この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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この章は、次の項で構成されています。
Multi-Node 設定がサポートされるのは、64 ビット オペレーティング システムの Cisco UCS Director のみです。Multi-Node 設定では、Cisco UCS Director をスケーリングして、Cisco UCS Director を単独でインストールした場合よりも、さらに多くの VM に対応できます。ここでは、次のノードを設定します。
(注) | Multi-Node の設定では、ライセンスはプライマリ ノードにのみインストールする必要があります。 |
Multi-Node 設定は、インベントリ データの収集などのシステム タスクの処理を、プライマリ ノードから 1 つ以上のサービス ノードへオフロードしてスケーラビリティを向上させます。システム タスクは 1 つ以上のサービス ノードに割り当てることができます。システム タスクの処理のスケーリング方法は、ノードの数によって異なります。
ノード プールはサービス ノードをグループ化し、複数のサービス ノードにシステム タスクを割り当てられるようにします。これにより、どのサービス ノードまたはサービス ノード グループがどのシステム タスクを実行するかを制御できます。1 つのノード プールに複数のサービス ノードがあり、システム タスクを実行する必要があるときに、いずれかのサービス ノードがビジーである場合、Cisco UCS Director では、ラウンドロビン割り当てを使用して、システム タスクを処理するサービス ノードを決定します。すべてのノードがビジーの場合は、プライマリ ノードでシステム タスクを実行させることができます。
ただし、システム タスクに対してそのようなレベルの制御が必要ない場合は、デフォルトのタスク ポリシーを使用して、すべてのサービス ノードをデフォルトのノード プールに追加できます。すべてのシステム タスクはデフォルトのタスク ポリシーにすでに割り当てられており、システム タスクを処理するサービス ノードはラウンドロビン割り当てを使用して決定されます。
一部の重要なタスクがプライマリ ノードによってのみ処理されるようにする場合は、ローカル実行ポリシーに割り当てることができます。
プライマリ ノードとサービス ノードの設定方法、およびシステム タスクの割り当て方法についての詳細は、『Cisco UCS Director Administration Guide』を参照してください。
Multi-Node 設定では、プライマリ ノードは 1 つのみです。このプライマリ ノードには、Cisco UCS Director のライセンスがあります。
ワークフロー エンジンは常にプライマリ ノードにあります。プライマリ ノードには、処理対象としてサービス ノードにオフロードできるシステム タスクの一覧に加え、ノード プールとサービス ノードの設定もあります。
Multi-Node 設定では、1 つ以上のサービス ノードを設定できます。Multi-Node 設定のサービス ノード数は、Cisco UCS Director で設定および管理するデバイスと VM の数によって異なります。
サービス ノードは、プライマリ ノードによってオフロードされたシステム タスクを処理します。サービス ノードが設定されていないか到達不能であれば、プライマリ ノードがシステム タスクを実行します。
インベントリ データベースとモニタリング データベースは、Cisco UCS Director MySQL データベースから作成されます。Cisco UCS Director が収集するデータは、これら 2 つのデータベース間で分配されます。マルチノード設定では、経時的に非常に重くなるデータベース上の収集データを別のデータベースに分離します。
マルチノード設定では、1 つのインベントリ データベースのみ使用できます。このデータベースには次のデータが含まれます。
マルチノード設定では、1 つのモニタリング データベースのみ使用できます。このデータベースには、集計や傾向レポートなど、Cisco UCS Director が履歴の計算に使用するデータが含まれます。
モニタリング データベースのパラメータは、Cisco UCS Director で設定および管理するデバイスと VM の数によって異なります。
Multi-Node 設定のシステムの最小要件は、Cisco UCS Director でサポートが必要な VM の数によって異なります。ローカル データストアでは 25 Mbps 以上の I/O 速度、外部データストアでは 50 Mbps 以上の I/O 速度で Cisco UCS Director VM を導入することを推奨します。次の表に、サポートされる VM の数を導入サイズごとに示します。
展開サイズ | サポートされる VM の数 |
---|---|
中小 |
5,000 ~ 10,000 |
中型 |
10,000 ~ 20,000 |
大 |
20,000 ~ 50,000 |
小規模な Multi-Node 設定でサポートする VM 数は、5,000 から 10,000 です。この導入では次のノードが含まれるようにしてください。
(注) | 最適なパフォーマンスを実現するために、追加的に CPU リソースとメモリ リソースを予約します。 |
要素 | サポートされる最小要件 |
---|---|
vCPU |
4 |
メモリ |
16 GB |
ハード ディスク |
100 GB |
要素 | サポートされる最小要件 |
---|---|
vCPU |
4 |
メモリ |
30 GB |
ハード ディスク |
100 GB(SSD タイプ ストレージ) |
要素 | サポートされる最小要件 |
---|---|
vCPU |
4 |
メモリ |
