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この章は、次の項で構成されています。
Cisco UCS Central は、拡大する Cisco UCS 環境を対象としたスケーラブルな管理ソリューションです。Cisco UCS Central は、標準化、グローバル ポリシー、およびグローバル ID プールを使用することによって、1 つの管理ポイントから複数の Cisco UCS ドメインを簡単に管理できるようにします。Cisco UCS Central は、1 つの UCS ドメインをポリシーに従って管理する Cisco UCS Manager に代わるものではあません。代わりに Cisco UCS Central では、世界中に分散する多数の個別 Cisco UCS クラシックおよびミニ管理ドメインを対象とした、グローバル レベルでの UCS ドメインの管理と監視に重点を置いています。
Cisco UCS Central では、次の機能を使用して Cisco UCS ドメインを個別またはグループで管理できます。
すべての Cisco UCS コンポーネントが含まれる集中型インベントリ。インフラストラクチャ全体の明確な理解と、現行 Information Technology Infrastructure Library(ITIL)プロセスとの簡素化された統合が実現します。
集中型のポリシー ベース ファームウェア アップグレード。自動スケジュールに従って、またはビジネス ワークロードの要求に応じて、アップグレードを一括または選択して適用できます。
グローバル ID プール。ID の競合を解決します。
グローバル管理ポリシー。Cisco UCS ドメインのグローバル管理とローカル管理の両方を有効にします。
高度なデータ センター管理フレームワークとの統合を容易にするため、Cisco UCS Manager API に基づいて構築された XML API。
帯域幅統計情報の収集および集約。2 週間または 1 年間にわたり保存されます。
登録済み Cisco UCS ドメインのさまざまなエンド ポイントを管理するリモート管理
Cisco UCS Central では、API などの Cisco UCS Managerのローカル管理機能が変更または低下することはありません。これにより、Cisco UCS Central が導入されていない場合と同様の方法でCisco UCS Managerを使用できます。また、既存のサードパーティ統合は変更せずに引き続き動作できます。
Cisco UCS Central の管理機能の一覧と簡単な説明を次の表に示します。
機能 |
説明 |
---|---|
集中型インベントリ |
Cisco UCS Central は、すべての登録済み Cisco UCS コンポーネントがドメイン別に編成されたグローバル インベントリをカスタマイズ可能な更新スケジュールに基づいて自動的に作成します。また XML インターフェイスからインベントリに直接アクセスできる機能により、ITIL プロセスとの統合をさらに容易にします。 |
集中型障害サマリー |
Cisco UCS Central では、グローバル障害サマリー パネルで、すべての Cisco UCS インフラストラクチャのステータスと、ドメインおよび障害タイプ別の障害サマリーを表示できます。また、個々の Cisco UCS Manager ドメインを表示できるため、障害の詳細情報を確認し、問題解決にかかる時間を短縮できます。障害をドリルダウンすると、UCS Manager がコンテキスト内で起動し、シームレスな統合エクスペリエンスが実現します。 |
集中型のポリシー ベース ファームウェア アップグレード |
Cisco.com から Cisco UCS Central 内のファームウェア ライブラリにファームウェア更新を自動的にダウンロードできます。その後、業務上の要件に基づき、自動ファームウェア更新を一括または選択的に実行することをスケジュールします。ファームウェアを一元的に管理することで、IT 標準に準拠し、ポイント アンド クリック操作でリソースの再プロビジョニングを実行できるようになります。 |
グローバル ID プール |
Cisco UCS Central は、ID の競合を排除し、ソフトウェア ライセンスのポータビリティを実現します。ユニバーサル ユーザ ID(UUID)、MAC アドレス、IP アドレス、およびワールドワイド ネーム(WWN)などのすべての ID をグローバル プールから取得する操作を一元化し、リアルタイムで ID 使用状況のサマリーを確認できます。サーバ ID 情報の集中化により、世界中の Cisco UCS ドメイン間でのサーバ ID の移動と、新しいサーバで実行する既存のワークロードのリブートが簡単になります。 |
ドメイン グループ |
Cisco UCS Central では、ドメイン グループとサブグループを作成するオプションを提供することで、ポリシー管理が簡素化されます。ドメイン グループとは、システムを地理的なグループまたは組織的なグループにまとめるために使用できる Cisco UCS ドメインの任意のグループ化方式です。各ドメイン グループには、最大 5 つのドメイン サブグループ レベルを使用できます。これにより、多数の Cisco UCS ドメインを管理するときにポリシー例外を管理できます。各サブグループと親ドメイン グループとの間には階層関係があります。 |
グローバル管理ポリシー |
Cisco UCS Central では、グローバル管理ポリシーによりコンプライアンスと従業員の効率性を確保できます。グローバル ポリシーはドメイン グループ レベルで定義され、日時やユーザ認証から、装置の電力およびシステム イベント ログ(SEL)ポリシーまで、あらゆるものをインフラストラクチャで管理できます。 |
