Cisco SRE サービス モジュール インターフェイスの概要
ホスト ルータおよび Cisco SRE サービス モジュールでは、内部通信と外部通信のために複数のインターフェイスが使用されます。ルータ上で各インターフェイスを設定するために、Cisco IOS CLI コマンドを使用します。
インターフェイスを設定する前に、Cisco SRE サービス モジュール コマンド環境を開始するための次の情報を確認してください。
• Cisco SRE サービス モジュールを装着する Cisco ルータの IP アドレス
• ルータにログインするためのユーザ名とパスワード
• Cisco SRE サービス モジュールのスロットとユニット番号
Cisco SRE サービス モジュールは、次の 3 つのインターフェイスを介してホスト ルータと通信します。
• コンソール マネージャ インターフェイス:コンソール マネージャ インターフェイスでは、サービス モジュール コンソールにアクセスして、SRE-V 設定を実行できます。ホスト ルータ内からアクセスできるため、このインターフェイスにより、ルータと Cisco SRE サービス モジュールとの間に内部レイヤ 3 ギガビット イーサネット リンクが提供されます。コンソール マネージャ インターフェイスのすべての設定と管理は、Cisco IOS CLI を使用して実行されます。
• MGF インターフェイス:MGF インターフェイスにより、Cisco SRE サービス モジュールは、高速バックプレーン スイッチ経由で通信できるようになります。ホスト ルータ内からアクセスできるため、このインターフェイスにより、ルータと Cisco SRE サービス モジュールとの間に内部レイヤ 2 ギガビット イーサネット リンクが提供されます。MGF インターフェイスの設定は、Cisco IOS CLI を使用して実行されます。MGF の設定の詳細については、Cisco.com にある『 Cisco 3900 Series, 2900 Series, and 1900 Series Integrated Services Routers Software Configuration Guide 』の「Multi-Gigabit Fabric on the Router」の章を参照してください。
• 外部サービス モジュール インターフェイス:VMware vSphere Hypervisor TM または仮想マシンは、外部サービス モジュール インターフェイスをプライマリ インターフェイスまたはバックアップ インターフェイスとして使用できます。内部インターフェイスの場合とは異なり、外部インターフェイスの制御と管理は主に VMware vSphere Hypervisor TM によって行われます。VMware vSphere Hypervisor TM がトラフィックを MGF インターフェイス経由でルータに転送するように設定されていない限り、トラフィックはルータを通過しません。
関連資料
• 「Cisco SRE サービス モジュール インターフェイスの設定」
Cisco SRE サービス モジュール インターフェイスの設定
ここでは、Cisco IOS CLI を使用した Cisco SRE サービス モジュールの基本的なネットワーク パラメータの設定方法について説明します。次の事項について説明します。
• 「Cisco SRE サービス モジュール インターフェイスを設定するための前提条件」
• 「ルータ上での Cisco SRE サービス モジュール インターフェイスの設定」
• 「VLAN の設定」
Cisco SRE サービス モジュール インターフェイスを設定するための前提条件
ここでは、ルータ、Cisco SRE サービス モジュール、および FTP/SFTP/HTTP サーバの前提条件について説明します。
Cisco ルータの前提条件
• Cisco ルータで適切な Cisco IOS ソフトウェア バージョンが実行され、Cisco SRE サービス モジュールが認識されることを確認します。「ルータ、Cisco SRE サービス モジュール、および Cisco IOS ソフトウェア バージョンの互換性の確認」および「Cisco SRE サービス モジュールの取り付けの確認」を参照してください。
Cisco SRE サービス モジュールの前提条件
(注) ほとんどの場合、ルータは、内部に Cisco SRE サービス モジュールがすでに取り付けられた状態で出荷されます。
• ホスト ルータ内での Cisco SRE サービス モジュールのスロットとポートの位置を特定します。
– slot: Cisco SRE サービス モジュールが装着されているホスト ルータ シャーシ スロットの ID。サービス モジュールの取り付け後、Cisco IOS ソフトウェア CLI の show running-config コマンドを使用することにより、この情報を取得できます。
– port :Cisco SRE サービス モジュール上の Network Interface Card(NIC; ネットワーク インターフェイス カード)の ID。
コンソール マネージャ インターフェイスの値は 0、MGF インターフェイスの値は 1 です。
関連資料
• 「ルータ上での Cisco SRE サービス モジュール インターフェイスの設定」
ルータ上での Cisco SRE サービス モジュール インターフェイスの設定
Cisco SRE サービス モジュールとホスト ルータとの間の内部インターフェイスを設定します。この初期設定が完了すれば、サービス モジュールにアクセスして、Cisco SRE-V アプリケーションのインストールおよび設定ができるようになります。
Cisco SRE-V では、次の 3 つの設定オプションが提供されます。
• MGF レイヤ 2 スイッチド設定:この設定オプションでは、トラフィックがルータではなく EtherSwitch を通過するため、パフォーマンスが向上し、ルータ CPU には負荷がかかりません。ブロードキャスティングなど、すべてのレイヤ 2 機能がサポートされます。この設定オプションを使用するには、EtherSwitch EHWIC または EtherSwitch サービス モジュールを購入する必要があります。
• Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定:この設定オプションでは、機器の追加は不要ですが、ルータ CPU に負荷がかかります。このオプションは複雑であり、一部のレイヤ 2 機能(ブロードキャスティングなど)はサポートされません。
• 外部インターフェイス設定:この設定オプションは、設定しやすく、低コストであり、ルータ CPU に負荷をかけません。しかし、外部スイッチ上での追加のケーブル配線と追加のギガビット イーサネット スイッチポートを必要とします。さらに、VMware vSphere Hypervisor TM ネットワーク上で Cisco IOS 機能を使用できません(たとえば、仮想マシンを DMZ 内に配置できません)。また、内部インターフェイスで使用可能なハードウェア TCP/IP/UDP/iSCSI オフ ロード機能を利用できません。
詳細については、次の項を参照してください。
• 「MGF レイヤ 2 スイッチド設定:推奨」
• 「Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定」
• 「外部インターフェイス設定」
MGF レイヤ 2 スイッチド設定:推奨
図 3-1 に、MGF レイヤ 2 スイッチド設定でのトラフィック フローを示します。MGF バックプレーン スイッチにより、複数のハイパーバイザ間にわたって仮想ネットワークが接続され、ルータ CPU 経由でトラフィックを送信しなくても、Cisco EtherSwitch EHWIC または EtherSwitch サービス モジュール経由で LAN に直接アクセスできるようになります。サポートされる Cisco EtherSwitch EHWIC および EtherSwitch サービス モジュールについては、 表 1-2 を参照してください。
図 3-1 MGF レイヤ 2 スイッチド設定でのトラフィック フロー
図 3-2 に、Cisco SRE サービス モジュール インターフェイス上に設定する IP アドレスの位置を示します。
コンソール マネージャには、2 つの IP アドレスが必要です。ルータからコンソール マネージャへのリンクのルータ側に 1 つ、同じリンクのコンソール マネージャ側にもう 1 つです。
VMware vSphere Hypervisor TM にも 2 つの IP アドレスが必要です。ルータを VMware vSphere Hypervisor TM に接続するリンクのルータ側に 1 つ、VMware vSphere Hypervisor TM にもう 1 つです。
図 3-2 IP アドレスの位置
手順の概要
ホスト ルータ CLI での手順(次のコマンドを入力)
1. enable
2. configure terminal
コンソール マネージャの slot /0 の設定
1. interface sm slot /0
2. ip address console-manager-router-side-ip-address subnet-mask
または
ip unnumbered type number
3. service-module ip address console-manager-ip-address subnet-mask
4. service-module ip default-gateway console-manager-gateway-ip-address
5. service-module mgf ip address hypervisor-ip-address subnet-mask
6. no shut
7. exit
8. [ip route console-manager -ip-address subnet-mask sm slot /0]
コンソール マネージャの slot /1 の設定
1. interface sm slot /1
2. switchport mode trunk
3. [switchport trunk allowed vlan vlan_numbers ]
4. exit
VLAN 1 の設定
1. interface vlan 1
2. ip address hypervisor-router-side-ip-address subnet-mask
3. no shut
4. end
5. copy running-config startup-config
6. show running-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable <password>
Router> enable Router> <password> Router# |
ホスト ルータ上で特権 EXEC モードを開始します。パスワードの入力を求められた場合は入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
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ステップ 1 |
interface sm slot /0
Router(config)# interface sm 1/0 |
Cisco SRE サービス モジュールが装着されたスロットとポート用のインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
ip address console-manager-router-side-ip-address subnet-mask または ip unnumbered type number
Router(config-if)# ip address 10.0.0.100 255.255.255.0 または Router(config-if)# ip unnumbered gigabitethernet 1/0 |
