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この付録では、サイト調査を実行する際の、サイト調査ユーティリティの使用方法について説明します。
• 「概要」
(注) この付録は、サイト調査を実行して、無線ネットワーク内でのインフラストラクチャ デバイスの最適な配置を決定する責任のある方にのみ適用されます。
サイト調査ユーティリティは、サイト調査を実施するときに役立ちます。このユーティリティは、RF レベルで動作し、ネットワークのインフラストラクチャ デバイスの最適な配置およびカバレッジ(オーバーラップ)を決定するために使用します。サイト調査中には、ネットワークの現在のステータスがクライアント アダプタから読み取られ、ネットワーク パフォーマンスを正確に測定できるように、ステータスの表示が 1 秒に 4 回更新されます。受信したフィードバックを使用して、クライアント アダプタと、アソシエートしているアクセス ポイント(またはその他のインフラストラクチャ デバイス)の間の接続不良を引き起こす可能性がある、RF 信号レベルが低い領域を除去するのに役立てることができます。
サイト調査ユーティリティは、パッシブ モードで動作します。つまり、 RF ネットワーク トラフィックを開始するのではなく、単にクライアント アダプタが受信するトラフィックを傍受して、結果を表示します。
サイト調査の実行の準備の際には、次のガイドラインを念頭に置いてください。
サイト調査を実行する際には、次の動作条件および環境条件も考慮します。
• データ レート:感度と範囲は、データ ビット レートに反比例します。したがって、最大の無線範囲は、運用可能な最低のデータレートで実現し、無線データが増加するに従ってレシーバのしきい値感度の低下が発生します。
• アンテナの種類と配置:無線範囲を最大にするには、アンテナを適切に設定することが重要な要素となります。通常は、アンテナの高さに比例して範囲が広くなります。
• 物理的環境:障害物がない、または見通しのよい場所では、閉ざされた、または障害物が多い場所よりも無線範囲が広くなります。また、作業環境があまり乱雑でないほうが、範囲が広くなります。
• 障害物:金属製の棚や鋼鉄製の柱などの物理的障害により、無線デバイスのパフォーマンスが低下する可能性があります。これらのデバイスは、送信アンテナと受信アンテナの間に金属製の障害物がある場所には配置しないようにします。
• 建築資材:無線のペネトレーションは、建築で使用された建築資材に大きな影響を受けます。たとえば、乾式壁の建築物では、コンクリート ブロックのものよりも、範囲が広くなります。金属または鋼鉄製の建築物は、無線信号の障害となります。
(注) 配置に影響する要素の詳細は、インフラストラクチャ デバイスのハードウェア設置ガイドを参照してください。
サイト調査ユーティリティを開くには、 Start > Programs > Cisco Aironet > Aironet Site Survey Utility の順に選択します。
(注) インストール時に別のプログラム フォルダを指定した場合は、そのフォルダからサイト調査ユーティリティにアクセスする必要があります。
(注) サイト調査ユーティリティは、クライアント アダプタ ソフトウェアのインストール時に、Install Site Survey Utility チェックボックスをオンにした場合のみ、コンピュータにインストールされます。このチェックボックスをオンにしなかったが、サイト調査ユーティリティを使用する場合には、クライアント アダプタ ソフトウェアをアンインストールして再インストールし、サイト調査のチェックボックスを必ずオンにします。
(注) サイト調査ユーティリティは、CB21AG および PI21AG クライアント アダプタとだけ組み合わせて使用できます。
サイト調査ユーティリティが起動すると、クライアント アダプタのスキャンが行われます。検出されたアダプタが 1 台のみの場合、そのアダプタが自動的に選択されます。ただし、複数のアダプタが検出された、またはアダプタが検出されなかった場合は、Select Adapter ウィンドウが表示されます(図F-1 を参照)。
(注) このウィンドウを手動で開いて、いつでも別のクライアント アダプタを選択できます。サイト調査ユーティリティの Action ドロップダウン メニューで、Select Adapter を選択します。
図F-1 サイト調査ユーティリティ - Select Adapter ウィンドウ
目的のクライアント アダプタを選択する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 インストールされているが、コンピュータに物理的に存在しないクライアント アダプタを選択できるようにする場合は、List installed devices even if not present in system チェックボックスをオンにします。
ステップ 2 Select a Network Adapter リストで、サイト調査ユーティリティで使用するクライアント アダプタを選択します。
(注) Refresh をクリックして、使用可能なクライアント アダプタのリストを更新します(たとえば、アダプタを取り出した、または挿入した後)。
