この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この付録では、サイト調査を行うときの ACU のサイト調査ツールの使用方法について説明します。
• 「概要」
(注) この付録は、無線ネットワークにおいて、インフラストラクチャ デバイスの最適な設置場所を決定するサイト調査の担当者のみを対象としています。
サイト調査には、ACU のサイト調査ツールが役立ちます。このツールは RF レベルで動作し、ネットワークにおけるインフラストラクチャ デバイスの最適な設置場所とカバレッジ(重複)を特定するのに使用されます。サイト調査では、ネットワークの現在のステータスがクライアント アダプタから読み取られ、1 秒間に 4 回表示されるため、ネットワーク パフォーマンスを正確に測定することができます。表示されるフィードバックを使用すれば、クライアント アダプタとアソシエート先のアクセス ポイント(または他のインフラストラクチャ デバイス)との間で接続が途切れる可能性のある RF 信号レベルの低いエリアを排除できます。
• Passive Mode:デフォルトのサイト調査モード。RF ネットワーク トラフィックを起動せずに、クライアント アダプタが聞き取るトラフィックだけをリスンして、結果を表示します。Passive Mode を有効にするには、「Passive Mode の使用方法」の手順に従ってください。
• Active Mode:クライアント アダプタは低レベルの RF パケットをアソシエート先のアクセス ポイントと積極的に交換し、その成功率を表示します。このモードでは、サイト調査の実行方法(データ レートなど)を制御するパラメータも設定できます。Active Mode を有効にするには、「Active Mode の使用方法」の手順に従ってください。
サイト調査の実施にあたって、次のガイドラインに留意してください。
• サイト調査は、他のすべてのシステムとノイズ源が稼働中の状態で RF リンクが機能している場合に実行します。
サイト調査の実施にあたっては、次の動作条件および環境条件も考慮してください。
• データ レート:感度と無線範囲は、データ ビット レートに反比例します。したがって、無線範囲は動作可能なデータ レートが最も低いときに最大になり、レシーバ感度のしきい値は、無線データが増加すると低下します。
• アンテナのタイプと配置:無線範囲を最大化するには、アンテナの適切な設定が不可欠です。一般に、無線範囲はアンテナの高さに比例して広くなります。
• 物理的環境:閉鎖または密集した場所よりも、見通しのよい開かれた場所のほうが無線範囲は広くなります。また、動作環境に散乱している物が少ないほど、無線範囲は広くなります。
• 障害物:金属製の棚や鉄柱などの物理的な障害物があると、無線デバイスのパフォーマンスが低下します。送信アンテナと受信アンテナの間に金属製の障害物がある場所には、無線デバイスを配置しないでください。
• 建築資材:無線の貫通度は、建造物で使用されている建築資材によって大きく異なります。たとえば、ドライウォールの建造物では、コンクリート ブロックの建造物よりも無線範囲が広くなります。また、金属や鉄製の建造物は無線信号の妨げになります。
(注) 配置に影響する要素の詳細は、インフラストラクチャ デバイスの資料を参照してください。
サイト調査画面での信号強度単位の表示方法を指定する手順は、次のとおりです。
ステップ 2 Preferences アイコンをクリックするか、Options ドロップダウン メニューから Preferences を選択します。Aironet Client Utility Preferemces 画面が表示されます。
ステップ 3 Signal Strength Display Units で、次のいずれかのオプションを選択します。
• dBm:ミリワットを基準としたデシベル値で信号強度を表示します。
ステップ 1 ACU を起動し、Site Survey アイコンをクリックするか、Commands ドロップダウン メニューから Site Survey を選択します。クライアント アダプタがコンピュータにインストールされており、実行中の場合、Site Survey - Passive Mode 画面が表示されます。
図 E-1 は、信号強度の値をパーセントで表した Site Survey - Passive Mode 画面であり、図 E-2 は、信号強度の値を dBm で表した同画面の上部です。
(注) 現在のプロファイル名が画面上部の括弧内に表示されます。
図 E-1 Site Survey - Passive Mode 画面(パーセント表示の信号強度)
図 E-2 Site Survey - Passive Mode 画面(dBm 表示の信号強度)
表E-1 は、Site Survey - Passive Mode 画面に表示される情報とその説明を示しています。
