線をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. dot11 ssid ssid

3. interface dot11radio {0| 1}

4. ssid ssid

5. no shutdown

6. end

7. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

dot11 ssid ssid

SSID を入力します。SSID では、最大 32 文字の英数字を使用できます。SSID では、大文字と小文字が区別されます。

ステップ 3

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。2.4 GHz および 802.11g/n 2.4 GHz 無線は radio 0 です。

5GHz 無線および 802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 4

ssid ssid

ステップ 2 で作成した SSID を適切な無線インターフェイスに割り当てます。

ステップ 5

no shutdown

無線ポートをイネーブルにします。

ステップ 6

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

無線ポートをディセーブルにするには、 shutdown コマンドを使用します。

ワイヤレス ネットワークでのロールの設定

無線プラットフォームでは、ワイヤレス ネットワークで次のロールを実行します。

アクセス ポイント

アクセス ポイント(無線シャットダウンにフォールバック)

ルート ブリッジ

非ルート ブリッジ

ワイヤレス クライアントを持つルート ブリッジ

ワイヤレス クライアントを備えていない非ルート ブリッジ

ルート アクセス ポイントにフォールバック ロールを設定することもできます。ワイヤレス デバイスは、イーサネット ポートがディセーブルになるか、または有線 LAN から切り離されたときに自動的にフォールバック ロール(モード)に移行します。Cisco ISR ワイヤレス デバイスのデフォルトのフォールバック ロールは次のとおりです。

Shutdown:ワイヤレス デバイスは無線をシャットダウンし、すべてのクライアント デバイスの接続を解除します。

ワイヤレス デバイスのワイヤレス ネットワーク ロールおよびフォールバック ロールを設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次の手順を実行します。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. station-role

4. non-root { bridge | wireless-clients }
root { access-point | ap-only | [bridge | wireless-clients ] | [fallback | repeater | shutdown ]}

5. workgroup-bridge { multicast | mode <client | infrastructure>| universal <Ethernet client MAC address>}

6. end

7. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

802.11g/n 2.4 GHz および 2.4 GHz は radio 0 です。

5GHz 無線および 802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

station-role

non-root
{ bridge | wireless-clients }

root
{ access-point | ap-only | [bridge | wireless-clients ] | [fallback | repeater | shutdown ]}


workgroup-bridge
{ multicast | mode <client | infrastructure>| universal <Ethernet client MAC address>}

ワイヤレス デバイスロールを設定します。

有線または無線クライアントを備えた非ルート ブリッジ、ルート アクセス ポイントまたはブリッジ、またはワークグループ ブリッジへのロールを設定します。

(注) bridge モードの無線でサポートするには、ポイントツーポイント設定だけです。

(注) repeater コマンドおよび wireless-clients コマンドは、Cisco 1941-W サービス統合型ルータではサポートされていません。

(注) scanner コマンドは、1941-W サービス統合型ルータではサポートされていません。

いずれかの無線がリピータとして設定されると、イーサネット ポートはシャットダウンします。ワークグループ ブリッジまたはリピータとして設定できるのは、アクセス ポイントにつき 1 つの無線だけです。ワークグループ ブリッジは、ルート ブリッジまたはアクセス ポイントに別のワイヤレス クライアントが関連付けられていなければ、最大 25 クライアントを保持できます。

 

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。


) 無線ネットワークでデバイスの役割をブリッジ/ワークグループ ブリッジとしてイネーブルにし、no shut コマンドを使用してインターフェイスをイネーブルにすると、反対側のデバイス(アクセス ポイントまたはブリッジ)が起動している場合にだけ、インターフェイスの物理的な状態およびソフトウェアの状態は起動の状態(動作可能)になります。それ以外の場合、デバイスの物理ステータスだけが起動状態になります。ソフトウェア ステータスは、反対側のデバイスが設定され、準備状態の場合にだけ表示されます。


デュアル無線フォールバックの設定

デュアル無線フォールバック機能を使用すると、アクセス ポイントをネットワーク インフラストラクチャに接続する非ルート ブリッジ リンクがダウンしたとき、クライアントがアクセス ポイントに接続する際に使用するルート アクセス ポイント リンクがシャットダウンするようにアクセス ポイントを設定できます(図 1 を参照)。ルート アクセス ポイント リンクをシャットダウンすると、クライアントは別のアクセス ポイントにローミングを切り替えます。この機能がない場合、クライアントはアクセス ポイントに接続されたままになりますが、ネットワークとデータを送受信できません。

図 1 デュアル無線フォールバック

 


) この機能はシングル無線アクセス ポイントのフォールバック機能に影響しません。


デュアル無線フォールバックは、次の 3 つの方法で設定できます。

無線トラッキング

ファスト イーサネット トラッキング

MAC アドレス トラッキング

無線トラッキング

アクセス ポイントのいずれかの無線の状態を追跡またはモニタするようにアクセス ポイントを設定できます。追跡した無線が停止またはディセーブルになった場合、アクセス ポイントにより他の無線がシャットダウンされます。追跡対象の無線が起動すると、アクセス ポイントは別の無線をイネーブルにします。

Radio 0 を追跡するには、次のコマンドを入力します。

# station-role root access-point fallback track d0 shutdown
 

Radio 1 を追跡するには、次のコマンドを入力します。

# station-role root access-point fallback track d1 shutdown
 

ファスト イーサネット トラッキング

アクセス ポイントのイーサネット ポートがディセーブルになったり、または有線 LAN から切断されたりしたときにフォールバックするようにアクセス ポイントを設定できます。ファスト イーサネット トラッキング用のアクセス ポイントの設定手順は、「ワイヤレス ネットワークでのロールの設定」のとおりです。


) ファスト イーサネット トラッキングでは、リピータ モードがサポートされていません。


ファスト イーサネット トラッキング用のアクセス ポイントを設定するには、次のコマンドを入力します。

# station-role root access-point fallback track fa 0

MAC アドレス トラッキング

MAC アドレスを使用して別の無線に接続しているクライアント アクセス ポイントをトラッキングし、ルート アクセス ポイントの起動と停止の役割を果たす無線を設定できます。クライアントとアクセス ポイントのアソシエーションが解除されると、ルート アクセス ポイントの無線はダウンします。クライアントがアクセス ポイントと再アソシエートすると、ルート アクセス ポイント無線は起動状態に戻ります。

クライアントが、アップストリームの有線ネットワークに接続されている非ルート ブリッジ アクセス ポイントの場合、MAC アドレス トラッキングが最も便利です。

たとえば、MAC アドレスが 12:12:12:12:12:12 のクライアントを追跡するには、次のコマンドを入力します。

# station-role root access-point fallback track mac-address 12:12:12:12:12:12 shutdown

無線データ レートの設定

データ レート設定を使用して、ワイヤレス デバイスのデータ転送に使用されるデータ レートを選択します。データ レートの単位は Mbps(メガビット/秒)です。ワイヤレス デバイスでは、常に、最大データ レートでデータ セットを basic に転送します。これは、ブラウザ ベース インターフェイスでは、 required として知られています。障害や干渉などがある場合、ワイヤレス デバイスはデータ送信が可能な範囲での最速レートまで減速されます。各データ レートは、次の 3 つのステートのいずれかに設定できます。

Basic(GUI では Basic レートを [Required] と表示):ユニキャストとマルチキャストの両方で、すべてのパケットをこのレートで転送します。少なくとも、1 つ以上のワイヤレス デバイスのデータレートを basic に設定する必要があります。