ステップ 3 OK をクリックして選択を保存し、Select Adapter ウィンドウを終了します。サイト調査ユーティリティのメイン ウィンドウの上部(図F-2 を参照)に、ユーティリティで使用されているクライアント アダプタと、その現在のアソシエーション ステータス(Associated、Not Associated、Device Not Present、または Not a Wireless Adapter)が表示されます。
図F-2 サイト調査ユーティリティ - メイン ウィンドウの上部
Associated AP Status タブでは、次の機能を実行できます。
Associated AP Status タブの下部にある Display in percent チェックボックスを使用して、単位の表示方法を指定できます。
• このチェックボックスをオフにすると、信号強度とノイズ レベルがミリワットに対するデシベル(dBm)で、信号対雑音比がデシベル(db)で表示されます。このオプションは、デフォルト値ですが、パーセント表示のオプションよりも、より正確にデータが表現されます。
• このチェックボックスをオンにすると、信号強度、信号品質または受信されたビーコン、および全体的なリンクの品質が、パーセントで表示されます。
Associated AP Status タブには、クライアント アダプタがアソシエートされているアクセス ポイントのステータスが表示されます。図F-3 は、表示単位を dBm で示した状態のタブ、図F-4 は、表示単位をパーセントで示した状態のタブです。
図F-3 サイト調査ユーティリティ - Associated AP Status タブ(表示単位 dBm)
図F-4 サイト調査ユーティリティ - Associated AP Status タブ(表示単位パーセント)
表F-1 は、Associated AP Status タブに表示される情報を説明しています。
(注) 小さな棒グラフの右にある傾向グラフは、過去 10 ~ 60 秒間の活動をグラフで示すものです。個々の傾向グラフの高さは、対応する棒グラフの幅に比例しています。負の値で示されている時間は、そのデータがグラフの右端よりも左端が古いことを示します。上下の矢印を使用して、-10 ~ -60 の間で目的の秒数を選択します。デフォルト値は -10 です。
AP Scan List タブでは、次の機能を実行できます。
クライアント アダプタは、アクセス ポイントが継続的に送信するビーコン信号をもとに、付近のアクセス ポイントを検出することができます。AP スキャン リストには、クライアント アダプタで検出されたアクセス ポイントのリストが継続的に更新されて表示され、ビーコンに含まれる情報も表示されます。
AP スキャン リストを表示するには、AP Scan List タブをクリックします。AP スキャン リストが表示されます(図F-5 を参照)。
図F-5 サイト調査ユーティリティ - AP Scan List
アクセス ポイントとそのすべての情報についてのリスト全体を表示するには、次のいずれかを実行します。
• メイン ウィンドウの右下隅のサイズ変更タブをクリックし、ウィンドウが目的のサイズになるまでドラッグします。
• ウィンドウの右上隅の、中央にあるボタンをクリックします。
(注) Fit Columns をクリックすると、AP スキャン リストの各列を最も列幅の大きいテキストの幅に合わせてサイズ変更できます。この機能を使用すると、各列のテキストを切り捨てずに表示できます。ただし、列のヘッダーの端をクリックしてドラッグすることによって、列のサイズを手動で変更することもできます。
表F-2 は、AP スキャン リストに表示される情報を説明しています。
(注) AP Detailed Information ウィンドウでは、表F-2 に示す多くのパラメータの詳細について説明しています。詳細は、「AP の詳細の表示」を参照してください。
(注) AP Scanning ドロップダウン メニューには、AP スキャン リストを保存するためのオプションと開くためのオプションが含まれます。これら 2 つのオプションは、AP Scan List タブが選択されている場合にだけ使用できます。詳細は、「AP スキャンの使用」を参照してください。
パラメータ |
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(注) このパラメータは、AP スキャン リストの右上に表示されます。 |
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ネットワーク名、またはサービス セット ID(SSID)は、使用可能な無線ネットワークの名前を示しています。SSID の左側のアイコンは、リンク ステータスに関する情報を示しています。 |
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(注) Guest Mode SSID が有効になっているか、Beacon オプションの Broadcast SSID を選択している場合は、Cisco IOS アクセス ポイントの SSID が使用可能なネットワーク一覧に表示されます。詳細は、アクセス ポイントのソフトウェア設定ガイドを参照してください。 |