ルータをコンソール マネージャに接続するリンクのルータ側の IP アドレスを指定します。 コンソール マネージャには、2 つの IP アドレスが必要です。ルータからコンソール マネージャへのリンクのルータ側に 1 つ、同じリンクのコンソール マネージャ側にもう 1 つです。この手順では、リンクのルータ側の IP アドレスを設定します。図 3-2 を参照してください。 • console-manager-router-side-ip-address subnet-mask :ルータをコンソール マネージャに接続するリンクのルータ側の IP アドレス。IP アドレスにアペンドするサブネット マスク。 または ip unnumbered コマンドは、インターフェイスに明示的な IP アドレスを割り当てずに、そのインターフェイス上での IP 処理をイネーブルにします。 • type :割り当てられた IP アドレスをルータが保持しているインターフェイスのタイプを示します。 • number :割り当てられた IP アドレスをルータが保持しているインターフェイスの番号を示します。 (注) 番号付けされていないインターフェイスは、一意になる必要があります。番号付けされていない別のインターフェイスは指定できません。
注意
ip unnumbered コマンドでは、デバイス間のポイントツーポイント インターフェイスが作成されます。ブロードキャスティングはサポートされません。
。ステップ 8 を参照してください。 |
ステップ 3 |
service-module ip address console-manager-ip-address subnet-mask
Router(config-if)# service-module ip address 10.0.0.1 255.255.255.0 |
コンソール マネージャの IP アドレスを指定します。 • console-manager -ip-address :コンソール マネージャの IP アドレス。図 3-2 を参照してください。 • subnet-mask :IP アドレスにアペンドするサブネット マスクを示します。ホスト ルータと同じサブネット内にある必要があります。 (注) コンソール マネージャの IP アドレスを変更する場合は、サービス モジュールをリロードする必要があります。 |
ステップ 4 |
service-module ip default-gateway console-manager-gateway-ip-address
Router(config-if)# service-module ip default-gateway 10.0.0.100 |
コンソール マネージャのデフォルト ゲートウェイの IP アドレスを指定します。 • console-manager- gateway-ip-address :デフォルト ゲートウェイ ルータの IP アドレス。 |
ステップ 5 |
service-module mgf ip address hypervisor-ip-address subnet-mask
Router(config-if)# service-module mgf ip address 20.0.0.1 255.255.255.0 |
VMware vSphere Hypervisor TM の IP アドレスを指定します。 • hypervisor- ip-address :VMware vSphere Hypervisor TM の IP アドレス。図 3-2 を参照してください。 • subnet-mask :IP アドレスにアペンドするサブネット マスクを示します。ホスト ルータと同じサブネット内にある必要があります。 |
ステップ 6 |
no shut
Router(config-if)# no shut |
インターフェイスが管理上のアップ状態になります。 |
ステップ 7 |
exit
Router(config)# exit |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
[ip route console-manager-ip-address subnet-mask sm slot /0]
Router(config)# ip route 10.0.0.1 255.255.255.255 SM1/0 |
スタティック ルートを作成します。 ステップ 2 で ip unnumbered コマンドを使用した場合は、 ip route console-manager-ip-address subnet-mask sm slot/ 0 コマンドを使用してスタティック ルートを作成する必要があります 。 • console-manager-ip-address subnet-mask: コンソール マネージャの IP アドレスとサブネット マスク。 • slot/0: Cisco SRE サービス モジュールが装着されているスロットとポート。 |
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ステップ 1 |
interface sm slot /1
Router(config)# interface sm 1/1 |
Cisco SRE サービス モジュールが装着されたスロットとポート用のインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
switchport mode trunk
Router(config-if)# switchport mode trunk |
ポートを永続的なトランキング モードにします。 デフォルトの設定は、アクセス モードです。アクセス モードは、ネイティブ VLAN で動作します。Cisco SRE サービス モジュールでは、VLAN 1 がこれに該当します。 |
ステップ 3 |
[switchport trunk allowed vlan vlan_numbers ]
Router(config-if)# switchport mode trunk Router(config-if)# switchport trunk allowed vlan 40, 60 |
(任意)指定した VLAN 上でのトランキングを許可します。 • vlan_numbers :トランキングを許可する VLAN 番号。 |