Enabled:ワイヤレス デバイスでは、ユニキャスト パケットだけがこのレートで送信され、マルチキャスト パケットについては、basic に設定されているいずれかのデータ レートで送信されます。

Disabled:ワイヤレス デバイスでは、データはこのレートで送信されません。


) 少なくともデータ レートの 1 つは basic に設定してください。


データ レート設定を使用して、特定のデータ レートで稼働中のサービス クライアント デバイスにアクセス ポイントを設定できます。たとえば、11 Mbps サービスでだけ 2.4 GHz 無線の転送を設定する場合は、11 Mbps レートを basic に設定し、他のデータ レートを disabled に設定します。ワイヤレス デバイスを 1 および 2 Mbps で稼働するクライアント デバイスにだけサービスを提供するように設定するには、 basic に 1 および 2 を設定し、データ レートを disabled に設定します。802.11g クライアント デバイスにだけサービスを提供するように 2.4 GHz、802.11g 無線を設定するには、Orthogonal Frequency Division Multiplexing(OFDM; 直交周波数分割多重方式)のデータ レート(6、9、12、18、24、36、48、54)を、すべて basic に設定します。54 Mbps サービスに対応する 5 GHz 無線だけを設定する場合は、54 Mbps レートを basic に設定し、他のデータ レートを disabled に設定します。

また、範囲またはスループットが最適になるようなデータ レートが自動的に設定されるように、ワイヤレス デバイスを設定することも可能です。データ レート設定に range を入力すると、ワイヤレス デバイスにより 1Mbps レートが basic に設定され、その他のレートが enabled に設定されます。

この range 設定によって、アクセス ポイントではデータ レートを下げることでカバレッジ領域を拡大できます。したがって、他のクライアントは接続できるのにアクセス ポイントに接続できないクライアントがある場合は、そのクライアントがアクセス ポイントの適用範囲内に入っていないことが考えられます。このような場合、範囲オプションを使用することにより適用範囲を拡大すると、クライアントがアクセス ポイントに接続できるようになる可能性があります。通常、スループットと範囲が交換条件となります。

信号が低下する(アクセス ポイントからの距離が遠いなどの理由により)と、リンクを維持するためにレートのネゴシエーションをやり直します(この場合は、データ レートが低くなります)。設定されている高データ レートを維持できないほどに信号が低下した場合に、高いスループットに設定したリンクが単純にドロップするか、十分なサービス範囲を持ったアクセス ポイントが利用可能な場合は、そちらにローミングされます。

両者のバランス(スループットと 範囲)は、ワイヤレス プロジェクトで利用可能なリソース、ユーザが使用するトラフィックの種類、必要とされるサービス レベル、そして常に同じですが、RF 環境の質に基づいて行われる設計上の決定事項です。データ レート設定に throughput を入力すると、ワイヤレス デバイスにより、4 つのデータすべてが basic に設定されます。


) ワイヤレス ネットワークに 802.11b クライアントおよび 802.11g クライアントが混在している環境の場合は、データ レート 1、2、5.5、および 11 Mbps が requiredbasic)に設定され、その他のすべてのデータ レートが enable に設定されていることを必ず確認してください。802.11b アダプタは、接続するアクセス ポイントで 11 Mbps を上回るデータ レートが required に設定されていると、54 Mbps データ レートを認識せず、稼働しません。


無線データ レートを設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio { 0 | 1 }

3. speed parameters

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio { 0 | 1 }

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。2.4 GHz および 802.11g/n 2.4 GHz は radio 0 です。

5GHz 無線および 802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

speed

802.11b、2.4 GHz 無線の場合:

{[1.0] [11.0] [2.0] [5.5] [basic-1.0] [basic-11.0] [basic-2.0] [basic-5.5] | range | throughput}

802.11g、2.4 GHz 無線の場合:

{[1.0] [2.0] [5.5] [6.0] [9.0] [11.0] [12.0] [18.0] [24.0] [36.0] [48.0] [54.0] [basic-1.0] [basic-2.0] [basic-5.5] [basic-6.0] [basic-9.0] [basic-11.0] [basic-12.0] [basic-18.0] [basic-24.0] [basic-36.0] [basic-48.0] [basic-54.0] | range |
throughput [ofdm] | default}

802.11a 5GHz 無線の場合:

{[6.0] [9.0] [12.0] [18.0] [24.0] [36.0] [48.0] [54.0] [basic-6.0] [basic-9.0] [basic-12.0] [basic-18.0] [basic-24.0] [basic-36.0] [basic-48.0] [basic-54.0] |
range | throughput | ofdm-throughput | default}

802.11n 2.4 GHz 無線の場合:

{[1.0] [11.0] [12.0] [18.0] [2.0] [24.0] [36.0] [48.0] [5.5] [54.0] [6.0] [9.0] [basic-1.0] [basic-11.0] [basic-12.0] [basic-18.0] [basic-24.0] [basic-36.0] [basic-48.0] [basic-5.5] [basic-54.0] [basic-6.0] [basic-9.0] [default] [m0-7] [m0.] [m1.] [m10.] [m11.] [m12.] [m13.] [m14.] [m15.] [m2.] [m3.] [m4.] [m5.] [m6.] [m7.] [m8-15] [m8.] [m9.] [ofdm] [only-ofdm] | range | throughput}

802.11n 5GHz 無線の場合:

{[12.0] [18.0] [24.0] [36.0] [48.0] [54.0] [6.0] [9.0] [basic-12.0] [basic-18.0] [basic-24.0] [basic-36.0] [basic-48.0] [basic-54.0] [basic-6.0] [basic-9.0] [default] [m0-7] [m0.] [m1.] [m10.] [m11.] [m12.] [m13.] [m14.] [m15.] [m2.] [m3.] [m4.] [m5.] [m6.] [m7.] [m8-15] [m8.] [m9.] | range | throughput}

各データ レートを basic または enabled に設定します。または、range を入力して範囲を最適化するか、throughput を入力してスループットを最適化します。

(任意)1.0、2.0、5.5、および 11.0 を入力すると、802.11b、2.4 GHz 無線でこれらのデータ レートが enabled に設定されます。

1.0、2.0、5.5、6.0、9.0、11.0、12.0、18.0、24.0、36.0、48.0、および 54.0 を入力すると、802.11g、2.4 GHz 無線でこれらのデータ レートが enabled に設定されます。

6.0、9.0、12.0、18.0、24.0、36.0、48.0、および 54.0 を入力すると、5GHz 無線でこれらのデータ レートが enabled に設定されます。

(任意)basic-1.0、basic-2.0、basic-5.5、および basic-11.0 を入力すると、802.11b、2.4 GHz 無線でこれらのデータ レートが basic に設定されます。

basic-1.0、basic-2.0、basic-5.5、basic-6.0、basic-9.0、basic-11.0、basic-12.0、basic-18.0、basic-24.0、basic-36.0、basic-48.0、および basic-54.0 を入力すると、802.11g、2.4 GHz 無線でこれらのデータ レートが basic に設定されます。

(注) 選択した basic レートをクライアントでサポートする必要がある場合は、ワイヤレス デバイスに関連付けできません。802.11g 無線の basic データ レートに 12Mbps 以上を選択した場合、802.11b クライアント デバイスは、ワイヤレス デバイス 802.11g 無線に関連付けできません。

basic-6.0、basic-9.0、basic-12.0、basic-18.0、basic-24.0、basic-36.0、basic-48.0、および basic-54.0 を入力すると、5GHz 無線でこれらのデータ レートが basic に設定されます。

