この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
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目次
この章は、次の内容で構成されています。
Cisco UCS E-Series Servers(E シリーズ サーバ)は Cisco UCS Express サーバの次世代です。 E シリーズ サーバ ファミリは、サイズ、重量、および電力の効率が高いブレード サーバで、第 2 世代 Cisco Integrated Services Router(ISR G2)内に格納されます。 これらのサーバは、Microsoft Windows や Linux などのオペレーティング システム上にベアメタルとして、または VMware vSphere Hypervisor™、Microsoft Hyper-V、Citrix XenServer などのハイパーバイザ上に仮想マシンとして展開されるブランチ オフィス アプリケーション用の汎用コンピューティング プラットフォームを提供します。
E シリーズ サーバは、Cisco 2900 シリーズまたは 3900 シリーズ ISR G2 に置かれます。 次の E シリーズ サーバがサポートされます。
(注) |
各 ISR G2 ごとにインストールできる E シリーズ サーバの最大数については、『Getting Started Guide for Cisco UCS E-Series Servers』の「Server Hardware」を参照してください。 |
E シリーズ サーバには、3 つの主要なソフトウェア システムが必要です。
Cisco Integrated Management Controller(CIMC)はマザーボードに組み込まれている独立した管理モジュールです。 専用の ARM ベースのプロセッサが、メイン サーバ CPU とは別に、CIMC ファームウェアを実行します。 システムには CIMC ファームウェアの実行バージョンが付属しています。 CIMC ファームウェアは更新できますが、初期インストールは必要ではありません。
CIMC は E シリーズ サーバの管理サービスです。 Web ベースの GUI または SSH ベースの CLI を使用して、サーバにアクセスし、サーバを設定、管理、モニタできます。
BIOS はシステムのハードウェアを初期化し、ブート可能デバイスを検出し、これらを指定された手順でブートします。 オペレーティング システムをブートし、使用するオペレーティング システム用にハードウェアを設定します。 BIOS 管理機能によって、ハードウェアと対話して使用することができます。 また、BIOS はシステムを設定し、ファームウェアを管理し、BIOS のエラー レポートを作成するためのオプションを提供します。
システムには BIOS ファームウェアの実行バージョンが付属しています。 BIOS ファームウェアは更新できますが、初期インストールは必要ではありません。
メイン サーバ CPU は Microsoft Windows や Linux などのオペレーティング システム上で、またはハイパーバイザ上で動作します。 Microsoft Windows Server または VMware vSphere Hypervisor™ がプレインストールされている E シリーズ サーバを購入することも、独自のプラットフォームをインストールすることもできます。
次のプラットフォームは E シリーズ サーバでテスト済みです。
Cisco Integrated Management Controller(CIMC)は、E シリーズ サーバ用の管理サービスです。 CIMC はサーバ内で動作します。 Web ベースの GUI または SSH ベースの CLI を使用して、サーバにアクセスし、サーバを設定、管理、モニタできます。
CIMC を使用すると次のサーバ管理タスクを実行できます。
ほとんどすべてのタスクは GUI インターフェイスまたは CLI インターフェイスで実行でき、一方のインターフェイスで実行されたタスクの結果は、もう一方にも表示されます。 ただし、次の操作はできません。
CLI のユーザ ロールは、admin、user(制御は可能、設定は不可)、および read-only のいずれかになります。
CLI のコマンド モードは階層構造になっており、EXEC モードがこの階層の最高レベルとなります。 高いレベルのモードは、低いレベルのモードに分岐します。 scope コマンドを使用すると、高いレベルのモードから 1 つ低いレベルのモードに移動し、exit コマンドを使用すると、モード階層内の 1 つ高いレベルに移動します。 top コマンドを実行すると、EXEC モードに戻ります。
(注) |
ほとんどのコマンド モードは、管理対象オブジェクトに関連付けられています。 scope コマンドを実行すると、管理対象オブジェクトは作成されず、管理対象オブジェクトがすでに存在するモードにアクセスできるだけです。 |
各モードには、そのモードで入力できるコマンドのセットが含まれています。 各モードで使用できるほとんどのコマンドは、関連付けられた管理対象オブジェクトに関係しています。 割り当てられているロールによっては、あるモードで使用できるコマンドのサブセットにしかアクセスできない場合があります。アクセスできないコマンドは非表示になります。
各モードの CLI プロンプトには、モード階層における現在のモードまでのフルパスが表示されます。 これにより、コマンド モード階層での現在位置がわかりやすくなります。また、階層内を移動する必要がある場合には、非常に便利な機能です。
次の表に、最初の 4 レベルのコマンド モード、各モードへのアクセスに使用するコマンド、および各モードに関連付けられている CLI プロンプトを示します。
モード名 | アクセスするコマンド | モード プロンプト |
---|---|---|
EXEC |
任意のモードから top コマンド |
# |
bios |
EXEC モードから scope bios コマンド |
/bios # |
advanced |
BIOS モードから scope advanced コマンド |
/bios/advanced # |
main |
BIOS モードから scope main コマンド |
/bios/main # |
server-management |
BIOS モードから scope server-management コマンド |
/bios/server-management # |
certificate |
EXEC モードから scope certificate コマンド |
/certificate # |
chassis |
EXEC モードから scope chassis コマンド |
/chassis # |
dimm-summary |
シャーシ モードから scope dimm-summary index コマンド |
/chassis/dimm-summary # |
storageadapter |
シャーシ モードから scope storageadapter slot コマンド |
/chassis/storageadapter # |
physical-drive |
storageadapter モードから scope physical-drive drive-number コマンド |
/chassis/storageadapter /physical-drive # |
virtual-drive |