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(注) このフィールドにはアクセス ポイントのイーサネット ポートの MAC アドレス(Cisco IOS ソフトウェアを実行していないアクセス ポイントの場合)、またはアクセス ポイントの無線の MAC アドレス(Cisco IOS ソフトウェアを実行しているアクセス ポイントの場合)が表示されます。Cisco IOS ソフトウェアを実行するアクセス ポイントのイーサネット ポートの MAC アドレスは、デバイスの裏側のラベルに印字されています。 |
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各アクセス ポイントの信号強度が最大になったときの日時。2005-07-20 16:13:09 という形式で表示されます。 (注) このフィールドは、Accumulate モードの場合にだけ表示されます。Accumulate モードの詳細は、「アクセス ポイントの累積の表示」を参照してください。 |
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クライアント アダプタがアクセス ポイントに対してデータを転送できる最大レート。クライアント アダプタとアクセス ポイントでサポートされるレートがそれぞれ確認され、共通のレートのうち最高のレートが使用されます。 |
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アクセス ポイントの名前。アクセス ポイントが名前で設定され、Aironet Extensions が(Cisco IOS リリース 12.2(4)JA 以降を実行しているアクセス ポイントで)有効であり、アクセス ポイントがこの情報を送信する場合にのみ、表示されます。 (注) このフィールドには、アクセス ポイント名が 15 文字まで表示されますが、実際はそれより長い場合があります。 |
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トラフィックおよびスループットに関するアクセス ポイントのチャネル使用率。 (注) このパラメータは、アクセス ポイントで QoS Basis Service Set(QBSS)またはコール アドミッション制御(CAC)が使用されている場合にだけ表示されます。これらが両方とも使用されていない場合は、このフィールドは空白のままです。両方とも使用されている場合は、QBSS の値が表示されます。 |
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アクセス ポイントでサポートされている Cisco Compatible Extensions (CCX) のバージョン。アクセス ポイントがこの情報を送信する場合のみ表示されます。 |
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アクセス ポイントの現在のステータスと、アクセス ポイントが送信する情報に応じて、表示される可能性のある、さまざまな値のリスト |
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アクセス ポイントで、Cisco Extended Capabilities(CEC; Cisco 拡張機能)が使用されていることを示します。 |
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アクセス ポイントが、クライアント アダプタの電力の送信を制限できることを示します。電力の制限値は、ミリワット(mW)で表示されます。 |
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アクセス ポイントで Quality of Service(QoS)が使用されていることを示します。無線 LAN(WLAN)で QoS を使用すると、トラフィックの分類に基づいて、WLAN 上のアクセス ポイントからのトラフィックの優先順位が設定されます。 |
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アクセス ポイントで無線管理が使用されていることを示します。RM-Normal は通常ステータス、 |
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アクセス ポイントで SSID List 機能が使用されていることを示します。非表示の SSID の数は、数値として表示されます(たとえば、Ssidl:2)。 |
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アクセス ポイントで、Quality of Service(QoS)に対する IEEE 802.11e 無線 LAN 規格のコンポーネントである Wi-Fi Multimedia(WMM)が使用されていることを示します。 |