ステップ 4 |
exit
Router(config)# exit |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
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ステップ 1 |
interface vlan 1
Router(config)# interface vlan 1 |
VLAN 1 用の VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
ip address hypervisor-router-side-ip-address subnet-mask
Router(config-if)# ip address 20.0.0.100 255.255.255.0 |
ルータから VMware vSphere Hypervisor TM へのリンクのルータ側の IP アドレスを指定します。図 3-2 を参照してください。 • hypervisor-router-side-ip-address: ルータを VMware vSphere Hypervisor TM に接続するリンクのルータ側の IP アドレス。ステップ 5 で設定した VMware vSphere Hypervisor TM の IP アドレスと同じサブネットに属する必要があります。 • subnet-mask :IP アドレスにアペンドするサブネット マスク。 |
ステップ 3 |
no shut
Router(config-if)# no shut |
インターフェイスが管理上のアップ状態になります。 |
ステップ 4 |
end
Router(config)# end |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config
Router# copy running-config startup-config |
ルータの新しい実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションとして保存します。 |
ステップ 6 |
show running-config
Router# show running-config |
アドレス設定を確認できるように、ルータの実行コンフィギュレーションを表示します。 |
例
図 3-3 に、MGF レイヤ 2 スイッチド設定の例を示します。
• 左側のペインは、sm 1/0、sm 1/1、および vlan 1 の各インターフェイスでの Cisco IOS コマンドの設定例を示しています。
• 右側のペインは、この設定が Cisco SRE-V においてコンソール マネージャと VMware vSphere Hypervisor TM に適用されていることを示しています。右側のペインの一番下の領域は、標準的な Microsoft Windows ネットワーク構成設定プロセスを使用して設定されている Microsoft Windows Server の設定を示しています。この Microsoft Windows Server は、仮想マシンとして稼動しています。
(注) この設定例の IP アドレスは参照用に示しただけなので、実際には有効でない可能性があります。
図 3-3 MGF レイヤ 2 スイッチド設定の設定例
関連資料
• 「MGF レイヤ 2 スイッチド設定での VLAN の設定」
• 「Cisco SRE-V ソフトウェアのダウンロード」
Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定
図 3-4 に、Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定でのトラフィック フローを示します。MGF バックプレーン スイッチにより、トラフィックがルータ CPU に転送されます。
図 3-4 Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定でのトラフィック フロー
手順の概要
ホスト ルータ CLI での手順(次のコマンドを入力)
1. enable
2. configure terminal
コンソール マネージャの slot /0 の設定
1. interface sm slot /0
2. ip address console-manager-router-side-ip-address subnet-mask
または
ip unnumbered type number
3. service-module ip address console-manager-ip-address subnet-mask
4. service-module ip default-gateway console-manager-gateway-ip-address
5. service-module mgf ip address hypervisor-ip-address subnet-mask
6. no shut
7. exit
8. [ip route console-manager-ip-address subnet-mask sm slot /0]
コンソール マネージャの slot /1 の設定
1. interface sm slot /1
2. switchport mode trunk
3. [switchport trunk allowed vlan vlan_numbers ]
4. exit
VLAN 1 の設定
1. interface vlan 1
2. ip unnumbered gigabitethernet slot/port sub-interface
GE slot/port の設定
1. interface gigabitethernet slot/port sub-interface
2. ip address branch-LAN-ip-address subnet-mask
3. exit
4. ip route hypervisor-ip-address subnet-mask vlan 1
