マネージド ファイル転送
マネージドファイル転送(MFT)を使用すると、Cisco Jabber などの IM and Presence Service クライアントは他のユーザ、アドホック グループ チャット ルーム、常設チャット ルームにファイルを転送できます。ファイルは外部ファイル サーバのリポジトリに保存され、トランザクションが外部データベースのログに記録されます。
この設定はファイル転送に固有な設定であり、法規制コンプライアンスのためのメッセージ アーカイバ機能には影響しません。
サポート対象のソフトウェア
マネージド ファイル転送でサポートされているデータベースの詳細については、https://www.cisco.com/c/en/us/support/unified-communications/unified-communications-manager-callmanager/products-installation-and-configuration-guides-list.html の『IM and Presence Service のデータベース セットアップ ガイド』で「外部データベースを使用する場合の要件」の章を参照してください。
ファイル転送のフロー
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送信者のクライアントは HTTP 経由でファイルをアップロードし、サーバはファイルの URI を応答として返します。
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ファイルは、ファイル サーバのリポジトリに格納されます。
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外部データベース ログ テーブルに、アップロードを記録する項目が書き込まれます。
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送信者のクライアントが受信者に IM を送信します。IM にはファイルの URI が含まれます。
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受信者のクライアントが HTTP 経由でファイルを要求します。リポジトリからファイルを読み取り(6)、ログ テーブルにダウンロードを記録(7)した後で、ファイルが受信者にダウンロードされます。
グループ チャットや常設チャット ルームにファイルを転送するためのフローもこれと類似していますが、異なる点として送信者はチャット ルームに IM を送信し、チャット ルームの各参加者は個別にファイル ダウンロード要求を送信します。
(注) |
ファイルのアップロードが発生すると、そのドメインで使用可能な企業内のすべてのマネージドファイル転送サービスの中からマネージドファイル転送サービスが選択されます。ファイル アップロードは、このマネージドファイル転送サービスを実行しているノードに関連付けられた外部データベースと外部ファイル サーバのログに記録されます。あるユーザがこのファイルをダウンロードすると、この 2 番目のユーザのホームがどこかにあるかには関係なく、同じマネージドファイル転送サービスがその要求を処理して、同じ外部データベースおよび同じ外部ファイル サーバのログに記録します。 |
特記事項
IM and Presence Service ノードでマネージドファイル転送を有効にする前に、次の点を考慮してください。
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IM and Presence Service ノードで、常設グループ チャット機能、メッセージ アーカイバ機能、マネージドファイル転送機能を組み合わせて配置する場合は、これらの機能すべてに、同一の物理外部データベース インストールと外部ファイル サーバを割り当てることができます。ただし、サーバの容量を判断する際には、見込まれる IM トラフィック、ファイル転送数、およびファイル サイズを考慮する必要があります。
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すべてのクライアントが、割り当てられている IM and Presence Service ノードの完全な FQDN を解決できることを確認してください。マネージドファイル転送機能が機能するためには、クライアントがホスト名を解決できるだけでは不十分です。FQDN を解決できる必要もあります。
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ノードの公開キーはノードの割り当てが解除されると無効になります。ノードが再び割り当てられると、新しいノード公開キーが自動的に生成されます。このキーを外部ファイル サーバで再設定する必要があります。
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マネージドファイル転送が有効になっている各ノードで、Cisco XCP File Transfer Manager サービスがアクティブである必要があります。
次のいずれかのオプションを [ファイル転送(File Transfer)] ウィンドウで設定できます。
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[無効(Disabled)]:クラスタに関してファイル転送が無効。
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[ピアツーピア(Peer-to-Peer)]:1 対 1 のファイル転送は許可されますが、サーバではファイルのアーカイブや保存が行われません。グループ チャットのファイル転送はサポートされません。
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[マネージドファイル転送(Managed File Transfer)]:1 対 1 およびグループのファイル転送が許可されます。ファイル転送がデータベースのログに記録され、転送されたファイルはサーバに保存されます。クライアントがマネージドファイル転送をサポートしている必要もあります。そうでない場合、ファイル転送は許可されません。
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[マネージドおよびピアツーピアファイル転送(Managed and Peer-to-Peer File Transfer)]:1 対 1 およびグループのファイル転送が許可されます。ファイル転送がデータベースのログに記録され、転送されたファイルはサーバに保存されます(ただしクライアントがマネージドファイル転送をサポートする場合のみ)。クライアントがマネージドファイル転送をサポートしていない場合、このオプションはピアツーピア オプションと同等になります。
(注) |
マネージドファイル転送がノードで設定されていて、ファイル転送タイプを無効またはピアツーピアに変更した場合は、そのノードの外部データベースと外部ファイル サーバにマップされた設定が削除されることに注意してください。データベースとファイル サーバの設定は残りますが、そのノードでマネージドファイル転送を再び有効にする場合は、データベースとファイル サーバの再割り当てが必要になります。 |
IM and Presence Service リリース 10.5(2) 以降にアップグレードすると、アップグレード前の設定に応じて、無効またはピアツーピアが選択されます。