(任意)無線の範囲またはスループットを自動的に最適化するには、range、throughput、または ofdm-throughput (ERP 保護なし)を入力します。range を入力すると、ワイヤレス デバイスは、最も低いデータ レートを basic に、その他のレートを enabled に設定します。throughput を入力すると、ワイヤレス デバイスはすべてのデータ レートを basic に設定します。

(任意)802.11g 無線で、すべての OFDM レート(6、9、12、18、24、36、および 48)を basic required )に、すべての CCK レート(1、2、5.5、および 11)を disabled に設定するには、speed throughput ofdm を入力します。この設定により、802.11b 保護機能がディセーブルとなり、802.11g クライアントに最大のスループットが提供されます。ただし、802.11b クライアントはそのアクセス ポイントにアソシエートできなくなります。

(任意)default を入力すると、データ レートは工場出荷時の設定になります(802.11b 無線ではサポートされていません)。

802.11g 無線では、default オプションによって、レート 1、2、5.5、および 11 が basic に設定され、レート 6、9、12、18、24、36、48、および 54 が enabled に設定されます。これらのレート設定を使用すると、802.11b および 802.11g の両方のクライアント デバイスをワイヤレス デバイス 802.11g 無線に関連付けできるようになります。

5GHz 無線では、default オプションによって、レート 6.0、12.0、および 24.0 は basic に、レート 9.0、18.0、36.0、48.0、および 54.0 が enabled に設定されます。

802.11g/n 2.4 GHz 無線で、default オプションは、レート 1.0、2.0、5.5、および 11.0 を enabled に設定します。

802.11g/n 5 GHz 無線で、default オプションは、レート 6.0、12.0、および 24.0 を enabled に設定します。

どちらの 802.11g/n 無線の Modulation Coding Scheme(MCS; 変調符号化方式)インデックス範囲も 0 ~ 15 です。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

設定から 1 つ以上のデータ レートを削除するには、speed コマンドの no 形式を使用します。この例では、データレート basic-2.0 および basic-5.5 を設定から削除する方法を示します。

ap1200# configure terminal
ap1200(config)# interface dot11radio 0
ap1200(config-if)# no speed basic-2.0 basic-5.5
ap1200(config-if)# end
 

MCS レートの設定

Modulation Coding Scheme(MCS; 変調符号化方式)は、変調順序(2 位相偏移変調 [BPSK]、4 位相偏移変調 [QPSK]、16-直交振幅変調 [16-QAM]、64-QAM)から成る PHY パラメータおよび Forward Error Correction(FEC; 前方誤り訂正)コード レート(1/2、2/3、3/4、5/6)の仕様です。MCS は、ワイヤレス デバイス 802.11n 無線で使用されており、32 個の対称設定を定義します(空間ストリームあたり 8 個)。

MCS 0 ~ 7

MCS 8 ~ 15

MCS 16 ~ 23

MCS 24 ~ 31

ワイヤレス デバイスでは、MCS 0 ~ 15 をサポートしています。高スループット クライアントでは、少なくとも MCS 0 ~ 7 をサポートします。

MCS は高いスループットを実現する可能性があるため、重要な設定です。高スループット データ レートは、MCS、帯域幅、およびガード インターバルの機能です。802.11a、b、および g 無線では、20-MHz チャネル幅を使用しています。 表 1 は、MCS、ガード インターバル、およびチャネル幅に基づく潜在的なデータ レートを示します。

 

表 1 MCS 設定、ガード インターバル、およびチャネル幅に基づくデータ レート

MCS インデックス
ガード インターバル = 800 ns
ガード インターバル = 400 ns
20-MHz チャネル幅データ レート(Mbps)
40-MHz チャネル幅データ レート(Mbps)
20-MHz チャネル幅データ レート(Mbps)
40-MHz チャネル幅データ レート(Mbps)

0

6.5

13.5

7 2/9

15

1

13

27

14 4/9

30

2

19.5

40.5

21 2/3

45

3

26

54

28 8/9

60

4

39

81

43 1/3

90

5

52

109

57 5/9

120

6

58.5

121.5

65

135

7

65

135

72 2/9

152.5

8

13

27

14 4/9

30

9

26

54

28 8/9

60

10

39

81

43 1/3

90

11

52

108

57 7/9

120

12

78

162

86 2/3

180

13

104

216

115 5/9

240

14

117

243

130

270

15

130

270

144 4/9

300

レガシー レートは次のとおりです。

5 GHz: 6、9、12、18、24、36、48、および 54 Mbps

2.4 GHz: 1、2、5.5、6、9、11、12、18、24、36、48、および 54 Mbps

MCS レートは speed コマンドを使用して設定します。次に、802.11g/n 2.4 GHz 無線の speed 設定の例を示します。

interface Dot11Radio0
no ip address
no ip route-cache
!
ssid 800test
!
speed basic-1.0 2.0 5.5 11.0 6.0 9.0 12.0 18.0 24.0 36.0 48.0 54.0 m0. m1. m2. m3. m4. m8. m9. m10. m11. m12. m13. m14. m15.
 

無線の送信電力の設定

無線の送信電力は、使用するアクセス ポイントに導入されている 1 つ以上の無線のタイプと、アクセス ポイントが動作する規制ドメインに基づきます。

アクセス ポイント無線の送信電力を設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. power local level

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

2.4 GHz および 802.11g/n 2.4 GHz は radio 0 です。

5GHz 無線および 802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

power local

これらのオプションは、2.4 GHz 802.11n 無線で使用できます(単位は dBm)。

{8 | 9| 11 | 14 | 15 | 17 | maximum}

無線または 5 GHz 無線の送信電力を、規制ドメインで許可される電力レベル内に収まるように設定します。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

power local の no 形式を使用すると、電力設定をデフォルト設定である maximum に戻せます。

アソシエートしたクライアント デバイスの電力レベルの制限

ワイヤレス デバイスにアソシエートしたクライアント デバイスの電力レベルを制限することもできます。クライアント デバイスがワイヤレス デバイスにアソシエートするとき、ワイヤレス デバイスはクライアントに最大電力レベル設定を送信します。


) Cisco AVVID のマニュアルでは、関連付けされたクライアント デバイスの電力制限を示すために Dynamic Power Control(DPC; 動的電力制限)という用語を使用しています。


ワイヤレス デバイスに関連付けされているすべてのクライアント デバイスの最大使用可能電力設定を指定するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. power client level

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。802.11g/n 2.4 GHz および 2.4 GHz は radio 0 です。

5GHz 無線および 802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

power client

次のオプションは、802.11n、2.4 GHz クライアントについて使用できます(単位 dBm)。

{local | 8 | 9 | 11 | 14 | 15 | 17 | maximum}

次のオプションは、802.11n、5GHz クライアントについて使用できます(単位 dBm)。

{local | 8 | 11 | 13 | 14 | 15 | maximum}

ワイヤレス デバイスに関連付けるクライアント デバイスで許可される最大電力レベルを設定できます。

電力レベルを local に設定すると、クライアントの電力レベルはアクセス ポイントの電力レベルに設定されます。

電力レベルを maximum に設定すると、クライアントの電力は最大許可電力に設定されます。

(注) 規制ドメインで許容される設定は、ここで取り上げる設定と異なる場合があります。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

関連付けたクライアントの最大電力レベルをディセーブルにするには、 power client コマンドの no 形式を使用します。


) アソシエートしたクライアント デバイスの電力レベルを制限する場合は、Aironet 拡張機能をイネーブルにする必要があります。Aironet 拡張機能はデフォルトではイネーブルに設定されています。