5. ip route virtual-machine-ip-address subnet-mask vlan 1
6. no shut
7. end
8. copy running-config startup-config
9. show running-config
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable <password>
Router> enable Router> <password> Router# |
ホスト ルータ上で特権 EXEC モードを開始します。パスワードの入力を求められた場合は入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
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ステップ 1 |
interface sm slot /0
Router(config)# interface sm 1/0 |
Cisco SRE サービス モジュールが装着されたスロットとポート用のインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
ip address console-manager-router-side-ip-address subnet-mask または ip unnumbered type number
Router(config-if)# ip address 10.0.0.100 255.255.255.0 または Router(config-if)# ip unnumbered gigabitethernet 1/0 |
ルータをコンソール マネージャに接続するリンクのルータ側の IP アドレスを指定します。 コンソール マネージャには、2 つの IP アドレスが必要です。ルータからコンソール マネージャへのリンクのルータ側に 1 つ、同じリンクのコンソール マネージャ側にもう 1 つです。この手順では、リンクのルータ側の IP アドレスを設定します。図 3-2 を参照してください。 • console-manager-router-side-ip-address subnet-mask :ルータをコンソール マネージャに接続するリンクのルータ側の IP アドレス。IP アドレスにアペンドするサブネット マスク。 または ip unnumbered コマンドは、インターフェイスに明示的な IP アドレスを割り当てずに、そのインターフェイス上での IP 処理をイネーブルにします。 • type :割り当てられた IP アドレスをルータが保持しているインターフェイスのタイプを示します。 • number :割り当てられた IP アドレスをルータが保持しているインターフェイスの番号を示します。 (注) 番号付けされていないインターフェイスは、一意になる必要があります。番号付けされていない別のインターフェイスは指定できません。
注意
ip unnumbered コマンドでは、デバイス間のポイントツーポイント インターフェイスが作成されます。ブロードキャスティングはサポートされません。
。ステップ 8 を参照してください。 |
ステップ 3 |
service-module ip address console-manager-ip-address subnet-mask
Router(config-if)# service-module ip address 10.0.0.1 255.255.255.0 |
コンソール マネージャの IP アドレスを指定します。 • console-manager -ip-address :コンソール マネージャの IP アドレス。図 3-2 を参照してください。 • subnet-mask :IP アドレスにアペンドするサブネット マスクを示します。ホスト ルータと同じサブネット内にある必要があります。 (注) コンソール マネージャの IP アドレスを変更する場合は、サービス モジュールをリロードする必要があります。 |
ステップ 4 |
service-module ip default-gateway console-manager-gateway-ip-address
Router(config-if)# service-module ip default-gateway 10.0.0.100 |
コンソール マネージャのデフォルト ゲートウェイの IP アドレスを指定します。 • console-manager- gateway-ip-address :デフォルト ゲートウェイ ルータの IP アドレス。 |
ステップ 5 |
service-module mgf ip address hypervisor-ip-address subnet-mask
Router(config-if)# service-module mgf ip address 20.0.0.1 255.255.255.0 |
VMware vSphere Hypervisor TM の IP アドレスを指定します。 • hypervisor- ip-address :VMware vSphere Hypervisor TM の IP アドレス。図 3-2 を参照してください。 • subnet-mask :IP アドレスにアペンドするサブネット マスクを示します。ホスト ルータと同じサブネット内にある必要があります。 |
ステップ 6 |
no shut
Router(config-if)# no shut |
インターフェイスが管理上のアップ状態になります。 |
ステップ 7 |
exit
Router(config)# exit |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
[ip route console-manager-ip-address subnet-mask sm slot /0]
Router(config)# ip route 10.0.0.1 255.255.255.255 SM1/0 |