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すべての受信パケットの信号の強度。値が大きいほど、棒グラフが緑色になり、信号が強いことを示します。 棒グラフの下のヒストグラムは、現在の信号の強度を視覚的に示しています。 信号の強度の違いは、緑色(最も強い)、黄色(中程度)、赤色(最も弱い)の 3 色で表されます。 |
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すべての受信パケットの信号の品質。値が大きいほど、棒グラフが緑色になり、信号が明瞭であることを示します。 棒グラフの下のヒストグラムは、現在の信号の品質を視覚的に示しています。 信号の品質の違いは、緑色(最も高い)、黄色(平均的)、赤色(最も低い)の 3 色で表されます。 (注) この設定が表示されるのは、2.4GHz クライアント アダプタの場合で、信号強度をパーセントで表示するように選択した場合だけです。詳細は、「信号強度単位の指定」を参照してください。 |
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2.4GHz 帯域での背景の無線周波エネルギーのレベル。値が小さいほど、棒グラフが緑色になり、背景ノイズが弱いことを示します。 棒グラフの下のヒストグラムは、現在の背景ノイズのレベルを視覚的に示しています。 背景ノイズ レベルの違いは、緑色(最も低い)、黄色(中程度)、赤色(最も高い)の 3 色で表されます。 (注) この設定が表示されるのは、2.4GHz クライアント アダプタの場合で、信号強度を dBm で表示するように選択した場合だけです。 詳細は、「信号強度単位の指定」を参照してください。 |
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受信予定のビーコン パケットに対する受信したビーコン パケットの割合。値が大きいほど、棒グラフが緑色になり、信号が明瞭であることを示します。 例: アクセス ポイントは、1 秒あたり 10 ビーコンを送信します。その場合、クライアント アダプタは、5 秒間で50 ビーコン パケットを受信すると予想できます。 40 パケットしか受信しない場合、受信されたビーコンの割合は 80% になります。 (注) この設定は 5GHz クライアント アダプタだけで表示されます。 |
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Passive Mode では、サイト調査ツールは、送信されるネットワーク トラフィックを監視し、データ レートはパケットの送信レートを反映します。 Link Speed ヒストグラムは、クライアント アダプタがパケットを送信するときの現在の速度を視覚的に示しています。 リンク速度の違いは、緑色(最も速い)、黄色(中程度)、赤色(最も遅い)の 3 色で表されます。 値: 1、2、5.5、または 11Mbps(2.4GHz クライアント アダプタの場合)、 |
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アクセス ポイントと通信するためのクライアント アダプタの能力。 値: Not Associated、Poor、Fair、Good、Excellent (注) この設定が表示されるのは、2.4GHz クライアント アダプタ(ただし、信号強度をパーセントで表示するように選択した場合)および 5GHz クライアント アダプタです。 詳細は、「信号強度単位の指定」を参照してください。 |
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信号強度とノイズ レベルの差。値が大きいほど、アクセス ポイントと通信するためのクライアント アダプタの能力が高くなります。 (注) この設定が表示されるのは、2.4GHz クライアント アダプタの場合で、信号強度を dBm で表示するように選択した場合だけです。 詳細は、「信号強度単位の指定」を参照してください。 |
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クライアント アダプタがアソシエートされているアクセス ポイント。このフィールドが表示されるのは、クライアント アダプタがインフラストラクチャ モードで動作し、アクセス ポイントに名前が設定され、Aironet Extensions が有効になっている場合だけです(アクセス ポイントでは Cisco IOS リリース 12.2(4)JA 以降が実行されていること)。 (注) アクセス ポイント名が 15 文字を超えている場合でも、このフィールドには 15 文字までしか表示されません。 |
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クライアント アダプタがアソシエートしているアクセス ポイントの IP アドレス。このフィールドが表示されるのは、クライアント アダプタがインフラストラクチャ モードで動作し、アクセス ポイントに IP アドレスが設定され、Aironet Extensions が有効になっている場合だけです(アクセス ポイントでは Cisco IOS リリース 12.2(4)JA 以降が実行されていること)。 (注) Aironet Extensions が無効になっている場合、アソシエートされたアクセス ポイントの IP アドレスは 0.0.0.0 と表示されます。 |
