この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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目次
この章は、次の内容で構成されています。
Cisco UCS E-Series Servers(E シリーズ サーバ)は、次世代の Cisco UCS Express サーバです。 E シリーズ サーバは、サイズ効率、重量効率、電力効率に優れたブレード サーバのファミリであり、Generation 2 Cisco Integrated Services Router(ISR G2)および Cisco 4451-X サービス統合型ルータ(Cisco ISR 4451-X)に収容されます。 これらのサーバは、オペレーティング システム(Microsoft Windows や Linux など)上でベアメタルとして、あるいはハイパーバイザ(VMware vSphere Hypervisor™、Microsoft Hyper-V、Citrix XenServer など)上で仮想マシンとして導入される、ブランチオフィス アプリケーション向けの汎用コンピューティング プラットフォームを提供します。
(注) |
サポートされる E シリーズ サーバと、ISR ごとにインストール可能な E シリーズ サーバの最大数については、『Release Notes for Cisco UCS E-Series Servers』の「Hardware Requirements」の項を参照してください。 |
E シリーズ サーバには、3 つの主要なソフトウェア システムが必要です。
Cisco Integrated Management Controller(CIMC)は、E シリーズ サーバのマザーボードに組み込まれている独立した管理モジュールです。 専用の ARM ベースのプロセッサが(メイン サーバ CPU から独立して)CIMC ファームウェアを実行します。 システムには、現行バージョンの CIMC ファームウェアが付属しています。 CIMC ファームウェアは更新可能ですが、初期インストールは必要ありません。
CIMC は、E シリーズ サーバ用の管理サービスです。 Web ベースの GUI または SSH ベースの CLI を使用して、サーバにアクセスし、サーバを設定、管理、モニタできます。
BIOS は、システム内のハードウェアを初期化し、ブート可能なデバイスを検出し、それらを指定された順序でブートします。 オペレーティング システムを起動したり、オペレーティング システムが使用するハードウェアを設定したりします。 使いやすい BIOS 管理機能により、ハードウェアを操作したり、使用したりできます。 他にも BIOS では、システムを設定したり、ファームウェアを管理したり、BIOS エラー レポートを作成したりすることもできます。
システムには、現行バージョンの BIOS ファームウェアが付属しています。 BIOS ファームウェアは更新可能ですが、初期インストールは必要ありません。
メイン サーバ CPU は、オペレーティング システム(Microsoft Windows や Linux など)上またはハイパーバイザ上で動作します。 Microsoft Windows Server または VMware vSphere Hypervisor™ がプレインストールされているE シリーズ サーバ を購入することも、独自のプラットフォームをインストールすることもできます。
(注) |
E シリーズ サーバでテストされたプラットフォームについては、『『Release Notes for Cisco UCS E-Series Servers』』の「Software Requirements」の項を参照してください。 |
Cisco Integrated Management Controller(CIMC)は、E シリーズ サーバ用の管理サービスです。 CIMC はサーバ内で動作します。 Web ベースの GUI または SSH ベースの CLI を使用して、サーバにアクセスし、サーバを設定、管理、モニタできます。
CIMC を使用すると次のサーバ管理タスクを実行できます。
ほとんどすべてのタスクは、GUI インターフェイスと CLI インターフェイスのいずれでも実行できます。また、一方のインターフェイスで実行されたタスクの結果は、もう一方のインターフェイスにも表示されます。 ただし、次の操作は実行できません。
CLI ユーザには、admin、user(コントロールはできるが設定はできない)、および read-only のいずれかのロールが与えられます。
CLI のコマンド モードは階層構造になっており、EXEC モードがこの階層の最高レベルとなります。 高いレベルのモードは、低いレベルのモードに分岐します。 scope コマンドを使用すると、高いレベルのモードから 1 つ低いレベルのモードに移動し、exit コマンドを使用すると、モード階層内の 1 つ高いレベルに移動します。 top コマンドを実行すると、EXEC モードに戻ります。
(注) |
ほとんどのコマンド モードは、管理対象オブジェクトに関連付けられています。 scope コマンドを実行すると、管理対象オブジェクトは作成されず、管理対象オブジェクトがすでに存在するモードにアクセスできるだけです。 |
各モードには、そのモードで入力できるコマンドのセットが含まれています。 各モードで使用できるほとんどのコマンドは、関連付けられた管理対象オブジェクトに関係しています。 割り当てられているロールによっては、あるモードで使用できるコマンドのサブセットにしかアクセスできない場合があります。アクセスできないコマンドは非表示になります。
各モードの CLI プロンプトには、モード階層における現在のモードまでのフルパスが表示されます。 これにより、コマンド モード階層での現在位置がわかりやすくなります。また、階層内を移動する必要がある場合には、非常に便利な機能です。
次の表に、最初の 4 レベルのコマンド モード、各モードへのアクセスに使用するコマンド、および各モードに関連付けられている CLI プロンプトを示します。
モード名 | アクセスするコマンド | モード プロンプト |
---|---|---|
EXEC |
任意のモードから top コマンド |
# |
bios |
EXEC モードから scope bios コマンド |
/bios # |
advanced |
BIOS モードから scope advanced コマンド |
/bios/advanced # |
main |
BIOS モードから scope main コマンド |
/bios/main # |
server-management |
BIOS モードから scope server-management コマンド |
/bios/server-management # |
certificate |
EXEC モードから scope certificate コマンド |
/certificate # |
chassis |
EXEC モードから scope chassis コマンド |
/chassis # |
dimm-summary |
シャーシ モードから scope dimm-summary index コマンド |
/chassis/dimm-summary # |
storageadapter |
シャーシ モードから scope storageadapter slot コマンド |
/chassis/storageadapter # |
physical-drive |
storageadapter モードから scope physical-drive drive-number コマンド |