スタティック ルートを作成します。 ステップ 2 で ip unnumbered コマンドを使用した場合は、 ip route console-manager-ip-address subnet-mask sm slot/ 0 コマンドを使用してスタティック ルートを作成する必要があります 。 • console-manager-ip-address subnet-mask: コンソール マネージャの IP アドレスとサブネット マスク。 • slot/0: Cisco SRE サービス モジュールが装着されているスロットとポート。 |
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ステップ 1 |
interface sm slot /1
Router(config)# interface sm 1/1 |
Cisco SRE サービス モジュールが装着されたスロットとポート用のインターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
switchport mode trunk
Router(config-if)# switchport mode trunk |
ポートを永続的なトランキング モードにします。 デフォルトの設定は、アクセス モードです。アクセス モードは、ネイティブ VLAN で動作します。Cisco SRE サービス モジュールでは、VLAN 1 がこれに該当します。 |
ステップ 3 |
[switchport trunk allowed vlan vlan_numbers ]
Router(config-if)# switchport mode trunk Router(config-if)# switchport trunk allowed vlan 30, 40 |
(任意)指定した VLAN 上でのトランキングを許可します。 • vlan_numbers :トランキングを許可する VLAN 番号。 |
ステップ 4 |
exit
Router(config)# exit |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
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ステップ 1 |
interface vlan 1
Router(config)# interface vlan 1 |
VLAN 1 用の VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
ip unnumbered gigabitethernet slot/port sub-interface
Router(config-if)# ip unnumbered gigabitethernet 0/0.1 |
インターフェイスに明示的な IP アドレスを割り当てずに、そのインターフェイス上での IP 処理をイネーブルにします。トラフィックはギガビット イーサネット インターフェイスに対して双方向に転送されます。 • slot/port :ルータ シャーシ内でのギガビット イーサネット インターフェイスの位置。 • sub-interface :割り当てられた IP アドレスをルータが保持しているギガビット イーサネット インターフェイスの番号。 (注) 番号付けされていないインターフェイスは、一意になる必要があります。番号付けされていない別のインターフェイスは指定できません。
注意
ip unnumbered コマンドでは、デバイス間のポイントツーポイント インターフェイスが作成されます。ブロードキャスティングはサポートされません。
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ギガビット イーサネット
slot/port の設定
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ステップ 1 |
interface gigabitethernet slot/port sub-interface
Router(config)# interface gigabitethernet 0/0.1 |
指定したサブ インターフェイス用のギガビット イーサネット コンフィギュレーション モードを開始します。 • slot/port :ルータ シャーシ内でのギガビット イーサネット インターフェイスの位置。 • sub-interface :割り当てられた IP アドレスをルータが保持しているギガビット イーサネット インターフェイスの番号。 |
ステップ 2 |
ip address branch-LAN-ip-address subnet-mask
Router(config-if)# ip address 20.0.0.100 255.255.255.0 |
ブランチ ローカル エリア ネットワークの IP アドレスを設定します。 • branch-LAN-ip-address subnet-mask :ブランチ ローカル エリア ネットワークの IP アドレス。IP アドレスにアペンドするサブネット マスク。 |
ステップ 3 |
exit |
インターフェイス モードを終了します。 |
ステップ 4 |
ip route hypervisor-ip-address subnet-mask vlan 1
Router(config)# ip route 20.0.0.1 255.255.255.0 |
VMware vSphere Hypervisor TM 用のスタティック ルート エントリを作成します。 hypervisor -ip-address subnet-mask :VMware vSphere Hypervisor TM の IP アドレスとサブネット マスク。図 3-2 を参照してください。 |
ステップ 5 |
ip route virtual-machine-ip-address subnet-mask vlan 1
Router(config)# ip route 20.0.0.2 255.255.255.0 |
仮想マシン用のスタティック ルート エントリを作成します。 • virtual-machine-ip-address subnet-mask:仮想マシンの IP アドレスとサブネット マスク。 |