無線チャネルの設定

ワイヤレス デバイス無線のデフォルト チャネル設定は least congested です。ワイヤレス デバイスでは、起動時に最も混雑の少ないチャネルをスキャンして選択します。ただし、サイト調査の後も一貫したパフォーマンスが維持されるように、各アクセス ポイントにスタティック チャネル設定を指定することを推奨します。ワイヤレス デバイスのチャネル設定は、規制ドメインで使用できる周波数に対応します。ドメインで許可されている周波数については、アクセス ポイントのハードウェア インストレーション ガイドを参照してください。

2.4 GHz 帯チャネル利用帯域幅は、チャネルあたり 22MHz になります。チャネル 1、6、および 11 の帯域は重複しないため、干渉を起こさずに、同じ圏内に複数のアクセス ポイントを設定できます。802.11b および 802.11g の 2.4 GHz 無線は同じチャネルと周波数を使用します。

5GHz 無線は、規制ドメインに応じて 5180 ~ 5320MHz の 8 チャネルから、最大 5170 ~ 5850 MHz の 27 チャネルで稼働します。各チャネルの帯域幅は 20 MHz で、それぞれの帯域がわずかに重複しています。最適なパフォーマンスを得るため、互いに近い位置にある無線の場合は、隣接していないチャネル(たとえば、チャネル 44 と 46)を使用してください。


注意 同じ圏内に多くのアクセス ポイントが存在すると、スループットの減少の原因となる無線輻輳が発生します。無線のサービス範囲とスループットを最大にするには、慎重なサイト調査を行って、アクセス ポイントの最適な設置場所を決定する必要があります。

802.11n チャネル幅

802.11n 規格では、隣接する重複しない 2 つのチャネル(たとえば、2.4 GHz チャネル 1 および 6)から成る 20-MHz および 40-Mhz チャネルのどちらも使用できます。

20MHz チャネルの 1 つはコントロール チャネルと呼ばれます。レガシー クライアントおよび 20-MHz 高スループット クライアントでは、コントロール チャネルを使用します。このチャネルへ送信できるのはビーコンだけです。2 番目の 20MHz チャネルは拡張チャネルと呼ばれます。40-MHz ステーションでは、このチャネルとコントロール チャネルを同時に使用できます。

40MHz チャネルは、1,1 のようにチャネルおよび拡張として指定されます。この例で、コントロール チャネルはチャネル 1、拡張チャネルはその上のチャネルです。

ワイヤレス デバイスのチャネル幅を設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0 | 1}

3. channel {frequency | least-congested | width [20 | 40-above | 40-below] | dfs}

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0 | 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。802.11g/n 2.4 GHz 無線は radio 0 です。

802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

channel
{frequency | least-congested | width [20 | 40-above | 40-below] | dfs}

ワイヤレス デバイスの無線のデフォルト チャネルを設定します。起動時に最も混雑していないチャネルを検索するには、least-congested を入力します。

使用する帯域幅を指定するには width オプションを使用します。このオプションは、Cisco 800 シリーズ ISR ワイヤレス デバイスで使用できます。使用可能な設定は、 20 40-above 、および 40-below の 3 つです。

20 を選択すると、チャネル幅が 20 MHz に設定されます。

40-above を選択すると、拡張チャネルをコントロール チャネルの上に重ねた状態でチャネル幅が 40 MHz に設定されます。

40-below を選択すると、拡張チャネルをコントロール チャネルの下に重ねた状態でチャネル幅が 40 MHz に設定されます。

(注) Dynamic Frequency Selection(DFS; 動的周波数選択)に関する欧州連合の規制に準拠する 5GHz の無線については、channel コマンドはディセーブルに設定されています。詳細については、「ワールド モードのイネーブル化とディセーブル化」を参照してください。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

DFS(Dynamic Frequency Selection、動的周波数選択)

工場出荷時に 5GHz 無線が設定されている、米国、ヨーロッパ、シンガポール、韓国、日本、イスラエル、および台湾向けのアクセス ポイントは、無線デバイスがレーダー信号を検出して干渉しないようにする動的周波数選択(DFS)の使用を必須とする規制に従うようになりました。アクセス ポイントが特定のチャネルでレーダーを検出すると、そのチャネルを 30 分間使用しないようにします。その他の規制地域向けに設定する無線では、DFS を使用しません。

DFS を有効に設定した 5GHz 帯無線を 表 2 に記載した 15 チャネルのいずれかで動作させると、アクセス ポイントが自動的に DFS を使用して動作周波数を設定します。DFS が有効に設定されると、アクセス ポイントが自身の動作周波数にレーダー信号がないかモニタするようになります。同じチャネルにレーダー信号を検出した場合は、アクセス ポイントが次の処理を実行します。

チャネル上でそれ以降の伝送をブロックします。

省電力モードのクライアントからのキューを消去します。

802.11h チャネル切り替えアナウンスメントをブロードキャストします。

残りのクライアント デバイスのアソシエーションを解除します。

Wireless Domain Service(WDS; 無線ドメイン サービス)に参加している場合、周波数を終了する DFS 通知をアクティブな WDS デバイスに送信します。

別の 5GHz チャネルを無作為に選択します。

選択したチャネルが 表 2 のいずれかのチャネルだった場合は、そのチャネルにレーダー信号がないか 60 秒間スキャンします。

そのチャネルにレーダー信号がなければ、ビーコンを有効にしてクライアントのアソシエーションを受け入れます。

WDS に参加している場合、アクティブな WDS デバイスに新しい動作周波数を知らせる DFS 通知を送信します。


) ヨーロッパとシンガポールでは、DFS を有効に設定した 5GHz 帯無線のチャネルを手動で選択できません。アクセス ポイントが無作為にチャネルを選択します。ただし日本では、30 分前からレーダーがチャネルに検出されなかった場合、チャネルを手動で選択できます。レーダーの検出が原因で使用できないチャネルを選択しようとすると、チャネルが使用できないことを示すメッセージが CLI に表示されます。


DFS が必要なチャネルのすべてのリストを、 表 2 に示します。

 

表 2 DFS チャネル リスト

チャネル
周波数
チャネル
周波数
チャネル
周波数

56

5280MHz

108

5520MHz

128

5640MHz

60

5300MHz

112

5560MHz

132

5660MHz

64

5320MHz

116

5580MHz

136

5680MHz

100

5500MHz

120

5600MHz

140

5700MHz

104

5500MHz

124

5620MHz

--

--

自律動作を行うために、DFS では 表 2 にリストされているチャネルから無作為にチャネルを選択することが必要です。これらのチャネルを手動で設定することは、ユーザ インターフェイスによって防止されています。 表 2 に記載されていないチャネルにはランダム チャネル選択が不要のため、手動で設定できます。

表 2 にリストされているチャネルで送信する前に、アクセス ポイント無線は Channel Availability Check(CAC)を実行します。CAC はチャネルに無線信号が存在するかを調べる 60 秒のスキャンです。次のメッセージ例は、CAC スキャンの開始と終了を示すもので、アクセス ポイントのコンソールに表示されます。

*Mar 6 07:37:30.423: %DOT11-6-DFS_SCAN_START: DFS: Scanning frequency 5500 MHz for 60 seconds

*Mar 6 07:37:30.385: %DOT11-6-DFS_SCAN_COMPLETE: DFS scan complete on frequency 5500 MHz

表 2 に記載されている DFS チャネルを稼働すると、アクセス ポイントでは、CAC の実行に加え、チャネル上にレーダーがないかどうかを常に監視します。レーダーが検出されると、アクセス ポイントはデータ パケットの転送を 200 ミリ秒間停止し、802.11h チャネル切り替えの通知を含む 5 つのビーコンを同報通信し、アクセス ポイントが使用を開始するチャネル番号を指示します。次のメッセージ例は、レーダーが検出されたときにアクセス ポイント コンソールに表示されます。