グローバル サービス プロファイルとテンプレート |
Cisco UCS Central のグローバル サービス プロファイルとテンプレートにより、短期間での簡素化されたインフラストラクチャの展開が可能になり、社内全体での設定の整合性が実現します。この機能により、グローバル ベアメタル ワークロード モビリティが有効になります。これは、ハイパーバイザによって仮想ワークロード モビリティが実現したことと非常によく似ています。 |
統計情報管理 |
Cisco UCS Central では、Cisco UCS ドメインがどのように機能し、時間の経過に伴い動作が向上し、ワークロードの定期的なピークと変動に円滑に対応できるようになるのかを理解できます。Cisco UCS Central GUI からレポートを設定および生成できます。統計情報の収集を促進するため、集中型データベース スキーマはオープンであり、データに直接アクセスするか、または Cisco UCS Central ソフトウェア GUI、コマンドライン インターフェイス(CLI)、または XML API を使用してデータにアクセスすることができます。 |
バックアップ |
Cisco UCS Central の自動バックアップ機能により、登録済み Cisco UCS ドメインと UCS Central 設定の設定情報が迅速かつ効率的にバックアップできるようになります。 |
ハイ アベイラビリティ |
すべての Cisco UCS ソリューションと同様に、Cisco UCS Central は単一障害点が発生しないように設計されています。Cisco UCS Central ソフトウェアのハイ アベイラビリティにより、アクティブ Cisco UCS Central が応答しない場合に自動的にフェイルオーバーするハートビートを使用するアクティブ スタンバイ モデルを使用して、Cisco UCS Central を実行できます。 |
XML API |
Cisco UCS Central は Cisco UCS Manager と同様に、既存の管理フレームワークおよびオーケストレーション ツールとのインターフェイスに高度な業界標準 XML API を採用しています。Cisco UCS Central ソフトウェア向けの XML API は、Cisco UCS Manager の XML API に似ており、高度なマネージャとの統合にかかる時間を大幅に短縮します。 |
リモート 管理 |
Cisco UCS Central では、登録済み Cisco UCS ドメインのさまざまなエンドポイントを 1 つの管理ポイントから管理できます。シャーシ、サーバ、ファブリック インターコネクト、およびファブリック エクステンダを Cisco UCS Central GUI または CLI から管理できます。また、Cisco UCS Central から、登録された UCS ドメインのテクニカル サポート ファイルにアクセスすることもできます。 |
ポリシー/ポリシー コンポーネントおよびリソースのインポート |
Cisco UCS Central には、1 つの登録済み UCS ドメインで完全なポリシー/ポリシー コンポーネントまたはリソースを柔軟に検索し、Cisco UCS Central にインポートできます。その後、このポリシーまたはリソースを他の管理対象ドメインに展開できます。 |
Cisco UCS Central は、複数の Cisco UCS ドメインを管理するための Cisco UCS ドメイン グループの階層を作成します。Cisco UCS Central には、次のドメイン グループのカテゴリがあります。
ドメイン グループ:複数の Cisco UCS ドメインを含むグループ。管理を容易にするため、1 つのドメイン グループの下に同様の Cisco UCS ドメインをグループ化できます。
ドメイン グループ ポリシーを作成しており、新しい登録済み Cisco UCS ドメインがポリシーで定義された条件を満たしている場合、そのドメインはポリシーで指定されたドメイン グループの下に自動的に配置されます。それ以外の場合は、グループ化されていないドメイン カテゴリに配置されます。このグループ化されていないドメインを、任意のドメイン グループに割り当てることができます。
各 Cisco UCS ドメインは、1 つのドメイン グループにのみ割り当てることができます。Cisco UCS ドメインのメンバーシップは、任意の時点で割り当てまたは再割り当てすることができます。Cisco UCS ドメインをドメイン グループに割り当てると、その Cisco UCS ドメインは、ドメイン グループに対して指定されたすべての管理ポリシーを継承します。
Cisco UCS ドメインをドメイン グループに追加する前に、その Cisco UCS ドメインのポリシー解決制御をローカルに変更してください。これにより、その Cisco UCS ドメインに固有のサービス プロファイルおよびメンテナンス ポリシーが誤って上書きされるのを防止します。Cisco UCS ドメインの自動検出をイネーブルにしている場合でも、ローカル ポリシー解決をイネーブルにすると、ポリシーが誤って上書きされることから Cisco UCS ドメインを保護します。
Cisco UCS Central は、登録済み Cisco UCS ドメイン のグローバル ポリシー サーバとして動作します。グローバル Cisco UCS Central ポリシーをリモート Cisco UCS ドメインに設定するには、ドメインを登録し、登録済みドメインをドメイン グループに割り当てる必要があります。