/chassis/storageadapter /physical-drive # |
virtual-drive |
storageadapter モードから scope virtual-drive drive-number コマンド |
/chassis/storageadapter /virtual-drive # |
cimc |
EXEC モードから scope cimc コマンド |
/cimc # |
import-export |
cimc モードから scope import-export コマンド |
/cimc/import-export # |
log |
cimc モードから scope log コマンド |
/cimc/log # |
server |
ログ モードから scope server index コマンド |
/cimc/log/server # |
network |
cimc モードから scope network コマンド |
/cimc/network # |
ipblocking |
ネットワーク モードから scope ipblocking コマンド |
/cimc/network/ipblocking # |
tech-support |
cimc モードから scope tech-support コマンド |
/cimc/tech-support # |
fault |
EXEC モードから scope fault コマンド |
/fault # |
pef |
障害モードから scope pef コマンド |
/fault/pef # |
http |
EXEC モードから scope http コマンド |
/http # |
ipmi |
EXEC モードから scope ipmi コマンド |
/ipmi # |
kvm |
EXEC モードから scope kvm コマンド |
/kvm # |
ldap |
EXEC モードから scope ldap コマンド |
/ldap # |
power-cap |
EXEC モードから scope power-cap コマンド |
/power-cap # |
remote-install |
EXEC モードから scope remote-install コマンド |
/remote-install # |
sel |
EXEC モードから scope sel コマンド |
/sel # |
sensor |
EXEC モードから scope sensor コマンド |
/sensor # |
snmp |
EXEC モードから scope snmp コマンド |
/snmp # |
trap-destination |
snmp モードから scope trap-destination コマンド |
/snmp/trap-destination # |
sol |
EXEC モードから scope sol コマンド |
/sol # |
ssh |
EXEC モードから scope ssh コマンド |
/ssh # |
user |
EXEC モードから scope user user-number コマンド |
/user # |
user-session |
EXEC モードから scope user-session session-number コマンド |
/user-session # |
vmedia |
EXEC モードから scope vmedia コマンド |
/vmedia # |
任意のモードで Tab キーを使用すると、コマンドを実行できます。 コマンド名の一部を入力して Tab を押すと、コマンド全体が表示されるか、または別のキーワードを選択するか引数値を入力する必要があるところまで表示されます。
スコープ内にある場合、exit コマンドで 1 レベル上位に移動できます。 たとえばスコープが /chassis/dimm-summary のときに exit を入力した場合、スコープは 1 レベル上位の /chassis まで移動します。
CLI では、現在のセッションで使用したすべてのコマンドが保存されます。 上矢印キーまたは下矢印キーを使用すると、これまでに使用したコマンドを 1 つずつ表示できます。 上矢印キーを押すと履歴内の直前のコマンドが、下矢印キーを押すと履歴内の次のコマンドが表示されます。 履歴の最後に到達すると、下矢印キーを押しても次のコマンドが表示されなくなります。
履歴内のすべてのコマンドは、履歴を 1 つずつ表示し、目的のコマンドを再度呼び出し、Enter を押すだけでもう一度実行することができます。 このコマンドは手動で入力したように表示されます。 また、コマンドを再度呼び出した後、実行する前にコマンドを変更することもできます。
CLI でコンフィギュレーション コマンドを入力する場合、commit コマンドを入力するまで、そのコマンドは適用されません。 コミットされるまで、コンフィギュレーション コマンドは保留状態となり、discard コマンドを入力して廃棄できます。 保留中のコマンドについては、アスタリスク(*)がコマンド プロンプトの前に表示されます。 この例に示すように、commit コマンドを入力するとそのアスタリスクは消えます。
Server# scope kvm Server /kvm # set enabled yes Server /kvm *# commit Server /kvm #
複数のコマンド モードで保留中の変更を積み重ね、commit コマンド 1 つでまとめて適用できます。 任意のコマンド モードで show configuration pending コマンドを入力して、保留中のコマンドを表示できます。
(注) |
複数のコマンドをまとめてコミットするのは、アトミック操作ではありません。 失敗したコマンドがあっても、成功したコマンドは適用されます。 失敗したコマンドはエラー メッセージで報告されます。 |
注意 |
同じスコープの中で行った変更をコミットするには、commit コマンドを使用しなければなりません。 commit コマンドを使用して、別のスコープで行った変更の送信を試みると、エラーが返されます。これらの変更は再実行し、再コミットする必要があります。 |
ほとんどの CLI show コマンドでは、オプションの detail キーワードを指定でき、出力情報は表ではなくリスト形式で表示されます。
Server /chassis # set cli output default Server /chassis # show hdd detail Name HDD_01_STATUS: Status : present Name HDD_02_STATUS: Status : present Name HDD_03_STATUS: Status : present Server /chassis #
Server /chassis # set cli output yaml Server /chassis # show hdd detail --- name: HDD_01_STATUS hdd-status: present --- name: HDD_02_STATUS hdd-status: present --- name: HDD_03_STATUS hdd-status: present ... Server /chassis #YAML の詳細については、http://www.yaml.org/about.html を参照してください。
疑問符(?)文字を入力すれば、いつでも コマンド構文の現在の状態で使用可能なオプションが表示されます。 プロンプトに何も入力されていない状態で ? を入力すると、 そのときのモードで使用できるコマンドがすべて表示されます。 コマンドの一部が入力されているときに ? と入力すると、 コマンド構文のそのときの位置で使用できるキーワードと引数がすべて表示されます。