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アクセス ポイントで、無線 LAN システムのデータ保護およびアクセス制御を提供する、Wi-Fi Alliance による規格ベースのセキュリティ ソリューションである Wi-Fi Protected Access(WPA)が使用されていることを示します。IEEE 802.11i 規格に適合していますが、規格の承認に先立って実装されました。WPA では、データ保護に TKIP および MIC を使用し、認証キー管理に 802.1X を使用します。 |
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アクセス ポイントで、次世代の Wi-Fi セキュリティである Wi-Fi Protected Access 2(WPA2)が使用されていることを示します。Wi-Fi Alliance で承認された IEEE 802.11i 規格の実装です。WPA2 では、データ保護に AES-CCMP を使用し、認証キー管理に 802.1X を使用します。 |
AP スキャン リストは、絶えず更新されます。現在のリストを一時停止するには、AP スキャン リストの上の Pause List Update をクリックします。
(注) Pause List Update ボタンが押されているときは、AP スキャンは背景で続行されます。たとえば、AP スキャン リストのカウントに基づいたしきい値は続けて機能します。
(注) このボタンを再度クリックすると、リストの更新が再開されます。
AP スキャン リストに特定のアクセス ポイントの詳細を表示するには、スキャン リストで目的のネットワーク名を選択し、View AP Details をクリックします。AP Detailed Information ウィンドウが表示されます(図F-6 を参照)。
(注) 目的の行の最初の列をダブルクリックして、AP Detailed Information ウィンドウを開くこともできます。
図F-6 サイト調査ユーティリティ - AP Detailed Information ウィンドウ
表F-3 は、AP Detailed Information ウィンドウに表示される情報を説明しています。
(注) AP Detailed Information ウィンドウには、アクセス ポイントのビーコンまたはプローブの応答で示される、すべての情報の要素のテキスト要約が含まれます。その結果として、ウィンドウには、表F-3 の説明とは異なる情報が含まれる場合があります。
(注) AP Detailed Information ウィンドウに、アクセス ポイント スキャン未加工データの 16 進数のデバッグスタイルのダンプなどのデバッグ情報も表示する場合は、サイト調査ユーティリティの Action ドロップダウン メニューから Options を選択して、Enable Expert Mode for AP Detailed Information チェックボックスをオンにします。デバッグ情報は、AP Detailed Information ウィンドウの下部の「Expert Mode (Debug Dump)」見出しの下に表示されます。
AP スキャン リストの現在の内容をログ ファイルに入力するには、Log Snapshot をクリックします。スキャン リストの下に「Logged current AP Scan List」メッセージが表示され、ログ ファイルが保存されます。デフォルトのファイル名は SST_APScanLog.txt で、デフォルトの保存場所はサイト調査ユーティリティがインストールされているディレクトリです。
(注) 必要に応じて、AP Scan List Logging Configuration ウィンドウを使用してファイル名と保存場所を変更できます。詳細は、「AP スキャン ロギングの設定」を参照してください。
Log Snapshot をクリックするときに、AP スキャン リストが一時停止している場合は、入手できる最新のデータではなく、現在表示されているデータがログに追加されます。Log Snapshot をクリックするたびに、既存のログ ファイルの末尾に新しいスキャン リストが書き込まれます。
ログ ファイルを表示するには、AP Scanning ドロップダウン メニューから View AP Scan Log を選択します。ログ ファイルは、設定されているビューアで開きます(図F-7 を参照)。
(注) ログ ファイルは、メモ帳などのビューアで表示できます。ただし、ログ ファイルはカンマ区切り形式(CSV)で記述されているため、表計算またはデータベース プログラム(Microsoft Excel など)でも開くことができます。拡張子 .csv を付けてファイル名を変更すると、Microsoft Excel では、値がそれぞれの列に自動的に配置されます。
図F-7 サイト調査ユーティリティ - AP スキャン ログ ファイル
ログ エントリにはタイムスタンプが付き、ASCII テキスト形式で表示されます。通常は行ごとに異なるアクセス ポイントを示しています。