さらに、ポリシー インポート機能により、ローカル ポリシーを Cisco UCS Central 内でグローバル化できます。その後、これらのグローバル ポリシーを他の登録済み Cisco UCS ドメインに適用できます。
登録済み Cisco UCS ドメインの Cisco UCS Manager で解決されるグローバル ポリシーを、Cisco UCS Central に定義できます。
ポリシー ブラウザは、登録された UCS ドメインから取得したポリシーに関する情報を保有し、ユーザ照会から取得した重要なビジネス関連情報を提供します。この情報は、参加している UCS ドメインからポリシーをインポートするために使用されることがあります。
サポートされる機能は次のとおりです。
複数の UCS ドメインにわたる複数のポリシーの管理を、集約ビューを提供して簡素化します。
管理者は個々の UCS ドメインのポリシーを定義でき、それらのポリシーを各ドメインから Cisco UCS Central へインポートできます。
地域、タイプ、またはポリシーに基づいて最も単純な形式で情報をプルするためのシームレスなビューが提供されます。
より高レベルの管理制御機能によって、 Cisco UCS Central に組み込まれている強力な UCS 管理ドメインのポリシーをインポートすることより、移行が容易になっています。
ポリシー ブラウザの構造は、複数の UCS 管理ドメインの管理者向けに設計されています。管理者を支援して、ポリシーに対称性を持たせるとともに、ポリシー リポジトリを提供して操作を簡素化します。ポリシー ブラウザを使用できるのは、管理者権限を持つユーザです。
ポリシー ブラウザは、UCS 管理ドメインのポリシー データを管理し、外部の他のノース バウンド API クライアントに向けて表示される基本的な API を使用して、このデータを共有します。ポリシー ブラウザの情報は、これらの API を使用して抽出できます。
Cisco UCS Central は、MIT オブジェクトだけでなく、リソース マネージャ内のポリシーおよびリソースに関する情報も保持します。これらのオブジェクトは、インベントリを介して UCSM MIT オブジェクトを読み取った後、更新されます。統合ツリーは、GUI およびノース バウンド XML API からのクエリー用に Cisco UCS Central で保持され、UCS 管理ドメイン内に存在するリモート ポリシー情報を取得します。
プールは、システムで使用できる ID のコレクション、物理リソース、または論理リソースです。すべてのプールは、サービス プロファイルの柔軟性を高め、ユーザがシステム リソースを中央で集中管理できるようにするものです。Cisco UCS Central で定義されたプールはグローバル プールと呼ばれ、Cisco UCS ドメイン間で共有できます。グローバル プールは、Cisco UCS Central に登録された Cisco UCS ドメイン全体で集中型 ID 管理を可能にします。Cisco UCS Central から Cisco UCS Manager に ID プールを割り当てることにより、ID がどこでどのようにして使用されるかを追跡し、競合を防止し、また競合が発生した場合に通知を受けることができます。Cisco UCS Manager でローカルに定義されたプールは、ドメイン プールと呼ばれます。
(注) | 異なるプールに同じ ID が存在できますが、割り当てることができるのは一度だけです。同じプールの 2 つのブロックは、同じ ID を保有できません。 |
MAC アドレスなどの ID 情報をプールし、特定のアプリケーションをホストするサーバに範囲を事前に割り当てることができます。たとえば、MAC アドレス、UUID、および WWN の同じ範囲内にある Cisco UCS ドメインにわたってすべてのデータベース サーバを設定できます。
UCS Manager に初めてログインすると、すべてのポリシーのクイック スキャンが実行され、UCS ローカル ポリシー マップが作成され、初期化されます。その後、ポリシー オブジェクトとリソース オブジェクトが作成、更新、および削除されます。
ローカル オブジェクトが作成されると、インベントリ更新メカニズムを使用して Cisco UCS Central に報告されます。これらのオブジェクトを受信すると、policy:Universe オブジェクトが更新され、要素オブジェクトがクラスタおよび送信元オブジェクトに変換されます。これらのオブジェクトは、対応する状態の変更に伴って、UCS ドメイン上で更新および削除されます。
Cisco UCS Central から UCS ドメインを登録解除すると、それらの UCS ドメインのポリシー ソースがクラスタから削除されます。クラスタに送信元オブジェクトが存在しない場合は、そのクラスタが解放されます。
Cisco UCS Central では、複数のバージョンの Cisco UCS Manager を使用して複数の Cisco UCS ドメインを同時に管理できます。Cisco UCS Central は、ドメイン登録時に各 Cisco UCS ドメインの機能を識別します。この機能により、複数バージョンの Cisco UCS Manager を Cisco UCS Central とシームレスに統合し、管理とグローバル サービス プロファイルの展開を実現できます。
Cisco UCS Central XML API は Cisco UCS Central へのプログラマチック インターフェイスです。この API は、HTTP または HTTPS 経由で XML ドキュメントを受け取ります。開発者は、任意のプログラミング言語を使用して API メソッドを含む XML ドキュメントを生成できます。Cisco UCS Central の設定およびステータス情報は、XML API を介して完全にアクセスできる、管理情報ツリーと呼ばれる階層ツリー構造に格納されます。