storageadapter モードから scope virtual-drive drive-number コマンド |
/chassis/storageadapter /virtual-drive # |
cimc |
EXEC モードから scope cimc コマンド |
/cimc # |
import-export |
cimc モードから scope import-export コマンド |
/cimc/import-export # |
log |
cimc モードから scope log コマンド |
/cimc/log # |
server |
ログ モードから scope server index コマンド |
/cimc/log/server # |
network |
cimc モードから scope network コマンド |
/cimc/network # |
ipblocking |
ネットワーク モードから scope ipblocking コマンド |
/cimc/network/ipblocking # |
tech-support |
cimc モードから scope tech-support コマンド |
/cimc/tech-support # |
fault |
EXEC モードから scope fault コマンド |
/fault # |
pef |
障害モードから scope pef コマンド |
/fault/pef # |
http |
EXEC モードから scope http コマンド |
/http # |
ipmi |
EXEC モードから scope ipmi コマンド |
/ipmi # |
kvm |
EXEC モードから scope kvm コマンド |
/kvm # |
ldap |
EXEC モードから scope ldap コマンド |
/ldap # |
power-cap |
EXEC モードから scope power-cap コマンド |
/power-cap # |
remote-install |
EXEC モードから scope remote-install コマンド |
/remote-install # |
sel |
EXEC モードから scope sel コマンド |
/sel # |
sensor |
EXEC モードから scope sensor コマンド |
/sensor # |
snmp |
EXEC モードから scope snmp コマンド |
/snmp # |
trap-destination |
snmp モードから scope trap-destination コマンド |
/snmp/trap-destination # |
sol |
EXEC モードから scope sol コマンド |
/sol # |
ssh |
EXEC モードから scope ssh コマンド |
/ssh # |
user |
EXEC モードから scope user user-number コマンド |
/user # |
user-session |
EXEC モードから scope user-session session-number コマンド |
/user-session # |
vmedia |
EXEC モードから scope vmedia コマンド |
/vmedia # |
任意のモードで Tab キーを使用すると、コマンドを実行できます。 コマンド名の一部を入力して Tab を押すと、コマンド全体が表示されるか、または別のキーワードを選択するか引数値を入力する必要があるところまで表示されます。
スコープ内にある場合、exit コマンドで 1 レベル上位に移動できます。 たとえばスコープが /chassis/dimm-summary のときに exit を入力した場合、スコープは 1 レベル上位の /chassis まで移動します。
CLI では、現在のセッションで使用したすべてのコマンドが保存されます。 上矢印キーまたは下矢印キーを使用すると、これまでに使用したコマンドを 1 つずつ表示できます。 上矢印キーを押すと履歴内の直前のコマンドが、下矢印キーを押すと履歴内の次のコマンドが表示されます。 履歴の最後に到達すると、下矢印キーを押しても次のコマンドが表示されなくなります。
履歴内のすべてのコマンドは、履歴を 1 つずつ表示し、目的のコマンドを再度呼び出し、Enter を押すだけでもう一度実行することができます。 このコマンドは手動で入力したように表示されます。 また、コマンドを再度呼び出した後、実行する前にコマンドを変更することもできます。
CLI でコンフィギュレーション コマンドを入力する場合、commit コマンドを入力するまで、そのコマンドは適用されません。 コミットされるまで、コンフィギュレーション コマンドは保留状態となり、discard コマンドを入力して廃棄できます。 保留中のコマンドについては、アスタリスク(*)がコマンド プロンプトの前に表示されます。 この例に示すように、commit コマンドを入力するとそのアスタリスクは消えます。
Server# scope kvm Server /kvm # set enabled yes Server /kvm *# commit Server /kvm #
複数のコマンド モードで保留中の変更を積み重ね、commit コマンド 1 つでまとめて適用できます。 任意のコマンド モードで show configuration pending コマンドを入力して、保留中のコマンドを表示できます。
(注) |
複数のコマンドをまとめてコミットするのは、アトミック操作ではありません。 失敗したコマンドがあっても、成功したコマンドは適用されます。 失敗したコマンドはエラー メッセージで報告されます。 |
注意 |
同じスコープ内で行われた変更を保存するために、commit コマンドを使用する必要があります。 commit コマンドを使用して、別のスコープで行った変更の送信を試みると、エラーが返されます。これらの変更は再実行し、再コミットする必要があります。 |
ほとんどの CLI show コマンドでは、オプションの detail キーワードを指定でき、出力情報は表ではなくリスト形式で表示されます。
Server /chassis # set cli output default Server /chassis # show hdd detail Name HDD_01_STATUS: Status : present Name HDD_02_STATUS: Status : present Name HDD_03_STATUS: Status : present Server /chassis #
Server /chassis # set cli output yaml Server /chassis # show hdd detail --- name: HDD_01_STATUS hdd-status: present --- name: HDD_02_STATUS hdd-status: present --- name: HDD_03_STATUS hdd-status: present ... Server /chassis #YAML の詳細については、http://www.yaml.org/about.html を参照してください。
疑問符(?)文字を入力すれば、いつでもコマンド構文の現在の状態で使用可能なオプションが表示されます。 プロンプトに何も入力されていない状態で ? を入力すると、 そのときのモードで使用できるコマンドがすべて表示されます。 コマンドの一部が入力されているときに ? と入力すると、 コマンド構文のそのときの位置で使用できるキーワードと引数がすべて表示されます。