*Mar 6 12:35:09.750: %DOT11-6-DFS_TRIGGERED: DFS: triggered on frequency 5500 MHz

チャネルにレーダーが検出されると、そのチャネルは 30 分間使用できません。アクセス ポイントは、過去 30 分のうちにチャネルにレーダーを検出した各チャネルのフラグを不揮発性ストレージに維持します。30 分が過ぎると、対応するチャネルのフラグがクリアされます。フラグがクリアされる前にアクセス ポイントがリブートすると、チャネルの初期化中に非占有時間が 30 分にリセットされます。


) 適法な最大送信電力については、他のチャネルよりも 5GHz チャネルの方が大きくなるものがあります。無作為に選択した 5GHz チャネルが電力を制限されていた場合、アクセス ポイントはそのチャネルの電力上限に合うように自動的に送信電力を下げます。



) DFS がイネーブルになっている無線で国番号を設定するには、ワールド モード dot11d country-code コンフィギュレーション インターフェイス コマンドを使用することをお勧めします。IEEE 802.11h プロトコルでは、アクセス ポイントはビーコンとプローブ応答に国情報エレメント(IE)を含める必要があります。ただしデフォルトでは、IE の国番号は空白に設定されています。world-mode コマンドで、国番号 IE を入力してください。


CLI コマンド

次の項では、DFS に適用される CLI コマンドを説明します。

DFS が有効に設定されているかどうかの確認

DFS が有効に設定されているかどうかを確認するには、show controllers dot11radio1 コマンドを使用します。コマンドには、均一拡散(Uniform Spreading)が必須であること、およびレーダーの検出が原因で非占有期間にあるチャネルの表示も含まれます。

次の例は、DFS が有効になっているチャネルで show controller コマンドを実行した時の出力行を示しています。前のパラグラフにリストで表示された内容は、太字で記載されています。

ap# show controller dot11radio1
!
interface Dot11Radio1
Radio <model>, Base Address 011.9290ec0, BBlock version 0.00, Software version 6.00.0
Serial number FOCO83114WK
Number of supported simultaneous BSSID on Dot11Radio1: 8
Carrier Set: Americas (OFDM) (US )
Uniform Spreading Required: Yes
Current Frequency: 5300 MHz Channel 60 (DFS enabled)
Current Frequency: 5300 MHz Channel 60 (DFS enabled)
Allowed Frequencies: 5180(36) 5200(40) 5220(44) 5240(48) *5260(52) *5280(56) *53
00(60) *5320(64) *5500(100) *5520(104) *5540(108) *5560(112) *5580(116) *5660(13
2) *5680(136) *5700(140) 5745(149) 5765(153) 5785(157) 5805(161)
* = May only be selected by Dynamic Frequency Selection (DFS)
 
Listen Frequencies: 5170(34) 5190(38) 5210(42) 5230(46) 5180(36) 5200(40) 5220(4
4) 5240(48) 5260(52) 5280(56) 5300(60) 5320(64) 5500(100) 5520(104) 5540(108) 55
60(112) 5580(116) 5600(120) 5620(124) 5640(128) 5660(132) 5680(136) 5700(140) 57
45(149) 5765(153) 5785(157) 5805(161) 5825(165)
 
DFS Blocked Frequencies: none
Beacon Flags: 0; Beacons are enabled; Probes are enabled
Current Power: 17 dBm
Allowed Power Levels: -1 2 5 8 11 14 15 17
Allowed Client Power Levels: 2 5 8 11 14 15 17
...

チャネルの設定

チャネルを設定するには channel コマンドを使用します。インターフェイスのコマンドは、特定のチャネル番号を選択して DFS を有効にすることだけをユーザに許可するように変更されています。

チャネルを設定するには、次の手順を実行します。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio1 dfs simulate

3. channel {number | dfs band <1-4>}

4. end

5. show running-config

6. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio1 dfs simulate

802.11a 無線のインターフェイス設定を開始します。

ステップ 3

channel {number | dfs band <1-4>}

チャネルを使用するように指定します。

number には、36、40、44、48、149、153、157、161、5180、5200、5220、5240、5745、5765、5785、または 5805 のいずれかのチャネルを入力します。

選択されたチャネルで動的周波数選択を使用するには、dfs および次のいずれかの周波数帯を入力します。

1:5.150 ~ 5.250 GHz

2:5.250 ~ 5.350 Ghz

3:5.470 ~ 5.725 GHz

4:5.725 ~ 5.825 GHz

DFS だけで選択できるチャネルを設定しようとすると、次のメッセージが表示されます。

This channel number/frequency can only be used by Dynamic Frequency Selection (DFS)

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show running-config

入力を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに入力内容を保存します。

次の例は、チャネル 36 を選択し、周波数帯 1 についてチャネルで DFS を使用するように設定しています。

ap# configure terminal
ap(config)interface dot11radio1
ap(config-if) channel 36
ap(config-if)

DFS 選択によるチャネル ブロック

屋内や屋外など特定地域で使用できるチャネルを制限している規制地域の場合、DFS が有効になっているときにアクセス ポイントがそれらを選択しないようチャネルをまとめてブロックすることができます。DFS 選択によってチャネルをまとめてブロックするには、次の設定インターフェイス コマンドを使用してください。

[no] dfs band [1] [2] [3] [4] block

オプション 1、2、3、4 で、ブロック対象のチャネルを指定します。

1:5.150 ~ 5.250GHz の周波数を指定します。この周波数グループは UNII-1 帯域とも呼ばれています。

2:5.250 ~ 5.350GHz の周波数を指定します。この周波数グループは UNII-2 帯域とも呼ばれています。

3:5.470 ~ 5.725GHz の周波数を指定します。

4:5.725 ~ 5.825GHz の周波数を指定します。この周波数グループは UNII-3 帯域とも呼ばれています。

次の例は、DFS 中にアクセス ポイントが 5.150 ~ 5.350GHz の周波数を選択しないようにする方法を示しています。

ap(config-if)# dfs band 1 2 block
 

次の例は、DFS について 5.150 ~ 5.350GHz の周波数をブロック解除する方法を示しています。

ap(config-if)# no dfs band 1 2 block
 

次の例は、DFS についてすべての周波数をブロック解除する方法を示しています。

ap(config-if)# no dfs band block
 

レーダー検出のシミュレーション

debug dot11 dfs simulate コマンドを使用して現在のチャネル上でレーダー検出をシミュレーションできます。次の例では、dfs チャネル 36 にあるレーダーをシミュレーションします。5 つのビーコンが送信されます。

ap>enable
Password:
ap#debug dot11 dot11radio1 dfs simulate 36 5
 

レーダーが検出されると、コンソールに次のようなメッセージが表示されます。

*Mar 6 12:35:09.750: %DOG11-6-DFS_TRIGGERED: DFS: triggered on frequency 5500 MHz

802.11n ガード間隔の設定

802.11n ガード間隔は、パケット間のナノ秒単位の時間です。短時間(400 ns)および長時間(800 ns)の 2 つの設定が可能です。

802.11n ガード間隔を設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次の手順を実行します。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0 | 1}

3. guard-interval {any | long}

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0 | 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。802.11n 2.4 GHz 無線は radio 0 です。