Cisco UCS Central XML API は、1 つのオブジェクトまたはオブジェクト階層に対する動作をサポートします。単一 API コールでは、1 つのオブジェクトの 1 つの属性(ブレードの電源状態など)、または多数のオブジェクト(シャーシ、ブレード、アダプタ、ポリシー、その他の構成可能なコンポーネント)を変更できます。
API は寛容モードで動作します。不明な属性は、内部のデータ管理エンジン(DME)で保持されているデフォルト値(該当する場合)で置き換えられます。DME は誤った属性を無視します。複数の管理対象オブジェクト(MO)を設定する場合に(たとえば、仮想 NIC)すべての MO を設定できないと、API は動作を停止します。これにより、管理情報ツリーが直前(操作前)の状態に戻され、エラーが返されます。
MO およびプロパティへのアップデートは既存のオブジェクト モデルに準拠し、下位互換性を保ちます。既存のプロパティが製品のアップグレード中に変更された場合、アップグレード後、データベースのロード中に管理されます。新しいプロパティにはデフォルト値が割り当てられます。
API の動作はトランザクション型で、単一のデータ モデルで終了します。Cisco UCS がステート アップデートなどのすべてのエンドポイントの通信を担うため、ユーザはエンドポイントと直接通信できません。このように、開発者は、独立した個々のコンポーネント設定の管理タスクを行う必要はありません。
API モデルには、次のプログラマチック エンティティが含まれます。
クラス:管理情報ツリーのオブジェクトのプロパティおよび状態を定義します。
メソッド:1 つまたは複数のオブジェクトに対して API が実行するアクション。
タイプ:オブジェクト ステート(たとえば、equipmentPresence)に値をマッピングするオブジェクトのプロパティです。
一般的な要求は DME に着信し、FIFO の順にトランザクタ キューに配置されます。トランザクタはこのキューから要求を取得し、要求を解釈して認可チェックを実行します。要求が確認されると、トランザクタは管理情報ツリーを更新します。このすべての動作は、1 つのトランザクションで行われます。
完全なイベント サブスクリプションがイネーブルになります。サブスクリプション後に、イベント通知はステート変更のタイプとともに送信されます。
Cisco UCS を構成するすべての物理および論理コンポーネントは、MIT と呼ばれる階層型管理情報モデルで表されます。このツリー内の各ノードは、管理ステータスと動作ステータスを含む、管理対象オブジェクト(MO)またはオブジェクトのグループを表します。
階層構造は最上位のルート(topRoot)から始まり、親ノードと子ノードを含みます。このツリー内の各ノードは管理対象オブジェクトであり、Cisco UCS 内の各オブジェクトは、オブジェクトとツリー内の位置を示す一意の識別名(DN)を持ちます。管理対象オブジェクトは、グローバル サービス プロファイル、グローバル ポリシー、グローバル MAC プールなどの Cisco UCS Central リソースを抽象化したものです。
設定ポリシーは、システム内のポリシーの大半を占め、さまざまな Cisco UCS コンポーネントの設定を説明します。ポリシーは、ある環境下でシステムがどのように動作するかを決定します。特定の管理対象オブジェクトはユーザが作成せず、自動的に Cisco UCS によって作成されます(電源オブジェクトやファン オブジェクトなど)。API を起動することによって、管理情報モデル(MIM)にオブジェクトの読み取りと書き込みを行います。
Tree (topRoot):——————— Distinguished Name: |——DomainContainer———— (compute) |——ucsDomain-1—————— (compute/sys-1008/) |——chassis-1—————— (compute/sys-1008/chassis-1) |——blade-1—————- (compute/sys-1008/chassis-1/blade-1) |——adaptor-1—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-1/adaptor-1) |——blade-2————— (compute/sys-1008/chassis-1/blade-2) |——adaptor-1—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-2/adaptor-1) |——adaptor-2—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-2/adaptor-2) |——blade-3————— (compute/sys-1008/chassis-1/blade-3) |——adaptor-1—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-3/adaptor-1) |——adaptor-2—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-3/adaptor-2) |——blade-4————— (compute/sys-1008/chassis-1/blade-4) |——adaptor-1—