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ステップ 2 Active Mode でのサイト調査を有効にする場合は、「Active Mode の使用方法」に進んでください。それ以外の場合は、OK または Cancel をクリックして、サイト調査アプリケーションを終了します。
Active Mode のサイト調査を実行して、クライアント アダプタが RF パケットを送受信する際の現在の能力を表示する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Site Survey - Passive Mode 画面(図 E-1 を参照)で Setup ボタンをクリックします。 Site Survey Active Mode Setup 画面が表示されます(図 E-3 を参照)。
図 E-3 Site Survey Active Mode Setup 画面
表E-2 は、サイト調査の実行方法を制御するパラメータとその説明を示しています。表内の手順に従って、パラメータを設定してください。
ステップ 2 パラメータを設定したら、OK をクリックして、設定を保存します。Site Survey - Passive Mode 画面が表示されます(図 E-1 を参照)。
ステップ 3 Start ボタンをクリックして、サイト調査テストを実行します。Site Survey - Active Mode 画面が表示されます。
図 E-4 は、信号強度の値をパーセントで表した Site Survey - Active Mode 画面を示しています。また、図 E-5 は、信号強度の値を dBm で表した同画面の上部を示しています。
図 E-4 Site Survey - Active Mode 画面(パーセント表示の信号強度)
図 E-5 Site Survey - Active Mode 画面の上部(dBm 表示の信号強度)
表E-3 は、サイト調査テストの実行中に Site Survey - Active Mode 画面に表示される情報とその説明を示しています。
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すべての受信パケットの信号の強度。値が大きいほど、棒グラフが緑色になり、信号が強いことを示します。 棒グラフの下のヒストグラムは、現在の信号の強度を視覚的に示しています。 信号の強度の違いは、緑色(最も強い)、黄色(中程度)、赤色(最も弱い)の 3 色で表されます。 |
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すべての受信パケットの信号の品質。値が大きいほど、棒グラフが緑色になり、信号が明瞭であることを示します。 棒グラフの下のヒストグラムは、現在の信号の品質を視覚的に示しています。 信号の品質の違いは、緑色(最も高い)、黄色(平均的)、赤色(最も低い)の 3 色で表されます。 (注) この設定が表示されるのは、2.4GHz クライアント アダプタの場合で、信号強度をパーセントで表示するように選択した場合だけです。詳細は、「信号強度単位の指定」を参照してください。 |
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2.4GHz 帯域で背景に分布する無線周波エネルギーのレベル。値が小さいほど、棒グラフが緑色になり、背景ノイズが弱いことを示します。 棒グラフの下のヒストグラムは、現在の背景ノイズのレベルを視覚的に示しています。 背景ノイズ レベルの違いは、緑色(最も低い)、黄色(中程度)、赤色(最も高い)の 3 色で表されます。 (注) この設定が表示されるのは、2.4GHz クライアント アダプタの場合で、信号強度を dBm で表示するように選択した場合だけです。 詳細は、「信号強度単位の指定」を参照してください。 |
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受信予定のビーコン パケットに対する受信したビーコン パケットの割合。値が大きいほど、棒グラフが緑色になり、信号が明瞭であることを示します。 例: アクセス ポイントは、1 秒あたり 10 ビーコンを送信します。その場合、クライアント アダプタは、5 秒間で50 ビーコン パケットを受信すると予想できます。 40 パケットしか受信しない場合、受信されたビーコンの割合は 80% になります。 (注) この設定は 5GHz クライアント アダプタだけで表示されます。 |