802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

guard-interval {any | long}

ガード間隔を指定します。

any の場合、短時間(400 ns)または長時間(800 ns)のいずれかのガード間隔が可能です。

long の場合、長時間(800 ns)のガード間隔だけが可能です。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ワールド モードのイネーブル化とディセーブル化

ワイヤレス デバイスで、802.11d ワールド モード、Cisco レガシー ワールド モード、またはワールド モード ローミングをサポートするよう設定できます。ワールド モードをイネーブルにすると、ワイヤレス デバイスはそのビーコンにチャネル キャリア設定情報を追加します。ワールド モードがイネーブルになっているクライアント デバイスは、キャリア セット情報を受信して、それぞれの設定を自動的に調整します。たとえば、日本で主に使用されるクライアント デバイスがイタリアに移され、そこでネットワークに参加した場合、ワールド モードに依存して、そのチャネルと電力の設定を自動的に調整することができます。シスコ クライアント デバイスでは、ワイヤレス デバイスが 802.11d を使用しているのか、あるいはシスコ レガシー ワールド モードによりワイヤレス デバイスで使用されているモードに一致するワールド モードを自動的に使用しているのかを検出します。

ワールド モードを常にオンに設定することも可能です。この設定では、基本的にアクセス ポイントが各国間でローミングされ、必要に応じてその設定が変更されます。

ワールド モードはデフォルトではディセーブルに設定されています。

ワールド モードをイネーブルにするには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. world-mode {dot11d country_code code {both | indoor | outdoor} | world-mode roaming | legacy}

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

world-mode
{dot11d country_code code
{both | indoor | outdoor}
| world-mode roaming | legacy}

ワールド モードをイネーブルにします。

802.11d ワールド モードをイネーブルにするには、dot11d オプションを入力します。

dot11d オプションを入力する場合、2 文字の ISO 国コード(たとえば、米国の国コードは US)を入力する必要があります。ISO 国番号の一覧は ISO の Web サイトに掲載されています。

国番号の後に、ワイヤレス デバイスの配置場所を示すために indoor、outdoor、または both と入力します。

シスコのレガシー ワールド モードをイネーブルにするには、legacy オプションを入力します。

world-mode roaming オプションを入力し、継続的なワールド モード コンフィギュレーションでアクセス ポイントを配置します。

(注) レガシー ワールド モードを使用するには、Aironet 拡張機能をイネーブルにする必要がありますが、802.11d ワールド モードではこの拡張機能は不要です。Aironet 拡張機能はデフォルトではイネーブルに設定されています。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

ワールド モードをディセーブルにするには、 world-mode コマンドの no 形式を使用します。

short 無線プリアンブルのイネーブル化とディセーブル化

無線プリアンブル(ヘッダーと呼ばれる場合もある)は、パケットの先頭にあるデータ部です。ここには、ワイヤレス デバイスとクライアント デバイスのパケットの送受信に必要な情報が含まれています。無線プリアンブルを long または short に設定できます。

Short:short プリアンブルを使用すると、スループットのパフォーマンスが向上します。

Long:long プリアンブルは、ワイヤレス デバイスと初期の Cisco Aironet 無線 LAN アダプタのすべてのモデル間との互換性を確保します。これらのクライアント デバイスがワイヤレス デバイスにアソシエートしない場合、short プリアンブルを使用する必要があります。

5GHz 無線では無線プリアンブルに short と long を設定できません。

short 無線プリアンブルをディセーブルにするには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1 }

3. no preamble-short

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1 }

2.4 GHz 無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

no preamble-short

short プリアンブルをディセーブルにし、long プリアンブルをイネーブルにします。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

デフォルトでは short プリアンブルがイネーブルに設定されています。short プリアンブルがディセーブルになっている場合、イネーブルにするには preamble-short コマンドを使用します。

送受信アンテナの設定

データの送受信時にワイヤレス デバイスで使用されるアンテナを選択できます。受信アンテナ(ステップ 4 を参照)および送信アンテナ(ステップ 5 を参照)の両方に 3 つのオプションがあります。

Gain:対称のアンテナ ゲインをデシベル(dB)で設定します。

Diversity:デフォルト設定。最適な信号を受信するアンテナがワイヤレス デバイスで使用されます。ワイヤレス デバイスに 2 つの固定(取り外し不能)アンテナが使用されている場合は、受信と送信の両方にこの設定を使用します。

Right:ワイヤレス デバイスに取り外し可能なアンテナが使用されており、高ゲイン アンテナがワイヤレス デバイスの右側のコネクタに取り付けられている場合は、受信と送信の両方にこの設定を使用します。ワイヤレス デバイスの背面パネルに向かって、右にあるのが右側のアンテナになります。

Left:ワイヤレス デバイスに取り外し可能なアンテナが使用されており、高ゲイン アンテナがワイヤレス デバイスの左側のコネクタに取り付けられている場合は、受信と送信の両方にこの設定を使用します。ワイヤレス デバイスの背面パネルに向かって、左にあるのが左側のアンテナになります。

データの送受信にワイヤレス デバイスが使用するアンテナを選択するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. gain dB

4. antenna receive {diversity | left | right}

5. antenna transmit {diversity | left | right}

6. end

7. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。802.11g/n 2.4 GHz 無線は radio 0 です。

802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

gain dB

デバイスに接続されたアンテナの結果のゲインを指定します。-128 ~ 128 dB の値を入力します。必要に応じて、「1.5」などの小数値を使用できます。

ステップ 4

antenna receive
{diversity | left | right}

受信アンテナを diversity、left、または right に設定します。

(注) 2 つのアンテナを使用してパフォーマンスを最適にするには、受信アンテナの設定にデフォルトの diversity を使用します。1 つのアンテナの場合、アンテナを右側に取り付け、アンテナを right に設定します。

ステップ 5

antenna transmit
{diversity | left | right}

送信アンテナを diversity、left、または right に設定します。

(注) 2 つのアンテナを使用してパフォーマンスを最適にするには、受信アンテナの設定にデフォルトの diversity を使用します。1 つのアンテナの場合、アンテナを右側に取り付け、アンテナを right に設定します。

ステップ 6

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

GPR のイネーブル化およびディセーブル化

Gratuitous Probe Response(GPR)は、携帯および WLAN の動作モードをサポートするデュアル モード電話で、バッテリ残量を節約します。GPR は 5GHz 無線で使用可能で、デフォルトで無効に設定されています。GPR の設定には、次の 2 種類の設定があります。

Period:(ビーコン周期と同じように)GPR 伝送間の時間を 10 ~ 255 の Kusec 間隔で決定します。

Speed:GPR の伝送に使用するデータ レートの速度です。

長い期間を選択すると、GPR によって消費される RF 帯域幅の量が減少し、バッテリ寿命が短くなる可能性があります。高い伝送速度を選択すると、消費される帯域幅の量が減少し、代わりにセル サイズが小さくなります。

GPR をイネーブルにし、パラメータを設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次の手順を実行します。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {

3. probe-response gratuitous {period | speed}

4. period Kusec

5. speed {[6.0] [9.0] [12.0] [18.0] [24.0] [36.0] [48.0] [54.0] }

6. end

7. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {

5 GHz 無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 3

probe-response gratuitous
{period | speed}

デフォルトの period(10 Kusec)および speed(6.0 Mbps)を使用して Gratuitous Probe Response 機能を有効にします。