(注) Log Snapshot をクリックしたときに Accumulate ボタンが押されていると、各行に 2 つのタイムスタンプが表示されます。ログ ファイルの列 1 のタイムスタンプは、ログ エントリが作成された時間です。Accumulate ボタンが押されている場合にだけ表示される 2 つ目のタイムスタンプは、Time of Day の値です。この値は、各アクセス ポイントの信号強度が最大になったときの日時を示します。両方のタイムスタンプが、2005-07-20 16:13:09 という形式で表示されます。時間は 24 時間制です。たとえば、図F-7 の最初の 2 行には 1 つのタイムスタンプだけが表示されており、それ以外の行には両方のタイムスタンプが表示されています。
(注) Log Snapshot ボタン使用の代替として、AP Scanning ドロップダウン メニュー オプションを使用して、AP スキャン リストの内容をログ ファイルに自動的にコピーするようにサイト調査ユーティリティを設定できます。詳細は、「AP スキャンの使用」を参照してください。
Accumulate ボタンをクリックすると、AP スキャン リストの動作が変わります。現在の AP スキャン リストだけが表示されるのではなく、リストには、Accumulate ボタンが最後にクリックされてからスキャン リストに表示されたすべてのアクセス ポイントも(MAC アドレスに基づいて)表示されます。
最新のスキャンの信号強度(RSSI)が、対象のアクセス ポイントからこれまでに検出されたすべての信号強度以上ではない限り、リストに追加されたスキャンの行が削除されることも、新しいスキャン情報で更新されることもありません。Accumulate モードだけで表示される Time of Day フィールドは、各アクセス ポイントの信号強度が最大になった日時を示します。
Accumulate モードでは、特定の場所から一度に表示できるアクセス ポイントだけでなく、構内のすべてのアクセス ポイントを表示できて便利です。Time of Day フィールドの情報をサイト マップおよび腕時計とともに使用すると、リスト内の各アクセス ポイントのおおよその場所を特定できる場合があります。
(注) Accumulate ボタンを再度クリックすると、Accumulate モードが無効になり、現在の AP スキャン リストに戻ります。
(注) AP Scanning ドロップダウン メニューの Save AP Scan List オプションおよび Open AP Scan List オプションを使用すると、累積されたスキャン リストを保存しておいて、後でアプリケーションにリロードできます。
サイト調査ユーティリティの接近信号装置を使用して、特定領域内のアクセス ポイントに対するクライアント アダプタの近接性に基づいて無線カバレッジが良好な場所と弱い場所を特定できます。この信号装置を、クライアント アダプタがアクセス ポイントに近付いたとき、またはアクセス ポイントから遠ざかるときに音を出すように設定できます。
ステップ 1 サイト調査ユーティリティの Action ドロップダウン メニューから Options を選択します。Options ウィンドウが表示されます(図F-8 を参照)。
図F-8 サイト調査ユーティリティ - Options ウィンドウ
ステップ 2 接近信号装置のベースとする次のいずれかのオプションを選択します。
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アクセス ポイントの信号が強くなると、信号装置が音を発します。 |
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ステップ 3 次のいずれかを実行して、接近信号装置の音を設定します。
• ステップ 2 で選択したオプションに応じて、信号装置の音の速度と音程を上げる場合は、Invert Tone of Proximity Beeper チェックボックスをオフにします。クライアント アダプタがアクセス ポイントに近付くほど、音の警報感が大きくなっていき、良好なカバレッジの領域を特定できるようになります。これはデフォルト設定です。
• ステップ 2 で選択したオプションに応じて、信号装置の音の速度と音程を下げる場合は、Invert Tone of Proximity Beeper チェックボックスをオンにします。クライアント アダプタがカバレッジの弱い領域に近付いていくと、警報感の強い音になります。
ステップ 5 次の「接近信号装置の有効化」の項の手順に従って、接近信号装置を有効にします。
接近信号装置を有効にするには、Action ドロップダウン メニューから Enable Proximity Beeper を選択するか、F6 キーを押します。信号装置が有効になると、Enable Proximity Beeper メニュー オプションの横にチェック マークが表示され、サイト調査ユーティリティのステータスバーに PRX と表示されます。
(注) 接近信号装置を無効にするには、Enable Proximity Beeper メニュー オプションをもう一度選択してチェック マークを消すか、F6 キーをもう一度押します。
可聴アラート、しきい値ログ ファイルのエントリ、またはその両方をトリガーするしきい値を設定する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 サイト調査ユーティリティの Thresholds ドロップダウン メニューから Configure Thresholds を選択します。Threshold Logging Configuration ウィンドウが表示されます(図F-9 を参照)。