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-4/adaptor-1) |——blade-5—————- (compute/sys-1008/chassis-1/blade-5) |——adaptor-1—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-5/adaptor-1) |——adaptor-2—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-5/adaptor-2) |——blade-6————— (compute/sys-1008/chassis-1/blade-6) |——adaptor-1—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-6/adaptor-1) |——blade-7————— (compute/sys-1008/chassis-1/blade-7) |——adaptor-1—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-7/adaptor-1) |——blade-8————— (compute/sys-1008/chassis-1/blade-8) |——adaptor-1—– (compute/sys-1008/chassis-1/blade-8/adaptor-1) |——chassis-2—————— (compute/sys-1008/chassis-2) |——chassis-3—————— (compute/sys-1008/chassis-3) |——chassis-4—————— (compute/sys-1008/chassis-4) |——chassis-5—————— (compute/sys-1008/chassis-5) |——ucsDomain-2—————— (compute/sys-1009/)
現在 Cisco UCS Central では、クライアント アプリケーションが、すべてのサービス プロバイダー DME(リソース マネージャ、ID マネージャなど)を個別に認識する必要があるのに加え、サービス プロファイルを作成するためには要求をリソース マネージャへ送信する必要があること、およびプールを作成するためには要求をポリシー マネージャへ送信する必要があることも認識する必要があります。Cisco UCS Central には 1000 を超える管理対象オブジェクトがあるため、クライアントがどのプロバイダー DME をどの MO へマップするかについて認識することはできません。
このリリースでは、Central Manager が、バックエンド プロセスへの共通インターフェイスとして仮想 DME を提供するようになりました。この DME は、要求を受信して実際の DME に送信し、結果を受信し、適切な応答を集約して返すものと見なされます。Central Manager は、外部ユーザからすべての XML API 要求を受信する新しい DME として実装されます。ただし、GUI および CLI クライアントからの XML API 要求は、既存の DME によって処理されます。Central Manager は、URL(http://ucs central IP/xmlIM)に対する API 要求を受信します。
Cisco UCS Central には、次のサービス プロバイダー DME があります。
Service Registry:集約登録リポジトリを提供し、サービス プロバイダー(Identifier Manager、Operation Manager など)およびサービス コンシューマまたはクライアント(UCS Manager)のシステム情報を保存します。
Operations Manager:一連の UCS システムの運用管理(ファームウェア パックの管理、設定のエクスポートまたはインポート、データベースのバックアップ)機能を提供します。
Identifier Manager:UCS Manager システム間で競合を回避するために UUID、MAC アドレス、WWxNs、IP アドレス、および IQN アドレスを集中管理します。
Resource Manager:UCS システム間の物理リソースと論理リソース(サービス プロファイル、VLAN、VSAN など)の一元化および統合化したビューを提供します。
Management Controller:Cisco UCS Central 仮想マシンのコントローラです。
Policy Manager:グローバル ポリシーおよびグローバル プールを提供します。これらのオブジェクトは「org」下にあるため、その組織構造もポリシー サーバによって所有および管理されます。また、ID プール、テンプレート、およびドメイン グループは Policy Manager で定義され、状況に応じて異なるサービスに選択的に配布されます。
Statistics Manager:登録された UCS ドメインから統計情報を収集および保存します。
一般的な要求はデータ管理エンジン(DME)に着信し、FIFO の順にトランザクタ キューに配置されます。トランザクタはこのキューから要求を取得し、要求を解釈して認可チェックを実行します。要求が確認されると、トランザクタは管理情報ツリーを更新します。このプロセスは、単一のトランザクションで実行されます。
特定のオブジェクトは、識別名(DN)または相対名(RN)で識別できます。
識別名を使用すると、明確にターゲット オブジェクトを識別することができます。識別名は、一連の相対名から構成される次の形式を持ちます。
dn = {rn}/{rn}/{rn}/{rn}...