ステップ 4

period Kusec

(任意)10 ~ 255 の範囲の値を受け入れます。デフォルト値は 10 です。

ステップ 5

speed
{[6.0] [9.0] [12.0] [18.0] [24.0] [36.0] [48.0] [54.0]
}

(任意)応答速度を Mbps 単位で設定します。デフォルト値は 6.0 です。

ステップ 6

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 7

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

オプション パラメータのデフォルトを使用したくない場合、次の例に示すようにオプション パラメータを個別に設定したり、または結合して設定したりできます。

(config-if)# probe-response gratuitous period 30
(config-if)# probe-response gratuitous speed 12.0
(config-if)# probe-response gratuitous period 30 speed 12.0
 

GPR 機能を無効にするには、コマンドの no 形式を使用します。

Aironet 拡張機能のディセーブル化およびイネーブル化

デフォルトでは、ワイヤレス デバイスは Cisco Aironet 802.11 拡張機能を使用して、Cisco Aironet クライアント デバイスの機能を検出し、ワイヤレス デバイスと関連付けられているクライアント デバイス間との特別な相互作用を必要とする機能をサポートします。次の機能をサポートするには、Aironet 拡張機能をイネーブルにする必要があります。

ロード バランシング:ワイヤレス デバイスでは、Aironet 拡張機能を使用して、クライアント デバイスに対し、ネットワークに対する最適な接続を提供するアクセス ポイントを指示します。この場合、そのような要素の基準となるのは、ユーザ数、ビット エラー レート、および信号強度です。

Message Integrity Check(MIC; メッセージ完全性チェック):暗号化されたパケットへの攻撃(ビットフリップ攻撃)を阻止するために新しく追加された WEP セキュリティ機能。MIC は、ワイヤレス デバイスおよび関連付けられているすべてのクライアント デバイスに実装され、数バイトを各パケットに付加することによって、パケットの不正改ざんを防止します。

Cisco Key Integrity Protocol(CKIP; シスコ キー整合性プロトコル):シスコの WEP キー置換技術で、IEEE 802.11i セキュリティ タスク グループにより開示された初期のアルゴリズムに基づいています。標準ベースのアルゴリズムである Temporal Key Integrity Protocol(TKIP; 一時キー整合性プロトコル)の場合は、Aironet 拡張機能をイネーブルにする必要はありません。

ワールド モード(レガシーのみ):レガシー ワールド モードがイネーブルになっているクライアント デバイスは、ワイヤレス デバイスからキャリア セット情報を受信して、それぞれの設定を自動的に調整します。802.11d ワールド モードを使用する場合、Aironet 拡張機能は不要です。

アソシエートされたクライアント デバイスの電力レベルの制限:クライアント デバイスがワイヤレス デバイスにアソシエートするとき、そのワイヤレス デバイスは最大許可電力レベル設定をクライアントに送信します。

Aironet 拡張機能をディセーブルにすると、上記の機能はディセーブルになりますが、シスコ以外のクライアント デバイスがワイヤレス デバイスにアソシエートしやすくなる場合があります。Aironet 拡張機能はデフォルトではイネーブルに設定されています。Aironet 拡張機能をディセーブルにするには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. no dot11 extension aironet

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。

802.11g/n 2.4 GHz 無線は radio 0 です。

802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

no dot11 extension aironet

Aironet 拡張機能をディセーブルにします。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

Aironet 拡張機能がディセーブルになっている場合、イネーブルにするには dot11 extension aironet コマンドを使用します。

イーサネット カプセル化変換方式の設定

ワイヤレス デバイスが 802.3 パケット以外のデータ パケットを受信する場合、カプセル化トランスフォーメーション方式を使用してワイヤレス デバイス パケットを 802.3 にフォーマットする必要があります。この変換方式には次の 2 種類があります。

802.1H:この方式では、シスコ無線製品用に最適なパフォーマンスを提供します。

RFC 1042:この設定を使用すると、非シスコ無線機器との相互運用性が確保されます。RFC1042 は、802.1H ほどの相互運用性は保証されませんが、他のメーカーの無線機器で使用されています。

カプセル化トランスフォーメーション方式を設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. payload-encapsulation {snap | dot1h}

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。802.11g/n 2.4 GHz 無線は radio 0 です。

802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

payload-encapsulation
{snap | dot1h}

カプセル化トランスフォーメーション方式を RFC 1042(snap)または 802.1h(dot1h、デフォルト設定)に設定します。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

Public Secure Packet Forwarding のイネーブル化とディセーブル化

Public Secure Packet Forwarding(PSPF; パブリック セキュア パケット フォワーディング)では、アクセス ポイントに関連付けられているクライアント デバイスがアクセス ポイントに関連付けられている他のクライアント デバイスと何らかの理由によりファイルを共有したり通信したりしないように防止します。PSPF は、LAN のその他の機能を提供せずにクライアント デバイスに対するインターネット アクセスを提供します。この機能は、空港や大学の構内などに敷設されている公衆ワイヤレス ネットワークに有用です。


) 異なるアクセス ポイントにアソシエートするクライアント間での通信を防ぐために、ワイヤレス デバイスを接続するスイッチに保護ポートを設定する必要があります。保護ポートの設定方法については、「保護ポートの設定」を参照してください。


ワイヤレス デバイス上でコマンドライン インターフェイス(CLI)コマンドを使用して PSPF をイネーブルまたはディセーブルにするには、ブリッジ グループを使用します。次の文書に、ブリッジ グループに関する詳細な説明と、ブリッジ グループを実装する手順が収められています。

『Cisco IOS Bridging and IBM Networking Configuration Guide, Release 12.2』。「Configuring Transparent Bridging」の章へのリンク( http://www.cisco.com/en/US/docs/ios/12_2/ibm/configuration/guide/bcftb_ps1835_TSD_Products_Configuration_Guide_Chapter.html )をクリックして移動します。

PSPF はデフォルトでディセーブルに設定されています。PSPF をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. bridge-group group port-protected

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。802.11g/n 2.4 GHz 無線は radio 0 です。

802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

bridge-group group port-protected

PSPF をイネーブルにします。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

PSPF をディセーブルにするには、 bridge group コマンドの no 形式を使用します。

保護ポートの設定

使用している無線 LAN の異なるアクセス ポイントに関連付けられているクライアント デバイス間での通信を防止するには、ワイヤレス デバイスが接続されている交換機上で保護ポートを設定する必要があります。

使用している交換機上で保護ポートとしてポートを定義するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface interface-id

3. switchport protected

4. end

5. show interfaces interface-id switchport

6. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface interface-id

インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 wlan-gigabitethernet0 など、設定を行う交換機ポート インターフェイスのタイプと番号を入力します。

ステップ 3

switchport protected

インターフェイスを保護ポートとして設定します。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

show interfaces interface-id switchport

入力を確認します。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

保護ポートをディセーブルにするには、 no switchport protected コマンドを使用します。

保護ポートとポート ブロッキングについての詳細は、『Catalyst 3550 Multilayer Switch Software Configuration Guide, 12.1(12c)EA1』の「Configuring Port-Based Traffic Control」の章を参照してください。次のリンクをクリックすると上記のガイドを参照できます。

http://www.cisco.com/en/US/docs/switches/lan/catalyst3550/software/release/12.1_12c_ea1/
configuration/guide/3550scg.html

ビーコン周期と DTIM の設定

ビーコン周期は、アクセス ポイント ビーコン間の時間数をキロマイクロ秒(Kmicrosecs)で表したものです。1 キロマイクロ秒は 1,024 マイクロ秒に相当します。データ ビーコン レートは常にビーコン周期の倍数で、ビーコンにどの程度の頻度で Delivery Traffic Indication Message(DTIM; デリバリー トラフィック インディケーション メッセージ)が含まれるかを決定します。DTIM は、省電力モードのクライアント デバイスに、パケットがクライアント待ちであることを通知します。