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クライアント アダプタがアソシエート先のアクセス ポイントとパケットを送受信しているときの速度。 Link Speed ヒストグラムは、クライアント アダプタがパケットを送信するときの現在の速度を視覚的に示しています。 リンク速度の違いは、緑色(最も速い)、黄色(中程度)、赤色(最も遅い)の 3 色で表されます。 値: 1、2、5.5、または 11Mbps(2.4GHz クライアント アダプタの場合)、 |
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アクセス ポイントと通信するためのクライアント アダプタの能力。 値: Not Associated、Poor、Fair、Good、Excellent (注) この設定が表示されるのは、2.4GHz クライアント アダプタ(ただし、信号強度をパーセントで表示するように選択した場合)および 5GHz クライアント アダプタです。 詳細は、「信号強度単位の指定」を参照してください。 |
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信号強度とノイズ レベルの差。値が大きいほど、アクセス ポイントと通信するためのクライアント アダプタの能力が高くなります。 (注) この設定が表示されるのは、2.4GHz クライアント アダプタの場合で、信号強度を dBm で表示するように選択した場合だけです。 詳細は、「信号強度単位の指定」を参照してください。 |
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クライアント アダプタがアソシエートされているアクセス ポイント。このフィールドが表示されるのは、クライアント アダプタがインフラストラクチャ モードで動作し、アクセス ポイントに名前が設定され、Aironet Extensions が有効になっている場合だけです(アクセス ポイントでは Cisco IOS リリース 12.2(4)JA 以降が実行されていること)。 (注) アクセス ポイント名が 15 文字を超えている場合でも、このフィールドには 15 文字までしか表示されません。 |
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クライアント アダプタがアソシエートしているアクセス ポイントの IP アドレス。このフィールドが表示されるのは、クライアント アダプタがインフラストラクチャ モードで動作し、アクセス ポイントに IP アドレスが設定され、Aironet Extensions が有効になっている場合だけです(アクセス ポイントでは Cisco IOS リリース 12.2(4)JA 以降が実行されていること)。 (注) Aironet Extensions が無効になっている場合、アソシエートされたアクセス ポイントの IP アドレスは 0.0.0.0 と表示されます。 |
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Percent Successful ヒストグラムは、欠落しなかったパケットの割合を視覚的に示しています。Percent Success Threshold に設定した値は赤色の線で示されます。この値以上の割合は緑色の棒線で表示され、この値を下回る割合は黄色の棒線で表示されます。 (注) 詳細は、表E-2 の Percent Success Threshold パラメータを参照してください。 |
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ステップ 4 Stop ボタンをクリックするか、または Percent Complete の値が 100% に達すると、Active Mode は Passive Mode に戻ります。
ステップ 5 OK または Cancel をクリックして、サイト調査アプリケーションを終了します。
クライアント アダプタは、アクセス ポイントとのアソシエーションをできるだけ長い間維持しようとします。そのため、サイト調査をエリアの境界付近で実行する場合、現在アソシエートされているアクセス ポイントとのアソシエーションを強制的に解除して別のアクセス ポイントとアソシエートし直すには、クライアント アダプタの再初期化(再起動)が必要になる場合があります。
(注) クライアント アダプタを再起動すると、無線ネットワーク接続が失われることがあります。
サイト調査中に、クライアント アダプタと現在のアクセス ポイントとのアソシエーションを強制的に解除して、別のアクセス ポイントにアソシエートし直す手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Site Survey 画面の下部で Restart Card ボタンをクリックします。
ステップ 2 選択内容を確認するプロンプトが表示されたら、Yes をクリックします。ドライバによってクライアント アダプタの無線が停止し、パラメータ設定が変更されていなくても設定が書き込まれた後、無線が再起動します。