30 GB |
ハード ディスク |
100 GB(SSD タイプ ストレージ) |
サービス | 推奨設定 | ファイルの場所 | パラメータ |
---|---|---|---|
inframgr |
8 GB |
/opt/infra/bin/inframgr.env |
MEMORY_MAX |
(注) | Inframgr サービスのメモリ設定を変更するには、inframgr.env ファイルの「MEMORY_MAX」パラメータを必要な値に更新します。このパラメータを変更した後、変更内容を反映するためにサービスを再起動します。 |
中規模な Multi-Node 設定でサポートする VM の数は 10,000 から 20,000 です。この導入では次のノードが含まれるようにしてください。
(注) | 最適なパフォーマンスを実現するために、追加的に CPU リソースとメモリ リソースを予約します。 |
要素 | サポートされる最小要件 |
---|---|
vCPU |
8 |
メモリ |
30 GB |
ハード ディスク |
100 GB |
要素 | サポートされる最小要件 |
---|---|
vCPU |
8 |
メモリ |
60 GB |
ハード ディスク |
100 GB(SSD タイプ ストレージ) |
要素 | サポートされる最小要件 |
---|---|
vCPU |
8 |
メモリ |
60 GB |
ハード ディスク |
100 GB(SSD タイプ ストレージ) |
サービス | 推奨設定 | ファイルの場所 | パラメータ |
---|---|---|---|
inframgr |
12 GB |
/opt/infra/bin/inframgr.env |
MEMORY_MAX |
(注) | Inframgr サービスのメモリ設定を変更するには、inframgr.env ファイルの「MEMORY_MAX」パラメータを必要な値に更新します。このパラメータを変更した後、変更内容を反映するためにサービスを再起動します。 |
大規模な Multi-Node 設定でサポートする VM 数は、20,000 から 50,000 です。この導入では次のノードが含まれるようにしてください。
(注) | 最適なパフォーマンスを実現するために、追加的に CPU リソースとメモリ リソースを予約します。 |
要素 | サポートされる最小要件 |
---|---|
vCPU |
8 |
メモリ |
60 GB |
ハード ディスク |
100 GB |
要素 | サポートされる最小要件 |
---|---|
vCPU |
8 |
メモリ |
120 GB |
ハード ディスク |
200 GB(SSD タイプ ストレージ) |
要素 | サポートされる最小要件 |
---|---|
vCPU |
8 |
メモリ |
120 GB |
ハード ディスク |
600 GB(SSD タイプ ストレージ) |
サービス | 推奨設定 | ファイルの場所 | パラメータ |
---|---|---|---|
inframgr |
24 GB |
/opt/infra/bin/inframgr.env |
MEMORY_MAX |
(注) | Inframgr サービスのメモリ設定を変更するには、inframgr.env ファイルの「MEMORY_MAX」パラメータを必要な値に更新します。このパラメータを変更した後、変更内容を反映するためにサービスを再起動します。 |
Multi-Node 設定を Cisco UCS Director に対して設定する前に、次の点を考慮してください。
Multi-Node 設定がサポートされるのは、64 ビット オペレーティング システムの Cisco UCS Director のみです。
Multi-Node 設定では、プライマリ ノードは 1 つのみです。
VMware OVF 導入作業で OVF テンプレートを使用する VM をプロビジョニングするために、UCSD サーバのプライマリ ノード IP アドレスを提供する必要があります。
ほとんどのノードのタイプは後から再設定できないので、ノードのロケーションと IP アドレスを慎重に計画する必要があります。再設定できるのは、プライマリ ノードとしてのサービス ノードのみです。ノードのタイプに他の変更を加えることはできません。たとえば、プライマリ ノードをサービス ノードとして再設定したり、インベントリ データベース ノードをモニタリング データベース ノードとして再設定することはできません。
ライセンスはプライマリ ノードにのみインストールします。
ノードの設定後に、サービス ノード、インベントリ データベース ノード、モニタリング データベース ノードに関して shelladmin で利用できる操作の一覧が変更されます。
Multi-Node 設定を Cisco UCS Director に対して設定する前に、次のベスト プラクティスを考慮してください。
出力を最大化し、ネットワーク遅延を最小限に抑えるため、プライマリ ノード、サービス ノード、インベントリ データベース ノード、およびモニタリング データベース ノードを同じホストに配置することを推奨します。
プライマリ ノードまたはサービス ノードと物理、仮想コンピューティング、ストレージ、およびネットワークのインフラストラクチャ間のネットワーク遅延(平均 RTT)は最小限に抑える必要があります。平均 RTT が低いほど全体のパフォーマンスが向上します。
サービス ノードをサービス ノード プールに関連付けることによって、システム タスクを使用可能なサービス ノードにオフロードできます。
システム ロード時のパフォーマンスを向上させるには、推奨値よりも多くの CPU サイクル(MHz)とメモリを予約します。
Multi-Node 設定のシステムの最小要件を参照してください。
Cisco UCS Director のマルチノード設定のアップグレードに関する詳細については、『Cisco UCS Director Upgrade Guide』を参照してください。