次の例で DN は、オブジェクト ツリーの最上位からオブジェクトまで、adaptor-1 の完全修飾パスを提供します。DN は、API コールが動作する管理対象オブジェクトを指定します。
< dn =”sys/chassis-5/blade-2/adaptor-1” />
相対名は、親オブジェクトのコンテキスト内でオブジェクトを識別します。識別名は、一連の相対名で構成されます。
次の識別名を例にします。
<dn = "sys/chassis-5/blade-2/adaptor-1/host-eth-2"/>
これは、次の相対名で構成されます。
topSystem MO: rn="sys" equipmentChassis MO: rn="chassis-<id>" computeBlade MO: rn ="blade-<slotId>" adaptorUnit MO: rn="adaptor-<id>" adaptorHostEthIf MO: rn="host-eth-<id>"
各メソッドは XML ドキュメントに対応します。
(注) | このマニュアルのいくつかのコード例では、用語 <real_cookie> は 1217377205/85f7ff49-e4ec-42fc-9437-da77a1a2c4bf などの実際の Cookie に置き換えられます。XML API の Cookie は 47 文字の文字列です。これは、セッション情報を維持するために Web ブラウザがローカルに保存する Cookie とは種類が異なります。 |
認証方式は、セッションを認証して保持します。次に例を示します。
aaaLogin:ログインする最初のメソッドです。
aaaRefresh:現在の認証 Cookie を更新します。
aaaLogout:現在のセッションを終了し、対応する認証 Cookie を非アクティブ化します。
有効な Cookie を取得する場合は、aaaLogin メソッドを使用します。セッションを保持し、Cookie をアクティブに保つ場合は、aaaRefresh を使用します。セッションを終了(また、Cookie を無効化)する場合は、aaaLogout メソッドを使用します。Cisco UCS に対して一度に最大 256 個のセッションを開くことができます。
クエリー メソッドは、オブジェクトの現在の設定状態情報を取得します。このリリースでは、次のクエリー メソッドがサポートされています。
configResolveDn:DN によりオブジェクトを取得します。
configResolveDns:DN のセットによりオブジェクトを取得します。
configResolveClass:該当するクラスのオブジェクトを取得します。
configResolveClasses:複数のクラスのオブジェクトを取得します。
configFindDnsByClassId:指定されたクラスの DN を取得します。
configResolveChildren:オブジェクトの子オブジェクトを取得します。
configResolveParent:オブジェクトの親オブジェクトを取得します。
configScope:管理情報ツリーの DN に対してクラス クエリーを実行します。
ほとんどのクエリー メソッドは、引数 inHierarchical(ブール値 true/yes または false/no)を持ちます。true の場合、inHierarchical 引数はすべての子オブジェクトを返します。
<configResolveDn … inHierarchical="false"></> <configResolveDn … inHierarchical="true"></>
Cisco UCS から返されるデータ量は非常に大きいことがあるため、inHierarchical 引数は慎重に使用してください。たとえば、クエリー メソッドが、管理情報ツリーの上部にある管理対象オブジェクト(MO)を参照するクラスまたは DN で使われていて、inHierarchical が true に設定されている場合、応答には Cisco UCS の設定全体のほとんどが含まれる可能性があります。Cisco UCS が要求を処理するために必要なリソースが多くなると、Cisco UCS の応答にかかる時間が長くなります。遅延を回避するには、クエリー メソッドを少数の MO に関連する小さな規模で実行する必要があります。
ヒント | クエリー メソッドが応答しない、または応答に時間がかかる場合は、クライアント アプリケーションのタイムアウト期間を長くするか、関連する MO の数を減らすようにクエリー メソッドを調整します。 |
クエリーの API メソッドには、コールを再帰的にするかどうかを指定するために inRecursive 引数が含まれる場合があります(他のオブジェクトまたは親オブジェクトをポイントし返す場合など)。
この API は、クエリー メソッドの有用性を高めるためにフィルタ セットを提供します。これらのフィルタは、クエリーの一部として渡すことができ、必要な結果セットを特定するために使用されます。