ステップ 6 |
no shut
Router(config-if)# no shut |
インターフェイスが管理上のアップ状態になります。 |
ステップ 7 |
end
Router(config)# end |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
copy running-config startup-config
Router# copy running-config startup-config |
ルータの新しい実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーションとして保存します。 |
ステップ 9 |
show running-config
Router# show running-config |
アドレス設定を確認できるように、ルータの実行コンフィギュレーションを表示します。 |
例
図 3-5 に、Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定の例を示します。
• 左側のペインは、sm 1/0、sm 1/1、vlan 1、およびギガビット イーサネットの各インターフェイスでの Cisco IOS コマンドの設定例を示しています。
• 右側のペインは、この設定が Cisco SRE-V においてコンソール マネージャと VMware vSphere Hypervisor TM に適用されていることを示しています。
右側のペインの一番下の領域は、標準的な Microsoft Windows ネットワーク構成設定プロセスを使用して設定されている Microsoft Windows Server の設定を示しています。この Microsoft Windows Server は、仮想マシンとして稼動しています。
(注) この設定例の IP アドレスは参照用に示しただけなので、実際には有効でない可能性があります。
図 3-5 Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定の設定例
関連資料
• 「Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定での VLAN の設定」
• 「Cisco SRE-V ソフトウェアのダウンロード」
VLAN の設定
異なるセグメントに専用の VLAN を設定するには、VLAN を作成する必要があります。必要に応じて次の各項を参照してください。
• 「MGF レイヤ 2 スイッチド設定での VLAN の設定」
• 「Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定での VLAN の設定」
• 「外部インターフェイス設定での VLAN の設定」
MGF レイヤ 2 スイッチド設定での VLAN の設定
MGF レイヤ 2 スイッチド設定を使用して Cisco SRE サービス モジュールを設定済みであり、異なるセグメントに専用の VLAN を設定する場合は、ここに示されているコマンドを使用します。
手順の概要
ホスト ルータ CLI での手順
1. enable
2. vlan database
3. vlan vlan_number
4. exit
5. configure terminal
6. interface vlan vlan_number
7. ip address vlan-ip-address subnet mask
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable <password>
Router> enable Router> <password> Router# |
ホスト ルータ上で特権 EXEC モードを開始します。パスワードの入力を求められた場合は入力します。 |
ステップ 2 |
vlan database
Router# vlan database |
VLAN データベース モードを開始します。 |
ステップ 3 |
vlan vlan_number
Router(vlan)# vlan 40 VLAN 40 added: Name: VLAN0040 |
指定した VLAN をデータベースに追加します。 |
ステップ 4 |
exit
Router(vlan)# exit |
VLAN データベース モードを終了します。 |
ステップ 5 |
configure terminal
Router# configure terminal |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 6 |
interface vlan vlan_number
Router(config)# interface vlan 40 |
指定した VLAN 番号の VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 7 |
ip address vlan-ip-address subnet-mask
Router(config-if)# ip address 40.0.0.100 255.255.255.0 |
VLAN の IP アドレスを指定します。 • vlan-ip-address :VLAN の IP アドレス。 • subnet-mask :IP アドレスにアペンドするサブネット マスク。 |
Cisco IOS レイヤ 3 ルーテッド設定での VLAN の設定
Cisco IOS レイヤ 3 設定を使用して Cisco SRE サービス モジュールを設定済みであり、異なるセグメントに専用の VLAN を設定する場合は、ここに示されているコマンドを使用します。
手順の概要
ホスト ルータ CLI での手順
1. enable
2. vlan database
3. vlan vlan_number
4. exit
5. configure terminal
6. interface vlan number
7. ip unnumbered gigabitethernet slot/port sub-interface