図F-9 サイト調査ユーティリティ - Threshold Logging Configuration ウィンドウ
ステップ 2 可聴アラート、しきい値ログ ファイルのテキスト エントリ、またはその両方をトリガーする次の各状態のチェックボックスをオンにします。複数のチェックボックスをオンにできます。
(注) 値がしきい値に達して、そのまま変わらない場合は、連続トリガーは生成されません。値がしきい値に達した後、次のトリガーが生成されるためには、値としきい値とが等しくなくなる必要があります。
ステップ 3 可聴アラート、ログ ファイルのエントリ、またはその両方がトリガーされるまで上記の状態が存続する必要がある時間の長さを指定する場合は、Hysteresis チェックボックスをオンにして、秒単位で値を選択します。
(注) Hysteresis の設定は、接続テストには適用されません。接続は、1 つの ping 応答が返された場合に確立されます。
ステップ 4 Filename フィールドによって、しきい値ログ ファイルの名前と場所が指定されます。ログ ファイルの名前を変更する場合は、Filename フィールドに新しい名前を入力します。ログ ファイルの場所を変更する場合は、Browse をクリックして、必要な場所に移動し、OK をクリックします。
デフォルトの場所:サイト調査ユーティリティがインストールされているディレクトリ
ステップ 5 Viewer フィールドによって、しきい値ログ ファイルの表示に使用するプログラムの名前と場所が指定されます(ログ ファイルを表示するには、Thresholds ドロップダウン メニューから View Threshold Log を選択します)。別のプログラムを使用する場合は、Browse をクリックして、必要なプログラムの場所に移動し、OK をクリックします。
ステップ 7 次の「しきい値トリガーの有効化」の項の手順に従って、しきい値トリガーを有効にします。
前の項では、しきい値トリガーが有効な場合に、これらのトリガーが生成される状態を指定しました。
しきい値の状態が発生したときに可聴アラートを有効にするには、Thresholds ドロップダウン メニューから Enable Threshold Alerts を選択するか、F7 キーを押します。しきい値アラートが有効になると、Enable Threshold Alerts メニュー オプションの横にチェック マークが表示され、サイト調査ユーティリティのステータスバーに ALR と表示されます。
しきい値の状態が発生したときにしきい値ログ ファイルへのテキスト メッセージのロギングを有効にするには、Thresholds ドロップダウン メニューから Enable Threshold Logging を選択するか、F8 キーを押します。しきい値ロギングが有効になると、Enable Threshold Logging メニュー オプションの横にチェック マークが表示され、サイト調査ユーティリティのステータスバーに LOG と表示されます。
(注) しきい値トリガーを無効にするには、Enable Threshold Alerts および Enable Threshold Logging メニュー オプションをもう一度選択してチェック マークを消すか、F7 キーおよび F8 キーをもう一度押します。
しきい値ログ ファイルにコメントを入力する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 Thresholds ドロップダウン メニューから Add User Comment を選択します。Add Comments to Log File ウィンドウが表示されます(図F-10 を参照)。
図F-10 サイト調査ユーティリティ - Add Comments to Log File ウィンドウ
ステップ 2 1 行以上のテキストを入力するか、別のアプリケーションからコピーしたテキストをペーストします。
ステップ 3 OK をクリックして、しきい値ログ ファイルにコメントを入力します。
(注) ユーザのコメントは、しきい値ロギングが現在有効になっていない場合でも、しきい値ログ ファイルに入力されます。
サイト調査ユーティリティ内からしきい値ログ ファイルを表示する手順は、次のとおりです。
(注) Windows エクスプローラからしきい値ログ ファイルを開くこともできます。
ステップ 1 Thresholds ドロップダウン メニューから View Threshold Log を選択します。ログ ファイルは、設定されているビューアで開きます(図F-11 を参照)。
(注) View Threshold Log メニュー オプションは、しきい値ログ ファイルが存在しない場合は無効になっています。
(注) 図F-11 はメモ帳で開いたしきい値ログ ファイルを示していますが、その他のビューアも使用できます。
図F-11 サイト調査ユーティリティ - Threshold Log File ウィンドウ
ステップ 2 ウィンドウの右上隅にある X をクリックして、ウィンドウを閉じます。
ステップ 1 Thresholds ドロップダウン メニューから Delete Threshold Log を選択します。