(注) | ホストの電源が少なくとも 1 回投入されるまでに、Cisco UCS はインベントリおよびステータス情報の取得を完了していない場合があります。たとえば、Cisco UCS がリセットされた場合は、ホストの電源が次にオンになるまで、CPU、メモリ、またはアダプタの詳細なインベントリ情報は取得されません。使用できないデータに対応する MO でクエリー メソッドが実行された場合、応答は空白になります。 |
Simple フィルタには、true フィルタおよび false フィルタの 2 つの種類があります。これら 2 つのフィルタは、それぞれ true または false の単純なステータスに反応します。
Property フィルタは、結果セットに含める基準としてオブジェクトのプロパティの値を使用します。ほとんどの場合、Property フィルタを作成するには、比較する値とともに、ターゲット オブジェクトまたはプロパティの classId および propertyId が必要です。
Equality フィルタ:結果セットを、特定のプロパティが、指定したプロパティ値と「等しい」オブジェクトに限定します。
Not equal フィルタ:結果セットを、特定のプロパティが、指定したプロパティ値と「等しくない」オブジェクトに限定します。
Greater than フィルタ:結果セットを、特定のプロパティが、指定したプロパティ値よりも「大きい」オブジェクトに限定します。
Greater than or Equal to フィルタ:結果セットを、特定のプロパティが指定したプロパティ値「以上」であるオブジェクトに限定します。
Less than フィルタ:結果セットを、特定のプロパティが、指定したプロパティ値「未満」であるオブジェクトに限定します。
Less than or Equal to フィルタ:結果セットを、特定のプロパティが、指定されたプロパティ値「以下」であるオブジェクトに限定します。
Wildcard フィルタ:結果セットを、特定のプロパティがワイルドカードを含むプロパティと一致するオブジェクトに限定します。サポートされているワイルドカードには、「%」または「*」(あらゆる文字の並び)、「?」または「-」(任意の 1 文字)があります。
Any Bits フィルタ:結果セットを、特定のプロパティが、渡されたビット セットの少なくとも 1 つを含むオブジェクトに限定します。(ビットマスク プロパティにだけ使用します)。
All Bits フィルタ:結果セットを、特定のプロパティが、渡されたビット セットのすべてを含むオブジェクトに限定します。(ビットマスク プロパティにだけ使用します)。
Composite フィルタは、2 つ以上のコンポーネント フィルタから構成されます。Composite フィルタを使用すると、柔軟に結果セットを作成できます。たとえば、Composite フィルタによって、含まれているフィルタの少なくとも 1 つで受け入れられたオブジェクトだけに結果セットを限定できます。
AND フィルタ:結果セットは、各コンポーネント フィルタのフィルタリング基準を満たす必要があります。たとえば、totalMemory が 64 MB を超えた動作可能なすべてのコンピュータ ブレードを取得する場合、フィルタは 1 つの Greater than フィルタと 1 つの Equality フィルタから構成されます。
OR フィルタ:結果セットは、少なくとも 1 つのコンポーネント フィルタのフィルタリング基準を満たす必要があります。たとえば、未割り当ての assignmentState 値またはアソシエーション状態の値が未割り当てのすべてのサービス プロファイルを取得する場合、フィルタは 2 つの Equality フィルタから構成されます。
Between フィルタ:結果セットは、最初の指定値と 2 番めの指定値(それ自体を含む)の範囲内にあるオブジェクトです。たとえば、最初の日から最終日までに発生したすべてのエラーです。
XOR フィルタ:結果セットは、たった 1 つの Composite コンポーネント フィルタのフィルタリング基準を満たすオブジェクトです。
Modifier フィルタは、含まれているフィルタの結果を変更します。
現在サポートされている唯一の Modifier フィルタは NOT フィルタで、含まれているフィルタの結果を拒否します。含まれている基準に一致しないオブジェクトを取得する場合は、このフィルタを使用します。
管理対象オブジェクトの設定を変更するメソッドが複数あります。これらの変更は、ツリー全体、サブツリー、または個々のオブジェクトに適用できます。次に、設定メソッドの例を示します。
configConfMo:管理情報ツリーの 1 つの管理対象オブジェクト(たとえば、DN)に影響します。
configConfMos:複数のサブツリー(たとえば、複数の DN)に影響します。
configConfMoGroup:複数のサブツリー構造(DN)または管理対象オブジェクトに対して同じ設定の変更を加えます。