たとえば、ビーコン周期がデフォルトとして 100 に設定されており、データ ビーコン レートが 2 に設定されているとすると、ワイヤレス デバイスでは 200 キロマイクロ秒ごとに DTIM を 1 個含むビーコンを送信します。

デフォルトのビーコン周期は 100、デフォルトの DTIM は 2 です。ビーコン周期および DTIM を設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. beacon period value

4. beacon dtim-period value

5. end

6. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。802.11g/n 2.4 GHz 無線は radio 0 です。

802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

beacon period value

ビーコン周期を設定します。値をキロマイクロ秒単位で入力します。

ステップ 4

beacon dtim-period value

DTIM を設定します。値をキロマイクロ秒単位で入力します。

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

RTS しきい値と再試行回数の設定

Request to Send(RTS; 送信要求)しきい値は、パケット送信前にワイヤレス デバイスが RTS を発行するときの基準となるパケット サイズを決定します。多くのクライアント デバイスがワイヤレス デバイスに関連付けられていたり、クライアントが互いに離れていて、ワイヤレス デバイスを検出できても相互に検出できないエリアでは、RTS しきい値設定が小さいほうが便利なことがあります。0 ~ 2347 バイトの範囲で設定を入力できます。

最大 RTS リトライは、ワイヤレス デバイスが無線を介したパケット送信の試行を中止するまでに RTS を発行する最大回数です。1 ~ 128 の範囲の値を入力します。

どのアクセス ポイントおよびブリッジでもデフォルトの RTS しきい値は 2347 で、デフォルトの最大 RTS 再試行回数の設定は 32 です。

RTS しきい値および最大 RTS 再試行回数を設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. rts threshold value

4. rts retries value

5. end

6. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。2.4 GHz および 802.11g/n 2.4 GHz は radio 0 です。5GHz 無線および 802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

rts threshold value

RTS しきい値を設定します。RTS しきい値として 0 ~ 2347 を入力します。

ステップ 4

rts retries value

最大 RTS 再試行回数を入力します。1 ~ 128 の範囲の値を入力します。

ステップ 5

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 6

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

RTS 設定をデフォルトにリセットするには、 rts コマンドの no 形式を使用します。

最大データ再試行回数の設定

最大データ再試行回数設定では、ワイヤレス デバイスがパケットを廃棄するまでに、パケット送信を試行する回数を決定します。デフォルト設定は 32 です。

最大データ再試行回数を設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. packet retries value

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。802.11g/n 2.4 GHz 無線は radio 0 です。

802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

packet retries value

最大データ再試行回数を入力します。1 ~ 128 の範囲の値を入力します。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

設定をデフォルトにリセットするには、 packet retries コマンドの no 形式を使用します。

フラグメンテーションしきい値の設定

フラグメンテーションしきい値は、パケットのフラグメント化(ブロックではなく断片化して送信)のサイズを決定します。通信状態の悪いエリアや電波干渉が非常に多いエリアでは、低い数値を設定します。デフォルト設定は 2346 バイトです。

フラグメンテーションしきい値を設定するには、特権 EXEC モードで開始し、次のステップに従います。

手順の概要

1. configure terminal

2. interface dot11radio {0| 1}

3. fragment-threshold value

4. end

5. copy running-config startup-config

手順の詳細

 

コマンド
目的

ステップ 1

configure terminal

グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。

ステップ 2

interface dot11radio {0| 1}

無線インターフェイスのインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。802.11g/n 2.4 GHz および 5 GHz は radio 0 です。

802.11n 5GHz 無線は Radio 1 です。

ステップ 3

fragment-threshold value

フラグメンテーションしきい値を設定します。2.4 GHz 無線の場合は 256 ~ 2346 バイトの間で入力します。5GHz 無線の場合は 256 ~ 2346 バイトの間で入力します。

ステップ 4

end

特権 EXEC モードに戻ります。

ステップ 5

copy running-config startup-config

(任意)コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。

設定をデフォルトにリセットするには、 fragment-threshold コマンドの no 形式を使用します。

802.11g 無線の short スロット時間のイネーブル化

802.11g 2.4 GHz 無線のスループットの向上に、short スロット時間を使用できます。スロット時間を標準の 20 マイクロ秒から 9 マイクロ秒の short スロット時間まで短縮すると、全体のバックオフが減少し、スループットが向上します。バックオフは、スロット時間の倍数であり、LAN 上にパケットを送信するまでにステーションが待機するランダムな長さの時間です。

多くの 802.11g 無線は short スロット時間をサポートしていますが、サポートしていないものもあります。short スロット時間をイネーブルにすると、ワイヤレス デバイスでは、802.11g 2.4 GHz 無線に関連付けられているすべてのクライアントが short スロット時間をサポートしているときにだけ short スロット時間を使用します。

Short スロット時間は、802.11g 2.4 GHz 無線上でだけサポートされています。short スロット時間は、デフォルトではディセーブルに設定されています。

無線インターフェイス モードで short-slot-time コマンドを入力し、short スロット時間をイネーブルにします。

ap(config-if)# short-slot-time

no short-slot-time コマンドを入力し、Short スロット時間をディセーブルにします。

キャリア ビジー テストの実行

キャリア ビジー テストを実行して、ワイヤレス チャネルでの無線活動をチェックします。キャリア ビジー テストでは、キャリア検査を実行して検査結果を表示するまでの約 4 秒間、ワイヤレス デバイスはワイヤレス ネットワーキング デバイスとのアソシエーションをすべて停止します。

特権 EXEC モードで、次のコマンドを入力して、キャリア ビジー テストを実行します。

dot11 interface-number carrier busy

interface-number については、dot11radio 0 を入力して、2.4 GHz 無線上の検査を実行するか、dot11radio 1 を入力して、5GHz 無線上の検査を実行します。

show dot11 carrier busy コマンドを使用してキャリア ビジー テストの結果を再表示します。

VoIP パケット処理の設定

アクセス ポイントの無線ごとの VoIP パケット処理の質は、サービス クラス(CoS)5(ビデオ)および CoS 6(音声)ユーザ プライオリティの低遅延における 802.11 MAC 動作を強化することで改善できます。

アクセス ポイントの VoIP パケット処理を設定するには、次のステップに従います。


ステップ 1 ブラウザを使用して、アクセス ポイントにログインします。

ステップ 2 Web ブラウザ インターフェイスの左側にあるタスク メニューで [Services] をクリックします。

ステップ 3 サービスのリストが展開されたら、[Stream] をクリックします。

[Stream] ページが表示されます。

ステップ 4 設定する無線のタブをクリックします。

ステップ 5 CoS 5(ビデオ)および CoS 6(音声)ユーザ設定のどちらについても、[Packet Handling] ドロップダウン メニューから [Low Latency] を選択し、対応するフィールドにパケット破棄の最大再試行回数の値を入力します。

最大再試行回数のデフォルト値は、Low Latency 設定では 3 です(図 2)。この値は、損失したパケットを廃棄する前に、アクセス ポイントがパケットを取得しようとする回数を示します。

図 2 パケット処理の設定

 


) CoS 4(負荷制御)ユーザの優先順位およびその最大再試行回数も設定できます。


ステップ 6 [Apply] をクリックします。


 

CLI を使用して VoIP パケット処理を設定することも可能です。CLI を使用して VoIP パケット処理を設定するための Cisco IOS コマンドのリストについては、『Cisco IOS Command Reference for Cisco Aironet Access Points and Bridges』を参照してください。