(注) Delete Threshold Log メニュー オプションは、しきい値ログ ファイルが存在しない場合は無効になっています。
ステップ 2 削除することを確認されたら、Yes をクリックします。
AP スキャン リストの内容をログ ファイルに自動的にコピーするようにサイト調査ユーティリティを設定する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 AP Scanning ドロップダウン メニューから Configure AP Scan Logging を選択します。AP Scan List Logging Configuration ウィンドウが表示されます(図F-12 を参照)。
図F-12 サイト調査ユーティリティ - AP Scan List Logging Configuration ウィンドウ
ステップ 2 ログ ファイルへの AP スキャン リストの内容の自動コピーを起動する各状態について、チェックボックスをオンにして、数値を選択します。1 つまたは両方の状態を有効にできます。
ステップ 3 Filename フィールドによって、AP スキャン ログ ファイルの名前と場所が指定されます。ログ ファイルの名前を変更する場合は、Filename フィールドに新しい名前を入力します。ログ ファイルの場所を変更する場合は、Browse をクリックして、必要な場所に移動し、OK をクリックします。
デフォルトの場所:サイト調査ユーティリティがインストールされているディレクトリ
(注) ここで選択したファイル名と場所は、AP Scan List タブの Log Snapshot ボタンをクリックしたときに作成されるログ ファイルにも適用されます。
ステップ 4 Viewer フィールドによって、AP スキャン ログ ファイルの表示に使用するプログラムの名前と場所が指定されます(ログ ファイルを表示するには、AP Scanning ドロップダウン メニューから View AP Scan Log を選択します)。別のプログラムを使用する場合は、Browse をクリックして、必要なプログラムの場所に移動し、OK をクリックします。
(注) ログ ファイルは、メモ帳などのビューアで表示できます。ただし、ログ ファイルはカンマ区切り形式(CSV)で記述されているため、表計算またはデータベース プログラム(Microsoft Excel など)でも開くことができます。拡張子 .csv を付けてファイル名を変更すると、Microsoft Excel では、値がそれぞれの列に自動的に配置されます。
ステップ 6 次の「AP スキャン ロギングの有効化」の項の手順に従って、AP スキャン ロギングを有効にします。
上記の状態の場合に AP スキャン リストの内容がログ ファイルに自動的にコピーされるようサイト調査ユーティリティを有効にするには、AP Scanning ドロップダウン メニューから Enable AP Scan Logging を選択するか、F9 キーを押します。AP スキャン ロギングが有効になると、Enable AP Scan Logging メニュー オプションの横にチェック マークが表示され、サイト調査ユーティリティのステータスバーに APS と表示されます。
(注) AP スキャン ロギングが有効になっていると、AP Scan List タブが表示されていない場合または更新が一時停止した状態で AP Scan List タブが表示されている場合でも、ログ エントリが作成されます。
(注) AP スキャン ロギングを無効にするには、Enable AP Scan Logging メニュー オプションをもう一度選択してチェック マークを消すか、F9 キーをもう一度押します。
サイト調査ユーティリティ内から AP スキャン ログ ファイルを表示する手順は、次のとおりです。
(注) Windows エクスプローラから AP スキャン ログ ファイルを開くこともできます。
ステップ 1 AP Scanning ドロップダウン メニューから View AP Scan Log を選択します。ログ ファイルは、設定されているビューアで開きます(図F-13 を参照)。
(注) View AP Scan Log メニュー オプションは、AP スキャン ログ ファイルが存在しない場合は無効になっています。
(注) 図F-13 はメモ帳で開いた AP スキャン ログ ファイルを示していますが、その他のビューアも使用できます。
図F-13 サイト調査ユーティリティ - AP スキャン ログ ファイル
ログ エントリにはタイムスタンプが付き、ASCII テキスト形式で表示されます。通常は行ごとに異なるアクセス ポイントを示しています。
(注) ログ ファイルは、メモ帳などのビューアで表示できます。ただし、ログ ファイルはカンマ区切り形式(CSV)で記述されているため、表計算またはデータベース プログラム(Microsoft Excel など)でも開くことができます。拡張子 .csv を付けてファイル名を変更すると、Microsoft Excel では、値がそれぞれの列に自動的に配置されます。