ほとんどの設定メソッドは、inHierarchical 引数(ブール値 true/yes または false/no)を使用します。子オブジェクトが XML ドキュメントに含まれ、DME が寛容モードで動作するため、設定時にこれらの値は重大な役割を担いません。
アプリケーションは、通常のポーリングまたはイベント サブスクリプションによってステート変更に関する情報を取得します。リソースをより効率的に使うために、イベント サブスクリプションは通知に最適な方法です。ポーリングは非常に限定的な状況にある場合だけ使用してください。
次の例に示すように、イベントに対して登録するために eventSubscribe を使用します。
<eventSubscribe cookie="<real_cookie>"> </eventSubscribe>
通知を受信するには、TCP 上で HTTP または HTTPS セッションを開き、このセッションを開いたままにします。eventSubscribe の受信時に、 は新しいイベントが発生すると、それらすべての送信を開始します。これらのイベントの登録を解除するには、eventUnsubscribe メソッドを使用します。
各イベントには、イベントが生成されたアプリケーションを示す srcDme 属性が含まれています。さらに、各イベントは特定の srcDme に対して一意のイベント ID を持ちます。この srcDme 属性は、イベントのソース アプリケーションを表します。イベント ID はカウンタとして動作し、すべてのメソッドの応答に含まれます。イベントが生成されると、イベント ID カウンタが増加し、新しいイベント ID が割り当てられます。このシーケンス番号により、イベントの追跡が可能になり、イベントを見逃すことがなくなります。
ユーザが開始したイベント チャネル接続は、イベント チャネル セッションの Cookie に関連付けられた非アクティビティが 600 秒経過してから、 によって自動的に切断されます。イベント チャネル接続が によって自動的に閉じられることを防ぐには、ユーザは 600 秒以内に同じイベント チャネル セッション Cookie に対して aaaKeepAlive 要求を送信するか、または同じイベント チャネル セッション Cookie を使用して に他の XML API メソッドを送信する必要があります。
GUI と Cisco UCS Central 間の XML 交換を取得するには、Google Chrome の Web ブラウザ向け開発者ツールにおいて、ショートカット(Ctrl + Shift + I)を使用します。内部セキュリティ要件により、この情報が適用されない場合もあります。ただし、送信された XML を監視するために、市販のパケット アナライザ アプリケーションを使用できます。
が XML API 要求に応答する場合、応答は要求が完了できない場合に失敗を示します。成功の応答は、要求が有効かどうかだけを示し、操作が完了したことは示しません。たとえば、電源投入の要求をサーバが完了するには時間がかかることがあります。電源状態は、サーバの電源が実際に投入されてからのみダウンからアップに変更されます。
要求が正常に実行されると、 は要求された情報または変更が行われたことの確認を含む XML ドキュメントを返します。次に、識別名 sys/chassis-1/blade-1 に対する configResolveDn クエリーの例を示します。
<configResolveDn dn="sys/chassis-1/blade-1" cookie="<real_cookie>" inHierarchical="false"/>
失敗した要求への応答には、errorCode および errorDescr の XML 属性が含まれます。次に、失敗した要求に対する応答の例を示します。
<configConfMo dn="fabric/server" cookie="<real_cookie>" response="yes" errorCode="103" invocationResult="unidentified-fail" errorDescr="can't create; object already exists."> </configConfMo>
存在しないオブジェクトに対するクエリー要求は、DME によって失敗として扱われません。オブジェクトが存在しない場合、 は成功メッセージを返しますが、XML ドキュメントには、要求されたオブジェクトが見つからなかったことを示すために空のデータ フィールド(<outConfig> </outConfig>)が含まれます。次に、存在しないラックマウント サーバの識別名を解決する試みに対する応答の例を示します。
<configResolveDn dn="sys/chassis-1/blade-4711" cookie="<real_cookie>" response="yes"> <outConfig> </outConfig> </configResolveDn>