8. exit
GE slot/port の設定
1. interface gigabitethernet slot /port sub-interface
2. ip address branch-VLAN-ip-address subnet-mask
3. encapsulation dot1q vlan-id
4. exit
5. ip route virtual-machine-ip-address subnet-mask vlan_number
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable <password>
Router> enable Router> <password> Router# |
ホスト ルータ上で特権 EXEC モードを開始します。パスワードの入力を求められた場合は入力します。 |
ステップ 2 |
vlan database
Router# vlan database |
VLAN データベース モードを開始します。 |
ステップ 3 |
vlan vlan_number
Router(vlan)# vlan 40 VLAN 40 added: Name: VLAN0040 |
指定した VLAN をデータベースに追加します。 |
ステップ 4 |
exit
Router(vlan)# exit |
VLAN データベース モードを終了します。 |
ステップ 5 |
configure terminal
Router# configure terminal |
ホスト ルータ上でグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 6 |
interface vlan vlan_number
Router(config)# interface vlan 40 |
指定した VLAN 番号の VLAN コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 7 |
ip unnumbered gigabitethernet slot/port sub-interface
Router(config-if)# ip unnumbered gigabitethernet 0/0.40 |
インターフェイスに明示的な IP アドレスを割り当てずに、そのインターフェイス上での IP 処理をイネーブルにします。トラフィックはギガビット イーサネット サブインターフェイスに対して双方向に転送されます。 • slot/port :ルータ シャーシ内でのギガビット イーサネット インターフェイスの位置。 • sub-interface :割り当てられた IP アドレスをルータが保持しているギガビット イーサネット サブ インターフェイスの番号。 (注) 番号付けされていないインターフェイスは、一意になる必要があります。番号付けされていない別のインターフェイスは指定できません。
注意
ip unnumbered コマンドでは、デバイス間のポイントツーポイント インターフェイスが作成されます。ブロードキャスティングはサポートされません。
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ステップ 8 |
exit |
インターフェイス モードを終了します。 |
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ギガビット イーサネット
slot/port の設定
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ステップ 1 |
interface gigabitethernet slot/port sub-interface
Router(config)# interface gigabitethernet 0/0.40 |
指定したサブ インターフェイス用のギガビット イーサネット コンフィギュレーション モードを開始します。 • slot/port :ルータ シャーシ内でのギガビット イーサネット インターフェイスの位置。 sub-interface :割り当てられた IP アドレスをルータが保持しているギガビット イーサネット インターフェイスの番号。 |
ステップ 2 |
ip address branch-VLAN-ip-address subnet-mask
Router(config-if)# ip address 40.0.0.100 255.255.255.0 |
特定のブランチ VLAN の IP アドレスを設定します。 • branch-VLAN-ip-address subnet-mask :特定のブランチ VLAN の IP アドレス。この IP アドレスは、ステップ 5 で定義される VLAN 内の仮想マシンのデフォルト ゲートウェイとして使用できます。 |
ステップ 3 |
encapsulation dot1q vlan-id
Router(config-if)# encapsulation dot1q 40 |
VLAN 内の指定したサブインターフェイス上のトラフィックの IEEE 802.1Q カプセル化をイネーブルにします。 • vlan-id :仮想 LAN 識別子。指定できる範囲は 1 ~ 1000 です。 |
ステップ 4 |
exit |
インターフェイス モードを終了します。 |
ステップ 5 |
ip route virtual-machine-ip-address subnet-mask vlan_number
Router(config)# ip route 40.0.0.2 255.255.255.0 |
仮想マシン用のスタティック ルート エントリを作成します。 • virtual-machine-ip-address subnet-mask:仮想マシンの IP アドレスとサブネット マスク。 |
外部インターフェイス設定での VLAN の設定
外部インターフェイス設定では、外部 vSwitch を使用して VLAN を設定します。
(注) VLAN の作成に、Cisco IOS CLI は必要ありません。