(注) AP スキャン ログを保存したときに Accumulate ボタンが押されていると、各行に 2 つのタイムスタンプが表示されます。ログ ファイルの列 1 のタイムスタンプは、ログ エントリが作成された時間です。Accumulate ボタンが押されている場合にだけ表示される 2 つ目のタイムスタンプは、Time of Day の値です。この値は、各アクセス ポイントの信号強度が最大になったときの日時を示します。両方のタイムスタンプが、2005-07-20 16:13:09 という形式で表示されます。時間は 24 時間制です。たとえば、図F-13 の最初の 2 行には 1 つのタイムスタンプだけが表示されており、それ以外の行には両方のタイムスタンプが表示されています。
ステップ 2 ウィンドウの右上隅にある X をクリックして、ウィンドウを閉じます。
AP スキャン ログ ファイルを削除する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 AP Scanning ドロップダウン メニューから Delete AP Scan Log を選択します。
(注) Delete AP Scan Log メニュー オプションは、AP スキャン ログ ファイルが存在しない場合は無効になっています。
ステップ 2 削除することを確認されたら、Yes をクリックします。
AP スキャン リストの現在の内容をファイルに保存する手順は、次のとおりです。
ステップ 1 AP Scanning ドロップダウン メニューから Save AP Scan List を選択します。Save As ウィンドウが表示されます(図F-14 を参照)。
(注) Save AP Scan List オプションは、AP Scan List タブが選択されている場合にだけ選択できます。
図F-14 サイト調査ユーティリティ - Save As ウィンドウ
ステップ 2 Save in ドロップダウン ボックスから、AP スキャン リスト ファイルの保存先を選択します。
(注) 最初のデフォルトの場所は、サイト調査ユーティリティがインストールされているディレクトリです。ただし、AP スキャン リスト ファイルを初めて保存した後は、デフォルトのディレクトリは、AP スキャン リスト ファイルを開くまたは保存するために前回使用したディレクトリになります。
ステップ 3 ウィンドウ下部の File name ボックスに、デフォルトのファイル名(SST_APScanList.apsl)が表示されます。必要に応じて、新しいファイル名を入力します。
保存した AP スキャン リスト ファイルを開く手順は、次のとおりです。
ステップ 1 AP Scanning ドロップダウン メニューから Open AP Scan List を選択します。Open ウィンドウが表示されます(図F-15 を参照)。
(注) Open AP Scan List オプションは、AP Scan List タブが選択されている場合にだけ選択できます。
図F-15 サイト調査ユーティリティ - Open ウィンドウ
ステップ 2 Look in ドロップダウン ボックスから、対象の AP スキャン リスト ファイルを探します。
(注) デフォルトのディレクトリは、対象の AP スキャン リスト ファイルを開くまたは保存するために前回使用したディレクトリです。
ステップ 3 AP スキャン リスト ファイル(SST_APScanList.apsl)をクリックすると、ウィンドウ下部の File name ボックスにそのファイル名が表示されます。
ステップ 4 Open をクリックします。AP スキャン リストのウィンドウに、AP スキャン リスト ファイルの内容が表示されます。
(注) AP スキャン リストの更新は、自動的に一時停止されます。
サイト調査ユーティリティのステータスバーは、ウィンドウの下部に沿って表示されます(図F-16 を参照)。
ステータスバーは、次の 3 つのセクションで構成されています。
ステータスバーの左側にはサイト調査ユーティリティからのステータス メッセージが表示されます。 表F-4 は、表示される可能性のあるメッセージについて説明しています。
ステータスバーの右側には、次の最大 4 つのインジケータを表示できます。
• APS:AP スキャン リストの自動ロギングが有効になっています。
(注) これらのインジケータは、対応する機能が無効になっている場合は表示されません。
ステータスバーの右隅にあるサイズ変更タブは、サイト調査ユーティリティのメイン ウィンドウのサイズ変更に使用できます。サイズ変更タブをクリックして、ウィンドウが必要なサイズになるまでタブをドラッグするだけです。
サイト調査ユーティリティの現在のバージョンを確認するには、Help ドロップダウン メニューから About を選択します。About ウィンドウが表示されます(図F-17 を参照)。
図F-17 サイト調査ユーティリティ - About ウィンドウ
サイト調査ユーティリティのオンライン ヘルプにアクセスするには、Help ドロップダウン メニューから Contents を選択します。
クライアント アダプタ ソフトウェアをアンインストールすると、サイト調査ユーティリティもアンインストールされます。手順については、「クライアント アダプタ ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。